岩上安身が傍聴参加してきた菅義偉総理の2回目のグループインタビューの全文の文字起こし!! 日本学術会議任命拒否問題について、菅総理は「総合的・俯瞰的な視野で」と同じ答えを繰り返すばかり!肝心な質問は答えずにはぐらかす! 2020.10.10

記事公開日:2020.10.10 テキスト
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(IWJ編集部)

 10月9日の金曜日、菅義偉(すが よしひで)総理が2回目のグループインタビューを行った。1回目に引き続き、質問できるのは3社に限定し、他社とフリーランス記者は別室で傍聴のみという異例の形式で行われた。今回傍聴参加権に抽選で当たった岩上安身が参加をしてきた。これはその報告である。

 記者からの質問は、菅総理が日本学術会議の任命から6人を除外した問題に集中した。菅総理はほとんどの質問に対して「総合的・俯瞰的な視野」をもった人材という言葉を用いて、同じような答えを何十回も繰り返した。

 また、「6人が再び推薦されたら任命する可能性はあるかと」の質問に菅総理ははっきり答えず、記者が言葉を変えて再び質問をするも、「仮定の質問だから」という理由で「答えを差し控える」と逃げた。

 しかし、菅総理は総理自身がこの件の決裁を起こったと、日付も上げてはっきりと述べた。責任は菅総理にある。

 任命から外した理由については菅総理は「思想信条は関係ない」と答えたが、6人のこれまで「共謀罪」法案や秘密保護法、安全保障関連法に反対してきた経緯をみれば、これが嘘であることは明らかである。

 軍事研究に関しては、日本学術会議が2017年に軍事研究をしないという声明を出したことについて、これを撤回させるつもりがあるのかと記者が質問した。しかし菅総理はまったく無関係な答えをした。記者が続けて質問をするもまた答えなかった。

 質問が図星の時は、話をそらして答えない。これが「菅総理話法」の公式として確率しつつある。6名を任命拒否して日本学術会議を揺さぶっているのは、この2017年声明を覆し、軍事研究を大学にやらせるための手段のひとつなのだ。

 この菅総理の2回目のグループインタビューと同じ10月9日に、防衛大臣の定例会見が開催された。

 IWJは生中継をするとともに、大臣に「敵基地攻撃能力の保有」論に関連して、その攻撃先となる敵基地はそもそもいくつあるのか、それを最初の「一撃」ですべて殲滅できるのか!?そのためのミサイルの数と予算はいかほどになるのか、というどストレートな質問をぶつけた。詳しくは以下の記事を御覧いただきたい。

 この日本学術会議の任命拒否問題は、敵基地攻撃能力の保有問題とバラバラなようで実は深くつながっている。敵基地攻撃能力保有は専守防衛という日本国憲法の骨格をなす平和主義の土台を崩すものだ。

 その平和主義を学問研究者の立場から支えてきたのが日本学術会議の軍事的安全保障研究に関する声明なのである。

 日本学術会議の会員任命から軍事研究に批判的な学者を除外することで、政府は産業界も学術界も一体化させて軍事国家化の方向へ歩を進める狙いがあると考えるのは明らかだ。

 もしそうなれば、財政難の中、軍事研究。開発・兵器生産に予算を大幅に割いてゆくことになり、当然、国民の生活や福祉に関わる予算が削られる。格差拡大どころではすまない。庶民の生存権が脅かされる事態となる。

 そうした危機感をもって、IWJはこの問題に引き続き注目していく。

 以下に菅総理の第2回グループインタビュー全文書き起こしを掲載する

記者「毎日新聞です。よろしくお願いします。

 まず最初に日本学術会議の会員の任命の問題についておうかがいします。今日、河野大臣と井上大臣がそれぞれ学術会議を行革の対象として、検証をおこなうと表明されました。総理ご自身は先日のインタビューで、現会員による推薦について事実上の後任指名であるか可能な仕組みだと問題視をされ、省庁再編時にあり方そのものが議論になったことにも触れておられました。現状、この会員の推薦程度について見直すお考えはあるのでしょうか?また学術会議そのもののあり方についての見直すお考えはあるのでしょうか?お聞かせください。

菅総理「まず、これまでも説明をしておりますように、日本学術会議については、法律にもとづいて内閣法制局にも確認の上で、学術会議の推薦者の中から、総理大臣としてまあ任命をしてるものであると思っています。

 この日本学術会議は、政府の機関であって、年間約10億円の予算を使って活動してること、また任命される会員は、公務員の立場になること、また会員の人選は、推薦委員会などの仕組みがあるものの、現状では、まあ事実上は、現在の会員が自分の後任を指名することも可能な仕組み、こうなっている。

 まあこうしたことを考えて、推薦された方々が、このまま任命されてきた前例をまあ踏襲をしていいのかどうか、まあそうしたことを考えてきたということであります。

 それでこれ、2001年の省庁再編の際に、えーこの相当の議論があったということで、その議論の中で長期的、総合的、国際的観点からの提言が求められており、俯瞰的な視点を持って社会的課題に向き合うことが、できる制度、できる人材が望ましいというふうに思ってます。

 今回、日本学術会議の役割に関心が集まっています。これを機会に日本学術会議のあり方、良い方向に進むようならまあそうしたことも歓迎はしたいとこのように思ってます」

記者「朝日新聞です。よろしくお願いします。

 日本学術会議の任命除外問題の経緯についておうかがいします。

 2016年から、推薦決定前に官邸側が任命に難色を示す事例が複数確認されています。政府としてはいつ何をきっかけに、形式的任命を取らなくなったのでしょうか?

 また今年の6人の除外について、安倍前総理からこの案件の引継ぎを受けたのはいつで、引継ぎの時点で6人の任命除外は申し送りにあったのでしょうか?お願いします。

菅総理「まず、この内閣府で、日本学術会議の会長が中でこの会議のあり方など、そうしたことのやりとりは当然行ってきているというふうに思っております。

 そして今までの経緯の中でですね、総合科学技術会議の意見具申によれば、日本学術会議は、科学者の知見を集約をして、長期的、総合的、国際的観点から、行政や社会への提言を行うこと、総合的、俯瞰的な観点から活動すること、こうしたことが求められてきています。

 さらに平成27年の内閣府の有識者会議においては、日本学術会議の会員は自らの専門的分野の枠にとらわれない俯瞰的視点を持って、社会的課題に向き合うことができる人材が望ましい、まあこうしたことをされています。

 こうしたことを、ふまえて法律にもとづく任命を行う際にはですね、総合的、俯瞰的な活動すなわち、広い視野に立って、バランスの取れる活動を行って、国の予算を投じる機関として、国民に理解される存在であるべき、まあこうしたことを念頭にですね、その内閣府等でそうした議論をしてることは事実ではないでしょうか?・

朝日記者「安倍前総理から引継ぎというのはあったのでしょうか?」

菅総理「あのー、ありません」

朝日記者「じゃあ、ご自身でご決断されたという」

菅総理「あのー、そうした一連の流れの中で判断をしたということであります」

時事通信記者「時事通信のオオツカです。引き続き学術会議についてうかがいます。学術会議側は6人の任命を見送ったことについて、説明を求めてます。総理自身が梶田会長とお会いし、直接説明される考えはありますでしょうか?」

菅総理「今申し上げましたけど、日本学術会議については、省庁再編の際にですね、そもそも必要性を含めてそのあり方について、相当のこれ議論が行われた経緯があります。その結果として、総合的、俯瞰的な活動を求める、まあそういうことになった経緯です。

 さらにこの総合的俯瞰的活動を確保する観点から、日本学術会議にその役割を果たしていただくためにふさわしいと判断される方を、まあ任命をしてきました。こうしたことを今後もですね、また丁寧に説明していきたいという風に思います。

 また、梶田会長とはですね、まあ日頃から事務局との間でコミュニケーションを、これとっているという風に思いますが、会長がお会いになりたいということであれば、私はお会いをさしていただく用意というのは、持っております。

記者「すいません、今おっしゃったその総合的俯瞰的な活動ということなんですけれども、どうしてもなかなか国民の方々にはわかりづらい部分だと思うんですが、総理としては具体的にどのような活動を求めているということなんでしょうか?そのまあ、国民にもわかりやすいような、判断材料をお示しいただければと思います」

菅総理「えー、今申し上げましたようにですね、この日本学術会議をどうするかということの議論があったわけです。それで科学者の知見を集約をして、長期的、また総合的に、国際的観点から行政や社会の提言を行うこと。そして総合的俯瞰的な観点から、行動すること、このことが議論の中で求められてきたわけです。

 さらに平成27年の内閣府有識者会議においては、日本学術会議の会員は、自らの専門分野の枠にとらわれない、俯瞰的な視点を持って社会的課題に向き合うことができる人材が望ましい。これ有識者会議でそういう方向が出されてます。

 で、これを踏まえて法律にもとづいて、任命を行う際には、総合的俯瞰的な活動、すなわちですね、広い視野に立ってバランスのとれた活動を踏まえ、国の予算を投ずる機関として国民に理解される存在であるべきこと。こうしたことがやはり念頭に置きながら、判断を行う必要がある、こういう風に思います」

記者「そういう意味では6人の方というのは、そこに当たらなかったということでしょうか?」

菅総理「今私の申し上げた通りです。すなわち広い視野に立って、バランスのとれた行動を取る。国の予算を投じる機関として国民に理解される存在であるべきこと。こうしたことを念頭にこれ、全員判断をしているということです」

記者「すみません、今の関係ですが、専門分野以外の業績が考慮されるということですけども、具体的にはどのような業績が考慮されるということなのしょうか?」

菅総理「今私が申し上げましたように、自らの専門分野の枠にとらわれない俯瞰的な視点をもつ社会的、えー、をもって、社会的課題に向き合うことができる人材が望ましい。こうしたことを、えー、平成27年の内閣府有識者会議において、こうした意見をいただいています。

 ですから、これらをこうしたことをふまえてですね、法律にもとづいてこれ任命を行うわけですから、その際には、総合的・俯瞰的な活動ということを今申し上げましたけど、この総合的・俯瞰的な活動というのは、やはり、すなわち広い視野に立って、バランスのとれた活動を行い、国の予算を投じる機関として、国民の理解をいただく存在であるべきだと、こうしたことを念頭においてですね、判断をするということが自然なことではないでしょうか?」

記者「バランスの取れた活動ということの中にですね、例えば学者個人の思想信条が影響するということがあるのでしょうか?」

菅総理「それはありません」

記者「今回の会員推薦・任命手続きについては、わかりづらいところがあるんですけれども、今後その、会議のあり方を見直して、法律の改正を考える可能性もあるんでしょうか?」

菅総理「まず、今申し上げましたけど、かつて総合科学技術会議の意見具申には、日本学術会議、これ、総合科学技術会議の中で意見があったわけです。それについては科学者の知見を集約し、長期的、総合的、国際的観点から、行政や社会への提言を行う。こういうことがこれ、求められています。

 そして今申し上げましたけど、27年の内閣有識者会議においては、日本学術会議の会員とは、自らの専門分野の枠にとらわれない俯瞰的な視点をもって社会的課題に向き合うことができる人材が望ましい、こうしたことも報告をされてます。

 そうしてこうした観点に立った上でですね、日本の学術者会議は政府の機関でありですね、年間約10億円の予算を使って行動していることやですね、任命される会員の方はですね、公務員の立場になるわけでありますから、国民のみなさまから理解される活動を頂く必要があるというふうに思っています。

記者「1983年度の中曽根元総理の国会答弁なんかもありますけれども、当時、内閣総理大臣官房参事官の答弁では210人の推薦をそのままそのとおり総理が形式的な発令行為を行うと解釈しているとおっしゃった答弁があるんですけれども、それに関しても解釈は変更していないと政府側はずっとお答えになっていますが、それで間違いはないのでしょうか?あと、解釈は変更しないまま全員任命するという前例を踏襲せずに今回、いわゆる『運用』を変更したということなのでしょうか?」

菅総理「あのー、これは毎日の官房長官の記者会見の方で説明しているというふうに思ってます。国会の答弁でも局長から説明させていただきますが、憲法第15条の規定に明らかにされているとおりですね、公務員の選定は国民固有の権利であり、任命は権者たる内閣総理大臣として責任をしっかり果たしていく。で、こういう一貫した考え方に立った上で、法律にもとづいて任命を行ってきているものでありですね、解釈変更を行っているのではないと思ってます。

 ただ国の予算を投ずる機関として国民に理解される存在であるべきという、そうしたことを念頭に判断をさせていただいた。こういうことです。

記者「すみません、関連しまして。83年の国会答弁についてですが、このときは、国会で表でオープンに議論されています。今回18年に内閣府と法政局の方で運用を変えたということですが、これ本来国会の方でオープンに議論されるべきだったのではないでしょうか?」

菅総理「まず、今、申し上げましたように変更しているということでありませんので、この憲法第15条の規定に明らかにされているように、公務員の選定は国民固有の、これ、権利であって。任命権者たる内閣総理大臣として、責任をしっかり果たしていくという、これ、一貫する考え方であり、ですね、法律にもとづいて任命をおこなったものであり、解釈変更をおこなったものではない。こういうふうに思ってます」

記者「この重大な決断をする中において、やはり、国会の中でオープンに議論されるべきではなかったかという質問なんですが」

菅総理「あのー、解釈の変更はおこなっていません」

記者「話題変わります。11月1日に住民投票が行われます、大阪都構想なんですけれども、総理のお立場、見解をお聞かせください。また、維新の会が訴える大阪の副首都化や道州制への総理のお考えは如何でしょうか?」

菅総理「まず、大阪府は昨年まで全国でインバウンドが伸びる中で、宿泊者数など全国第2位で、消費総額8000億円をこえるなど、まあ、あの、元気になってきていると思います。また行政においても、大阪市の職員数は実質的に今1万5000人の削減、実現をしています。こうした市の、工夫や頑張りがまあ、地域を元気にしている。まあ、こうしたことに期待をしたいというふうに思います。

 また、いわゆる大阪都構想でありますけれども、これは二重行政の解消などを目的とするものと認識しておりますけれども、あくまでも法律によって地域の判断に委ねられるというものになってますので、地域の関係者の間で真摯な議論、これが行われる、こうしたことを、まあ、期待をしたいと、こういうように思います」

記者「ふたたびまた戻るんですけれども、今回、学術会議で任命されなかった6人に関しては、今後もこの6人を任命することはもう、この先ずっとないということなんでしょうか?それとも状況であったり、それぞれの活動内容であったりに変更があれば、改めて任命する可能性があるんでしょうか?」

菅総理「あのー、これは官房長官も申しあげて、えー、いますように、あのー、今回の、うー、10月1日に99名の方を、これ、任命しておりですね。今般の任命手続きは終了したと、このように考えています。

 今般の任命について、変更するということは、考えておりません」

記者「今後の運営の際にこの6人の方を、また3年後であったり、またこの6人の方が出てきた場合には、また対応が変わる可能性もあるんでしょうか?」

菅総理「えーまず、仮定の質問、でありますので、お答えを差し控えさせていただきたいと思いますけれども、いずれにしろ、法律のもとづいて任命を行う際にはですね、日本学術会議がこれまでいわれてきたように総合的、俯瞰的な活動、いわゆるこの、幅広い視野に立ってバランスのとれた活動を行い、国の予算を投じる機関として、国民に理解される存在であるべきである。こうしたことを念頭に、やはり判断をする。こういうことになるだろうと思います」

記者「日本学術会議の軍事研究についておうかがいしますが、17年に会議がですね、軍事研究に協力しないという声明を出したことをですね、現在総理はどのように評価されてますでしょうか?また日本の大学は、軍事協力に門戸をひらくべきだとお考えでしょうか?中国や米国の状況だとか、国際状況をふまえた上でお聞かせください」

菅総理「えー、まず今、先ほど来申し上げてますけども、日本学術会議のあり方、ということに、省庁再編の際にですね、これ、相当の議論があって、まあその後の議論で長期的総合的国際的観点からの提言、これが求められています。そして俯瞰的な視点を持って社会的課題に向き合うことができる人材が望ましい、えー、こうしたことが、この2001年省庁再編の際に話し合われました。

 日本学術会議の役割に今、非常に関心が集まっています。これを機会にですね、学術会議のあり方というのは、まあ良い方向に進むようなら、そうしたようなことは、歓迎していきたい、というふうに思います」

記者「具体的に、その『総合的・俯瞰的』の中に、軍事研究というのは入る可能性はあるんでしょうか?」

菅総理「あのー、先ほど申し上げましたように、幅広くですね、広い視野に立ってバランスの取れた、ということであります。そうしたことに対してですね、まあしっかり対応していくことが大事だというふうに思ってます」

記者「マイナンバーカードについておうかがいします。なかなか普及が進みませんが、マイナンバーカードと預貯金口座との紐付け・連結の義務化については、総理はどのようにお考えでしょうか?また義務化する場合は、紐付けを拒否した場合の罰則はあるのでしょうか?」

菅総理「えー、まず、役所に行かなくてもあらゆる手続きができる、そうした社会を実現するためにですね、マイナンバーカードというのは、不可欠だと思ってます。

 しかしその普及が今、進んでおりませんので、行政のデジタル化の鍵であるマイナンバーカードを、今から2年半後には、ほぼ全国、全国民にですね、行き渡ることを目指して、普及策を、これは加速してまいりたいと思います

 また新型コロナウイルスに際して、10万円の給付金を契機に、行政のデジタル化、こうしたことの必要性というものが、改めてこれ認識されているものが、現状だと思います。

 ま、預金口座との紐づけについて専門家も参加するワーキンググループにおいても検討項目となっており、年内に結論を得るべく、関係省庁で、今、検討を今、進めているところです」

記者「また学術会議なんですけれども、ま、その、これを機会に、選び方の良い方向に進むように歓迎したいということのようなんですけれども、総理がその主体的にあり方の見直しに関して検討、指示されたりするお考えはあるんでしょうか?」

菅総理「あのー、私からと言うよりも今、党のほうでも、政調会長のもとで、えー、このあり方について、いろいろな議論をしているようであります。まー、そうしたことを、しっかりみながら、と、いうふうに、なっていく、というふうに与党と連携していくという形に、なっていくんだろうと思います」

記者「今の段階で総理から、すぐご指示を出されるというお考えというのは?」

菅総理「あのー、私から今で、そのあり方ということについてわたし、指示することは考えてませんけれども、行政改革の観点から、河野大臣がこれ、全体の行政改革の中で取り上げるかどうか、ということではないでしょうか?」

記者「すみません。学術会議の在り方について、引き続きおうかがいしたいんのですが、安倍政権時代の内閣府特命担当大臣のもとにですね、設けられた、有識者会議が、2015年にまとめた報告書で変える理由は見い出しにくいというふうにしております。

また事務局体制の増強も指摘されています。まあ、あの、今日、河野大臣がですね、会議の見直しに言及されているのですが、この間に方針が変わったということなのでしょうか?」

菅総理「あのー、方針が変わるよりも現実的に確か210人の学術会議の中で、勤務(医)局員が確か、52人ほどいるといわれています。まあ国費がこれに導入されていますので、そうしたことも含めて、河野 大臣が、 まあ全体の、これ、一国のひとつの国の機関ですから、これが独立すれば別ですけども、そうしたことで、全体を、河野大臣は、行革の視点で、これを行うということは、それは行革担当大臣として、ある意味では当然のことじゃないかなと思います」

記者「GoToトラベルについておうかがいします。東京発着対象は遅れて始まったことなどから、公明党の山口代表が、期間の延長を求めていますが、総理のお考えをお願いします」

菅総理「まず、コロナ対策については、感染拡大防止と社会経済活動の両立を実現すべくこれを取り組んできております。まあ、とくにダメージの大きい、観光関係事業、これを回復する。このことは、今、地方が厳しい状況にあるときに、極めて重要だというふうに思います。

 その中で私自身、7月にGoToトラベル事業を開始判断しました。さらに10月1日より、東京都を発着する旅行についても、支援の対象に含めた事も加えて、宿泊以外のお土産屋さんでも使える地域共通クーポン、この利用を開始させていただいたところです。

 まあ本事業を、実施状況ですけれども、まあ7月の中旬に始めて、9月15日までで、のべ1600万人の方にご利用いただいています。まあそういう中で当初いろいろ心配されましたが、この新型コロナウイルスの陽性が判明した方が25名であります。まあ引き続きこうしたことも踏まえて適切に、えー、運用してもらいたいというふうに考えてます。

 そのうえで、その割引販売については、予算の執行状況だとか、あるいはコロナの感染状況、さらに観光需要、そうした状況などを見ながらまあ当面しっかりと実施していきたいというふうに思っています。

 そしてその先については、今、私が申し上げましたように、そうした状況だとかいろんな面を考えるなかで判断をしていきたい。そのように思います」

記者「学術会議について聞きますが、安倍総理からの引継ぎはなかったということですが、最初に案をご覧になったのはいつ、誰からの報告だったんでしょうか?その時点では105人の名前が載っていたんでしょうか?」

菅「あのー、私が、いつか、ということは、たしか9月の20…、ちょっとすいません間違っちゃうとあれですから。9月の、内閣府がいままた説明しますけど、私が最終的に決裁をおこなったのは9月の28日です。で、会員候補のリストを拝見したのは、その直前だったと記憶しております。その時点では現在の、最終的に会員となった方がそのままリストにあって、いたというふうに思ってます」

記者「総理がご覧になった段階ではもう99人だったという」

菅「あの…、そういうことです。あの、任命するリスト…」

記者「任命する、その前の推薦段階でのリストはご覧にはなっていない」

菅「見てません」 

記者「東日本大震災の復興についておうかがいします。震災や原発事故の教訓を使う目的で福島県の双葉町に開館しました東日本大震災・原子力災害伝承館についてなんですけども、この伝承館を巡っては館内で活動する語りべの方が話す内容について、特定の団体の批判などをしないようにというふうに求められていることが判明しています。

 県などによるとですね、国や東電もその対象になるということなんですが、先日、福島県を訪問した際にですね、地元メディアのぶら下がりにも報じられた総理ですが、このような対応についてはどのようにお考えでしょうか?」

菅総理「まず、私、東日本大震災・原子力災害伝承館に訪問しましたけれども、語り部の方の話を私はうかがってません。で、今、言われました点でありますけれども、まず、これ一般論であれば、震災を体験された方が震災におけるご自身の経験を率直に語ることが極めて重要であるというふうに考えます。

 そうした機会があることは、震災を経験しない方々が、報道でしか知らない震災をより身近に感じて、自分のこととして考えることにもつながっていくというふうに思います。

 そうした中で、伝承館を運営する福島県においてもですね、こうした考えかたを踏まえて対応しているというふうに思っています。

記者「首相公邸に入居するかどうかおうかがいします。

 安倍総理の時は、入居するかどうかは、国会でも問題になりました。菅総理は首相公邸に入るお考えはあるのでしょうか?ないとすれば、その理由をお願いします。

菅総理「入居については、現在、検討しているところです。また、公邸の使い方については、それぞれの総理の使い方がある、こういうことも承知をしています。いずれにせよ、公邸に入るか否かに関わらず、政府の危機管理、それには異論ないように務めるのが私の仕事だというふうに思います」

記者「検討しているのは、入るか入らないかを検討しているのでしょうか?」

菅総理「入るか入らないかを検討しています」

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