8月17日の安倍総理の7時間の「検診」から菅義偉官房長官の自民総裁選出馬会見まで!「ポスト安倍」予測の変遷! 菅氏は総理としてふさわしいのかを検証! 2020.9.13

記事公開日:2020.9.13 テキスト
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(IWJ編集部)

 8月17日に安倍総理の7時間に及ぶ「検診」が報じられてから安倍総理の退陣が囁かれ「ポスト安倍」予想が本格化した。

 「ポスト安倍」の有力プレイヤーとして麻生太郎副首相、菅義偉官房長官、岸田文雄政調会長、「キングメーカー」として二階俊博幹事長の名前が上がる。また、以上の安倍総理に近い面々の一方で、安倍政権との「違い」を際立たせるような発言をする石破茂元幹事長も候補に挙がっている。

 さまざまな憶測が飛ぶ中で、岩上安身は独自の取材で、対立するかに見える麻生氏と二階氏が水面下で手を握り、安倍政権路線を継承させるのに最適な候補、つまり菅義偉官房長官が浮上してくることを正確に予測していた。振り返ってみると、麻生氏がワンポイントリリーフを務めるという予測以外は、岩上の取材にもとづいた予測は的を射ていたのである。

 現在は麻生派、二階氏、菅氏の三者は手を結び、菅氏を総裁選候補として擁立し、票固めに臨んでいるため、菅氏が最有力候補となっている。果たして菅氏は100年に1度のコロナ禍と経済危機が重なる時期に、総理となるのにふさわしい人物なのであろうか。

▲菅義偉官房長官(IWJ撮影)

記事目次

安倍総理の7時間に及ぶ検診で「ポスト安倍」予想が本格化! 稲田幹事長代行が持病の検査であると発言! 安倍政治の失政を隠して次の選挙でも同情票を集めるため!?

 8月17日、安倍総理が慶應大学病院で7時間に及ぶ日帰りの検診を受けたことが報じられ、「ポスト安倍」予想が本格化した。午後6時ごろ病院を出て私邸に戻ったことが大手メディアで一斉に報じられた。

 メディアでは6月に受けた定期検査の追加検査と報じられていたが、永田町では以前から安倍総理の健康不安説がささやかれていた。

 岩上安身は独自に官邸に近い複数の情報筋から、安倍総理の病状について深刻な状態なのではないかとの情報を得ており、安倍総理が検査入院した8月17日の朝発行の日刊IWJガイド(執筆は前日の16日夜)に、「安倍総理の体調不安説が囁かれており」と記していた。

 安倍総理は、第一次安倍政権時代の2007年9月に持病の潰瘍性大腸炎の悪化のため、政権を手放した。しかし持病は寛解してはおらず、今でもステロイド剤を打ち続けていると永田町界隈では囁かれていた。

 気がかりなのは、17日、稲田朋美自民党幹事長代理が、今回の検査を持病の潰瘍性大腸炎の検査であると、記者団の取材に応じて病名を明らかにしたことだった。この稲田発言は産経新聞が大きく報じた。

▲稲田朋美 防衛大臣(IWJ撮影)

 甘利明税制調査会会長らが、事前に「疲労蓄積」と説明していたのにもかかわらず、稲田氏が病名を明らかにしたことには違和感が感じられた。安倍総理の政治生命を危うくするような発言だからだ。

 事実関係はわからないとしても、辞任の方向へ情報を誘導しようとする意図があったと見られた。

 なぜ、辞任の方向へ誘導する必要があるのだろうか?

 一つには、コロナ第2波にまったく対応できず、逆に無駄なGOTOキャンペーンをやって、コロナを封じ込めることも、経済危機を回避することも、どちらもできなくなり、失政が明らかとなって、支持率も低下。引き際を考え、持病のせいにしようという布石、という見方だ。持病の悪化ならば仕方ない、気の毒との同情票も集められる。次の選挙で与党が勝つための戦略とも考えられる。

 もう一つは、潰瘍性大腸炎であるにせよ、それ以外の病気であるにせよ、病状が芳しくなく、隠しようもなかった、ということだ。ホテルとか、アスレチックジムとか、人目につかないところで治療を受けることができず、病院へ行くしかなかった、という可能性が考えられる。

 この時点で、岩上安身の取材に応じて、「ワンポイントリリーフとして、副総理の麻生太郎氏が首相代行をつとめ、遠くないうちに解散総選挙となる」という見通しを語った永田町関係者もいた。

 いずれにしても、稲田幹事長代理がフライングしている、という見方はいささか的外れであり、ここは、ポスト安倍に向かって、すでに与党内部は動き出している、との見方が有力なようなど、IWJの編集発行人である岩上安身は判断していた。

 この見方は、その後のポスト安倍の進展が早かったことからも、正しかったと言えるだろう。

「ポスト安倍」の有力プレイヤーの麻生太郎副首相、菅義偉官房長官、岸田文雄政調会長! 「キングメーカー」として二階俊博幹事長! 「ポスト安倍」を狙う資格はない!

 安倍総理の7時間に渡る検診が報じられた直後、「ポスト安倍」の有力プレイヤーには、麻生太郎副首相、菅義偉官房長官、岸田文雄政調会長、石破茂衆議院議員、そして「キングメーカー」として二階俊博幹事長の名前が取り沙汰されていた。

▲二階俊博幹事長(IWJ撮影)

 このうち、菅官房長官と二階幹事長は、旅行業界の意を汲んでGO TOトラベルキャンペーンを強行し、全国にコロナの感染拡大を招いた「A級戦犯」だ。

 この二人が「ポスト安倍」に向けて急接近しているという報道があった。

 菅官房長官は、なんと言っても、モリ・カケ・サクラ疑惑で国家権力を私物化してきた安倍政権を、官房長官として支え続けたもっとも罪深い政治家の一人だ。IR推進のキーパーソンであり、サクラ疑惑では、自らも暴力団関係者と思しき人物と記念撮影するほど倫理観の欠如を顕わにしている。

 また、官房長官記者会見で、政権に都合の悪い質問をする東京新聞の望月衣塑子記者の質問を制限し、民主主義の根幹である「報道の自由」を侵害してきた事実も忘れることができない。この問題について、IWJは神奈川新聞・田崎基記者、新聞労連・南彰氏インタビューを行っている。

 忘れてはならないのは、日本社会は、現在、二重、三重のリスクにさらされているということだ。「コロナ危機」という生命を危険にさらすリスクだけではない。最近、気候変動によってとみに増してきた台風や集中豪雨、頻発する地震等の自然災害のリスクであり、特に懸念されているのは首都圏直下型地震や南海トラフなどの巨大地震のリスクだ。

 さらに、これに、技術革新の遅れや少子高齢化といった社会的危機が複合し「複合コロナ危機」が進行している。政治機能の劣化、反知性主義の横行も、ここに加えるべきかもしれない。

 菅官房長官は、コロナを軽視し、経済を重視するあまり、やってはならないGO TOキャンペーンを断行させ、結果的に「第2波」による感染拡大を許し、さらに経済を苦境に追い込んだ。

 仮に、二階幹事長などと組んで菅総理の誕生となっても、大企業などの特定集団に利益誘導する政権になるのは確実であり、利権にしばられた旧態依然たる菅政権にこの複雑な「複合コロナ問題」を解決する能力などないのは明らかだ。

 岸田氏は、安倍総理からの権力の「禅譲」をひたすら期待し、鼻先にニンジンをぶら下げられて安倍総理につき従ってきたが、その結果、「ハト派」の「保守本流」という伝統の派閥色を完全に失い、存在感も主体性もまったくないありさまだ。「禅譲」は永久にやってこないであろう。

 この見通しも、8月20日の日刊に、岩上安身は予想を記している。安倍総理が辞任する前、自民党の主流派が菅を担ぐことが明らかになって、岸田氏がほぞを噛み、決起を決める出馬会見を行った9月1日の10日前のことだった。

▲岸田文雄政調会長(IWJ撮影)

 権力の前面に立たず、虎の威を借りて、政策に介入してきた官邸のラスプーチンこと、今井尚哉首席秘書官兼補佐官の動向も「ポスト安倍」に際しては、注目された。

 今井補佐官は、コロナ禍に際して、なんら科学的エビデンスもなく、3~5月の約3カ月間、全国の小・中・高の一斉休校を断行した人物だ。この影響で大学も閉鎖され、全国の大学の理系学部にあるPCR検査機器を使用不能に追い込み、日本のPCR検査数の抑制を招いた重大な「コロナ戦犯」だ。

 また、今井補佐官は、「官邸の経産マフィア」のトップとして、「アベノマスク」の配布という世紀の愚策を主導した「前科」もある。政治を国民のための政治ではなく、一部の利権集団のための政治に堕落させている「官邸の経産マフィア」も、安倍政権とともに、一掃する必要がある。

 GO TOトラベルを強行した菅官房長官と二階幹事長、そして、大学を機能させず、検査抑制に追い込み、アベノマスクという愚策を平然と行った今井補佐官、副総理として安倍政権を支えて支持率の急降下につながる失政を招いた麻生副総理。この政治家たちには、間違っても、「ポスト安倍」を狙う資格はない。

 仮に「ポスト安倍」において要職につけば、彼らがやることはコロナ封じ込めにも、経済再生にも失敗した、「アベ政治」の失敗をただただ反復するだけだ。彼らが次の政権や与党内部で要職に就くことは許されない。全員、全国民に失政の謝罪をした上で、退陣すべきだ。こう、日刊では岩上安身は論評した。もちろん、これは「べき論」であって、現実の事態の推移とは異なる。IWJはその点を峻別して、現実となるべき姿を書き分け続けた。

もう一人の「ポスト安倍」石破茂元幹事長!「補償」を議論することで解決していく道筋を示す! 安倍政権との「違い」を際立たせるような発言!

 もう一人の「ポスト安倍」として名前の挙がっている石破氏は、18日の「BSフジLIVEプライムニュース」の中で、危険水域30%に近づいた安倍政権の支持率について、「自民党支持率と内閣支持率を合わせて50%を切ると危ないが、まだ、自民党支持率は30%あるので、50%を切っていない」などと述べた。安倍政権の支持率は危険水域だが、自分を含む自民党への支持率は下がっていない、と釘をさしているように受けとれた。

▲石破茂元幹事長(IWJ撮影)

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