小出裕章さん講演会 「すべて知りたい原発のこと~福島原発事故と放射能汚染の全体像」 2012.2.26

記事公開日:2012.2.26取材地: テキスト動画
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(IWJボランティアスタッフ・浜本)

※講演の全文文字起こしを、会員ページに掲載しました

 2012年2月26日(日)、和光大学J棟401教室で行われた、「小出裕章さん講演会・すべて知りたい原発のこと~福島原発事故と放射能汚染の全体像」の模様。

■イントロ

第一部:小出裕章氏講演

原子力発電の仕組みとは? なぜ危険なのか?

原子力発電も火力発電も、いわば単なる「湯沸かし装置」。基本原理としては「お湯を沸かす」ということをしているだけ。たとえば火力発電所では、パイプの中に水を流し、その外側で石油や石炭や天然ガスを燃やして水を沸騰させ、水蒸気が噴き出す勢いでタービンという羽根車を回し、そこからつながっている発電機に静電気を起こす。一方、原子力発電所は、真ん中にマユのような形をした厚さ16センチもある鋼鉄製の圧力釜=「原子炉圧力容器」にウランを入れて燃やす、つまり「核分裂」を起こし、発生する熱でタービンを回す。

なぜ原子力発電は危険なのか。単純に言えばウランを核分裂させることで、大量の死の灰=「核分裂生成物」(放射性物質)を出すから。しかも、1つの原子力発電所で1年あたりに燃やすウランの重量は約1トン。広島の町を一瞬で消滅させてしまった原爆で燃えたウランは約800グラムだから、その1千倍を優に超える量のウランが、1年あたり1つの原子力発電所で燃やされていることになる。このように膨大な量のウランがないと運転できないのが原子力発電所であり、このままウランを使い続ければ、化石燃料よりウランのほうが先になくなってしまう。エネルギー問題の解決策のように言われてきた原発だが、実はそれほど貧弱で限界あるエネルギーだということ。

原子力発電、これまでの国の方針は?

(…会員ページにつづく)

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