2019年の統一地方選挙で唯一の「与野党激突」となった北海道知事選(4月7日投開票)で、3月21日の告示前から両陣営に強力な助っ人が駆けつけていた。
鈴木直道・前夕張市長(自公・新党大地推薦)には、『洗脳選挙―選んだつもりが、選ばされていた!』(光文社2005年)の著者で、菅義偉官房長官の懐刀としても知られる選挙プランナーの三浦博史氏が、3月10日の事務所開きにも21日の出陣式と安平町(あびらちょう)での第一声にも張り付いていた。
得意技は争点隠し(抱きつき)選挙や名簿提出用紙付の期日前投票要請で、去年6月の新潟県知事選や9月の沖縄県知事選でも選対に出入り、選挙プランナーとして関わっていた。
一方、野党統一候補の石川知裕・元衆院議員(立憲民主・国民民主・社民・共産・自由推薦)の応援には、玉城デニー沖縄県知事が飛行機を乗り継いで告示前日の20日に北海道入りした。同日夜の札幌での集会(主催者発表で2200人参加)で石川氏にエールを送ると、翌日も札幌駅前で街宣をした。
北海道知事選が沖縄県知事選と同様、中央とのパイプを強調する自公推薦候補と「北海道独立宣言」を掲げる地域自立派候補が激突する「中央 対 地方」の構図であると指摘した上で、「オール沖縄」ならぬ「オール北海道」で保革の壁を越え、「地域のことは地域で決めよう」と支持を訴えた。
20日の集会では、玉城知事は自らの県知事選出馬について「自分にとって天の時だと受け止めた」と振り返り、石川氏の出馬も「天の配剤ではなかったのか」と二重写しにした。