政府は沖縄県名護市の米軍辺野古新基地建設をめぐり、2018年12月14日に埋め立て予定地の沿岸部へ土砂投入を行うと沖縄県に通告している。沖縄県は防衛省沖縄防衛局に対し、県が埋め立て承認の条件とした事前協議の内容が守られていないとして、違法工事を中断するよう、12月12日に文書で行政指導を行ったが、法的拘束力がないため、国側は強引に土砂投入を進める予定だ。
沖縄県の玉城デニー知事は12月13日、防衛省で岩屋毅防衛大臣と会談を行い、土砂投入をやめるよう訴えたが、岩屋防衛大臣は「予定通り行う」と答え、会談は平行線に終わった。
▲会談後の囲み取材に答える玉城デニー沖縄県知事(左)と岩屋毅防衛大臣(右)
IWJは玉城知事と岩屋防衛大臣との会談後、防衛省での両者の囲み会見に参加した。
- 日時 2018年12月13日(木)14時25分頃から
- 場所 防衛省 A棟(東京都新宿区)
玉城知事会見
幹事社(読売新聞)「報道陣が退室した後の、大臣と知事とのやり取りを教えてください」
玉城デニー沖縄県知事「はい。報道の皆さんがいらっしゃった時とほぼ同じ内容です。
県としては、明日にでも行われようとしている、土砂の投入をやめていただきたいと。それから、岩屋大臣は、『かなりの長い年月、動かなかった、負担軽減について、辺野古が唯一である』とおっしゃってましたけれども、それは、沖縄県民が、反対の民意を続けてきた年月でもありますと。
ですから沖縄県民にとって、目に見える負担軽減は基地を作らないこと。新しい米軍基地を作らないことです。
そのことを、現実に行っていただくこと以外に、沖縄県民は、目に見える負担軽減という理解を得られることはできませんと。
そのような内容をお話しさせていただきました」
幹事社「もう一点聞かせていただきます。先ほど大臣からは『辺野古が唯一である』という考えをあらためて示されて、予定通り進める考えを示されましたけれども、明日にも行われようとしている土砂投入について、玉城知事はそれを阻止する手立てを、今、お持ちなのかどうか、教えて下さい」