8月23日福島駅前のホテルを会場として、政府、福島県、原子力損害賠償・廃炉等支援機構、原子力規制庁、東電等による「廃炉・汚染水対策現地調整会議」が開催された。議題となったのは、LCO(運転上の制限)逸脱となった8月12日の福島第一原子力発電所サブドレンピット№206水位計が推移監視不能になった経緯の続報、8月15日3号機建屋の使用済み核燃料取り出し時に起きた燃料輸送容器吊上げ用クレーン停止事故の調査続報などの報告がなされた。
また、本日開始された2号機原子炉建屋・オペレーティングフロア内の残置物の移動・片付け作業の画像が公開された。この画像については福島会場で会見に参加した記者達にはUSBメモリが配られたが、東京会場には用意がなく、相変わらずの不手際が続く。
トリチウム汚染水(ALPS処理水)の海洋放出に向けた公聴会を一週間後に控えてもなお、公聴会で使用する説明資料には、トリチウム以外の放射性物質がND(検出限界未満)と表記されている。この問題について、「データは東電から出ているはず。このデータで正しいと認識しているのか」、との厳しい追及がなされ、会見者は「私自身はまだ把握していない」と逃げを打つも、次回会見までに確認すると表明。
半減期が150万年以上とされるヨウ素129について、河北新報の8月23日付の記事では、「排水の法令基準(1リットル当たり9ベクレル)を超えるヨウ素129の検出が2017年度に約60回あったことが22日、分かった」と報じられている。
- <福島第1原発>処理水の放射性物質残留 ヨウ素129基準超え60回 17年度(河北新報、2018年8月23日)