「生活費を切り詰めるため、食費や光熱費を節約している。今、私は下着を上下共につけていない。子どもが将来、生活保護を受けることにならないよう、子どもの成長に必要なものにお金を回している」――
自民党が政権与党に返り咲いた後、2013年度から3回にわたって生活保護基準の引き下げや住宅扶助・冬季加算の削減などが実施され、生活保護をめぐる状況は年々厳しくなっている。
にもかかわらず、安倍政権下の厚生労働省は2017年12月8日の生活保護基準部会で、2018年度から生活扶助基準本体や母子加算を大幅に引き下げる方針を示した。世帯によっては最大13.7%もの削減となるケースもあると報じられ、影響が大きすぎることから生活保護受給者らからは悲痛な声が上がった。
この事態を受けて、生活保護制度の充実を求める緊急署名の活動が行われ、2017年12月15日、東京都千代田区の厚生労働省で、支援者らが第一次集約分1万7471筆を提出。続いて記者会見が開かれた。奇しくも、この日の夜、厚労省が下げ幅を最大13.7%から5%に抑える方針を固めたことが報じられている。
▲厚生労働省で行われた記者会見の模様
冒頭の言葉は、その記者会見に臨んで、自身の窮状を訴えた女性の言葉である。
食費や光熱費、自身が身につける下着を買うことすらままならない現状を告白した母親は会見で、「クリスマスどころではない。子ども達はここに来て発言することができない。子どもが夢を持ち、希望を叶えていく力を持てるような制度の運用をしてほしい」と訴えた。
また、会見に同席した作家で、いのちのとりで共同代表の雨宮処凛氏は、「死ねと言われているような気がする」という生活保護受給者たちの声を紹介し、「受給者たちは、自分たちの生存を否定されるように感じている」と話した。
▲稲葉剛氏(住まいの貧困に取り組むネットワーク世話人)
立教大学大学院特任准教授で、住まいの貧困に取り組むネットワーク世話人の稲葉剛氏は、生活保護基準引下げについて、「私たちは前回(2013年)の引き下げ自体が憲法違反であると考えている。今回、引き下げ幅が(5%に)縮小されたとしても、それでいいわけではない。あくまで、2012年段階の基準に戻すべきだ」と主張する。
また、生活保護の現状について、「(必要としている人の)捕捉率(※)は2割から3割だ。生活困窮者の最後のセーフティーネットが、対象者10人中、2人から3人しかとらえていない。7人から8人は下に落ちている。そんな状態で、国民の下位10%の人たちの消費実態と比較すれば、生活保護基準は下がっていく一方だ。(日本は)先進国とは言えなくなる」と、きわめて深刻な状況について訴えた。
(※)捕捉率――生活保護基準を下回る経済状態の世帯のうち、現実に生活保護を利用している割合
稲葉氏は、生活保護について多くの人に知ってもらうことが重要だとし、「生活保護の基準は、いろいろな社会保障に影響を与える『参照の基準』でもある。生活保護基準が下がると、他の低所得者対策を受けられなくなる人たちが出てくる。この問題は、社会全体の地盤沈下につながっている」と強調した。
なお、いのちのとりでサイトでは、引き続き、2018年1月末日までオンライン署名を受け付けている。
- タイトル 厚労省へ生活保護制度の充実を求める緊急署名第一次集約分を提出後の記者会見
- 日時 2017年12月15日(金)13:00頃〜(署名提出)/14:00〜(記者会見)
- 場所 厚生労働省(東京都千代田区)
- 告知 稲葉剛氏ツイート (Twitter)
- リンク いのちのとりで署名ページ
貧困の世代間連鎖防止を掲げる政府が、生活保護給付水準を引き下げる!? これは安倍政権の政策の矛盾であり、児童虐待や高齢者虐待に他ならない!
稲葉氏は、「10月下旬から、生活保護を含めた社会保障全体の底上げを求めて緊急署名を始めた。先ほど(厚労省に)署名を提出した際、『引き下げ方針を、厚労省として示しているわけではない』との説明があった。私たちは、さらなる基準の引き下げがないよう、要望した」と述べた。
そして、報道された引き下げ内容に触れて、「前回が、前代未聞の引下げと言われたが、それを上回る引き下げになる危険性がある。とりわけ、夫婦と子ども2人世帯では、場合によっては13%以上もの引き下げになるという数字が出ている。また、単身高齢者世帯も引き下げると読める内容が報告書案に盛り込まれている。これは、児童虐待や高齢者虐待とも言える」と指摘した。
安倍政権が選挙の公約として掲げてきた幼児教育や高等教育の無償化の対象も、縮小される可能性も出てきた。稲葉氏は、「政府は生活保護世帯の子どもの支援について、貧困の世代間連鎖防止と子どもの貧困対策を進めている。にもかかわらず、その世帯からお金を奪うことになる給付水準引き下げは、矛盾した政策だ」と強く批判した。
今の生活保護基準の検討手法は「生活保護水準を下げることで、貧困が広がるほど、基準を下げられる」という『悪魔のカラクリ』!
稲葉氏は、生活保護基準を検討する手法が問題だと訴える。
「今回の引下げ方針は、根拠が乏しい。基準部会で検討された第1十分位(全世帯を所得階級に10等分したうち、下から1番目の所得が一番低い層の世帯)との比較、すなわち国民の下位10%の人たちの消費実態との比較、という手法自体に大きな問題がある。
私は、この手法は『悪魔のカラクリ』のようなものと考えている。下位10%の人たちとの比較で、生活保護基準が高いから下げるというのは、一見すると合理性があるように見える。しかし、この論理でいくと、政府が貧困対策を失敗すればするほど、生活保護基準を下げることができる。貧困が広がるほど、生活保護基準を下げて、社会保障費を削減できるのだ」
そうなると、生活保護の基準が、憲法25条で定められている「健康で文化的な最低限度の生活」を割り込んでしまう危険性がある、と稲葉氏は指摘し、「この手法自体を見直すべき、という意見を無視して、厚労省が下位10%の人たちとの比較をもって基準を下げるなら、憲法違反と言わざるをえない。さらなる引き下げは許されないことから、私たちは引き下げ方針の撤回を強く求めていく」と語った。
2013年からの生活保護基準の引き下げは、貧困者の生存否定のメッセージか!? 「死者が出てからでは遅い」
▲作家の雨宮処凛氏(いのちのとりで共同代表)
雨宮氏は、「生活保護の引き下げは2013年から始まって、この4年間、実際に生活保護を受けてる方々の悲鳴が、私たちに届けられてきた。引き下げは『死ねと言われているような気がする』と。政府の方針は、自分たちの生存を否定されるメッセージとして受け止められ、精神的に苦しいという声が寄せられている。そういう中で多くの人が声を上げ、裁判をしているにもかかわらず、また引き下げの話が出てきたことに憤りを感じている」と話す。
このままでは、生活保護世帯では真夏でも節約のためにエアコンを使わず、熱中症で死者が出てしまうのではないか――。このような懸念を口にした雨宮氏は、「死者が出てからでは遅い。これ以上は切りつめようがない、もっとも厳しい状況に置かれた人を見捨てるのか。しかもそれを、『もっと大変な人がいるだろう』として、底辺の競争で切り捨てることに疑問を感じている」と強調した。
「健康で文化的な最低限度の生活」の基準が崩れる!? とても先進国とは言えない。生活保護基準は2012年段階の基準に戻すべき
稲葉氏は、「厚労省は引き下げ方針さえ認めていないと言っているが、私たちとしては、2013年の引き下げ自体が憲法違反であると考えている。今回、引き下げ幅が(5%に)縮小されたとしても、だから良いということにはならない。あくまでも、2012年段階の基準に戻すべきだ」と主張する。
生活保護者です。大病をし、その時入院中に大腿骨骨折、そのあと乳がんが見つかり手術。その後三年経ちますが、月一の病院通いは続いています。この何ヶ月前に、生活保護者の人間としての扱いがあまりにひどいので、かの生活就労を受けています。そこでもびっくりしたのが、生活就労をまとめているのが、派遣会社のパソナだったことです。
私は20代の頃から雑誌編集の仕事ばかりしていて、40近くまでその関係の仕事しかしていませんでした。しかし、10年以上勤めていた、アルバイト扱いでしたが、そこの編集部の編集長からパラハラが突然始まり、嫌なかたちで仕事を辞めました。そしたら、新しく仕事をしようとしたら、派遣に登録しなければ仕事がないという、世の中に変わっていました。
そして、最初に登録したのがパソナだったのです。しかし、パソナから仕事が来ることはありませんでした。面接へ行った時から、おばさんには仕事ない、若く綺麗な人にしか仕事がないような社風でした。で、いろいろあり生活保護のお世話にならざるを得なくなりました。
そして、2年くらい前からすごく厳しい扱いを受けてると感じ出しました。今年になってからは特にひどく、野菜の高騰、いろいな食品を買うのに安いものでやっていかなければ行けません。遺伝子操作されたもの、農薬漬けのもの、放射線汚染されたものしか買えないのです。そこで担当者に生活保護者はもしかして身体を壊してもしょうがないのですか? と聞くと、仕方ないですねと。この冬の暖房費は月2500円程です。灯油が18ℓで今年は、1680円します。クルマもないし、住宅街を音楽を流しながら走る灯油屋さんの値段です。担当の人にポリタンク2つも買えませんね。まあ、仕方ないですね。との答え。あと、この前NHKの集金が来ました。生活保護だと行っても、申請されていないと言われ、ちょっとキャッシュカード見せてもらえますか? といわれ、なんで?と思って、私はバカだからカード出してしまったんです。さしたらいきなり取り上げられて、カードリーダーに通し出しました。あっと思ったら私の手を取りカードに添えさせたのです。最初はなんだか分からなかったけど、銀行の口座番号を知るためだった。で、生活保護ならすぐ申請すればいいと、捨て台詞のようにいわれ契約されてしまった。
その日は9月の末の金曜日の、午後2時すぎの出来事です。すぐ担当に連絡したら、生活保護者は免除されているはずですと。でも担当者が申請出していなかったんです。すぐ手配するけど、もう今日の便は終わっちゃったから、来週になってしまうた。
で、10月にしっかり引き落とされて、NHKの苦情の電話しても、地域に委託だからそちらに行ってくださいといわれ、あちこちたらい回しです。ひとつきぶんはとられてしまい、残りは11月の中旬すぎにわずかなお金が戻りました。
保険も掛け捨てで入っていたのですが払いきれなくなり解約しました。さしたらなぜか、5400円くらい返金されてしまい、徹底的に調べるといわれ、委任状見たいのを書かされ、生活保護になるときになぜ解約しなかったのかと問い詰められ、そちらが何もいわないから知らなかった。葬式代くらい出したかったと言いました。結局、半分の2700円返金しなければならなくなりました。昔はじぶんではたらいてはらってたときもあるのに、NHKといい保険のことだって、すべてそちらのミスなのに。私は人として見てもらえないんだなぁと。実は19歳になる猫がいます。ことある難く、まだ、その中は生きているのかと、心ないことを平気で言われます。私が生活保護ということは、ほとんどの人には言ってません。
私は築50年以上だけど一軒家に住んでいるから。土地は10坪のボロやで、すごい坂の一番上で、もちろん私道です。すごく、信頼していた人が私に言いました。家売っちゃえばいいじゃない。
本当に世間の人の目にもひどく扱われます。もう、悔しくて早く生活保護きら抜け出したいのに、この2〜3カ月右脚が痛くて家の坂を下りることさえ大変なこともあります。大腿骨の骨折から右に負担をかけてしまっていたみたいで、30歳の時に右膝を骨折していて、それも重なり痛みかすごく、いま、毎週右膝に溜まってしまう水を抜いてます。
でも、来年もまた生活保護費は引き下げられるみたいだし、来年還暦なんです。その前に仕事見つけて、人として生きたいです。
長々と申し訳ありません。私は独り者のバツイチだから、もうどうでもいいけど、シングルマザーで子供のいられる方には、本当に嫌な世の中です。安倍政権、大嫌いです。
生活保護について
この政策は間違っていないと思います 話によりますと切り下げるとのこと
ですがこれも内容の問題かと思います 国はどこかを増やす代わりにある部分を
減らすといった具合にパイは決まった中での融通のやり取りに終始していると
机の上で話し合っているだけだと思います
本当に切り下げると生活できないご家庭やなんとか工面すれば可能なご家庭
を簡単にひとくくりし生活困難なご家庭の現状を経験の無い役人の成り上がりが
鉛筆1本で上司に気にいってもらえる様成果を見せつけているだけで貧困の中身
を痛切に感じて現場を知っていればこのような切り下げなど到底出来ないと
思います勿論ご家庭によってはお子さんの早期就職やアルバイトなどで
或る程度生活出来るご家庭もあるかと思いますがこういった日々生活状況
の変化にも敏感に反応し冷暖房の効いたビルの机であれこれ考えないで
実態はどうなのか各、ご家庭を訪問して靴底減らしていただきたいと思います
「死ねと言われている気がする」!~生活保護制度の充実を求めて支援者が記者会見~「この手法は貧困対策を失敗するほど生活保護基準を下げて社会保障費を削減できる『悪魔のカラクリ』」!? https://iwj.co.jp/wj/open/archives/407784 … @iwakamiyasumi
国民を貧しくさせ社会を不安定化させる。安倍政権は「国民の敵」だ
https://twitter.com/55kurosuke/status/943771491652349952
生活保護者は人間でないようです‼️
何も好き好んで、怪我して障害者になったのでない
働いて税金払って
食えなくなったから生活保護を、選択したけど
まぁ、苦しい生活だ
人から人間扱いされない
かたわ、と 面と向かって言われ、
障害者は死ねまで