原子力規制庁 定例会見 2012.9.25

記事公開日:2012.9.25取材地: テキスト動画
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(IWJテキストスタッフ・久保元)

 2012年9月25日(火)、東京都港区の原子力規制庁舎で、定例会見が行われた。

 原子力規制委員会の田中俊一委員長が9月19日の記者会見で、ストレステスト廃止とも受け取れる発言をしたことについて、森本英香次長は、「委員長の発言趣意は、ストレステストは参考資料に用い、今後、各電気事業者が行なうストレステストの解析結果は任意の提出という意味だ」と述べた。

■全編動画

  • 日時 2012年9月25日(火)14:00~
  • 場所 原子力規制庁(東京都港区)

規制委員会 新着情報より

2012年9月24日

東京電力福島第一原子力発電所における敷地境界線量の低減に向けた計画等に関する報告書を受領しましたので公表します。

2012年9月25日

東京電力福島第一原子力発電所事故の対応(原子力災害対策本部)を更新しました。

柏崎刈羽原子力発電所における重機の燃料漏れに伴う軽油の海洋への流出について

モニタリング情報を掲載しました。

 原子力規制庁からの報告事項として、まず、東京電力福島第1原発3号機における使用済核燃料プール内への鉄骨滑落事故に関して言及。「東京電力の水中調査によれば、滑落した鉄骨は使用済核燃料ラックとプール側壁との間の隙間に落ちている可能性がある」と述べた。

 次に、9月26日に開催する第2回原子力規制委員会の議題(6件)について発表。このうち、議題1の「原子力災害対策指針の策定について」に関して、「原子力災害対策指針は原子力規制委員会が策定することになっている。この指針を踏まえて、地方公共団体において計画を作っていただくということになるので、策定の基本的考え方を議論する」と述べた。議題2の「関西電力大飯原発敷地内の破砕帯調査にかかる基本的方針について」は、「破砕帯調査について、委員らが出している基本的な考え方をベースに、原子力規制委員会としての大まかな骨格を案として出して議論する形となる」と述べた。

 その後の質疑応答では、特に再稼動判断に関して質問が集中。再稼動の判断そのものを原子力規制庁が担うのか政府が担うのかについて、原子力規制委員会の田中委員長と野田総理との間で見解の相違があるように感じられる点について、森本次長は、「原子力規制委員会としては、再稼動そのものではなく安全基準についての検討を行うということだ」と回答した。

 田中委員長がストレステスト廃止とも受け取れる発言をしたと報道されていることについても質問が集中した。この点については、「ストレステストそのものは安全対策・安全性向上には役立つということで参考資料にしたい。今後、各電気事業者が、ストレステストを実施し、原子力規制委員会に提出するかは事業者の判断に委ねる。2次評価については実施を求めない」と述べた。ただ、記者からの「安全に資するものであれば『やれ』というのが筋ではないのか」との指摘については、「まだ原子力規制委員会は安全基準を策定する段階にあるので、事業者に対し明示的に『こうすべし』という判断をする段階にはない」とかわした。

 また、「安全基準が出来るまで、シビアアクシデントの想定が抜け落ちている現行の原子炉等規制法の欠陥基準のままで安全を担保していくためのストレステストではなかったのか」という主旨の質問に対しては、「ストレステストで安全性を担保しているというのはその通りだが、制度的には現在の規制に基づいて安全を担保し、早急に安全基準を作ってさらに安全性を強化するということだ」と述べた。

 再稼動判断基準の見直しと再稼動時期に関する質問については、「安全基準は法律上10ヶ月以内に策定することになっており、田中委員長は基本的な考え方を年度内には出さないと間に合わないと言っている。しかし、安全基準が出来ないと再稼動の判断が出来ないとは言っていない。シビアアクシデント対策等の課題もあり、現時点では再稼動と安全基準との関係や再稼動の時期についての判断は明言していない。原子力規制委員会としての考え方を整理していく段階」とし、明確な回答は避けた。

※以下は会見の文字起こし

【原子力規制庁からの報告】
1)東京電力福島第1原発3号機の使用済核燃料プール内への鉄骨滑落事象について
9月22日、3号機原子炉建屋上部の使用済み核燃料プールの瓦礫撤去作業として、鉄骨の切断作業中、約470キロの鉄骨がプールに落下した。鉄骨落下への影響確認として、周辺環境への影響について関連データを確認し、有意な変動はないことを確認した。

 24日に水中カメラによる調査の結果を確認した。東京電力によると、滑落した鉄骨は使用済核燃料ラックとプール側壁との間の隙間に落ちている可能性があるとのこと。ただ、不明瞭な部分があるため、本日も水中カメラによる調査を実施しており、午前中に終了している。本日の調査についても東京電力から報告を受ける予定。

 原子力規制委員会の対応だが、委員長はERC(注:緊急時対応センター)に即座に対応できるように、オフィス近傍の危機管理宿舎で待機していた。いつでも対応できるようにしていた。22日11時7分に発生したこの事象について、東電から12時23分に通報があった旨の報告を受け、その後も東電が行っている対応について、適宜情報提供を受けるとともに、現地の保安検査官にも監視をさせるという指示をいただいている。また、東電に対し、追加で水中カメラによる確認も求めた。
田中委員長の指示によって、原子力規制庁事故対処室から東京電力に対し、9月22日の夕刻に、本事象にかかる原因調査・再発防止対策・影響評価を行い、報告するように指示をした。

2)海外メディア向け講演について
 昨日(9月24日)、「フォーリン・プレスセンター」において、田中委員長が海外メディアに対し講演した。「新たな原子力規制の実現に向けて」というテーマで、規制委員会発足に当たっての考え方、取り組みの課題などについて報告し、海外メディアからの質疑を受けた。

(注:フォーリン・プレスセンターは、日本新聞協会と経団連が共同出資して設立した海外メディア向けの広報機関)

3)細野大臣による訓示について
 本日(9月25日)、細野内閣府特命担当大臣・原子力防災担当大臣が、新たに設置された内閣府原子力災害対策担当室位を前に訓示を行う。このビルの3階に訪問される。

4)第2回原子力規制委員会の開催について
明日(9月26日)、第2回目の原子力規制委員会を開催する。午前10時半からを予定。
議題1:原子力災害対策指針の策定について
議題2:関西電力大飯原発敷地内の破砕帯調査にかかる基本的方針について
議題3:福島第1原発3号機における鉄骨滑落事象について
議題4:IAEA第56回総会の結果の報告について
議題5:原子力規制委員会の保有情報の公開等の事務手続きについて
議題6:委員会における書面による決定にかかる規定の削除について

 なお、第2回原子力規制委員会は公開にて実施する。傍聴の方にも入っていただく。

【質疑応答】
記者「明日開催の第2回原子力規制委員会に関し、原子力災害対策指針の策定について具体的に教えて欲しい。大飯原発破砕帯調査についても、もう少し具体的に教えて欲しい」
森本「原子力災害対策指針については原子力規制委員会が策定することになっている。この指針を踏まえて、地方公共団体において計画を作っていただくということになるので、策定の基本的考え方を議論いただくというものである。大飯の破砕帯調査に関しては、従来から田中委員長が申し上げているように、活断層の調査について、具体的にどのようにやるか、実際には委員が実際に行って調査をするということになるが、具体的方法について議論いただくことになる」

記者「指針について。策定に向けて、具体的な会議を開き、審議会を設置し詳細を話し合うというイメージか?」
森本「詳しくは明日の委員会でお聞きいただきたい、実際の中身について議論いただく予定である」

記者「指針の内容について委員会で話し合うのか?専門家みたいなのを交えて審議会みたいにやっていくのか?活断層調査にいつ行くということも明日の委員会で出てくるのか?」
森本「方法も含めて、委員会で議論いただく」

記者「再稼動の判断について、新聞報道等では田中委員長の発言として委員会はそこまでやらない、政府がやるんだとおっしゃっているが、ただ、首相の会見等では、再稼動判断を含め規制委員会でやると言っている。ちぐはぐしていることについて、規制委員会側から政府に対し、規制委員会としては再稼動の安全性は判断するけれども、再稼動判断はやらないというようなことを申し入れたり明言したりはするのか?」
森本「その予定はない」

記者「このままだと、お互いが再稼動判断は向こうがやると考え、どちらがどう責任を取るのかあいまいなままだと思う。何か対応したほうが良いと思うが」
森本「規制委員会は法律に基づいてその仕事をする。再稼動については、再々田中委員長が言っているように、再稼動そのものではなく安全基準についての検討を行うということであろうかと思う。現時点では再稼動と安全基準の関係あるいは再稼動の判断の時期については特に明言していないと思う。いずれにしても、この問題については、合議体である規制委員会として議論いただくということであろうかと思う。政府に対してどうこうということはないと思う」

記者「鉄骨滑落事故に関連した原因調査・再発防止策とは別に、むき出しになっている3号機・4号機の使用済み核燃料プールに対するに落下防止対策が必要だと思うが」
森本「今回の事象について、なぜこのようなことが起きたのかという原因調査、再発防止対策を東京電力に対し指示をしている。その結果を踏まえ、他の号機に対しても対策を反映させるということであろうかと思う。実際の対策は東京電力あるいは推進側であろうかと思うが、安全の評価という観点から規制委員会としてもしっかりと見ていきたい」

記者「報道等によると、田中委員長はストレステストの審議をしないと言っているようだが、そうなると、すでに提出してあるストレステストについては、規制委員会として全くタッチしないということか。それと、国としてこれまで電力会社に提出を求めてきていたが、今後は提出しなくていいよ、と電力会社に伝えることはするのか」
森本「田中委員長は、ストレステストについて審査を続けるかどうかも含め、議論をするという風にも言っている。ストレステストそのものは安全対策・安全性向上には役立つということで参考資料にはしたいと言っている。そして、ストレステストにとらわれない、判断基準を自ら考えるということで対応する。各電気事業者に対し、ストレステストをやらなくていいとか、やるべしとか言うことはない」

記者「ということは、規制委員会に対し、電力会社はストレステストの評価が出来たものについて報告してくるという認識で良いのか。それと、2次テストも求めているが、それも今後規制委員会に対して報告してくるという認識で良いか」
森本「事業者がストレステストをおやりになって、委員会に提出されるかは事業者のご判断かと思う。2次評価については、田中委員長は求めないと。ただ、その全てを包含した基準を作る予定であると言っているので、それを踏まえた上で、事業者で対応いただきたい」

記者「二次テストは求めないということは、出さなくて良いということか」
森本「出さなくていいとか出すべしといったことは、田中委員長は明言していない」

記者「再稼動の判断基準について確認したい。判断基準見直しは、これから10ヶ月以内に作る、これまでの安全審査指針類とかの、そういう基準そのものが再稼動の判断基準になるのか、それよりも前に、何らかの規制委員会としての暫定基準を作るのか説明して欲しい」
森本「安全基準と再稼動との関係であろうかと思うが、安全基準については法律上10ヶ月以内ということが書かれている。それを踏まえ、田中委員長のほうから少なくとも基本的な考え方を年度内には出さないと間に合わないとも言われている。再稼動と安全基準については、安全基準が出来ないと再稼動の判断が出来ない、とは言っていない。再稼動の時期、あるいは判断については、今は予断をもって判断出来ない。特に課題として外部事象であるとか、シビアアクシデント対策であるとか、色々あるということで、その時期についても明言していない。したがって、田中委員長は、現時点では再稼動と安全基準との関係あるいは再稼動の時期についての判断は明言していない。いずれにしても、規制委員会として、その考え方を整理していく段階だと思う」

記者「そうすると、安全基準を作りながら、それが少しずつ明確に骨格が明らかになっていって、それと並行して再稼動の判断をしていくという可能性もあるのか」
森本「それも含めて、規制委員会として、合議体として、議論していくということになる」

記者「ストレステスト2次評価について。先ほどの話のように、2次評価でやるべきことも含めたことを安全基準に入れるということであれば、電力会社からしてみれば、今まで電力会社がどれくらい取り組んできたか分からないが、ストレステスト2次評価を電力会社が自分達で評価してきたことが、新しい安全基準に対して無駄にならないという考えでいいのか、あるいは、別のものなのか」
森本「田中委員長は、ストレステストそのものは、事業者がやることは安全性向上には良いことだと言っている。2次評価についても同じであろうかと思う。規制委員会は田中委員長には、すべて包括した基準を作っていくということなので、ストレステストで得られたものについては、モノにもよるかもしれないが、役に立つということであろうかと思う」

記者「安全基準10ヶ月以内について、法律上の起点はいつになるのか」
森本「規制委員会設置の日(9月19日)が起点になるので、10ヶ月以内ということで、来年7月18日が期日になると思う」

記者「明日の定例会。議題2の大飯の議題について、ある程度たたき台のような案があってそこから議論を始めるのか、ゼロベースで議論するのか」
森本「たたき台をベースにする」

記者「たたき台には、先ほどは時期も議論の対象ということだったが、そのほかには」
森本「田中委員長が自ら調査すると言っているので、その調査の時期であるとかやり方とか、考え方、つまり判断基準などもあわせて議論することになる」

記者「議題1の指針について。以前の原子力安全委員会にあった防災指針のようなものを規制委員会としても見直して作るということか」
森本「もともと原子力安全委員会で中間取りまとめというものをやり、それを踏まえ、規制委員会が出来るまでの準備室の時代にも、ある程度自治体とも意見交換しているので、それも踏まえ、指針の考え方、あるいは内容に関わるものに幅広く議論いただく」

記者「安全基準について。委員長は暫定基準では再稼動を認めないと言っていたと思うが、先ほどの話では、基本的な考え方を示せばその限りではない、安全基準の見直しが完全に終わるまでに再稼動させるという余地は、基本的な方針させ示せば、あり得るということか」
森本「そこも含めて、委員長はまだ明言していない。規制委員会として、しっかり議論していく必要がある。いずれにしても、再稼動と安全基準の関係、時期的な問題、あるいはその内容的なものについては、まだ予断をもって判断出来ない」

記者「ストレステストの扱いについて。ストレステストそのものは安全向上のためには良いと判断しているけれども、やるかやらないかは事業者の勝手である、という立場でよろしいか?」
森本「ストレステストについて、規制委員会の委員長としては、そのこと自体を判断基準としない、と言っている。ただ、ストレステストそのものについては役に立つところもあるので参考にしたいと言っている」

記者「安全に資するというものであれば、規制庁としては『やれ』というのが本意だと思うが、『やれ』ということを求めることはしないのか?」
森本「『やれ』ということを求めることもないし、『やるな』ということを求めることもない」

記者「いや、やったほうがいいという判断を規制庁が科学的にしているのであれば、事業者には『やれ』と言うべきではないのか?」
森本「まだ規制委員会は安全基準を策定する段階にあるので、そこについて事業者に対し明示的に『こうすべし』という判断をする段階にはないかと思う」

記者「明日、大飯の件で案がでるということだが、規制庁・事務局案ということか、それとも田中委員長案ということか?」
森本「これまでも、島崎委員や田中委員長が大飯の破砕帯調査について、いくつか基本的な考え方を示している。それをベースとした案ということになる。規制委員会としての大まかな骨格を案として出して、議論する形となる」

記者「ストレステストについて。2次評価については求めないということだが、2次評価の内容も包含した安全基準を作るからということだったが、1次評価については、以前の保安院に出している号機と出していない号機の差があり、これについて、今後審議しない、出すことも求めないとなると差が出来てきて、その一方で、田中委員長はストレステストの結果は安全に資する、安全性への確認に役立つと言っている。整理が出来ていないと思うが」
森本「少し言葉足らずだったかと思う。基本的に田中委員長は、今は安全基準をどうするかということを考える段階ということで、個々の炉について今コメントしているわけではない。ストレステストについては、それぞれの炉について行われているわけだが、そのこと自体、事業者の安全性向上に役立つだろうと言っているが、規制委員会が安全基準を作るにあたっては参考資料だという位置づけだと田中委員長は整理している」

記者「ということは、50基中、(1次評価が)」出ていないものが残り20基あるが、それについては(1次評価を)出さなくても、規制委員会が安全基準を作る中で、これまで1次評価を国に提出していない炉も安全性が見られる(確認できる)という認識でよろしいか」
森本「そこまで整理した発言を委員長はしていない。今は安全基準を作るのがミッションであり、個々の炉の判断についてはその後であるというのが基本的なスタンスである」

記者「現時点では、(1次評価を)出していない20基については、ペンディングというか、現時点では扱いが決まっていないという認識でよろしいか」
森本「規制委員会として、どうしろ、というものはない」

記者「原子力規制委員会が安全基準を策定し、それに基づいて、今の既存の原子炉について安全審査を行うのか?安全基準を作ったら、安全審査を個々の炉についてやるのか」
森本「その通り」

記者「ストレステストと再稼動を切り離して考えた場合に、東日本大震災が発生してから規制委員会が新しい基準を作るまでの間、安全性は何で担保されているのか?それは曲がりなりにもストレステストではなかったのか?」
森本「新しい安全基準を作るというのは急務だが、法律は継続して存在している。現在の炉規制法(原子炉等規制法)に基づいて安全は担保され、審査され、維持されるという構図になっている。しかし、それでは足りないということで、新しい安全基準を作るという作業に入っている」

記者「現在までの原子炉等規制法ではシビアアクシデントの部分が抜け落ちているから問題だったというのが根本だったわけで、要はその安全基準が出来るまでは、どちらかというと欠陥がある基準のままで安全を担保していくということなのか?それをつないでいるのがストレステストではなかったのか?」
森本「ストレステストで安全性を確認しているというのはまさにあろう(その通り)かと思う。ただ、制度的には、原子炉の現在の規制に基づいて安全を担保し、かつ早急に安全基準を作ってさらにそれを強化するということであると思う」

記者「名古屋市の河村市長が、大飯原発に関するハザードマップが今週中にも出来るのではないかと会見で発言したそうだが、そういう事実はあるか。規制庁や委員長は安全基準や防災のことを一番気にされているが、ハザードマップに関して規制庁は関わっているか」
森本「ハザードマップについて、規制庁や委員長が関わっているということはない」

記者「被害のシミュレーションを保安院が作成中で、規制庁に引き継ぐと聞いているが」
森本「私は把握していないので、早急に調べたい。一般的には、保安院で行われた調査内容や調査結果は規制委員会に引き継がれている」

記者「新たな安全基準を作ってから個々の炉について安全審査をするということだが、それがすなわちバックフィットということでよろしいか」
森本「その通り」

記者「先ほど、一般的に、保安院の業務が規制委員会に引き継がれているという話だったが、ストレステストの確認という業務もいったんは規制委員会に引き継がれているのか?それとも全く引き継がずにやめるということか?」
森本「引き継ぐと言ったのは、保安院でのデータや調査結果が財産として明確に引き継がれるが、業務として引き継がれるかは保安院と規制委員会は別組織であるので、別の判断があろうかと思う」

記者「安全基準と安全審査について。安全基準を作ったあとに、再稼動をしたとして、動いている原子炉に安全審査をするということか?安全審査で×がついたら当然止めるんだろうが、稼動させながら安全審査をして、問題がなければそのまま稼動を続けるというような考え方か?安全基準を作って、安全審査を終えるまで稼動できないという意味なのか?安全基準を作った時点で、もう再稼動を判断されている原子炉は、稼動しながら安全審査を受けるということなのか」
森本「安全基準ができるまで稼動させないということは、少なくとも委員長は明言していない。もとより、法律に基づいて申請があれば、それを踏まえて審査するというのは今でもある」

記者「新しい安全基準に基づく安全審査が終わるまで、今止まっている炉が止まったままということではないのか?」
森本「委員長はそういう発言はしていない」

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