IWJ記者の原です。2月28日、IWJ代表・岩上安身が郷原信郎弁護士に緊急インタビューをしました。Ustream、ツイキャス合わせて、常時700名以上、累計で1500名以上の皆さんにご視聴いただきました。ありがとうございました。
2月24日、衆院予算委員会の中央公聴会に招かれた郷原弁護士は、予算に関連して甘利明氏の「金銭授受疑惑」に言及。「現職有力閣僚であった甘利氏とその秘書をめぐって、独立行政法人のURとの補償交渉をめぐるあっせん利得処罰法違反の疑いが表面化し、しかも、そのような『口利き』を依頼したと告白している者から、『現職大臣が大臣室で現金を受領した』という事実も明らかになった」と指摘し、「ストライクゾーンが狭く設定されたあっせん利得処罰法の処罰の対象の、まさにど真ん中のストライクに近い事案である」と喝破しました。
そこで、「結局、郷原さんは専門家じゃないんです、政治家なんです。政治屋なんですね」「この予算委員会の場で、そうした売名行為をされたことについて批判を申し上げる」などと噛み付いたのが、おおさか維新の会の足立康史議員です。「公述人に対して何たる暴言を…!」と開いた口が塞がりません。
予算委員会の竹下亘衆院予算委員長によって厳重注意を受け、謝罪した足立議員ですが、その後も反省の色が見られず、「暴言」を繰り返しています。これについてIWJは、岩上安身による郷原弁護士インタビューの直前に、足立康史議員本人に電話で直撃取材を敢行。昨日は50分にわたるインタビューに応じていただきました。
足立議員は、取材に対し、「外形的に」という言葉を多用しながら、「郷原弁護士は中立な専門家であると装っている」「僕は彼のことを売名行為だとか、政治家だと言ったでしょ。僕はそれ真実だと思う」などと、郷原さんに対して名誉毀損となりうる中傷の言葉をくり返しました。さらに足立議員は「私の発言を切り取って、曲げて取り上げないでくれ」と強く念押ししてきたので、その後の岩上さんによる郷原弁護士インタビューでは、ありのまま足立議員の「暴言」を岩上さんがパワポを用いて紹介いたしました。
郷原弁護士はインタビューの中で、足立議員の主張に対し、「意図も趣旨もわからない」「『甘利問題』というのは、コンプライアンスの問題で、予算の執行にも関わる問題だ」と指摘。足立議員の一方的な暴論に、「レベルが低すぎる。関わりたくない」と呆れていました。
詳細は記事アーカイブをご覧いただきたいのですが、郷原さんが公述人として述べたことの趣旨は、「甘利問題」がいかに重大な事案であるかということであり、それを予算委員会において、予算の問題と関連づけながら法律家として解説することでした。郷原弁護士には、「予算委員会に提出したが、委員会から許可が降りず、使用できなかった資料」も披露していただき、「予算委員会にふさわしくない発言」という足立議員の非難がいかに的外れなものであるか、明らかにしました。
ちなみに、インタビュー後に、足立議員ご本人から電話があり、「有意義なインタビューだった」と感想を述べられて、僕は本当に困惑することに…。インタビュー内で、岩上代表も郷原弁護士も、足立議員の「暴論」を散々批判したのですが、にもかかわらず妙なハイテンションで喜んでいるようにすら聞こえる感想を述べられると調子が狂います。どういう心理なのか、僕には全然わかりませんが…。いずれにしても、岩上さんの緊急インタビューにすぐさま応じてくださった郷原さん、そして「取材はすべて受ける!」とのポリシーからIWJの直撃取材に応じてくださった足立議員、ありがとうございました。
もちろん、足立議員には、もっと国会議員としての自覚を持ち、公述人に暴言を吐き、貶めるなどという暴挙は二度と起こさないようお願いしたい思いです。足立議員への電話インタビューについても、近日中に記事化したいと思いますので、そちらもお待ちください。
岩上安身による郷原信郎弁護士インタビューのアーカイブはオープンにしてありますので、ぜひご視聴ください。