日刊IWJガイド「ちょっと待て!米大統領選、トランプ氏の日本“口撃”『日本から雇用を取り戻す!』『日本をぶったたく!』『日米安保は不平等条約!』~【シリーズ特集・緊急事態条項】岩上さんが緊急事態条項への認識を問うた岡田克也代表への単独インタビューを配信!」2016.2.29日号~No.1264号~


■■■ 日刊IWJガイド「ちょっと待て!米大統領選、トランプ氏の日本“口撃”『日本から雇用を取り戻す!』『日本をぶったたく!』『日米安保は不平等条約!』~【シリーズ特集・緊急事態条項】岩上さんが緊急事態条項への認識を問うた岡田克也代表への単独インタビューを配信!」2016.2.29日号~No.1264号~ ■■■

 おはようございます。IWJで記者をしている原です。

 昨日、都心はとても暖かな陽気で、春の気配を感じました。早いもので、今日で2月はおしまい。もう3月です。入試や卒業試験等の受験シーズンも終わり、受験生の皆さん、受験生をお持ちの保護者の皆さんは、ほっと一息ついている頃ではないかと思います。

 しかし、日本の政治に関しては、ほっと一息ついていられないほど毎日のようにニュースが飛び込んできます。まずは冒頭、いくつかニュースをピックアップしてご紹介しておきたいと思います。

 ・・・その前に、目次と中継番組表をご覧ください!

┏━━【目次】━━━━━━━━━━━━
┠■【中継番組表】
┠■4選を目指す泉田新潟県知事!違法寄付受領罪などで告発された自民党議員!そして自民党議員秘書が「暴行」?京都補選で自民党が「不戦敗」!~最新のニュースフラッシュ(原佑介)
┠■「野党共闘」、今後は「緊急事態条項の拒否」も共闘課題に加えるべきでは!?【シリーズ特集・緊急事態条項】岩上さんが緊急事態条項への認識を問うた岡田克也代表への単独インタビューを配信!(安道幹)
┠■トランプ氏が米国大統領になったら!?「思いも寄らなかったことが不可避になりつつある」――トランプ氏の日本“口撃”「日本から雇用を取り戻す!」「日本には貿易制裁を!」「日米安保は不平等条約!」(青木浩文)
┠■「政治屋だ、売名行為だ!」公述人に暴言を吐いた足立議員にIWJが50分の直撃取材!再度開陳した足立議員の「暴論」に、郷原公述人が岩上さんのインタビューに応じて反論、「甘利問題」の本質を指摘!(原佑介)
┠■IWJの大冒険!ドイツ取材のご支援をよろしくお願いします!
┠■どれも見逃せない!岩上さんのインタビューと講演のお知らせ!
┠■わとはぷ~What happened today?(原佑介)

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◆中継番組表◆

**2016.2.29 Mon.**

【IWJ_IBARAKI1】10:00~「茨城県原子力安全委員会東海第二発電所安全性検討ワーキングチーム(第3回)」
視聴URL: http://www.ustream.tv/channel/iwj-ibaraki1
※茨城県原子力安全委員会による検討会を中継します。議題は「東海第二発電所の安全対策について」。

【ツイキャス・IWJ_OKINAWA1】12:15~「辺野古新基地建設阻止・政府の暴挙を許さない!裁判闘争激励県民行動 ~代執行訴訟 第5回口頭弁論支援集会~」
視聴URL: http://twitcasting.tv/iwj_okinawa1
※「オール沖縄会議」主催の代執行訴訟第5回口頭弁論支援集会を中継します。

【Ch4】14:30~「高市早苗総務大臣の『電波停止』発言に抗議するテレビ放送関係者らによる記者会見」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=4
※テレビ放送関係者らが主催する、高市早苗総務大臣の「電波停止」発言に抗議する記者会見。青木理氏、大谷昭宏氏、金平茂紀氏、岸井成格氏、田原総一朗氏、鳥越俊太郎氏(当日の予定で変更、追加があり得ます)らが参加予定。

【Ch5】15:00~「『日米安全保障研究会』最終報告の発表」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=5
※会見者は、ジョン・ハムレ氏(戦略国際問題研究所 CSIS 所長)、デニス・ブレア氏(笹川平和財団米国(SPF-USA) 会長)、折木良一氏(統合幕僚監部 前統合幕僚長)、加藤良三氏(元在米特命全権大使)、田波耕治氏(株式会社三菱東京UFJ銀行 顧問)、羽生次郎氏(公益財団法人笹川平和財団 会長)、山口昇氏(公益財団法人笹川平和財団 参与)らが予定されている。

【IWJ_FUKUSHIMA1】16:30~「東電元取締役らによる業務上過失致死傷被告事件に関する起訴状提出についての記者会見」
視聴URL: http://www.ustream.tv/channel/iwj-fukushima1
※出席者は佐藤和良氏(福島原発告訴団)、地脇美和氏(同事務局長)ほか。

【Ch2】17:30~「東京電力 定例会見」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=2
※東京電力による定例会見を中継します。

【Ch6】18:30~「2.29官邸前緊急行動 日本政府は代執行訴訟裁判を直ちに取り下げ沖縄の民意に従え!!」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=6
※同日、国が沖縄に対して提訴を行なった、代執行訴訟が福岡高裁那覇支部で結審する。この日に合わせ、「沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック」が主催して行われる官邸前での抗議行動の模様を中継します。

【シリーズ特集:緊急事態条項 5・Ch1】21:00~「『緊急事態条項』への認識を問う! 憲法を『眠らせ』ようとしているのは誰か 民主党は『ナチスの手口』に屈するのか? 岩上安身が岡田克也代表を単独直撃インタビュー!」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=1
記事URL: http://iwj.co.jp/wj/open/archives/280184
※2015年12月25日(金)に行なった、岩上安身による民主党・岡田克也代表へのインタビューを再配信します。配信の際、 @IWJ_ch1で本インタビューの模様を実況ツイートします。

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◆明日の中継番組表◆

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

**2016.3.1 Tue.**

【Ch未定】11:00~「日本外国特派員協会主催 長谷川健一氏、武藤類子氏 ひだんれん共同代表・川崎哲氏 ピースボート 記者会見」
※「日本外国特派員協会」主催の記者会見を中継します。

【IWJ_NIIGATA1】11:00~「選挙カフェin人参」
視聴URL: http://www.ustream.tv/channel/iwj-niigata1
※「安保関連法に反対するママの会@新潟」主催の勉強会を中継します。講師は二宮淳悟弁護士。

【Ch1】14:00~「岩上安身による是枝裕和 監督 インタビュー」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=1
※映画監督の是枝裕和氏に岩上安身がインタビューします。

【Ch未定】14:00~「日本外国特派員協会主催 野田武則・釜石市長 記者会見」
※「日本外国特派員協会」主催の記者会見を中継します。

【再配信・Ch5】18:00~「TPPフォーラム『日本の農業と食の安全、協同組合の行方-海外の専門家が指摘する影響と問題点とは-』」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=5
記事URL: http://iwj.co.jp/wj/open/archives/288357
※2月22日収録の「公益財団法人生協総合研究所」主催のTPPフォーラムを再配信します。

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■4選を目指す泉田新潟県知事!違法寄付受領罪などで告発された自民党議員!そして自民党議員秘書が「暴行」?京都補選で自民党が「不戦敗」!~最新のニュースフラッシュ

 2月26日、新潟県の泉田裕彦知事が、任期満了に伴う今年秋の知事選に4選を目指して立候補する考えを表明しました。泉田知事は、東京電力が目指す柏崎刈羽原発の再稼働に対して、「福島第一原発事故の検証・総括なしに再稼働議論はしない」と極めて厳しい姿勢で臨んでいます。

 東京電力は2月24日、福島第一原発事故当時の社内マニュアルに、核燃料が溶け落ちる「メルトダウン」を判定する基準が明記されていたにも関わらず、2月24日、「その存在に5年間気づかなかった」などとして弁明しました。東電が自発的に調査を行い、自ら公表したわけではありません。この社内マニュアルは、新潟県の技術委員会による申し入れを受けて調査した結果見つかったものでした。泉田知事の原発再稼動に対する厳しい姿勢が、東電の杜撰な管理体制にメスを入れることになったのです。

 泉田知事には、2013年9月7日に岩上さんが単独インタビューを行っています!柏崎刈羽原発の再稼働問題はもちろん、2007年の新潟県中越地震の際の行政の対応などについてもお聞きしていますので、ぜひ、ご覧ください!

※2013/09/07 「福島ではどこが問題だったのか、社会的な意思決定、制度の問題も明らかにした上で改善しないと、我々人類の子孫は生存の危機に直面する」
~岩上安身による泉田裕彦新潟県知事インタビュー
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/100574

 泉田知事のような気骨ある政治家が地方で存在感を発揮している一方で、国政の場で与党の地位を占める自民党議員は、連日のように不祥事が発覚しており、目も当てられない「惨状」となっています。

 2月26日、自民党の野村哲郎参議院議員が、市民団体から違法寄付受領罪および収支報告虚偽記載罪で刑事告発されました。野村議員の後援会は、JA鹿児島県中央会から鹿児島県農政連を迂回して2008年から14年間にわたり合計2,520万円を受領しており、市民団体はこれが違法寄付にあたるとしています。

 野村氏は、2004年7月の参議院選挙で鹿児島選挙区から自民党公認で出馬し、初当選。福田康夫改造内閣で農林水産大臣政務官に就任するなど、自民党の「農水族」として政治活動を行っています。自民党の「若手」議員に関しては、不倫スキャンダルで議員辞職した京都3区の宮崎謙介氏をはじめ、SEALDsを「自分中心で極端に利己的」と批判した後に自身の金銭問題が持ち上がって自民党を離党した滋賀4区の武藤貴也議員、ブログで不正を告発した元公設秘書が「謎の死」を遂げた兵庫7区の山田賢司議員など、スキャンダルが連続して噴出しています。

 自民党の問題行動は、議員本人だけにとどまりません。秘書の起こす事件もとどまりません。2月26日、自民党の豊田俊郎参議院議員の私設秘書・松崎和也容疑者が、千葉県のJR船橋駅で、警察庁職員の男性の尻を蹴ったとして現行犯逮捕されました。

 松崎容疑者は、電車内で乗客の女性に大声をあげていたところを、たまたま乗り合わせていた警察庁職員の男性に注意されてもおさまらず、その職員の尻を蹴り、逮捕されたとのことです。粗暴極まりなく、こんなレベルの事件を国会議員の秘書が起こすのかと耳を疑いたくなります。

 自民党では、若手議員・秘書だけに限らず、大臣を辞任した甘利明・前経済再生相をはじめ、高市早苗総務相、丸川珠代環境相、遠藤利明五輪相、岩城光英法相、林幹雄経産相など、影響力のあるベテラン議員でも、閣僚としての資質を疑わざるを得ない発言・行動が連発しています。

 自民党は27日、「不倫辞任」した宮崎謙介前衆院議員の辞職に伴う4月の衆院京都3区補欠選挙で、公認候補の擁立を見送る方針を固めました。補選で与党が「不戦敗」となるのは異例です。現在の日本国内の政治状況は「自民党一強」などと言われていますが、IWJでは、自民党議員の不祥事を遠慮なく追跡していきますので、どうぞご注目ください!

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 ここで安道幹記者より、本日の「シリーズ特集・緊急事態条項」に関するお知らせです!
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■「野党共闘」、今後は「改憲による緊急事態条項創設を断固阻止」も共闘課題に加えるべきでは!?【シリーズ特集・緊急事態条項】岩上さんが緊急事態条項への認識を問うた岡田克也代表への単独インタビュー配信!

 おはようございます。IWJで記者をしております安(あん)と申します。

 先日IWJの日刊ガイドでもお伝えしましたが、2016年2月19日、民主、共産、維新、社民、生活の野党5党が、ようやく「野党共闘」を実現させました。「おそいよ!」とツッコミを入れながらも、ひとまずホッと安堵されている方も多いのではないでしょうか。5党による党首会談では、次の4点が合意されました。

(1)安保法制廃止、集団的自衛権容認の閣議決定撤回を共通の選挙公約とする
(2)安倍政権打倒をめざす
(3)国政選挙で現与党とその補完勢力を少数に追いこむ
(4)国会における対応や、国政選挙などあらゆる場面でできる限りの協力を行う

 さらに、この5党合意について、2月26日に中野ZEROホールで行われた「シンポジウム
野党共闘で戦争法廃止へ!2・26集会」で、日本共産党の小池晃衆議院議員がこんなことを述べていました。

 「この5党による合意事項のなかに、安保法制や集団的自衛権の問題以外にも、例えば消費税やアベノミクス、辺野古の新基地建設やTPP、こうしたことも共通の選挙公約にしていく、その議論を始めることも確認されました」

 今のところ、5党による正式な合意事項はまだ上記の4点ですが、今後は毎週行われる幹事長・書記局長レベルでの「連絡協議会」で、安倍政権が押し進める他の政策についても、共通の選挙公約として対抗できる一致点を探っていくとのことです(この集会の模様は、近々動画と記事でも配信しますので、少々お待ち下さい!)。

 これはとても大事な点ではないでしょうか。なぜなら、私たち市民が野党に対して強く反対の意思を示せば、安保法案の撤回以外の政策課題についても5野党の共通政策になりうる、ということだからです。

 そこで、IWJから是非提案したいことは、自民党改憲草案にある緊急事態条項の危険性を、まずは5党でしっかりと共有し、その「断固拒否」を共通課題として新たに加えることです。

 昨年12月25日には、緊急事態条項の認識を問うため、岩上さんが岡田克也代表に単独インタビューを行っています。このインタビューの後、岡田氏の発言に変化があらわれました。2016年1月16日には、BS朝日の番組内で、「法律がなくても首相が政令で国民の権利を制限できる。これは恐ろしい話だ。ナチスが権力を取る過程とはそういうことだ」と発言し、同日行われた国会での代表質問でも、岡田氏はこの条項について「現行憲法で、具体的に、何が足りないのか」と安倍総理に迫りました。

 岡田氏の認識が、どの時点で改まったのかは定かではないですが、いずれにせよ、岩上さんのインタビューの後、岡田氏が緊急事態条項とナチスの独裁をつなげて考えるようになったことは事実だと思われます。まさに記念すべきインタビューです!本日は「シリーズ特集・緊急事態条項」として岩上さんによる岡田代表インタビューの模様を配信しますので、ご注目ください!

・2015/12/25 「緊急事態条項」への認識を問う! 憲法を「眠らせ」ようとしているのは誰か 民主党は「ナチスの手口」に屈するのか?
岩上安身が岡田克也代表を単独直撃インタビュー!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/280184

・【国会ハイライト】「緊急事態条項がなぜ必要なのか」民主・岡田代表の質問に安倍総理がまた逃走!IWJ岩上安身「質問を受け付けない安倍総理は詐欺師!」
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/284792

 また緊急事態条項については現在発売中の「饗宴VI」のDVDや『前夜・増補改訂版』でも、たっぷりと議論されていますので、こちらも合わせて、ご検討いただければと思います!

※【増補改訂版・岩上安身単独サイン入り】『前夜~日本国憲法と自民党改憲案を読み解く』
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=171

※【増補改訂版】『前夜~日本国憲法と自民党改憲案を読み解く』
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=169

※『饗宴VI~国民非常事態宣言! 露わになった「ナチスの手口」/国家緊急権を阻止せよ!』
https://iwj.co.jp/ec/products/list.php?category_id=25

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 安記者でした! 続いては青木記者が米国大統領選に関する最新情報をお届けします!
IWJへ入った順番では僕よりも「後輩」でも、人生の大先輩である青木記者の文章のタッチが柔らかく、情景が浮かぶようで、僕もいつも楽しんで読ませてもらいながら、参考にさせてもらっています。それでは青木記者、よろしくお願いします!

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■トランプ氏が米国大統領になったら!?「思いも寄らなかったことが不可避になりつつある」――トランプ氏の日本“口撃”「日本から雇用を取り戻す!」「日本をぶったたく!」「日米安保は不平等条約!」

 IWJで中継やテキスト関係のお手伝いをしながら報道現場の勉強をしています青木浩文です。

 IWJの事務所へ向かう途中、横断歩道で信号待ちをしていた長身の白人男性二人が、なにやらとても深刻な表情で会話をしていました。「どうしたのだろう?」と思いダメ元で耳をそばだてていたら、唯一聞き取れたのが「スーパー・チューズデー」という単語でした。

 スーパー・チューズデー(Super Tuesday)とは、米国で大統領選挙がある年の2月または3月初旬の火曜日をさします。その日は多くの州で予備選挙・党員集会が同時開催されるため、大統領選挙の大きなヤマ場で、選挙結果をほぼ決定づけるとも言われています。米国人にとって「特別な火曜日」であるに違いありません。

 明日の3月1日(火)がそのスーパー・チューズデーに当たり、アラバマ、アーカンソー、コロラド、ジョージア、マサチューセッツ、ミネソタ、ノースカロライナ、オクラハマ、テネシー、テキサス、ヴァーモント、ヴァージニア、ワイオミングの13州と、アメリカ領サモアで予備選挙、または党員集会が行われます。

 注目すべきなのは、「イスラム教徒の米国入国を完全に禁止すべき」、「不法移民対策などでメキシコ国境沿いに壁を築くべき」などの問題発言を繰り返してきた不動産王のドナルド・トランプ氏が、世論調査ではテキサス以外の上記13州全てでリードしていることです。

 米ワシントン・ポスト紙は、2月25日付の社説で、「思いも寄らなかったことが不可避になりつつある。トランプ氏が共和党の指名候補になりそうだ」と危機感をあらわにし、「良心ある共和党の人々はトランプ氏の指名を阻止するため、あらゆる手段を講じるべきだ」と異例の訴えをしています。

 2月27日付の日刊ゲンダイは、「大統領選に右往左往の外務省トランプが勝てばどうなる?」と題して、もしトランプが米国大統領になった場合、日本に与える影響について論じています。

(※)「大統領選に右往左往の外務省 トランプが勝てばどうなる?」
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/176252

 同記事では、「多くの人がトランプ氏は、いずれ失速すると考えていたが、もはや大本命なのは間違いない。彼は暴言を吐くことで支持を上げ、過激な発言によって、現政権への不満や社会の鬱憤を取り込むことに成功している」と、大統領選を取材しているジャーナリストである堀田佳男氏の言葉を紹介しています。米政界でも「炎上マーケティング」手法が効を奏してしまっている、というわけです。非常に頭の痛い、そして憂うべき事態です。

 トランプの“口撃”は、日本に対しても容赦なく向けられています。同氏は、CNNのインタビューに答えて「中国、日本、メキシコ、ベトナム、インドから雇用を取り戻す」などと訴え、2月9日のニューハンプシャーの予備選の勝利スピーチでは、「大統領になったら貿易において、中国、日本、メキシコなどをぶったたく!」(We’re
going to beat China, Japan, beat Mexico at trade!)と叫びました。

 さらに、23日のアイオワの集会では、日米安保条約について触れ、「日本が攻撃されれば、米国は即座に救出に向かわなければならないのに、米国が攻撃されても日本は助けなくていい。これが平等な条約だろうか?」と批判しています。

 先述の日刊ゲンダイでは、「(トランプ氏が)もし大統領になってしまった場合、どんな行動に出るか予測のつかない怖さがある。安保条約が不平等だと言っているわけで、『基地を引き揚げるから防衛は自分でやれ』となるかもしれないし、『日本も米国のために血を流せ』と迫ってくるかもしれない」と懸念を示しています。

 また、「安倍政権は、次期大統領がヒラリーならオバマ政権の継承と甘く見ていたが、彼女は対日強硬策を打ち出した。共和党候補が勝てば、いわゆるネオコンの戦争屋と協調していけると考えていたはずで、ラムズフェルド元国防長官やアーミテージ元国務副長官に旭日大綬章を贈ったのも、その布石だろう。だが、異端のトランプが大躍進。これは日本政府にとって大きな誤算だ」とも指摘しています。

 ここで思い起こされるのは、自民党・丸山和也議員の「日本が米国の51番目の州に」発言です。「アメリカの州の1つになったほうが日本は世界で活躍できるんじゃないの?」と取れる丸山氏の発言の中には、「もしトランプ氏が大統領になったら」という想定は全くなかったのではないのでしょうか。安倍政権による「日本のアメリカ属国化」の危うさについては、ぜひ下記の記事をお読みいただければと思います。

(※)【国会ハイライト】自民党・丸山和也議員の「黒人奴隷が米大統領」差別発言と「日本が米国の51番目の州に」売国発言の「根っこ」に迫る!安倍政権による「米国属国化」とつながり?背後にある謎の集団とは?
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/287873
(※)2013/02/27 【IWJブログ】「アーミテージさん、ありがとうございます」属国日本の姿を堂々とさらけ出した安倍総理 米講演で
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/61863

 3月1日は、日本で暮らす我々にとっても無関心ではいられない「スーパー・チューズデー」になりそうです。注目してゆきたいと思います。

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 青木記者でした!ここからは、再び僕からご報告いたします。

■「政治屋だ、売名行為だ!」公述人に暴言を吐いた足立議員にIWJが50分の直撃取材!再度開陳した足立議員の「暴論」に、郷原公述人が岩上さんのインタビューに応じて反論、「甘利問題」の本質を指摘!

 昨日は、岩上さんが郷原信郎弁護士に緊急インタビューをしました!Ust、ツイキャス合わせて、常時700名以上、累計で1500名以上の皆さんにご視聴いただきました。ありがとうございました。

 2月24日、衆院予算委員会の中央公聴会に招かれた郷原弁護士は、予算に関連して甘利明氏の「金銭授受疑惑」に言及。「現職有力閣僚であった甘利氏とその秘書をめぐって、独立行政法人のURとの補償交渉をめぐるあっせん利得処罰法違反の疑いが表面化し、しかも、そのような『口利き』を依頼したと告白している者から、『現職大臣が大臣室で現金を受領した』という事実も明らかになった」と指摘し、「ストライクゾーンが狭く設定されたあっせん利得処罰法の処罰の対象の、まさにど真ん中のストライクに近い事案である」と看破しました。

 そこで、「結局、郷原さんは専門家じゃないんです、政治家なんです。政治屋なんですね」「この予算委員会の場で、そうした売名行為をされたことについて批判を申し上げる」などと噛み付いたのが、おおさか維新の会の足立康史議員です。「公述人に対して何たる暴言を…!」と開いた口が塞がりません。

 予算委員会の竹下亘衆院予算委員長によって厳重注意を受け、謝罪した足立議員ですが、その後も反省の色が見られず、同じ暴言を繰り返しています。IWJとしては「どういう了見なのでしょう?」と本人に電話で直撃取材を敢行。昨日は50分にわたるインタビューに応じていただきました。

 足立議員は、取材に対し、「外形的に」という言葉を多用しながら、「郷原弁護士は中立な専門家であると装っている!」「僕は彼のことを売名行為だとか、政治家だと言ったでしょ。僕はそれ真実だと思う」などと、郷原さんに対して名誉毀損となりうる中傷の言葉をくり返しました。さらに足立議員は「私の発言を切り取って、曲げて取り上げないでくれ」と強く念押ししてきたので、その後の岩上さんによる郷原弁護士インタビューでは、ありのまま足立議員の「暴言」を岩上さんがパワポを用いて紹介いたしました。

 郷原弁護士はインタビューの中で、郷原さんは、足立議員の主張に対し、「意図も趣旨もわからない」「『甘利問題』というのは、コンプライアンスの問題で、予算の執行にも関わる問題だ」と指摘。足立議員の一方的な暴論に、「レベルが低すぎる。関わりたくない」と呆れていました。
詳細は記事アーカイブをご覧いただきたいのですが、郷原さんが公述人として述べたことの趣旨は、「甘利問題」がいかに重大な事案であるかということであり、それを予算委員会において、予算の問題と関連づけながら法律家として解説することでした。郷原弁護士には、「予算委員会に提出したが、委員会から許可が降りず、使用できなかった資料」も披露していただき、「予算委員会にふさわしくない発言」という足立議員の非難がいかに的外れなものであるか、明らかにしました。

 ちなみに、インタビュー後に、なぜか足立議員から電話があり、「有意義なインタビューだった!」と嬉しそうな口調で感想を述べられて、僕は本当に困惑することに…。インタビュー内で、岩上さんも郷原さんも、足立議員の「暴論」を散々批判したのですが、にもかかわらず妙なハイテンションで喜んでいるようにすら聞こえる感想を述べられると調子が狂います。どういう心理なのか、僕には全然わかりませんが…。いずれにしても、岩上さんの緊急インタビューにすぐさま応じてくださった郷原さん、そして「取材はすべて受ける!」とのポリシーからIWJの直撃取材に応じてくれた足立議員、ありがとうございました。

 もちろん、足立議員には、もっと国会議員としての自覚を持ち、公述人に暴言を吐き、貶めるなどという暴挙は二度と起こさないようお願いしたい思いです。大阪9区の有権者の方々も、この機会にぜひ、足立議員を選出した責任について、ふりかえっていただきたいと存じます。足立議員へのインタビューについても、近日中に記事化したいと思いますので、そちらもお待ちください。

 アーカイブはオープンにしてありますので、ぜひご視聴ください!

http://www.ustream.tv/channel/iwakamiyasumi

■IWJの大冒険!ドイツ取材のご支援をよろしくお願いします!

 今日も皆さんに、IWJご支援のお願いがございます!本当に、よろしくお願いします!!

 東電が「メルトダウン隠し」をしていた疑いが濃厚となりました。改めて「コンプライアンス」が問われるとともに、電力会社がこのような体質の中で次々と再稼働を進めていることに恐怖を覚えます。

 ドイツで、原発と核に関する2つのシンポジウムが行われます!ひとつは昨日終了しましたが、IWJではオランダのアムステルダムに駐在している鈴木樹里記者をドイツへ派遣し、これを取材・中継しました!来月にも、もうひとつ、重要なシンポジウムが控えています。が、なにしろ海外取材ですので、莫大な経費がかかります!どうか皆さん、ご支援お願いします!

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※ご寄付・カンパにご協力よろしくお願いいたします!

http://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

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 まだすべての経費が判明したわけではありませんが、今回のベルリン取材でかかった、事前の最低限の経費概算見積は、合計164,808円で、ここには記者の人件費、食事代などは含まれていません。

 3月9~11日にはフランクフルトで、「原子力リスクに反対する正義と信仰」と題され、IALANA(Intl. Association of
Lawyers Against Nuclear Arms)、Evangelical Mission in Solidarity
(EMS)などが主催するシンポジウムが行われます。核の危険について、様々な視点から国際的な議論を行うとのことです。

 このシンポジウムでは、最終日の11日に、SEALDsの奥田愛基さんとフランクフルト大学の学生の対話集会が開かれる予定です。フランクフルト取材でかかる経費の概算見積は、合計160,895円ですので、ベルリンと合計で345,703円の経費がかかる見込みです。

 これは現状ミニマムで考えているコストの合計で、実際には、翻訳や取材協力者のお力添えが必要になると思われ、すべての経費を合計したら、50万円を越えてしまうだろうとも推測しています。

 オランダ在住の鈴木樹里記者が隣国のドイツへ出張取材、というだけでも、これだけかかってしまいます。IWJの資金は、決して潤沢ではありません。しかし、東電会見も国会前の脱原発抗議も撮り続けてきたように、原発・被曝に関する重大な集会や会見は、できる限り可視化し、皆さんのもとに届けたいと考えています!もちろん、同時進行で東電会見なども引き続き報じてまいります。

 こうしたIWJの執念の取材は、支えてくださる皆さまのバックアップがあってこそ、成り立ちます。どうぞ、IWJの取材活動をご寄付・カンパによってご支援ください!

 皆さんが会員登録され、会費を納めて下さることが、IWJの取材活動の基盤となります。財布の中身も厳しいご時勢ではありますが、可能な範囲で、ご寄付・カンパいただければとても助かります。よろしくお願いします。

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※会員登録 はこちらです!

https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

※ご寄付・カンパもお願いしています! よろしくお願いします!

http://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

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 また、これまでお伝えしてきた内容に関して、訂正とお詫びがあります。

【訂正・お詫び】

ドイツでのベルリン取材の告知の中、一箇所、以下のように訂正し、お詫び申し上げます。

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(訂正前)「ベルリン取材 概算164,808円 そのうち、通訳料として84,000円ほどかかる見積もり」

(訂正後)「ベルリン取材 概算164,808円、別途に通訳料として84,000円ほどかかる見積もり」

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 ベルリンでの通訳料は以上の概算に含まれておらず、「ベルリン取材概算 164,808円」にプラスでかかる金額となります。

 本日で3日目を迎えるベルリンでの取材ですが、オランダのアムステルダムよりベルリンへ派遣されている鈴木樹里記者は、良い取材ができるように頑張っております。

 こうしたIWJの取材活動をお支えいただけますよう、何卒IWJをよろしくお願いいたします。

■どれも見逃せない!岩上さんのインタビューと講演のお知らせ!

 岩上さんによるインタビューの予定をお知らせします!昨日、郷原弁護士に受けていただいたような「緊急インタビュー」もあるかもしれませんが、事前に予定がわかっているのをお知らせしています。どれも見逃せません!
要チェックお願いします!

・3月1日(火)14:00~ 是枝裕和さん(映画監督)

※「誰も知らない」「海街diary」などで知られる是枝監督。「クローズアップ現代」のやらせ問題に関するBPO放送倫理検証委員会の委員も務め、「BPOは政治家たちの駆け込み寺ではない」などと自民党による報道圧力を批判されています。高市早苗氏による、「公平な報道をしない場合や、TVでテロを呼びかけた場合は、電波停止もありうる」との、放送法を悪用した威圧発言についても、岩上さんがインタビューします。なお、高市氏の発言については、アーカイブ、(
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/286707 )をご覧ください。

・3月3日(木)15時~ 施光恒さん(九州大学准教授)<後編>

※新刊『英語化は愚民化~日本の国力が地に落ちる』が話題沸騰中の施光恒さん。1月26日に放送したインタビュー前編は、大好評をいただきました。安倍政権が「成長戦略」の名の下に進めている「グローバル化=英語化」の危険性について、まだまだおうかがいしたいお話が沢山あります。

 自民党の丸山議員の「日本が米国の51番目の州になるのに憲法上、何か問題はあるのか」という発言が飛び出したあとでは、なおさらです!日本の支配層である自民党や政府、財界などの一部の狙いは、単なる「英語化」ではなく、日本が独立主権国家であることを失い、米国の一部になること、米国という帝国と一体化することなのではないか、という疑いが冗談ではなくなってきました。前編に引き続き、このインタビュー後編にどうぞご期待ください!

・3月7日(月) 15時~ 山田正彦・元農水大臣

※元農水大臣で、TPP交渉差し止め・違憲訴訟の会幹事長(岩上さんも原告です!)の山田正彦氏元農水大臣に、TPP
をめぐる最新情報をお聞きします! 前回の、岩上さんによる山田元農水大臣インタビューもあわせてぜひご覧ください!

2015/08/11 「現在は、幕末・維新期に次ぐ第2の国難に見舞われた状態」ハワイでのTPP閣僚会合をどう見るか
~現地入りした山田正彦元農水相、内田聖子PARC事務局長に岩上安身が聞く
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/257318

■わとはぷ~What happened today?

 今日は2月29日です。2012年のこの日、東京都墨田区押上の地に東京スカイツリーが完成しました。人工の建造物としては、アラブ首長国連邦の首都ドバイにある超高層ビル「ブルジュ・ハリーファ」に次いで世界第2位の高さで、634メートルを誇ります。

 東京スカイツリーが担う大きな役割のうちのひとつに、地上デジタル放送の送信があげられます。日本のテレビ放送では、2003年から地上デジタル放送の導入が開始され、2011年にアナログ放送から完全移行しました。東京スカイツリーは、この地上デジタル放送への移行にともない、東京都心に立ち並ぶ200メートル級の超高層ビルの影響を受けない電波塔として、各テレビ局が建設を要請し、2008年7月14日に着工されました。

 面白いことに、東京スカイツリーの完成からさかのぼること約180年前の1831年、浮世絵師の歌川国芳が描いた「東都三ツ股の図」に、現在スカイツリーが立っているのとほぼ同じ位置に、スカイツリーに似たかたちの塔が描かれています(【URL】http://bit.ly/1phnHEU)。これは、両国の回向院で「勧進相撲」が行われた際に立てられた相撲櫓(やぐら)ではないかと言われていますが、詳細は分かっていません。歌川国芳が180年後の江戸下町の押上の地に超高層の塔が立つ予知夢でもみて、絵に描いてみた、なんていう話だったら面白いのですが。

 東京の新しいランドマークとなったスカイツリー。かつて東京タワーがそうだったように、特撮怪獣映画でゴジラやキングギドラに破壊されたり、アクション映画で時限爆弾が仕掛けられたりすることになるのでしょうか。爆破や破壊が作り事の中だけの話ですむ事を祈りたいと思います。

 IWJは、この東京スカイツリーよりも志高く、また地上デジタル放送にも負けないスピード感で、取材・中継を行いますので、どうぞご期待ください!

 それでは、本日もよろしくお願いいたします。

IWJ 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル
岩上安身サポーターズクラブ事務局
公式サイト 【 http://iwj.co.jp/