IWJで中継やテキスト関係のお手伝いをしながら報道現場の勉強をしています青木浩文です。2016年1月30日に開催された民主党大会が開催され中継・取材を行ないました。
「どこ見て政治やっているんだ!」
これは、SEALDsの本間信和さんが、遅々として進まぬ今夏の参院選挙に向けての野党共闘体制に業を煮やして、講演会で叫んだ言葉です。
同じ言葉を、私が叫びたくなりました。
(IWJ 青木浩文)
IWJで中継やテキスト関係のお手伝いをしながら報道現場の勉強をしています青木浩文です。2016年1月30日に開催された民主党大会が開催され中継・取材を行ないました。
「どこ見て政治やっているんだ!」
これは、SEALDsの本間信和さんが、遅々として進まぬ今夏の参院選挙に向けての野党共闘体制に業を煮やして、講演会で叫んだ言葉です。
同じ言葉を、私が叫びたくなりました。
記事目次
■ハイライト
民主党の党大会が行われたのは、東京プリンスホテルの鳳凰の間。議員、立候補予定者、来賓等、800名程が参加していました。壇上に向かって最前列中央に座っていたのが岡田克也代表。その右隣に来賓席が2つ用意されていました。まず、岡田代表に近い方から、2015年10月7日に日本労働組合総連合会(連合)の新しい会長の座についた神津里季生(こうづりきお)新会長の席がありました。
そして、その隣が維新の党の松野頼久代表の席でした。岡田代表と長妻昭代表代行が挟み込む形で着席されていました。
来賓の席次からも、民主党にとっても最も大切な人が誰であるのか、うかがい知ることができるのではないでしょうか。
昨年9月に安保法案が「強行採決」された直後の19日、日本共産党はいち早く野党連立政権「国民連合政府」構想を提唱し、国政選挙における野党間の選挙協力を呼びかけました。民主党の有力な支持者・支援者の中でこの提案に強く反対している一人が、この「連合」の神津会長です。
この新会長の神津氏は、基幹労連の出身の方です。基幹労連とは日本の主要な基幹産業である金属産業のうち、鉄鋼、造船、非鉄鉱山、航空・宇宙、産業機械、製錬、金属加工、情報関連・物流産業、建設のほか、多くの関連業種の労働組合が結集した産業別労働組合です。
防衛産業に直結しており、安倍内閣の防衛予算増額で潤っている産業の労組であり、安倍内閣の安保政策の安保政策に反対の立場をとらない、と言われています。
さて、今回の党大会で最も注目されていたのが、維新の党との新党結成に関する発言でした。岡田代表は「新党結成も選択肢として排除されていない。私と松野頼久代表との間で議論を集約していきたい」と述べ、代表間で協議を進める考えを示しました。
他方、松野氏や民主党の一部には、民主、維新両党を解党した上で新党を結成すべきだとの意見がありますが、岡田代表は「解党」には触れませんでした。
しかし、私がこの「解党・新党結成」以上に気になったのは、大会後に行われた記者会見での一場面でした。
フリーの記者から、「新潟選挙区は『市民連合』とかが中心になって、森裕子さんで行こうということにほぼ固まっているんですが、報道によると民主党から菊田真紀子さんを立候補させるということが決まったように伝えられております。それはいかがなんでしょうか?」との質問に対して、岡田代表は次のように答えたのです。
「まず、森さんでかたまっているという認識は、私はそう思っておりません。今まで『連合』、各党が集まって議論してきました。そこではまだ結論は出ていないというのが、私の認識です」
なんと、岡田代表は『市民連合』を『連合』(日本労働組合総連合会)と取り違えたと思われる回答を始めたのです。質問した記者が思わず、「私が『連合』っていうのは、『市民連合』です!『市民連合』!!」と念を押しました。
すると、岡田代表は、「まあ、ちょっと『市民連合』ってよくわかりませんので。少なくとも、各党プラス『連合』で今まで話し合ってきたと、いうことです」と答えたのです。
この答えを聞いて、青ざめなかったSEALDs関係者、「学者の会」の関係者、ママの会の関係者、立憲デモクラシーの関係者はいるでしょうか?
どこ見て政治やっているんでしょう!? 岡田代表は!
大企業の正規社員の組合が集まった『連合』の方を見ているのであって、様々な党派あるいは無党派の市民・学生・知識人らが集まった『市民連合』の方ではないことは明らかではないでしょうか!?
「まあ、ちょっと『市民連合』ってよくわかりません」という物言いも、かなり『市民連合』に対して失礼なのではとも思います。結局、『市民連合』の存在自体が、民主党にとっては、票田、集票組織として見たら、取るに足らない小さな存在なのだろう、ということなのかもしれません。
ただ、岡田代表の「ちょっと『市民連合』ってよくわかりません」という言い方からすると、「本当に『市民連合』のことを知らないのでは?」という雰囲気も漂っておりました。
もし「市民連合」の存在を本当にまだご存じないようでしたら、ぜひ岡田代表におかれましては、以下のアーカイブをご覧いただければと思います。これをご覧になった方は、ぜひぜひ、民主党へ、岡田事務所へ、お知らせしてあげてください。
さらに、別の記者からは、「安倍総理が次の選挙で、新党大地との全面的な選挙協力を実現するよう自民党幹部に指示したという報道があります。さらに、鈴木貴子さんについて、離党を促して次の衆院選で自民党公認候補とすることも検討している」という質問が、岡田代表に投げかけられました。
鈴木貴子衆議院議員はこの日、小西洋之参議院議員とともに、党大会の議長を勤めていました。会が終わった直後、鈴木貴子議員はある同僚の議員から「(民主党に)残ってください!」と声をかけられていました。
さて、渦中の鈴木貴子議員は何と答えたでしょうか?
議長席のマイクがオンになっていたので、中継していたIWJのカメラマイクは鈴木貴子議員の声をきちんと拾いあげています。鈴木貴子議員は両手で握手をした後、よく通る力強い声でこう答えたのです。
「残れる政党にしてください!」
■鈴木貴子議員発言
民主党の「体たらく」に距離を置くということなら「ごもっとも」ではあります。しかし、「自民党と組む」という政治的アクロバットは、信義則も踏みにじる行為ではないでしょうか。
先ほどの記者の質問に対して、岡田代表は次のように回答しました。
「鈴木貴子さんは、わが党の議員で、非常に優秀な、私も期待している人です。そういう噂話の段階で、私はコメントをすることはいたしません」
自民党への「転身」が噂される鈴木貴子議員は、この日、党大会の議長を務めました。会の冒頭で鈴木議員が議長指名される際に、こんな場面もありました。
会の冒頭、大会実行委員会・事務局長の黄川田徹衆議院議員から、「本大会の議長の選出を行ないたいと思います」と宣言がされました。
「議長には大会実行委員会から、鈴木貴子衆議院議員、そして、小西洋之…」
「えーっ」(会場に笑いが起こり、その後どよめきに変わる)
「…参議院議員、この二人をご推薦いたしたく思っております。
両代議員会を議長に指名することにご異議ございませんか?」
「やだぁー」(再び会場はどよめき、そして、パラパラと拍手)
「はい、ご異議なしと認めさせていただきたいと思います」
小西議員と言えば、昨年9月17日の参院平和安全法制特別委員会において、強行採決をすべく与党議員が作った「人間かまくら」に対して、議長からマイクと紙を取り上げようと、その中心に向かってダイブをし、ヒゲの隊長こと自民党の佐藤正久参議院議員にパンチを食らった、あの議員です。
党大会で議長として小西議員の名前が告げられると、会場から「えーっ」という声があがり、その後笑いに変わりました。もしかしたら、民主党内では「いじられキャラ」なのでしょうか?「えーっ」の声には、同議員に対する親しみのようなものも感じました。
しかし、その後に続いたどよめきは、小西議員だけでなく、もう一人の議長候補、鈴木議員に向けられていたのかもしれません。
自民党はこの鈴木議員を自民に引き抜き、次の衆院選で候補として擁立することを検討中と報じられています。鈴木氏の父で、地域政党「新党大地」の鈴木宗男代表との連携を強める狙いがあるとのことです。
要するに安倍政権が狙う、明文改憲のための発議に必要な3分の2の議席を確実に確保するため、自公だけでなく、おおさか維新や新党大地といった地域政党の取り込みをはかっているのでしょう。すり寄る自民党の動きに、宗男さん率いる新党大地は乗っかろうとしているのだと思われます。
民主党から離党して自民党入するのではないかという噂は、根も葉もない話ではなさそうです。そんな渦中の鈴木貴子議員を、民主党の党大会の議長に指名した理由について、朝日新聞は「自民に行かせないためだ」という関係者の言葉を紹介しています。そんなことで引き止められると考えているのか、と思うと、民主党は民主党で情けない、とため息をつきたくもなります。
「新党大地」は衆院北海道5区補欠選挙(4月24日投開票)で、自民党公認候補の支持を表明。オール野党結成に「待った」をかけた状態となっています。
補選は昨年の町村信孝前衆院議長(享年70)急逝に伴い行われます。自民党は町村氏の娘婿の和田義明氏(44)を擁立。一方、民主党は池田真紀氏(43)、共産党は橋本美香氏(45)が出馬表明していました。
その後、「国民連合政府」を提唱し、オール野党結成を呼びかけている共産党は、橋本氏の取り下げを示唆し、自民VS野党統一候補の構図になると目されていました。
ところが、今月上旬、宗男氏は共産党を含む野党共闘を批判、自民党公認の和田氏支持に回ってしまいました。鈴木氏は前回の衆院選で町村氏を落選させるべく活動していたこともあり、町村氏は亡くなったとはいえ、和田氏は町村氏の嫁婿です。鈴木氏の後援者からは戸惑いと驚きの声があがっているそうですが、それは当然のことでしょう。あまりにも極端な変わり身ではないでしょうか。
さらに、鈴木氏の娘である貴子議員は、2013年の衆院選で新党大地から民主党に移行。北海道7区から出馬し、対立候補の自民党前職である伊東良孝候補に、225票差で敗れますが、比例復活しています。
民主党に「間借り」して、議員にさせてもらったとみる人が多いのは当然で、鈴木貴子氏は民主党に「借り」がないとは言えません。当然のことながら、その父である宗男氏と共に、民主党候補の池田氏を応援するものと見られていました。そうした事情を知れば、先述の民主党大会での鈴木貴子議員の「(私が)残れる政党にしてください!」という発言が、「何様!?」と言いたくなるほど、いかに思い上がったものであるか、おわかりになると思います。
態度が変わり始めたのは、昨年の12月28日。安倍首相が官邸に宗男氏を招き入れ、二人だけで会談を行なってからとのこと。詳しい内容は明かされていませんが、補選や夏の参院選について意見交換をしたといいます。
(…会員ページにつづく)
鈴木貴子にこんな事言われてしまうミンスも哀れ(笑)
まぁ、政権を獲ろうと思う気持ちを失くし、現状維持に汲々としている議員の塊になってしまってるのを見透かされたんでしょうね(笑)
連合の神津里季生も同じじゃないですか。保身だけで生きている企業内組合だってことでしょ。昔から言われる組合貴族の典型だよね(笑)
これじゃあ市民連合なんて自分達にとって不都合な人々のことなんか、絶対に見向きする訳ないわな。
ましてや共産党には何度も足元浚われそうになって来た恨みが有るでしょうしね、、。岡田も御実家が共産党に邪魔されてきましたしね(笑)
でもその体制が日本を壊す手伝いをしてるんで、何時かは自分達に火粉が被って来るんですがねェ、、。
若しかすると自分達の時代までは、そんな事にはならないと思ってるのかも知れませんが、現代は動きが早いので被りそうな気がするんだがなァ、、。
連合は給料上がっても生活は楽にならず。岡田は御実家が没落に向かっちゃったりして、、。鈴木も豚箱入れられた恨みを晴らせると思って自民に近づいてるんでしょうけど、返り血に遭っちゃったりしてね(笑)今度は娘が檻の中なんてね(恐)カワイイ娘っ子が可哀そうに、、。