安保法制、TPP、ヘイトスピーチ、辺野古、秘密保護法、雇用、教育、農業、社会保障、そして原発 安倍政権の国民無視の政治に「NO!」 3000人以上の市民が日比谷野音に集結 2015.7.24

記事公開日:2015.7.25取材地: テキスト動画
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(取材:石川優、写真:原佑介、ハイライト作成:古田晃司、記事構成:佐々木隼也)

 「3割の票で7割の議席を得て威張っている殿様がいるんです。だから4割の票で8割の議席を取って、彼らの息の根を止めてあげれば良いんです」——。

 憲法学者で慶応大学名誉教授の小林節氏は、集まった3000人の市民に強く訴えた。2015年7月24日、安保法制や原発、ヘイトスピーチ、TPPなどそれぞれの問題について声を上げている団体が一同に会し、「安倍政権NO!」を一致点に抗議集会を行った。この日は首相官邸前や国会前でも抗議行動が行われ、集会をあわせのべ7万人が集結した。

【首相官邸、国会前の抗議の動画記事はこちら】

■集会と国会周辺の抗議をまとめたハイライト

  • オープニング NORA BRIGADE
  • 主催者挨拶 ミサオ・レッドウルフ (Misao Redwolf) 氏(首都圏反原発連合)
  • スピーチ 小林節氏(慶応義塾大学名誉教授)/香山リカ氏(精神科医)/相馬由里氏(ヘリ基地反対協議会)/杉原洋氏(ストップ再稼働! 3.11鹿児島集会実行委員会)
  • ステージアピール
  • 若い世代からのアピール SEALDs
  • 司会 黒津和泉氏(若者憲法集会)/牛田悦正氏(SEALDs)

小林節氏「安保法制は日本を米国の2軍にしようというもの」

 最初にスピーチに立った小林節氏は、「この闘いは長期戦になる。3年後の衆議院総選挙で政権交代をしなければ終わらない。3割の票で7割の議席を得て威張っている殿様がいるんです。だから4割の票で8割の議席を取って彼らの息の根を止めてあげれば良いんです。そのために怒りを保って、意識を高めて、どうぞ頑張ってください」と語りかけた。

▲参加者を鼓舞する小林節氏

 安保法制の問題点については、「憲法を破って、日本をアメリカの2軍にしようというもの。アメリカの2軍になったら、縁もない『イスラム国』のテロの標的になって、アメリカの戦争犯罪に加担して、我々も破産する」と語り、「こんなふざけた事はない」と怒りを露にした。

 また小林氏は「私も頑張っていますが、肉体の限界です」と前置きしたうえで、「みなさんも交代で息抜きをして、全体の戦力が消えないように。一気に倒れてたら終わりですから。順番に倒れて順番に立ち上がってください」と、集まった聴衆の笑いを誘いつつエールを送った。

「辺野古の海を、人殺しの米軍基地のために埋立てほしくない」

 集会では安保法制だけでなく、原発やTPP、辺野古基地移設、秘密保護法、雇用、教育、農業、社会保障、そしてヘイトスピーチなど、安倍政権下で進む様々な問題について、それぞれの団体が抗議のスピーチやステージアピールを行った。

 沖縄の「ヘリ基地反対協議会」相馬由里氏は、「今日も辺野古では、新しい米軍基地を造るための作業が行われています。生物多様性豊かなこの(辺野古の)海を、人殺しの米軍基地のために埋立てほしくない。この海を守りたい、多くの人に綺麗な海をみてもらいたい」と、普天間基地の辺野古移設に反対する理由を訴えた。

 そのうえで、基地移設に反対するための「辺野古基金」に現時点で4億円が集まったことを発表した。

着々と進む川内原発再稼働にNO!

 「ストップ再稼働! 3.11鹿児島集会実行委員会」杉原洋氏は、7月7日に九電が川内原発1号機に核燃料を入れ始め、現在、燃料挿入を終了させてしまったことを紹介。8月10日には制御棒を引き抜き、いよいよ核分裂を再開させるスケジュールになっていることを伝えた。

 「私たちはそれを許すことはできません。私たちは8月7日から川内原発正面ゲート前で、阻止行動に立ち上がります。9日には全国集会。再稼働を食い止める声をあげていただきたい」

 さらに杉原氏は、安倍総理が原発の再稼働を前のめりで進める理由について、「安倍さんは軍事大国にしたいという妄想に取り憑かれ、エネルギー安全保障の中核に据えたち考えている」と指摘。さらに潜在的な核保有の願望もあいまっていると述べた。

「命は売り物ではない!」7月末のTPP閣僚会合で日本は歴史的譲歩!?

 続いては、TPP、秘密保護法、雇用、教育、農業、社会保障、ヘイトスピーチの分野で、各団体がステージアピールが行われた。

▲数多くの団体がステージアピールに参加した

 まず「SEALDs」が、かねてから反対の声を上げてきた秘密保護法について意見を述べた。

 「秘密保護法は国民の『知る権利』を侵害し、自由な言論を脅かす稀代の悪法です。権力が動向を監視する、戦前・戦中と同じ。これを許したら、また暗い時代がやってきます」

 続いてはPARC(アジア太平洋資料センター)事務局長の内田聖子氏が、安倍政権のTPP推進の姿勢を徹底批判した。

 「安倍政権はTPP断固反対と言って成立し、その後交渉参加した、嘘つき政権です。7月28日から始まるハワイ閣僚会合でも、農産物はもちろん、様々な問題でアメリカに譲歩しようとしています。医療、労働、食の安全、地域経済にも悪影響が及びます。命は売り物ではありません」

消費税増税は「戦争する国づくり」の財源

 全国商工団体連合会は、消費税増税について怒りの声をあげた。

(…会員ページにつづく)

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  1. 石井 健一 より:

    うーん、だいぶ盛り上がって来ている。皆さんの顔には自身が漲っている。とにかくこれからの選挙には全て勝つことだ。
    多分、アベは今の国会で安保法制を可決させた後、タイミングを見て解散総選挙に出る可能性がある。そして、かろうじて自民党の議席は過半数をキープするが、この阿呆はいったん死んだフリをするはずだ。暫くは傀儡で、谷垣か石破が総理をやるはずだ。野党の政権準備が整わないうちに再びシンゾウは打って出るだろう。そのときこそが勝負だ。絶対にこれを許してはならない。政治の世界からこの化け物ならびにその一派を全て駆逐することだ。
    戦いはこれからだが、野党の連中を鍛え、敵の手からメディアを取り戻す作業を進めたい。メディアOBとして、戦の準備に入る。 もう一つある。重要なことである、この反対運動をアジアや世界の人々との連帯の輪の中にセットすることである。日本の学者、有識者の皆さんはアジアや世界の大学や研究機関で働く仲間と連帯してアベ政権打倒に向けた運動を展開することだ。知的に劣悪な連中から権力をそぎ取り、当たり前の政治をやる良識派の連中に活力を供するのはなんといっても、知性、知恵を有した人々の努めでもある。希望の地平が見えてきた。頑張ろう!!

  2. あのねあのね より:

     昔は18歳の徴兵検査といって18歳になると男性なら誰でも徴兵検査を受けさせられた。自民党政権下で選挙権が18歳に引き下げられたということは、徴兵とセットだということだ。但し、安部晋三は根っからの嘘吐きなので、徴兵は無いといっているが、『嘘つかないブレないTPP不参加』の安部晋三なので徴兵は必ずやる。“現時点では”徴兵は無いと言っているに過ぎない。文科系学部の廃止を狙っているのは大学生を除いた若者を徴兵するためであると考えるのが妥当だ。
     安倍に知性のかけらも感じられないのは本当に知性が無いからで、判明しているだけで家庭教師を二人つけたくらい勉強しない駄目人間なのだが、そのまま議員に成ってしまった。本来は国会議員をやってはいけない人間であり、当然ながら大臣や総理大臣なんかもってのほかである。大学に入学するまでに受験勉強で努力のかけらもしていない他人の苦労が理解できない人間だ。
     米国の集団的自衛権でインドシナに派兵して米国国内が目茶苦茶になったのがベトナム戦争だ。当時米国は徴兵制を強いていたために、米国国内で反戦運動が盛り上がった。報道は割と正しくされたために、大儀の無いひどい戦争だということが知れ渡ったのが反戦運動が盛り上がった理由の一つだ。しかも、ベトコンとのテロとの戦いに翻弄されて結局大国の米国が裸足で逃げ出したのがベトナム戦争だ。集団的自衛権で遠い異国の地まで行き、絨毯爆撃をし、枯葉剤で森を消滅させたのにテロとの戦争に翻弄され最後は逃げ出したのだ。
     馬鹿の壁の安倍晋三政権を世論で倒すのが難しいのはそのとおりだと思う。むしろ、デモが増えたり自分に名指しで辞めろと言われるほど、ひとかどの人間として評価されていると“誤解”を深めていると思う。岸信介と並んだと喜んでいる筈だ。そもそも、自民党が三割の票で七割の議席を取ったのは自民党の金権腐敗体質からカネのかからない選挙を目指して、中選挙区制から小選挙区制に移行してカネがかからず政権交代が可能になることを目指したからである。その肝心な自民党の金権腐敗体質で政権交代した1993年の自民党下野に関して日本記者クラブで嘘を言ったのが安部晋三だ。自分が初当選した当時の話なのでよく理解している筈だが、顔色一つ変えずに平気で嘘をついたのだ。当選する前の数年間は父親の議員秘書をやっていたので、知らないということは絶対にない。
     安倍晋三政権がネトウヨ政権だということは哲学者の山崎行太郎氏が月刊日本2015年8月号15ページに書いている。アカデミックの立場からは常識のようだ。
     辺野古の新基地建設はただの利権であり、新国立競技場と同じ構図だ。羽田空港の最新滑走路と神奈川県三崎の埋立地を調べると、利権の構図がよく理解できる。三崎は皆様御承知のとおり小泉純一郎や小泉進次郎の小泉家の選挙区である。

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