「原発? No, thank you!」ヨルダンの国会議員・弁護士は訴える 2012.1.16

記事公開日:2012.1.16取材地: テキスト動画
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(IWJテキストスタッフ・南)

 2012年1月16日(月)、東京都千代田区の在日本韓国YMCA国際ホールで、「『原発? No, thank you!』ヨルダンの国会議員・弁護士は訴える」と題された講演会が開かれた。講演会には、ヨルダンの国会議員や弁護士3名が出席し、それぞれ発言した。参加者は、原発関係者の話や原発に対するヨルダン側からの考え方を聞き、日本の原発輸出策やヨルダンの原発推進政策についての見識を深めた。

■ハイライト

  • 登壇者 鈴木真奈美氏(フリーランスジャーナリスト) モオタシム・アワームレ氏(ヨルダン国会議員/保健・環境委員長) ジャマール・ガッモー氏(ヨルダン国会議員/エネルギー委員長) ムナ・マハメラー氏(ヨルダン弁護士)

 登壇したフリーランスジャーナリストの鈴木真奈美氏は、原子力輸出の問題点や背景について説明を行った。日本政府は、国内では原発をほとんど増やすことができないため、国外輸出という手段を通じて、その技術の維持を図ろうとしている。特に、福島第一原発事故以降、その風潮は強くなり、国内での原発依存を減らす代わりに、国外輸出策を推進するようになった。しかし、米国でも新設が進まず、このままだと2055年までには、世界の原発のほとんどが稼働停止に陥る状況だと語った。

 ヨルダン国会議員のジャマール・ガッモー氏は「被災者との会話を通して、ヨルダンだけではなく、どこでもこのような被害者を出してはならないと感じた」と述べた。かつてヨルダンは、イラクから石油を安価で手に入れることができたため、エネルギー問題対策について考えてこなかったが、アメリカのイラク侵攻後、その戦略を考えるようになったという。しかし、平和な生活環境、冷却水の不足、運営する人材の不足、廃棄物処理などの問題から、「原発には反対している」と明言し、「新エネルギーの可能性模索に注力してほしい」と訴えた。

 同じくヨルダン国会議員のモアタシム・アワームレ氏は、懸念の多い原発ではなく、「新エネルギーにこそ可能性がある」と語った。アワームレ氏は、保健・環境委員としても、人の健康に多大な悪影響を及ぼし、環境にも長期的に負荷をかける原発のリスクは知っており、人間が操作しきれないのは明らかなため、「次世代のためにも脱原発に取り組むべきだ」と主張した。

 弁護士であるムナ・マハメラー氏は、政府の強引な原発推進政策に対して疑問を投げかけた。中東の不安定な情勢による難民の流入問題や、資源の乏しさによる予算の問題、またアメリカや国際機関の原発に対する姿勢が統一的ではないことを挙げ、「ヨルダン人が日本に悪いイメージを持たないためにも原発を輸出すべきではない」との自身の見解を示した。

 質疑では、日本の原発政策方針や福島原発事故の実態に関する質問がされ、最後に、アワームレ氏が「これからも脱原発に向けて強い姿勢で取り組んでほしい、地球が環境汚染のない場所になるように取り組んでいこう」と結び、集会を締めくくった。

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