「テントを破壊することにより再稼働の強硬意思を示すという、極めて政治的な意味から暴挙に出た」脱原発運動の象徴とされてきた経産省前テント撤去訴訟をめぐり弁護士らが会見 2015.2.23

記事公開日:2015.2.24取材地: テキスト動画
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(IWJ・松井信篤)

※2月25日テキスト追加しました!

 脱原発の広場として、2011年9月11日に設置された経産省前テント。このテントをめぐり、国は、テントの撤去、土地明け渡しなどを求めて東京地裁に提訴し、テントで反原発運動を行なっている市民2名に、1000万円の損害金を請求している。

 2月26日の判決を間近に控えた2月23日(月)、テント前広場で原告らが記者会見を行なった。

■ハイライト

  • 発言 「脱原発といのちを守る裁判」弁護団(河合弘之団長、大口昭彦氏、一瀬敬一郎氏、他)、経産省前テントひろば被告(淵上太郎代表、正清太一氏)、当事者申立人、他

争う姿勢に変わりなし

 テントひろば代表の渕上太郎氏は、設置されているテントの撤去に対して戦うと宣言。さらに、原発再稼働への反対や福島第一原発事故の責任追及を進めていくと決意を述べた。

 「経産省前テントは、全国の脱原発運動の象徴として、戦いの拠点として、皆さんと共に維持してきた。このテントを守り、全国のみなさんと共に戦っていく姿勢を変えたくはない。そのように捧げていきたい」

 渕上氏は、今後も原発に対して反対の姿勢を変えずに臨んでいくと訴えた。

判決を急ぐ理由は政治的なもの

 この訴訟には、180名以上の弁護士が名を連ねている。弁護団の一人である大口昭彦弁護士は、裁判について、経産省が判決を急がなければいけない理由は何もないという。

 「全国の脱原発運動の象徴となっているテントを破壊することによって、原発再稼働の強硬意思を示すという、極めて政治的な意味から、こういう暴挙に出た。裁判所もそれを認めた」

 判決を急ぐ理由について、大口氏はこう推察する。東京地裁は当初、2月17日に進行協議、26日には通常の裁判をやると約束していたが、これが覆され、26日に判決が言い渡されることになった。これに対し、大口氏は、裁判所のこうした判断を認めることはできないと主張した。

テントひろばは脱原発運動の希望の象徴

 弁護団団長の河合弘之弁護士は、原発事故が起きても原発を推進し続ける経産省について、「正に亡国の官庁である」と言い切った。

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