2014年12月18日18時30分から、東京電力で定例記者会見が開かれた。ALPS処理水を誤移送し、未接続の配管部分から約6トンの処理水が漏えい。誤った手順書に基づき作業を行い、かつ現場の確認不足が原因だと東電は分析している。
2014年12月18日18時30分から、東京電力で定例記者会見が開かれた。ALPS処理水を誤移送し、未接続の配管部分から約6トンの処理水が漏えい。誤った手順書に基づき作業を行い、かつ現場の確認不足が原因だと東電は分析している。
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既設多核種除去設備(ALPS)の処理水をJ6タンクエリアのタンクに移送する際、誤って配管がつながっていない部分に通水してしまい、約6立方メートルを漏えいしたことが報告された。漏えい発見後、直ちに配管のバルブを閉じ、漏えいは止まっているという。
漏えい量は、ALPS処理水の移送量と移送時間から、約6立方メートルと推定されている。近くに配管トレンチがあり、雨水が溜まっている中へ流れ込んだ。東電は配管トレンチから約9立方メートルを回収。漏えい水が染み込んだ土壌も約5.7立方メートルを回収した。
漏えい箇所の放射線量は2~8μSv/h、回収した漏えい水の各種分析結果はまだ出ておらず、会見終了までに発表はなかった。今回漏れたのはトリチウムが主であるため、その分析に時間がかかっていると東電は説明した。
漏えいしたALPS処理水に関して、至近のALPS処理水の分析は12月15に採水して行っており、A系処理水は全ベータが89Bq/L、C系処理水は全ベータが120Bq/L。しかし、東電はこの分析結果は採水した一部の結果であり、漏洩した処理水すべてが均一とは限らないと説明している。
ALPS処理水をタンクに移送するにあたり、東電が作業の手順書を作成している。タンク工事実施箇所の施工図面をもとに作成したが、配管の接続状況を誤認し、間違った手順書が作成されてしまっていたという。その結果、まだ配管工事が終わっておらず、終端が開いたままの配管へ処理水を流してしまったのが漏えいの原因だと東電は説明。
処理水の移送は、配管の弁を開け閉めし、どこからどこへ移送するかを制御しているが、現場では移送開始前に、実際の配管の状況を確認することなく、移送を開始してしまったという。事前に確認することが手順書に書かれていなかったため、確認しなかったことが原因だと東電は説明した。
配管のライン確認はやった方がいいと言うだけで、定められてはいなかった。東電広報官の白井氏は「ちゃんとラインがつながっているか確認すれば気づけた」と述べ、手順書作成時に移送ラインを誤認した原因については、調査を継続し、必要に応じて対策を検討するとしている。
しかし、他でも同様の事案があるのではないか、いつまでに対策を取るのかなど、そういった疑問に対しては、かなりの人が関与してるので、時期の見通しはわからないと回答した。
2号機海水配管トレンチの充填工事が進み、ほぼ地下にある水平トンネル部の天井部分まで埋まったことが報告された。充填剤の注入量は12月18日に68立方メートル、水抜も2回行ったという。充填剤は一日程度で固まるが、その際多少縮む。トンネル部の天井まで確実に埋まったかどうか、19日から確認する予定だ。
今後、2号機海水配管トレンチについては、充填の確認とともに、立坑部分の充填を行う予定。3号機海水配管トレンチについては、2号機の状態を見た上で工程を検討。まだスケジュールは決まっていないという。
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2014年12月18日
2014年12月17日
2014年12月16日
2014年12月18日
2014年12月17日
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