東京電力は10月16日、高性能ALPS(アルプス)やモバイル型ストロンチウム除去設備など、福島第一原発から発生した高濃度汚染水から放射性物質を除去するための設備を報道陣に公開した。
(IWJ・平山茂樹)
特集 福島第一原発入構取材
東京電力は10月16日、高性能ALPS(アルプス)やモバイル型ストロンチウム除去設備など、福島第一原発から発生した高濃度汚染水から放射性物質を除去するための設備を報道陣に公開した。
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現在、福島第一原発構内には、約36万トンの汚染水がタンクに貯まっており、今も1日約300トン前後増え続けている。東電は、今回公開した高性能ALPSなどを稼働させ、今年度中にはすべての汚染水を浄化させる予定だとしている。
東京電力によれば、既設のALPSと、今回公開した増設ALPS、そして高性能ALPSをあわせ、1日あたり2000トン以上を浄化することができるという。しかし、既設のALPSではこれまでトラブルが相次いでいる他、トリチウムを除去することができないという問題も解決していない。
東電はこの日、ALPSの他に、汚染水のリスク低減策の一環として新たに設置した、モバイル型ストロンチウム除去装置を公開した。
この装置では、汚染水の中で多数を占めるストロンチウムの濃度を、10分の1から1000分の1へ低減することができる。タンクに貯まった汚染水をこの装置で濾過することで、パトロールする作業員の被曝を低減することができると東電側は説明した。