辺野古海上 抗議者に怪我人発生も、遊泳する米兵には注意をしない!? 〜矛盾する海保の警備体制 2014.9.20

記事公開日:2014.9.21取材地: テキスト動画
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(IWJ 芹沢 あんず)

 「日に日に強くなる海保の警備体制から、基地建設工事を強行しようとする、安倍政権の焦りを感じる」ーー。

 8月22日、辺野古海上でカヌー隊として抗議活動を行っていた岩田克彦さんは、海上保安庁に羽交い締めにされ、頚椎捻挫の怪我を負った。岩田さんは同月29日、羽交い締めにした海保に対して告訴。9月9日、那覇地検は、これを受理した。IWJのインタビューに対して、岩田さんは、日増しに強化されていく海保の警備体制から「安倍政権の基地建設工事に対する焦りを感じる」と語った。

 2014年9月20日、沖縄県で開催された辺野古基地建設の抗議集会にあわせ、渋谷でも集会とデモが行われた。沖縄県の辺野古海上では、連日、新基地建設をめぐり、建設に反対する住民と海上保安庁の攻防が続いている。反対派の住民から怪我人がでる事態となった海保による警備に対し、「過剰警備」と指摘する声が多く上がっている。この日は「海上保安庁は暴力をやめろ!」と書かれたプラカードを持つ参加者や、辺野古海上での強権的な取り締まりを行う、海保の姿が写った写真を掲げる参加者の姿があった。

■ハイライト

岩田さん「無抵抗な自分に対し、『抵抗するな! 』と羽交い締め」

 IWJのインタビューに対し、デモに参加していた岩田さんは、海保から羽交い締めにされた当時の様子を説明した。 「8月22日、海保は、フロートから遠ざけようとしてきた。法的根拠は何もないのに。近づいてきた海保は、何も言わず、羽交い締めにして、僕をゴムボートに乗せた。その後、『安全確保』だと言われた。頭と首に痛みを感じて『痛い! 』と言ったが、『痛くないだろ』と返された。その後も、その海保は無抵抗な自分に対し、『抵抗するな! 』と言い、羽交い締めを行った」。

 8月29日の岩田さんの告訴に対し、9月9日、那覇地検はこれを受理した。岩田さんは「今後、犯人の特定と、暴行された当時の様子を再現する取り調べがある」と説明した。

「日に日に厳しくなる海保の警備は、工事を強行しようとする安倍政権の焦り」

 岩田さんは、海保が自分の仲間に対して行った、「暴力行為」についても語った。 「仲間は、海保に、海に顔を沈められた。その際海水を飲み、顔が白くなっているのを見て、海保は『危ない! 安全確保だ! 』と言って、拘束された」

 岩田さんは、日に日に、海保の警備が強権的に、強化されていると指摘する。 「自分に対する暴力事件があったあと、少し収まったように見えたが、9月に入ってから暴力行為はひどくなってきている。

 初めは範囲を指定せずに、海保は『フロートに近づくな』と言っていた。9月に入ってからは、『フロートから、50メートル離れろ』、次の日には『300メートル以内に近づくな』と言われた。9月13日には海保が船に乗り込み、何もしていないカヌー隊に対して暴力行為を加えた。その後、海に落とすような勢いで暴力行為を加えられた人もいる」

 このような海上保安庁の態度をうけ、岩田氏は「安倍政権と海上保安庁は、工事の強行に対する焦りがあると感じる」と、自身の印象を述べた。

フロートにつかまり遊泳する米兵には注意しない!? 海上保安庁の矛盾した行動

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