「マスコミがもてはやすだけで、実態の伴わないアベノミクス。最近、その幻想がバレはじめている」──。小沢一郎氏は、安倍政権に危うさを感じていることを明かした。
2014年9月13日(土)、大阪市の北区民センターで、生活の党・小沢一郎代表の講演会「小沢一郎が語る『世界の中の日本と政権交代の道のり』」が開催された。安倍政権のTPP推進や安全保障政策、外交政策などを批判した小沢氏は、「総選挙までには必ず野党の協力体制を作り、自公と1人ずつで対決する。そうすれば必ず勝てる」と述べ、野党の選挙協力の必要性を訴えた。
小沢氏は、安倍政権の打ち出している「地方創生」と女性雇用政策にも手厳しい言葉を向けた。「女性の地位向上を、大臣や役人の中だけでやっていても何にもならない。また、中央の官僚の権限や予算を地方に移さなければ、地方の活性化などはありえない」と話した。
また、現在の東アジアの情勢に触れて、「中国も韓国も、日本とは何千年来の友好関係を築いてきた隣国。それなのに、政府間で話もできないという状況は異常事態だ」と述べた。
国民の生活を守るための外交交渉を
冒頭、小沢氏は「自分は右翼からも左翼からも批判され続けてきたが、日本のこれからの行く末を真っ直ぐに見定めてやってきた」と自らの政治姿勢を明かして、講演を始めた。
小沢氏は安倍政権への危機感を表明し、「総中流と言われた日本だが、小泉政権以来、貧困格差がどんどんと広がっている」と指摘。「マスコミがもてはやすだけで、実態の伴わないアベノミクスの幻想が、最近はバレはじめている」と述べた。
TPPについては、農業以外でも、医療分野での自由診療の拡大が皆保険制度の崩壊につながると警鐘を鳴らし、「外交努力をしないで、企業と結託した政策でいいのか」と述べ、かつて小沢氏が手がけた、建設や通信分野での日米交渉の様子を振り返った。
「日本の携帯電話事業に参入したかった当時のアメリカ政府は、あいまいな態度で決定を先送りにする日本の官僚の姿勢に腹を立てており、『日本は嘘つきだ』などと言っていた。交渉は難航し、アメリカの通商代表部があまりに横暴なことを言うので、私は怒って交渉の席を蹴った。そうしたら相手も焦って軟化した」と強面交渉でのエピソードを語った。その上で、「国民の生活を守るために、厳しい外交交渉をしなければダメだ」と述べて、グローバリゼーションを礼賛する現政権を批判した。
女性大臣や女性幹部を増やしてもダメ
また、地方創生と女性の社会進出、地位向上を謳う安倍政権の政策についても、小沢氏はこのように釘を刺す。「大臣や役人の中だけで、女性の地位を上げても何にもならない。また、中央の官僚の権限や予算を地方に移さなければ、地方の活性化などはありえない」。
女性が輝く社会のあり方について、「女性の雇用を守る、子育ての環境を整えるなど、環境整備をしなければダメ。女性大臣をいくら置いても意味がない。だから、まやかしなのだ。今やろうとしている政策では、将来にわたって雇用を安定させ、発展させることにはつながらない。むしろ、一部の企業とひと握りの人たちだけが潤い、大多数の人たちは厳しい生活を強いられる」と語った。
世界平和の実現が自分の信念
小沢氏は集団的自衛権について、「敗戦後、日本国民はどういう世界を目指してスタートしたのか。そこを考えなければいけない。しかし、安倍首相には、かつての大日本帝国、大国の日本という意識の方が強いようだ」と述べて、近代国家の軍事力強化から戦争に至る流れを簡潔に説明した。
そして、「日本は敗戦後、国連の理念も取り入れた憲法を制定した。国連の言う平和実現のためなら自衛権を認めるというのは当然で、世界平和の実現が自分の信念だ」と表明。「連合国のお仕着せ憲法だから改憲する」という安倍首相の見解を否定し、「自衛権を他の国のために使ってはいけない、と憲法の前文と9条に書かれている」と指摘して、あくまで国際協調による平和実現を説いた。
小沢氏は、「他の国の紛争に、日本がわざわざ出て行って戦うことは、憲法が明確に禁止している。やりたいのなら国民に信を問えばいい。しかし、憲法を変えるにはあまりにも旗色が悪いと見て、解釈改憲にすり変えた。集団的自衛権の行使は、解釈でできる問題ではない。それを、閣議決定だけで変えてしまうのは大いに間違っている」と語気を荒げた。
さらに、「世界的に新自由主義が席巻しつつあるが、お互いが力を合わせて、きちんと生活が成り立つ、この日本のシステムを守っていきたい」と小沢氏は語り、このように続けた。
「日米関係は厳しい状況だ。安倍政権の大国主義的な外交や安全保障政策を、アメリカは危険視している。たとえば、安倍首相は東京裁判でA級戦犯とされた人々について、『戦勝国とアメリカが勝手に裁いた』という感覚で話す。これはアメリカの威信の否定につながり、事実、アメリカの一部のシンクタンクは安倍首相をとても嫌っている」。
内部矛盾を抱えた中国の情勢
小沢氏は中国に関して、「自由経済と共産党一党独裁を両立させようとしているが、できるはずがない。いかにソフトランディングできるかが課題で、失敗したら中東問題も比較にならないほど危険だ」と述べた。
そして、「先日、韓国でそれについて議論をした。中国も韓国も、日本とは何千年来の友好関係を築いてきた隣国だ。それなのに、政府間で話もできないという状況は、好きとか嫌いというレベルではなくて、異常事態なのだ」と主張した。
朝日新聞騒動での変な話。
東電のTV会議に清水・武藤と2F所長の間で退避の打ち合わせをしている部分が有り、2Fから体育館は用意できるが除染をする水がない、などという具体的な話をしている。その話を吉田所長も訊いており、確認の返事までしている。 それなのに事故調の聴取には、行けとは言わなかったなどと言っている。
こんな変な話はないだろう。知っていてバスの中で近くに居るように言うなどというのは、どう考えてもおかしい。
ここから導きられることは、この政府事故調の問答文に作為があるとい事になってしまう。
朝日新聞だけでなく他のメディアもこの事には一切触れないという摩訶不思議な状態が続いている。
録音に終始雑音がひどく折角の講演が聞きずらいのは、わたくしのパソコンが原因だったのでしょうか。
今の社会は平和ボケ、マスコミの劣化がひどく、そのことに早くきずいかないと我が国の将来はない。