2013年5月4日(土)16時、小沢一郎氏(生活の党代表)と堀江貴文氏(旧ライブドア元社長)との対談が東京都内で行われた。「緊急対談『日本改造計画2013』」と題したこの対談では、両者と親交のある茂木健一郎氏(脳科学者)の司会進行により、刑事訴追された経験や政治、外交、経済など様々なテーマで語り合った。この中で、小沢氏は、自民党幹事長だったときに、旧ソ連のゴルバチョフ大統領の側近から「北方領土を返す」という話があり、モスクワに飛んでゴルバチョフ大統領に面会した裏話を披露した。
(IWJテキストスタッフ・久保元)
2013年5月4日(土)16時、小沢一郎氏(生活の党代表)と堀江貴文氏(旧ライブドア元社長)との対談が東京都内で行われた。「緊急対談『日本改造計画2013』」と題したこの対談では、両者と親交のある茂木健一郎氏(脳科学者)の司会進行により、刑事訴追された経験や政治、外交、経済など様々なテーマで語り合った。この中で、小沢氏は、自民党幹事長だったときに、旧ソ連のゴルバチョフ大統領の側近から「北方領土を返す」という話があり、モスクワに飛んでゴルバチョフ大統領に面会した裏話を披露した。
■ハイライト
まず、検察について、堀江氏は、「首相になって権力を持ったり、社長になって株価が上がっていったりすると、嫉妬する人が出て、アラ捜しをされる」と語った。これに対し、小沢氏は、「法を犯した人を一律に捕まえるならまだしも、検察当局のそのときの思いで『あいつは生意気だからやれ』といった類い(たぐい)のことがまかり通っているのは非常に問題である」と述べ、さらに、「検察は行政官僚であり、本来は総理の配下にある。不正な捜査や恣意(しい)的なことを検察が行ったときには、きちんと政治がコントロールしなければならない。にもかかわらず、役所が生殺与奪(せいさつよだつ)の権利を持っているのはおかしい」との見解を述べた。
憲法改正については、小沢氏が、「必要なところは改正したほうがいいと思うが、96条を変え、(総議員の)2分の1を改正用件とすれば、内閣が変わるたびに憲法が変わるという話になる。3分の2の硬性憲法のままでいい」と述べた。その上で、「どういう国づくりをしたいのか、どういう考え方で日本社会を治めていくのか、(自民党には)考えがない。手続き論から入るのは本末転倒である」と批判した。一方、堀江氏は、「安倍内閣で全部(改憲案の全面的実現)やるというのは無理だと思う。安倍さんは何か成果をあげたいのではないか。96条を変えて、これから改憲しやすくしたのは俺のおかげだと。そういう流れを作りたいのだと思う」と意見を述べた。これに対し、小沢氏は、「96条を変えて何をしたいのか。自民党案では、国防軍を持ち、集団的自衛権を持ちたいだけではないか」と分析した。
司会の茂木氏は、自身の専門分野である脳科学の観点から、「9.11テロの後、これまで低かったブッシュ大統領の支持率が一気に上がった。人間は不安になると伝統的価値感に回帰する」と述べた上で、「日本は保守化している。東日本大震災や尖閣問題などで、日本人が生存に不安を感じ、安倍さんや自民党に託してみようという気になっているような気がする」と持論を述べた。
7月に予定されている参議院選については、小沢氏が、「このままでは、自民党や、自民党と同じ考えを持った新党が勝つだろう」としながらも、「自民党の支持は増えていない。受け皿があれば、(我々に)支持が来ると思う。例えば、民主党にも改憲論者とそうでない人がいる。国民の側から選択がしにくいのではっきりしたほうがいい」と述べ、さらに、「仮に参院選で負けたとしても、次の衆議院選までは時間がある。政権交代はまだ可能だと考えている」との見通しを述べた。
外交問題については、堀江氏が、「僕は『国家とか国境とか要らない派』だ。昔は、日本でも『群雄割拠』とか、藩とか関所があって、自由公益ができなかった。『昔に戻りたいのか』という話だ。尖閣を巡ってバチバチやるより、戦争にならないほうが絶対いい。現実的解決策があるのではないか」と述べた。小沢氏も、「将来のこととして、私は、『脱主権国家論』を主張している。主権国家論を振り回していたのでは平和は来ない。政治も経済もインターナショナル、ボーダレスになっていくのはいいことだが、国家というのは領土と国民。『未来に向けて』という考え方に立てば、日中でも日韓でもいい話し合いの知恵が出てくると思う」と述べた。
北方領土問題については、小沢氏が、「僕が(自民党)幹事長の時に、ゴルバチョフの側近から北方領土を返すという話があった。その時は金で買うみたいな話だったが何兆円だったかな。『一坪あたりで考えれば安いもんだし』ということで僕が言ったら、大蔵省も『分かりました、返ってくるならいいでしょう』なんて話になった。
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■報告ツイートまとめ
小沢一郎氏は、自民党幹事長だったときに、旧ソ連のゴルバチョフ大統領の側近から「北方領土を返す」という話があり、モスクワに飛んでゴルバチョフ大統領に面会。