東京大学教授の安冨歩氏と前衆議院議員の平智之氏による、「Wトンチ博士のモーレツ!政治経済教室」の第9弾が、7月1日に行なわれた。映像作家集団「NOddIN」の丹下紘希(たんげ・こうき)氏をゲストに招き、前回に引き続き、打楽器奏者の片岡祐介氏と平塚市議会議員・江口友子氏も参加する形で進行した。
(IWJ・松井信篤)
東京大学教授の安冨歩氏と前衆議院議員の平智之氏による、「Wトンチ博士のモーレツ!政治経済教室」の第9弾が、7月1日に行なわれた。映像作家集団「NOddIN」の丹下紘希(たんげ・こうき)氏をゲストに招き、前回に引き続き、打楽器奏者の片岡祐介氏と平塚市議会議員・江口友子氏も参加する形で進行した。
■ハイライト
冒頭で「わたしたちという傍観記録」という丹下氏の作品が上映された。我々の意識しないところで、劇場型社会が形成されていることが表わされた作品であり、平氏はこの作品に大変衝撃を受けたという。
安冨氏は、匿名によるネットの書き込みでは攻撃されるが、顔を見て言ってくれることがないのが問題の本質だと指摘した。
是非、動画でこの作品(15分程度)を鑑賞して頂きたい。皆さんはどう感じるだろうか?
「原発事故、そして僕たちに起こったこと」として丹下氏は、NOddINを始めることとなった経緯を語った。
経営していた会社のうち、1つは閉じて、もうひとつは休止したという丹下氏。原発事故を契機に変わらなくてはいけないと感じたことが、その大きな理由となっている。
今まで広告映像などをやってきたクリエーターが集まり、今までと違う視点を持って生きていきたいと願う「心の集まり」として、NOddINは始まったのだという。
安冨氏は「原発事故以降、TVや政治家の発言で公然と嘘が流されているのは、『国民の多くが望んでいるから』という所に問題があるのではないか」と指摘した。
続けて、「嘘まみれの世界に生まれて、嘘をつきながら生きてきた事によって傷ついていると、嘘以外のものを受け付けなくなるという症状に陥るからだ」と、自身の体験を振り返りながら語った。
丹下氏は、「映像はヴァーチャルなもので皮膚感覚や嗅覚などの実感がない。脳みそだけが支配される時間が延々と続いているのではないか?」と、問題提起を行うとともに、会社を休止した背景には、「自分の感覚を取り戻すことが必要」との思いがあったと明かした。
言論ギグ第2回で、烏賀陽さんがおっしゃったことと重なります。3.11をきっかけにして、日本には民主主義や平等な社会なんかないことが分かったと。こうして丹下さんの映像など見ていると、まさに現在の日本が「トゥルーマン・ショー」の舞台なんだと、現実感があるようなないような、怖い感じになります。
現実の社会の中で、特に安倍政権になってから、メディアの機能不全もあいまって悪い冗談のような政策が決まっていきます。フィクションの世界に逃げ込む意図はありませんが、こうなるとまだ読んでいない「1984年」も読んでみたくなります。
騙されない機能付きテレビ。
丹下さんの作品が見れるのはありがたいのですが、
これは、怖い。 怪談。ホラー。
現代人は妖怪化しているのかもしれないなと。
もう一回見たいけど、再生スイッチボタンが押せません。 怖いので。