PC遠隔操作事件の公判は、片山祐輔被告が「真犯人」だという前提で進められることになる見込みだ。
この日弁護団は、検察官、裁判官らとともに三者協議を行ない、今後の公判のスケジュールや、本事件の検証事項について話し合った。その後、弁護団らは司法記者クラブで記者会見を行ない、三者協議の内容を報告した。
(IWJ・須原拓磨)
特集 PC遠隔操作事件
PC遠隔操作事件の公判は、片山祐輔被告が「真犯人」だという前提で進められることになる見込みだ。
この日弁護団は、検察官、裁判官らとともに三者協議を行ない、今後の公判のスケジュールや、本事件の検証事項について話し合った。その後、弁護団らは司法記者クラブで記者会見を行ない、三者協議の内容を報告した。
■ハイライト
佐藤博史弁護士によると、今後、公判では、被告人質問をメインに進めていく予定だという。被告人質問では、片山被告の幼少期からの人格形成、片山被告が否認を続けていた間のこと、犯行声明メールを送ったこと、直近の真犯人メールをどのように送ったかなどを、片山被告自身が供述する予定だ。
会見で佐藤弁護士は、「(片山被告は)広い意味での発達障害ではないか」と指摘。片山被告の精神鑑定の必要性を主張し、「責任能力を問うのではなく、情状鑑定(※)を請求する予定」と話した。なお、検察、裁判所ともに、精神鑑定に対して否定的な態度は示していないという。
※ 情状鑑定…精神科医らが面接や心理テストを通じ、被告の生い立ち、性格、犯行前後の心理状態などを調べ、事件との関連性や再犯の危険性などを分析すること。
(参考 コトバンク:情状鑑定とは)
また、片山被告を新たにウイルス作成罪で追起訴するか否かについて、佐藤弁護士が検察官に質問したところ、「現在検討中で、6月中には結論を出したい」と返答があったことを明らかにした。
次回第11回公判は、6月20日に予定されている。