小学館の週刊誌「ビッグコミックスピリッツ」に掲載された漫画「美味しんぼ」で、福島第一原発を取材した登場人物が鼻血を出す描写があったことについて、石原伸晃環境相は5月13日の閣議後会見で、「個別の漫画について、大臣としての論評は控えたい」と語った。石原大臣は、9日の会見で、「風評被害はあってはならない」と述べていたが、この日の会見では、被曝と鼻血の因果関係について「私個人の意見ではなく、放射線に関する有識者や医学界の知見を紹介させていただいただけだ」と語った。
「美味しんぼ」作中に、「私も鼻血を出した」として登場する前双葉町長の井戸川克隆氏から「個人の人権の侵害だ」と石原大臣を批判する声があがっていることについても、「論評は控える」との回答に終始した。
※以下、IWJ石川優記者と石原伸晃環境相とのやりとり
IWJ石川「昨日、『美味しんぼ』の作中に登場する前双葉町長の井戸川克隆氏に取材したところ、『鼻血を出したことはまぎれもない事実であり、石原大臣の発言は、個人の人権の侵害にあたる』とコメントされています。これについて、大臣としてのご見解をお聞かせください」
石原大臣「放射線に関する有識者の方々、特に福島医大の方々がこの問題に取り組まれておりまして、その先生方の意見を聞かせていただいたうえでのものです。私の意見ではなく、医学界の知見を紹介させていただいたまでです。個別の漫画に関する論評は控えます」
IWJ石川「もう一点。2012年に自民党が野党時代、国会で山谷えり子議員などが、福島県内の住民に鼻血が出ているといった事例を出して、当時の民主党政権の健康管理体制を問いただす質問をしています。自民党の認識は変わってしまったのでしょうか?」
石原大臣「私個人の認識は変わっておりません。そういった方々がなんと発言されたのか私は把握していませんので、コメントは差し控えさせていただきたいと思います」
自民党が野党時代の発言は紛れもなく鼻血と健康管理体制を批判していたのだから、それは論評はしないというのは逃げたといわれても仕方がない。さすが、IWJです。この姿勢で森まさこ大臣にも確認と福島県民の被災者にアナタはどのような貢献したのかたずねて下さい。