政府を代表して登壇した安倍晋三内閣総理大臣。総理を出迎えたのは、歓迎の拍手ではなく、怒号だった―。
4月26日、連合が主催する第85回メーデー中央大会が代々木公園で行われた。連合は日本共産党を除く全政党を招待し、自民党からは安倍総理大臣と田村憲久厚生労働大臣、公明党からは山口那津男代表が出席した。
(IWJ・須原拓磨)
政府を代表して登壇した安倍晋三内閣総理大臣。総理を出迎えたのは、歓迎の拍手ではなく、怒号だった―。
4月26日、連合が主催する第85回メーデー中央大会が代々木公園で行われた。連合は日本共産党を除く全政党を招待し、自民党からは安倍総理大臣と田村憲久厚生労働大臣、公明党からは山口那津男代表が出席した。
■ハイライト
冒頭、連合の古賀伸明会長は、労働者派遣法の改正について言及。古賀会長は「業務区分による派遣期間制限を撤廃し、実質的に派遣労働を永続的に受け入れることを可能にするもの」と話し、「私たちが主張していた均等待遇原則も盛り込まれず、2012年の同法改正で明確にされた、労働者保護に逆行する『生涯派遣で低賃金』の改悪法案と言わざるを得ない」と、労働者保護ルール改悪の動きを批判した。
安倍総理の登壇と同時に、会場からは「残業代ゼロ絶対反対」、「帰れ」などの野次が飛んだ。安倍総理は、「経済を第一に、デフレ脱却のために『三本の矢』を前に進めてきた」と話し、「今、確実にデフレから脱却しつつある。デフレが脱却しなければ、賃金も上がっていかないし、日本が豊かになることができない」とアベノミクスの『三本の矢』が、デフレ脱却に貢献していることをアピールした。
また、安倍総理は「企業の収益は改善している。この掴んだデフレ脱却のチャンスを逃すわけにはいかない。そのためには企業の収益が、賃金につながっていくことが大切だ」と述べ、「第一次安倍政権時代にも、確かに企業の収益はあがったが、それは残念ながら賃金の上昇にはつながらなかった。我々は今後も、働く皆さんが景気回復の実感を手に入れることができるように、全力を尽くしていく」と力強く演説したが、演説中、終始安倍総理への野次が飛び続けた。
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