「普段から意識してオープンなネットワークを作ろう」 〜座間宮ガレイさんお話会 in 三重 2014.2.22

記事公開日:2014.2.22取材地: テキスト動画
このエントリーをはてなブックマークに追加

(IWJテキストスタッフ 荒瀬/奥松)

 「同じ内容でも、どう伝えるか。目が止まる情報は、何が違うのか。それを考えることが、インターネットの可能性を広げる」──。

 2014年2月22日、三重県津市のアスト津において「座間宮ガレイさんお話会 in 三重」が行われた。ブログやTwitter、Facebookなどを通じて、原発事故情報や反原発運動、選挙などの情報を発信している座間宮ガレイ氏。インターネットを利用することで、人と人を結びつけるネットワークを作り、「地元のことは、地元が決めていく」という意識で選挙に参加することが、日本全体を変えていくことにつながると語った。

■全編動画

  • 講演 座間宮ガレイ氏(ブロガー)
  • 質疑応答 ※録画に含まれません。ご了承ください。

原発を巡る情報を知れば、日本が理解できる

 座間宮氏は、3.11以降、ブログを通じて、原発事故や原発を巡る情報発信を行ってきた。自身のしてきたことについて、「はじめは、小出裕章氏の出演したラジオ番組の文字起こしをして、ブログに載せていた。次第に『文字起こしって、いいよね』『専門家の話は価値があるよね』と言われるようになり、新しい社会貢献につながると気づいた。また、それに共感した人に真似してもらえたことが、とてもうれしかった。日米原子力協定について読み解くなど、誰もがリーチできる有益な情報を、多くの人に知らせるようなことをやってきた」と話した。

 原発を巡る情報について、「社会的なトピックとして、原発を知らなければ、日本の未来についてイメージすることができないと考え、知りたいと思った。原発について勉強すると、政治、経済、科学、物理、地方行政など、いろいろなことが偏らずに見えてくる。日本のことが、わかってくる」と話した。その上で、「特に、3.11以前に発行された原子力関連の書籍は内容が濃いのでお薦め。ネット情報だけでなく、本を読むことが、さらに理解を促す」と述べた。

うまくいく、いかない、両方を見ること

 山本太郎氏と宇都宮健児氏の選挙を見てきた経験から、座間宮氏は「山本氏の選挙陣営は、はじめからチームの枠組みができていて、機能していくチームだった。宇都宮氏の陣営はスロースタートで、組織の中に新しい人が入ってくることで、少しずつ良くなっていく、という特色があった」と語り、「個人がやりたいことをアピールすることで、足りない人を外から補ったり、任せていくことができるか。あるいは、『うちのやり方があるから、ノー』とするかで、元からある組織が大きく変わっていくだろう」と話した。

 組織運営を考える上で大事なこととして、「うまくいっていることと、うまくいかないことの、両方を見ることが大事。うまくいかないことを潰していくだけでは、うまくいっていたことも潰れてしまうことがある。うまくいかないことを、どうフォローしていくのかという考え方を持つと、チームが機能する」と語った。

ネットがつなげる地方選挙の可能性

 「日本を変えるには、選挙をきっかけにするのが間違いない」と話す座間宮氏は、「ネットを通じて、地方選挙の結果が共有されることで、自分の住んでいない地域の選挙に興味がわくことになる。地方選挙の結果が、全体に影響を与えていくことになるので、地方選挙レベルでの交流が大事だ。沖縄の名護市の選挙を見てきたが、『名護市のことは、名護市民が決める』というキャッチコピーで、皆がまとまっていた。当たり前のことだが、地方のことは、その地方が決めること。国の方を向いた地方政治を、変えることができる」と述べた。

 最後に、「インターネットを利用した選挙は、ネットで票を集めるということではなく、仲間や勝手連のようなボランティアがつながり、資金の調達や、仲間意識を鼓舞するような使い方ができる」とし、「普段から、意識してオープンなネットワークを作ることが大事だ」とまとめた。

IWJの取材活動は、皆さまのご支援により直接支えられています。ぜひ会員にご登録ください。

新規会員登録 カンパでご支援

関連記事

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です