2012年4月22日(日)、福島県の医療法人三愛会池田記念病院で、「上杉隆氏講演会 in 須賀川『マス・メディアが報道しない原発事故』」が開催された。
(テキスト・小澤)
2012年4月22日(日)、福島県の医療法人三愛会池田記念病院で、「上杉隆氏講演会 in 須賀川『マス・メディアが報道しない原発事故』」が開催された。
■全編動画
・1/2
・2/2
2011年3月11日に発生した東日本大震災と福島原発事故を受け、精力的に東京電力への取材をしてきた元ジャーナリストの上杉隆氏が、福島県の医療法人池田記念病院で講演会を行った。
その中で上杉氏は、原発事故が発生した当時を振り返り、政府・東電の初動対応とマスコミの初期報道について語った。フリーランスの立場として東京電力の原発事故の記者会見に24時間張り付き取材を敢行してきた上杉氏は、未だ日本に根強く残る「記者クラブ制度」を批判。外部の記者(海外・フリーランスの記者)を排除した「記者クラブ」が報じたのは、政府・東電の発表する情報をただ垂れ流すだけのものであり、これはカルテルそのものだとして、「情報を隠蔽し、政府の情報統制に率先して加担した」と大手マスメディアの大罪を糾弾した。
この背景として、古くから続く東電とマスコミの癒着関係、政府・総務省によるNHK支配など、日本のメディアに巣食う病巣を指摘。事故から1年経った今もなお日本の食品の輸入を停止している欧州の現状についても触れ、危機感を募らせる世界の報道と危機感の足りない日本の報道の温度差に警鐘を鳴らした。