「国を愛せというが、国民を愛しているのか」~三宅洋平氏も参加、学校給食の内部被曝を考える会 2013.12.19

記事公開日:2013.12.19取材地: テキスト動画
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(IWJ・ぎぎまき)

 うるとらサポーターズの給食委員会主催で19日、参議院会館において、「第二回内部被曝を考える会」が開かれ、ミュージシャンの三宅洋平氏やチェルノブイリのかけはし代表、野呂美加氏らが参加。学校給食に焦点をあて、子どもたちを被曝から防護するための取り組みについて話した。

 学校給食の食材測定の実態を追っている、うるとらサポーターズ給食委員会は冒頭、自治体によって測定の方法や頻度が異なることを報告。大半の私立学校や無認可保育園は測定さえ行っておらず、子どもたちが平等に守られてない現状を今後改善できるよう、各地域の取り組みを共有しながら国や行政に働きかけていきたいと呼びかけた。

■ハイライト

・森ゆうこ前参議院議員、三宅洋平氏(日本アーティスト有意識者会議代表)、野呂美加氏(チェルノブイリへのかけはし代表)、横川圭希氏(オペレーション・コドモタチ)、森啓太郎氏(ホワイトフード株式会社)、鎌仲ひとみ氏(映画監督)
・主催 うるとらサポーターズ(山本太郎後援会)給食委員会
・告知 第二回 内部被曝を考える会 給食編

子どもたちを守るベラルーシ

 2011年にベラルーシを取材した映画監督の鎌仲ひとみ氏は、チェルノブイリ原発事故で最も汚染がひどかったゴメリ州にある学校の試みを紹介。この学校では一回の授業が終わるごとに掃除をし、土足ではなく内履きを採用。放射性物質が学校に入り込まないよう工夫しているほか、セシウムとストロンチウムのダブルチェックを経た牛乳だけを提供するなど、原発事故から27年経った今でも、被曝に対する危機意識は高く、子どもたちは学校で被曝防護について学んでいる。

 ベラルーシでは、事故対策は国の責任と明言し、1/4の国費を事故対策にあててきた。チェルノブイリ原発事故後、被災した子どもたちの保養活動を行ってきた野呂美加氏は、ベラルーシ政府の政策を紹介しながら、「日本は事故責任の所在もあいまいな上、『復興』を目的に掲げ、被災地に住民を戻そうとしている。安部総理は愛国心を持てといった。では、国は国民を愛してくれているのか」と、国民を守ろうとしない政府を痛烈に批判した。

 野呂氏は政府への働きかけと同時に、「私たちが助けようと思うかどうか」とも話し、市民レベルで被災者や原発労働者、除染作業員をどう守っていけるのかを問うべきだと問題提起した。

三宅洋平氏、「常に忘却との闘いだ」

(…会員ページにつづく)

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