東京地検特捜部が強制捜査を行っている医療法人「徳洲会」が、昨年12月の東京都知事選の公示直前に、猪瀬直樹氏に対して5000万円の資金提供を行っていたとの報道が流れた。22日(金)、猪瀬知事は定例の会見で、報道されていた通り、徳洲会から5000万円の資金提供があった事実を認めた。この資金は、特捜部が徳洲会への強制捜査を開始した今年9月に返却したという。
猪瀬知事はこの日の会見で、徳洲会前理事長・徳田虎雄氏の次男で、衆議院議員の徳田毅氏から、議員会館内で現金を直接手渡されたことを認めた。しかし、この5000万円は、今年5月に公開された猪瀬知事の資産報告書には記載されなかった。この点について記者から追及された猪瀬知事は、「まだ知事になる前、立候補した段階のことだったので、よく認識していなかった」と苦しい釈明に追われた。
東京都民に対しては「不手際だったとは思っています。返済が伸び伸びになったことは申し訳ない」と謝罪したものの、自身の進退や責任の取り方については言及を避けた。