「とはいえ東電は福島第一の対応が最優先だ」原子力規制委員会 田中俊一委員長 定例会見 2013.11.13

記事公開日:2013.11.13取材地: 動画
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 2013年11月13日(水)14時より、東京・六本木の原子力規制庁で田中俊一・原子力規制委員会委員長による定例会見が行われた。東電柏崎刈羽原発の適合性審査を進めるが、田中委員長は「東電は福島原発の対応が最優先だ」と改めて念を押した。

■全編動画

「あとは審査を進めるだけになった」

 本日午前中の委員会で、東電柏崎刈羽原子力発電所の、新規制基準適合性審査を開始することが決定された。このことに対する記者質問が続いた。

 柏崎刈羽原発6,7号機は、9月27日に東京電力から変更審査申請が提出されたが、福島第一原発の汚染水対策でトラブルが多数発生していることから、規制委はこれまで審査入りを保留していた。規制庁は審査の前段階として、書類上の不備や不足分を補う事務的なヒアリングを行ってきたが、それもほぼ完了。

 「あとは審査を進めるだけになった」、田中委員長は「適合性審査は規制委員会及び規制庁に課せられた法的な義務であり、審査をいつまでも止めていられない」と述べ、「そろそろ公開の場できちんと議論し、見ていただいたほうが良いだろう」という考えを示した。

とはいえ福島第一の対応が最優先

 規制庁は、東京電力に福島第一原発の汚染水などのトラブル対策を求め、社長面談や報告を受けてきた。その結果東電は、先週11月8日に緊急安全対策を発表した。対策について田中委員長は「中身は一応評価に値すると思う」と評価、しかし、本当に実施するかどうかは厳しくウォッチしていくと釘を刺した。

 「福島第一の対策は最優先、先ずそこをやってほしい」、田中委員長は「万が一、福島第一で非常に困った事態が起こった時には、審査が中断する事もありうると思っている。しかし、逆はない」との考えを示した。福島第一で何か起きた時には審査どころではなく、東電は全社を挙げて取り組むということだ。

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