「すべての国家は、9条を見本に憲法を定めるべきである」──。
10月14日、大阪市中央体育館で「9条世界会議・関西2013-9条ワカモノ★会議」が開催された。イラクなどで平和支援活動を行う高遠菜穂子氏、韓国で兵役拒否をして投獄された経験を持つジョウン氏、5万部のベストセラー『日本国憲法を口語訳したら』の著者で現役大学生の塚田薫氏が、それぞれの体験を語った。
また、トークセッションには藤波心氏も参加し、若者の視点から「憲法9条の平和主義は本当に非現実的なのか」など、平和と9条について話し合った。
- 9条と自衛隊についてシール投票&インタビューのショートフィルム上映会
- ゲストトーク 高遠菜穂子氏(ジャーナリスト)、ジョウン氏(韓国で兵役拒否をした平和活動家)、塚田薫氏(『日本国憲法を口語訳したら』著者・大学生)
- トークセッション
- 日時 2013年10月14日(月)
- 場所 大阪市中央体育館(大阪市港区)
- 主催 9条世界会議・関西実行委員会
いまだ終わることのない、イラク戦争の残した負の遺産
憲法9条に対する若者の意識調査のインタビュー映像が流された後、各ゲストからのショートスピーチが行われた。イラクをはじめ、海外での平和支援活動に13年間取り組み続けている高遠菜穂子氏は、実際に医療支援を行った現地の実態を語った。
高遠氏は、イラク戦争のあとに増加している健康被害問題を挙げ、それが米軍が使用した兵器の影響である可能性について話した。「先天性障害などによる、何人もの赤ちゃんの死を見てきた。イラクの人々を解放するためとして、アメリカが起こした戦争により、新たな独裁政権が生まれた。現地では『これならフセイン政権の方がマシだった』という声が、たくさん上がっている。また、在日米軍の演習が行われている日本にとって、遠い国での砲撃は無関係ではない」と述べた。
兵役拒否を貫く韓国の人々の想い