7月22日、東京地裁で「経産省前脱原発テント」の土地明渡しをめぐる、第二回口頭弁論が行われた。開廷時間の前より、脱原発を訴えるテントの存在理由を支持する人々が、土地明け渡しに対する抗議行動行った。今回の傍聴の整理券を求めて並んだ人は328人であったと報告した。
また、前回、5月23日に行われた第一回目の口頭弁論は、「傍聴を希望する人数に対して部屋が狭かった」と参加者らは訴え、より大きな部屋で法定を行うことを求めていた。今回、東京地裁は大法廷の部屋を選択した。この選択に対して、参加者は「高く評価をしたい」と述べた。また、今後行われていく裁判に対し、「公平、公正、公開された裁判をみなさんと共に注目していきたいと思います」と述べ、今後の裁判に対しての意気込みを見せた。
- 発言者
宇都宮健児氏(テント裁判弁護団副団長)、澤地久枝氏(テント応援団呼びかけ人)、駒崎ゆき子氏(郡山市議)他
抗議行動後に行われた裁判報告集会では、脱原発テント弁護団長の河合弘之氏が、経産省の訴訟に対するずさんな姿勢を批判した。
河合弁護士は、経産省が地裁に提出した被告人らの証拠写真に誤りがあったことを法廷で指摘したという。被告人の一人、正清太一氏がテントに出入りしている根拠として提示された写真が、正清氏とは別の人物だったのである。
また、正清氏がテントに出入りした日数を経産省は計算し、地裁に証拠として提出したが、実際に照合すると、そのデータも大幅に間違っていたという。
河合弁護士は、法廷で「こういういい加減な訴訟はすぐ取り下げろと」主張し、被告を取り違えるようでは、今後の裁判手続きも進められないと話したという。こうした経緯を踏まえ、「強大にみえる権力も大したことない。被告を間違える経産省に原発なんて監督・管理できるわけがない」と、河合弁護士は参加者に向け、力強く訴えた。