放射能から子どもたちを守るために 山本太郎「未来を守る講演会」 2013.6.13

記事公開日:2013.6.13取材地: テキスト動画
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(IWJテキストスタッフ・富山/奥松)

 2013年6月13日(木)18時30分から、札幌市北区の札幌市男女共同参画センターで「放射能から子どもたちを守るために 山本太郎『未来を守る講演会』」が開かれた。夏の参院選では、脱被曝を争点にしていく方向性を示した山本太郎氏は、「この参院選を逃すと、既得権益の思い通りの社会になってしまう。戦地に赴く気持ちで、生きる権利を勝ち取りたい」と語った。

■全編動画

  • 日時 2013年6月13日(木)18:30~
  • 場所 札幌市男女共同参画センター(北海道札幌市)
  • 主催 NPO法人チェルノブイリへのかけはし(詳細

 はじめに、3.11後、群馬から札幌へ避難した守田氏は、「原発事故のあと、国もマスコミも正しい情報をまったく伝えようとしなかった。そんな中、太郎さんは、カメラに向かって『逃げてください』と言ってくれた。おかげで背中を押されて、命を優先して逃げることができた。太郎さんには、ありがとうという気持ちで一杯」と語った。

 山本氏は「どうして、こんな思いをしなくてはいけないのか。今の政治が進めようしていることは、この国の未来を諦めているように思える。生きるという強い意志を持っていないと、この先、生き延びることができないと気付いてしまった」と述べて、事故の被害を矮小化し続ける、政府とマスコミを問題視した。

 また、山本氏は、現在の食品の放射性物質の基準、1キログラムあたり100ベクレルについて、事故前は放射性廃棄物として管理される数値であったことを指摘。「放射性廃棄物を食べさせ、内部被曝を全国的に共有するとは、一体どういうことなのか。国は子どもたちに対して、緩やかな死刑判決を出したとしか思えない。そんな中で行われた昨年の衆院選では、マスコミは、脱原発を掲げる第3極を無視した偏向報道を続けていた。本当の状況を知ってもらうためには、自分が衆院選に出るしかないと思った」と述べ、昨年の出馬に至った自身の思いを語った。

 続いて、TPP参加による医療の民営化や遺伝子組み換え食品の流入が進む危険性、ISD条項について触れ、「TPPは、すべての市民に関係する問題である。食の安全が保証されず、保険は適用されず、低賃金、長時間労働がスタンダードとなる社会になってしまう。TPPを推進している人たちは、この国を売り渡そうとしているに等しい。これを止めないと、本当にこの国が終わってしまう。今後は、この先の時代を生きる子どもたちにも、この問題を知ってもらうために、アプローチしていきたい」と述べた。

 チェルノブイリへのかけはし代表の野呂美加氏との対談では、正確な情報を伝えていくことの重要性が語られた。山本氏は「国は『ただちに健康への影響はない』と言うが、それが目に見える状況になった時に気付いても遅い。国が市民を被曝させることはない、と思い込んでいる人が多い。そこを、どう気づいてもらうかが、今後の課題である」と述べた。また、この夏の参院選では、脱被曝を争点にしていく方向性を示した。

 最後に、山本氏は「子どもを守りたいという母の思いを、感じ続けてきた1年半だった。僕は、弱い人に手を差し伸べない社会に生きていたくない。悪あがきのように映るかもしれないが、皆が健康で安全に生きられて、子どもたちが楽しく未来に向かえる社会を目指していきたい」と語った。

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