2019年11月に、群馬県草津町議の新井祥子氏が「黒岩町長から性的暴行の被害を受けた」と、電子書籍で告白したことで町議会と対立。町議会によってリコール(解職請求)され、今年12月6日の住民投票で失職した。
この問題をめぐり、黒岩信忠草津町長が日本外国特派員協会で記者会見を行ない、性的暴行疑惑について、「100%嘘の作り話で、でっち上げ」とし、新井氏の訴えを真っ向から否定したのが12月14日。
それから4日後の2020年12月18日、同じ東京・丸の内の日本外国特派員協会で、今度は被害を訴えた側の新井祥子 元草津町議会議員による記者会見が行われた。
新井氏は記者会見の冒頭、「黒岩町長から性被害を受けたことは事実です」と述べ、電子書籍で、性被害を受けたことを書いたことにより、黒岩町長から受けた不当な扱いや、議会による除名処分とリコールによる住民投票で、二度も町議会議員の資格を剥奪されたことについて話した。
質疑で「2020年12月14日に黒岩町長が会見を開いた際に、新井氏が提訴をしていないことを強調していましたが、そのことについてコメントをお願いします」と質問を受けた新井氏は、以下のように答えた。
「そのことについて、私は常に裁判も提訴も頭に入れております。
刑事告訴に関しては、実際に群馬県警の方に、告訴したいということを申し出ました。私は、黒岩町長から地元の警察と、懇意にしているという事を常に聞かされていました。(中略)
たびたび、刑事課長を呼び出して、話を聞いていることも、聞かされていたので、地元の警察に行かず、群馬県警の方に行ったのですが、その時の対応に関しても、不信に感じることがあったので、今は刑事告訴に関しては検討保留にしております。(中略)
民事裁判に関しても、もちろん頭には入れておりますが、今も黒岩町長から刑事・民事で提訴されており、そして議会の中で様々な圧力、懲罰などの嫌がらせをされている中で、それらの対応に追われておりまして、自分の刑事・民事まで対応が及びません。(中略)
精神的な余裕がない中なので、弁護士さんも『今、提訴されている事件や裁判に集中しましょう』と言っていただいているので、今、そのようにさせて頂いてます」