岩上安身は2018年8月17日16時30分より、東京都港区のIWJ事務所にて、『統一教会 日本宣教の戦略と韓日祝福』(北海道大学出版会、2010年)の共著者である北海道大学大学院の櫻井義秀教授にインタビューを行った。
櫻井教授によると、60年代から70年代にかけて統一教会の学生組織である原理研究会が反共セクトとして「大学校内で堂々と恣意的な布教活動を行なっていた」という。
インタビューでは、岩上安身が次のように口火を切った。
岩上「政治的な側面と、違法な霊感商法含めた巨大な経済活動を行う多国籍企業、コングロマリットの側面がある、統一教会の全貌を、様々な角度から解き明かした大著『統一教会』を物した、北海道大学大学院文学研究科及び文学部の教授、櫻井義秀先生にお話をうかがいます」
櫻井教授に、岩上は「ものすごい反日カルト。世界が韓国の下にひれ伏すと。原理研イコール勝共連合、それが裏表で統一教会」ではないかと投げかけた。
櫻井教授「どういった条件で宗教団体がカルト化するのかが、私のカルト研究なんです。カルトは元からではなく、ある時点から組織の性格、構造も変わって来る。どういう条件の時に変わって行くのか、事例研究をしながら考える」
1960年代における原理研究会の布教活動は社会問題にもなった。櫻井氏の著書でも「親泣かせの原理運動」(朝日新聞、1965年7月7日)をはじめ、統一教会に関する多くの報道がまとめられている。
インタビューでは、統一教会と自民党の関係についても切り込んだ。
文鮮明氏が1968年1月に韓国で、4月に日本で、「国際勝共連合」を創設した。日本の初代会長は「統一教会」の会長でもあった久保木修己氏、名誉会長は笹川良一氏(1972年、笹川氏は「反共運動から手を引く」と辞任)だった。
「国際勝共連合」は、反共産主義運動を進める韓国の朴正煕(パク・チョンヒ)軍事クーデター政権の庇護を受けていたとされる。
久保木修己は自著『愛天愛国愛人 ─母性国家、日本のゆくえ─』(世界日報社、1996年)の中で、安倍元総理の祖父であり、A級戦犯の被疑者ながら起訴をまぬがれ、釈放後、総理の座にまでのぼりつめた岸信介氏と統一教会が深い関係にあったことを明らかにしている。
「そのころ、統一教会の本部は渋谷区南平台にあって、実は岸先生のお宅の隣でした。(中略)岸先生は、しばしば統一教会の本部や勝共連合の本部に足を運んでくださいました。(中略)岸先生に懇意にしていただいたことが、勝共運動を飛躍させる大きなきっかけになったことは間違いありません」。
また、2012年12月の政権交代で自民党が再び政権の座につくと、安倍晋三総理(当時)が国際勝共連合の機関誌「世界思想」2013年3月号、2013年9月号の表紙に登場した。統一教会と勝共連合から、安倍晋三氏がどれだけ期待をかけられていたか、よくわかる。
櫻井教授は、統一教会は純粋な宗教団体でもなく、多国籍企業なのだと指摘し、日本で資金を集めている、それを安倍氏が知っているのかが問題だと述べた。
「共産主義自体崩壊していくわけです。勝共運動は行き詰り、文鮮明が金正日と握手したり、久保木さんは梯子を外された状態。残ってるのは日本の使命、東アジアのために一生懸命やると。中心は韓国、北朝鮮含めて。
統一教会自体、多国籍企業なんですよ。宗教は一部門に過ぎない。『お金を出せ』(信者に対して献金を強く求めること)というのは日本でしかやらない。中身を安倍首相が知っているのかいないのか、そこが問題」
その他、櫻井教授には、統一教会とブッシュ政権、レーガン政権の関係、米国内での影響力、文鮮明と統一教会の宗教団体としての性格やなどについてもお話しいただいた。
期待以上の内容。ぜひ会員になって全編視聴を。
文鮮明という「メシヤ」が「再臨した国」韓国に貢がされる「エバ国家」日本!? 自民党に深く浸透する統一教会の「正体」! 岩上安身による北海道大学大学院 櫻井義秀教授インタビュー https://iwj.co.jp/wj/open/archives/429742 … @iwakamiyasumiさんから
https://twitter.com/55kurosuke/status/1035122102280454144