2018年6月9日、10日に青島で開かれた上海協力機構の隠れた焦点の一つは、イランの正式加盟問題だった。
- 上海協力機構首脳会議が開幕、イランの正式加盟が隠れた焦点に(AFP、2018年6月10日)
イランは2005年に上海協力機構のオブザーバー参加の資格を得て、2008年から加盟国入りを目指してきたが、国連制裁下であることを理由に加盟はかなわなかった。2015年にイラン核合意が結ばれてからは、中国とロシアが正式加盟への支持を表明していた。
2018年6月9日、10日に中国の青島(チンタオ)で開かれた上海協力機構の首脳会議に、ロウハニ大統領が、これまでどおり、オブザーバーとして参加したことが注目を集めた。
米国のイラン核合意離脱によって、上海協力機構が対米的な経済軍事文化同盟としての色彩を強めるかどうかが、イランの扱いによって決まって来るからだ。
- イラン大統領、上海協力機構サミット出席へ=中国外務省(ロイター、2018年5月28日)
ロシア、中国ともに、イランの加盟国入りを支持し、米国のイラン核合意離脱について、共同声明の中で「失望」を表明し、「各国とイランの経済協力の利益を一方的制裁から守ることが極めて重要だ」と言及した。
- 上海協力機構首脳会議が開幕 中露、米への対抗軸に利用…焦点は「イランの正式加盟」(産経新聞、2018年6月10日)