2012年11月21日(水)9時30分より、東京都港区の原子力規制庁で「第13回原子力規制委員会」が行われた。今回は、有識者との意見交換会ということで、飯田哲也氏ら5人が、原子力規制委員会に対して意見を述べた。
(IWJテキストスタッフ・関根かんじ/奥松)
2012年11月21日(水)9時30分より、東京都港区の原子力規制庁で「第13回原子力規制委員会」が行われた。今回は、有識者との意見交換会ということで、飯田哲也氏ら5人が、原子力規制委員会に対して意見を述べた。
■ハイライト
冒頭、田中俊一委員長から、原子力規制委員会の取組みと現状について説明があった。「原子力規制委員会は、仮免許状態と言われながら、9月19日に発足した。主に、原子力規制行政の信頼回復、被曝住民の不安と原発事故の後処理、安全規制の見直しと原子力防災の備え、の3つの柱が早急に取り組むべき課題となっている」とし、「信頼回復に関しては、記者会見、検討会合、有識者の選定と手続きなどをメディアへ公開する。福島原発事故の対応としては、廃止措置を進めるため、法律に基づき『特定原子力施設』に指定する。住民の健康管理のあり方の検討会を設置。安全規制の見直しとしては、破砕帯調査の実施、新安全基準や原子力災害対策指針の策定と意見聴取の実施。海外専門機関との連携や協力関係の構築などがある」と述べた。
有識者からの発言に移り、まず、浅岡美恵氏が意見を述べた。「原子力大綱に関する見直しの審議委員を務めたことがある。原発災害の影響と、行政、事業者、学会などへの信用の失墜は甚大である。それらを回復するための仕組み作りと運営が不可欠だ。原発の安全確保の法的枠組みと課題。福島事故を防止できなかった指針類の改訂(立地、安全評価、安全設計審査、耐震設計審査)。バックフィット(新規定への適合)で、事後評価による許認可などの取消規定の不備」などと課題を挙げ、「新安全基準の施行前だが、停止勧告は可能だ」などと話した。
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