2012年9月7日(金)、東京都庁で、石原慎太郎東京都知事 定例記者会見が行われた。
(IWJテキストスタッフ・田畠)
特集 石原慎太郎
2012年9月7日(金)、東京都庁で、石原慎太郎東京都知事 定例記者会見が行われた。
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石原慎太郎東京都知事は、9月7日、定例記者会見を都庁内で開き、記者の質問に答えた。
記者らからは、都と国の尖閣諸島購入を巡る動きに絡めて中国に関するものを中心に質問がなされた。その他には、TPPについて、都議会の大阪維新の会との連携を模索した動きについての質問が出た。
石原都知事は、中国におけるデモについて、「反日デモをやっている連中を見ると中産階級になりそこなった学生や、農村から駆り出されバブルがはじけ行き場を失った人たちだ。学生を中心にした共産党政府への反発が予測できるから、中国政府は少人数であっても(反日とは)違う理念で集まる事を弾圧した」との趣旨で分析した。また、日本の中国へのODAについて問われ、「ODAを渡す必要は無い、出すならもっと有効な国、(ODAによって)本当に助かる国に出すべきだ。中国の国民も日本のODAについて知らない」と述べた。
尖閣諸島の購入計画について国との関係について石原氏の見解の概要は、「国が待ってくれと言うので待っていたら、国が地権者と購入の話をつけたという報道がされた。しかし、私は、地権者がまだ国の購入を許可したわけではないと間接的に聞いている。私は、国が購入すべきだという立場をとってきた。国が買うなら結構なことだ。次の総選挙で、民主党を主体とした政権ではなくなると思う。自民党の幹部には、最低限のインフラを作るのであれば、都が尖閣諸島購入に際して行った募金を拠出したいと話をしている。インフラの整備は、募金の目的である「購入と活用の為」という文言からも理にかなっているし、献金した人の安心、石垣の漁民の為にも必要な事だ。先の話ではあるが、都の募金に依ってインフラの整備をするのであれば、私自身が尖閣諸島の視察をするという意思でいるし、上陸もありうる」というものだった。
TPPについての考えを問われた知事は、以前から訴えてきた遺伝子組み換え食品であることを表示するステッカーを剥がす事への懸念を示し、「遺伝子組み換え食品は、人体にどんな影響があるかもわからない。賛同できない」と重ねて強調した。しかし、TPPで規制が撤廃されるだろう他の品目に対しての考えを述べることは無かった。東京維新の会が、都議会に出来、大阪維新の会と連携を図っていることについて尋ねられ、知事は、「政治家の個人個人の判断で別にいいと思う。橋下氏と私は基本的な所ですでに連動している。私が都でやった会計制度改革や排気ガス規制を、橋下氏は評価して真似してくれている」とし、同都議らの動きに意を介さない態度であることと、橋下氏と良好な関係であることをアピールした。