「SEALDs RYUKYU」発足、安保法案にNO、基地問題も対象に ~「地元の『発言タブー』を変え、辺野古の基地建設を止める」 2015.8.15

記事公開日:2015.8.18取材地: テキスト動画
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(IWJテキストスタッフ・富田)

特集 安保法制
※8月18日テキストを追加しました!

 「米軍基地が集中する沖縄に暮らす人たちは、安心・安全がいかに脆いかを身を持って知っている。われわれSEALDs RYUKYUは、名護市辺野古への新米軍基地建設も断固として認めない」──。安保法案への反対運動を、沖縄で展開するSEALDs RYUKYUのメンバーは、合わせて米軍基地問題にも取り組む姿勢を示した。

 終戦の日の2015年8月15日、沖縄県那覇市内で、学生団体「SEALDs RYUKYU(琉球)」が設立記者会見を行った。東京発の若い世代による安全保障関連法案に反対する運動が、沖縄にも広がったかたちで、関西(SEALDs KANSAI)、東北(SEALDs TOHOKU)に続く動き。これで全国のSEALDsは計4団体になった。

 安保法案への「NO」が当面の活動テーマだが、沖縄ならではの、米軍基地問題にも目を向けていくという。米軍基地が地元に大きな雇用を生んでいる現実が、県民に自由な発言をさせないでいるとの指摘もあり、「そうした状況に閉塞感を覚えている沖縄の若者たちに、『声を上げる場』を用意したい」との抱負が語られた。

記事目次

■ハイライト

  • 日時 2015年8月15日(土)13:45〜
  • 場所 てんぶす那覇(沖縄県那覇市)
  • 主催 SEALDs RYUKYU

沖縄県民だからこそ、わかること

 SEALDs RYUKYUのコアメンバーの1人、宜野湾市出身で国際基督教大学4年の元山仁士郎さんは、冒頭、「こんなに多くの人が集まるとは、思いもよらなかった」と表情を明るくし、盛夏ならではの人いきれが充満する会場で会見の口火を切った。

 SEALDsによる、安保法案の白紙撤回を求める抗議行動は、東京・永田町の国会前から全国に広がったと、元山氏は強調する。「その拡大の波に、沖縄に住む学生らが呼応したのが、SEALDs RYUKYUだ」とし、元山氏自身は現在、東京在住だが、沖縄の大学に通う同世代とつながりが深いため、夏休みを利用して、SEALDs RYUKYUの運動に参加していると説明した。

 SEALDs RYUKYUは、安保法案に対し「NO」を叫んでいくことはもとより、「米軍基地問題にも取り組む」と元山さんは言う。来夏の参院選で、投票権の下限が18歳になることをにらみつつ、SEALDs RYUKYUとして、各候補者が掲げる政策内容を吟味する活動にも挑戦したいと意欲を示した。

 元山さんは、SEALDs RYUKYUが安保法案に反対する理由に、1. 立憲主義を蔑ろにしている、2. 国民への説明が不十分である、3. 米軍基地負担に苦しむ沖縄県民の暮らしを、より脅かす恐れがある──の3点を挙げ、次のように述べた。

 「米軍基地が集中する沖縄に暮らす人たちは、(米軍がらみの事故やトラブルの多さから)普通の暮らしを営むのに不可欠な安心・安全が、いかに脆いかを身を持って知っている。われわれSEALDs RYUKYUは、名護市辺野古への新米軍基地建設も断固として認めない」

若い世代が抱える反基地運動の「敗北主義」を正したい

 沖縄には、自分の意見を表明することをタブーとする空気が横たわっていると訴えたのは、名桜大学3年の玉城愛さん。「自分は(SEALDs RYUKYUの活動を通じて)その雰囲気を変えていきたい」と力を込めた。

(…会員ページにつづく)

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