「時間が非常に逼迫していたが、意外に回答が返ってきて、それなりに面白い結果が分かったように思う」
原発風下・被害地元ネットワークと脱原発法制定全国ネットワークは、12月14日投開票の衆議院選挙立候補者へ、原発問題に関する緊急アンケートを実施。12月11日に参議院議員会館で記者会見を開き、結果を発表した。会見には、脱原発法制定全国ネットワーク代表世話人の河合弘之弁護士が出席し、アンケート結果を総括した。
「今回の選挙で原発が争点として非常に霞んでいる。アベノミクスを問うということのみ強調されている。
原発の問題を争点から外しておきながら、勝って政権を再びとったら、原発再稼働を精力的に進めようとすることは明らか。
そこで私達は少しでも多く原発の問題を争点とすべく努力している。誰が再稼働賛成で誰が反対なのか、よく見極めて投票して欲しい。そのための参考資料として、このようなアンケートを実施した」
河合氏は、アンケートの目的をこう説明し、続けて、結果について報告した。
アンケート結果の詳細は、脱原発法制定全国ネットワークのホームページに掲載されている。
※脱原発法制定全国ネットワークHPより、2014年12月11日12時締分 2014年総選挙小選挙区候補者への緊急アンケートの結果簡略版
- 出席 河合弘之(脱原発法制定全国ネットワーク代表世話人)ほか
- 日時 2014年12月11日(木)16:00~
- 場所 参議院議員会館 1階102会議室
回答者の圧倒的多数が原発再稼働「反対」
アンケートには、小選挙区候補者956名のうち、360名が回答。このなかで、再稼働賛成が24名、反対319名、無回答・その他が17名だったという。
また、原発の新増設に賛成が2名、原発は過渡的エネルギーであり反対が27名、エネルギー政策転換が必要なため反対が314名だったと河合氏は報告し、「再稼働反対が圧倒的に多いことがわかる」と述べた。
「自民党がほとんど一枚岩で再稼働に邁進しようとしているのは明らか」
自民党候補者のアンケート結果について、河合氏は憤りを表す。
「自民党は、わずか19名の回答で、ほとんどこのアンケートを無視した。19名のうち、再稼働賛成が16名、その他3名、反対0人だった。自民党がほとんど一枚岩で再稼働に邁進しようとしているのは明らかだ」とし、「『とりあえず自民党以外』というのも、あながち間違えたスローガンではない」と評価した。
19名の個別の回答内容についても、「全く回答しない連中もひどいけど、回答内容もひどいなと思う。原発を推進した責任が自民党にあるというのがわかる」と批判した。
無回答の公明党に「ひどい、きちんと回答する義務が公明党にはある」
公明党からは1人も回答が返ってこなかったと河合氏は報告し、さらに厳しく批判した。