東日本大震災から2年が経過した3月11日、「脱原発基本法案」が参議院に提出された。提出したのは、発議者である森ゆうこ議員(生活の党)、谷岡郁子議員(みどりの党)、福島みずほ議員(社民党)、はたともこ議員(生活の党)の4名。この日、脱原発基本法案の骨子案をまとめた、「脱原発法制定全国ネットワーク」の世話人を務める鎌田慧氏や、日弁連前会長の宇都宮健児弁護士、海渡雄一弁護士らと、法案を提出したばかりの女性議員4名が記者会見を開いた。
脱原発基本法案の骨子は、以下の6点に集約されている。
- 国家として「脱原発」を明確にすること。
- 「遅くとも2020年〜25年までのできる限り早い時期」の脱原発の実現。
- 「最新の科学的知見」に基づく基準にて適合しなければ、原発の運転は認めない。
- 省エネルギー・再生可能エネルギーの一層の促進、天然ガスの利用の拡大。
- 発電事業と送電事業を分ける発送電分離、電力系統の強化。
- 原発の立地地域や周辺地域の経済への影響に、配慮し適切な対策を講じること。
この法案は昨年9月、衆議院に提出されたが、解散と共に廃案となっていた。今年7月の参院選後には再び廃案となり再提出が必要となるが、「脱原発を目指す議員を見極めるリトマス試験紙にしたい」と、法案を提出した意義を説明した。