2014年12月3日(水)10時30分から、2014年度第43回原子力規制委員会が開催され、敷地内破砕帯調査に関する有識者会合の状況について報告があった。また、会合の結果に関わらず、委員会が審査し、許認可の可否を判断することが再確認された。
2014年12月3日(水)10時30分から、2014年度第43回原子力規制委員会が開催され、敷地内破砕帯調査に関する有識者会合の状況について報告があった。また、会合の結果に関わらず、委員会が審査し、許認可の可否を判断することが再確認された。
■全編動画
原子力事業者が行っている防災訓練報告会の結果をまとめ、委員会に報告するもの。2013年度および2014年度上半期に行われた29回の防災訓練結果について、規制庁のコメント、共通課題、取組み、今後の課題などについてとりまとめ、委員会に報告し、議論が進められた。
田中知委員は、JANSI(一般社団法人原子力安全協会)の位置づけがよくわからないと訊ね、今井俊博・防災訓練チーム長が、事業者への技術支援だと回答。
更田豊志委員は、規制庁は訓練内容などをできる限り公開する方針だが、JANSIはできるだけ非公開、結果で示す方針だと説明。協力しても結果がなかなか表に見えてこないため、今後どうするか、まだまだ考える必要があるとコメントした。
石渡明委員は、オフサイトの面での意見交換も重要だとし、今後はこの点についても報告するよう要望した。
田中俊一委員長は、シビアアクシデント対応に真剣に取り組む姿勢も見えてきたようだと高評価した。
その上で委員長は、即応センターと原子力規制庁緊急時対応センター(ERC)との情報共有の方法について、どうするのが良いか意見を聞きたいと提案。事務方から報告として2つのタイプを示されているが、どちらも一長一短あると、議論が進められた。最後に、今日は問題提起とし、今後の議論を期待すると委員長は締めた。
原子力規制委員会は、敷地内破砕帯調査に関して、旧原子力安全・保安院から引き継いで現地調査、有識者評価会合などを行っている。有識者調査から2年が経過し、新規制基準適合性審査も進められていることから、現在の状況をまとめた。さらに、今後の対応について事務局の考えを含め、委員会に報告した。
櫻田道夫・原子力規制部長は、有識者評価会合の結果が審査に対する知見の一つであると述べ、新規制基準適合性審査は法律に基づくもので、両者は別物。有識者会合の評価結果にかかわらず、適合性審査を行った上で、許認可の可否を決定することを強調した。
これについて更田豊志委員は、今までの方針と変わりない。何も変わっていないという確認だと念押しし、評価途中のサイトは、できるだけ早く評価をまとめる方針は良いが、時期の目途はあるのかと質問した。
櫻田部長は、一度は評価書の出ている東通原発は、多くの新情報が出てきているので、改めて評価書案を議論し直すと説明。一方、志賀原発は、なるべく早く評価書のとりまとめまで進めたいとしつつ、もんじゅと美浜原発はまだ情報が出てきたばかりであるとし、有識者議論もこれからの段階だと説明した。
有識者評価の結果は重要な知見として、審査の参考にするという基本方針を、改めて確認した。
■jaikoman氏によるツイート