理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(CDB)の笹井芳樹副センター長が8月5日午前8時40分頃、CDBと隣接する先端医療センター内で首を吊っている状態で発見された。神戸市内の病院に搬送されたが、午前11時3分に死亡が確認された。遺書が残されていたことから、自殺を図ったと見られる。
笹井氏は、STAP細胞論文の共著者の一人で、小保方晴子氏の指導役を務めた。笹井氏は4月16日に会見を開き、「STAP現象は現在、最も合理的な仮説」と説明していた。
笹井氏の自殺をうけ、理研の広報担当者が14時から文部科学省内で記者会見を行った。
- 日時 2014年8月5日(火)
- 場所 文部科学省12階 会見室(東京都千代田区)
理研の広報担当者によると、笹井氏のそばに「遺書のようなもの」が3通、笹井氏の秘書の机の上に人事課長と総務課長に宛てた遺書が1通置かれていたという。遺書の内容と、「遺書のようなもの」3通の宛名について、理研は「まだ内容を確認している段階。ご遺族の感情もあり、現在、公表できるかどうか検討中」と説明した。
遺書が、小保方氏を含むSTAP細胞実験の関係者に宛てられたかどうかという点についても「確認中」だとした。
現在の小保方氏の状態については、精神的に大きなショックを受けているため、理研の担当職員2名が心理的なケアを行っている状況だという。