片山被告、遠隔操作のトリックを暴露「まだ見つかってないサーバーが」 ~PC遠隔操作事件 第10回公判後の記者会見 2014.5.30

記事公開日:2014.6.3取材地: テキスト動画
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(IWJテキストスタッフ・富山/奥松)

 捜査で発見されていないサーバーの存在に言及、「異なるプログラムを2回ダウンロードさせ、上書きによって前の証拠を消す」と明かした片山被告。「被告自身が、間違いなく犯人であることを明らかにした」と、佐藤弁護士は記者会見で語った──。

 2014年5月30日、東京都千代田区の司法記者クラブで「PC遠隔操作事件 第10回公判後記者会見」が行われ、片山祐輔被告の弁護団の佐藤博史弁護士らが会見した。この事件で威力業務妨害などの罪に問われ、無罪を主張していた片山被告は、前回の第9回公判で、その主張を全面撤回して罪を認めている。弁護団は、この日の公判の様子と今後の予定について報告した。

 この日、片山被告は、一番最初の事件となった横浜の小学校襲撃予告の書き込みについて、解明されていなかったパソコン遠隔操作の方法を説明した。弁護側は、これを「真犯人による秘密の暴露」と位置づけた。

 また、一部の報道で、片山被告が「解離性人格障害」と報じられていることについて、正しくは、人とコミュニケーションがとりにくい「回避性人格障害」との訂正があり、現在、片山被告は自殺防止房に入っており、「毎朝起きるたびに、死にたい気持ちだ」と話していることを明かした。

記事目次

■ハイライト

  • 日時 2014年5月30日(金)
  • 場所 司法記者クラブ(東京都千代田区)

見つかっていないサーバーの存在

 佐藤弁護士は、この公判で、横浜市のホームページ上に小学校の襲撃予告が書き込まれた「横浜CSRF事件」について、民間のIT技術者からプログラミングの仕組みに関する証言があったことを話した。この証言を受けて被告人質問を行うと、片山被告は「おおむね間違いない」と認めた上で、いわゆる「踏み台」にされたパソコン(片山被告が遠隔操作をしたパソコン)に悪意あるプログラムが発見されなかったことについて、詳細を説明したという。

 「捜査の中で見つかっていないサーバーがあり、そこから被害者のパソコンにプログラムを2回読み込むように設定。最初は襲撃予告を書き込む悪意あるプログラムを、2度目は無害なプログラムを読み込ませて上書きされる仕組みにした、と言っている。これは、秘密の暴露にあたる。彼自身が、間違いなく犯人であることを明らかにした公判だったと思う」。

臨床心理士による鑑定も検討

(…会員ページにつづく)

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