┏━━【目次】━━━━
┠■はじめに~参議院の懲罰委員会で、ガーシー議員の「除名」が全員一致で決定! 他方、N党はアイドルグループ顔負けの「政治家女子48党」として8回目の名称変更! 立花孝志前党首は党事務局長に就任! IWJは、政治家女子48党に、ガーシー議員の政治活動やその去就、新政党「政治家女子48党」について、直撃質問!
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┠■IWJは創業以来、最大の経済的危機です! 2月のご寄付は173件、241万6500円、目標達成率62%でした! ご寄付をお寄せいただいた皆さまありがとうございました! しかし2月の月間目標額より38%下回っており、毎月、累積赤字が増え続けている状況で、第13期の7ヶ月間の累積の不足分は1655万4500円です!「新たな戦争前夜」にあって、偏向メディアにかわり、正確な情報をお届けすべく、IWJは全力で頑張り抜きますので、3月こそは少なくとも月間目標額390万円を達成できますよう、また累積の不足分を少しでも減らせますよう、緊急のご支援・ご寄付・カンパのほど、どうぞよろしくお願いします!
┃
┠■「素晴らしい! 本当にますます冴えてきた感じがあります、IWJのウクライナ報道!」、ご寄付者様からメッセージをいただきました! ここに感謝を込めて紹介させていただきます!
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┠■【中継番組表】
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┠■<IWJ取材報告 1>「『イラン・サウジの外交関係正常化合意』の仲介など、中国の存在感の表し方、それによる国際政治力学の変化など」について記者から意見を求められ「動向は注視しているが、コメントは差し控えたい」と林大臣~3.14林芳正 外務大臣 定例会見
┃
┠■<IWJ取材報告 2>検察の即時抗告を棄却した高裁決定は、捜査機関による証拠捏造の可能性が極めて高いと断定! 検察は特別抗告断念を!!~3.14 今度こそ! 誤った裁判のやり直しを「袴田事件」高裁決定報告集会
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■はじめに~参議院の懲罰委員会で、ガーシー議員の「除名」が全員一致で決定! 他方、N党はアイドルグループ顔負けの「政治家女子48党」として8回目の名称変更! 立花孝志前党首は党事務局長に就任! IWJは、政治家女子48党に、ガーシー議員の政治活動やその去就、新政党「政治家女子48党」について、直撃質問!
おはようございます。IWJ編集部です。
14日、参議院の懲罰委員会(鈴木宗男委員長)は、政治家女子48党(旧NHK党)のガーシー(本名・東谷義和)参院議員に対し、議員資格を失う「除名」とする懲罰処分を全会一致で決めました。
※参院懲罰委、ガーシー議員の除名を決定 15日に議員資格失う見通し(朝日新聞、2023年3月14日)
https://digital.asahi.com/articles/ASR3G3D1CR3GUTFK003.html
本日15日の参議院本会で、出席議員の3分2以上の賛成で正式決定されます。
ガーシー議員は去年7月の参議院議員初当選以降、一度も国会に出席せず、8日10時からの参議院本会議で陳謝文を読み上げる懲罰を科されることになっていました。
しかし、本会議には出席せず、代わりに、インスタグラムで「陳謝動画」を発表しました。
※陳謝動画(ガーシーチャンネル、2023年3月7日)
https://www.instagram.com/p/CperhbmpwKE/
この陳謝動画の中で、ガーシー議員は、「今すぐ帰国することがかなわず、決して帰国する意思がないわけではございません、あといくばくかの猶予をいただけたらこれ幸いと思っております。必ず、日本には帰国いたします」と述べています。
さらに歳費について「僕がいただいた歳費、およそ1800万くらいになるんですが、N党にお渡しします。(中略)その歳費の使い道に関しては、立花党首にお任せしております。今後入ってくる歳費に関してですが、N党もしくは顧問弁護士の高橋先生にお預けしようと思っています」と語っています。
歳費の返納は当然ですが、返納先が旧N党というのはおかしな話です。国庫に返納すべきでしょう。今後の歳費についても同じです。歳費は、国会議員が政治活動をするための経費として税金から支出されているのですから、当然、政治活動を一切していないのですから、所属政党ではなく、支出先に返納すべきです。
ガーシー議員の陳謝動画で驚くのは、「除名」になるのがわかっていても、政治活動を日本で行う意思がまだあるということです。
「これから入ってくる歳費に関しては、私は帰国して国会で議員たる仕事をするまでは一円たりとも受け取る気はございません。(中略)できれば、この若輩者にもう一度だけチャンスを、猶予を与えていただけたらなと思います」
ガーシー議員が、8日の陳謝の懲罰処分が予定されていた参議院本会議を欠席したことを踏まえて、8日、所属政党のN党の立花孝志党首は党首を引責辞任しました。
同時に、8回目となる政党名の変更を発表しました。新政党名は「政治家女子48党」です。
※政治家女子48党のHP(2023年3月14日閲覧)
https://sjj48.com/
後任の党首には元子役で、2002年から3年間、NHKの『週刊こどもニュース』で、池上彰氏の娘役として出演した、建築デザイナーの大津綾香氏が就任し、立花前党首は党事務局長に就任しています。
一見、立花氏は、第一線を退いたかに見えますが、ガーシー議員の除名問題で見せた金銭への執着や政党の「事務局長」という人事と資金を実質的に握るポストに就任したことを見る限り、「政治家女子48党」の実権は握ったままでしょう。
新党首の大津綾香氏は、4月23日の統一地方選で、目黒区議選への立候補をすでに表明していますが、4月9日に投開票が行われる神奈川県知事選へも出馬を表明しています。
「私が神奈川県知事選に出ます。
3/20の討論会で現職黒岩知事にも質問させていただきます。
NHKの被害者を救う活動を続けるために政治家女子が生まれて、女性議員を増やすこと、若い方にも政治参加のハードルを下げる活動をしている事を伝えてまいります。
#不真面目に真面目なことを伝える」
※大津綾香氏の3月12日のツイート
https://twitter.com/ayaka_otsu/status/1634902180837871617
IWJが、神奈川県選挙管理委員会に確認したところ、同じ神奈川県内の地方議会議員に立候補して、同時に、神奈川県知事に立候補することはできませんが、地域が別であれば、ダブル立候補は可能ということでした。
先に、当落が判明する神奈川県知事選の結果を見て、目黒区議選を継続するか、取りやめるのか判断すると思われます。
旧NHK党は、国会議員を参議院2名、地方議会に20名の議員を擁しています。
これらの議員には、男性も多く含まれ、こうした議員が新政党へ移行する場合、新政党の「政治家女子48党」の党是である女性政党とは相いれません。
アイドルグループの「乃木坂46」を意識した「政治家女子48党」の選挙戦略は、アイドルの人気獲得戦略とまったく同じで、ファンをサポーターと呼び変えているだけです。
そのサポーターは、入会金・年会費は無料で、政治活動は、アイドルグループとそっくりです。
たとえば、毎週様々なゲストを呼び、政治家女子48党の今後の活動を話し合う「毎週金曜日の定例会議」や食事会があるばかりでなく、政治家女子48党アイドル活動部門もあり、アイドル育成もするというのです。さらに、政治家女子48党オリジナル舞台の公演まであるのです。
※政治家女子48党 公認サポーター募集のお知らせ(政治家女子48党、2023年3月14日閲覧)
https://sjj48.com/supporter/
これまで、政治と芸能界は密接な関係がありつつも分かれていましたが、この「政治家女子48党」は、意識的・体系的にこの2つの世界を融合させ、ファンを育てることで票を育てるという戦略を実行していくことになります。
多くの重要な政治課題から国民の目を逸らせ、有権者の脱政治化に大きな役割を果たしてきたのが「アイドル」ですが、この政党では、議員の政治活動それ自体がアイドル活動なのです。
これが、有権者の脱政治化を加速させるのか、政治化を招くのか、注目されます。
IWJは、政治家女子48党(旧N党)広報担当者に、ガーシー議員の政治活動やその去就、新政党「政治家女子48党」について、直撃質問しました。
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■IWJは創業以来、最大の経済的危機です! 2月のご寄付は173件、241万6500円、目標達成率62%でした! ご寄付をお寄せいただいた皆さまありがとうございました! しかし2月の月間目標額より38%下回っており、毎月、累積赤字が増え続けている状況で、第13期の7ヶ月間の累積の不足分は1655万4500円です!「新たな戦争前夜」にあって、偏向メディアにかわり、正確な情報をお届けすべく、IWJは全力で頑張り抜きますので、3月こそは少なくとも月間目標額390万円を達成できますよう、また累積の不足分を少しでも減らせますよう、緊急のご支援・ご寄付・カンパのほど、どうぞよろしくお願いします!
おはようございます。IWJ代表の岩上安身です。
いつもIWJをご支援いただきまして、誠にありがとうございます。
IWJの第13期も半期の折り返しを過ぎ、この3月で8ヶ月目に入りました。
2月1日から28日までの28日間でいただいたご寄付は、173件、241万6500円でした。これは、単独月間目標額390万円の62%に相当します。ご寄付をお寄せいただいた皆さま、まことにありがとうございました。大切に、効果的に使わせていただきます。
しかし、月間の目標額より38%下回っており、毎月、累積赤字が増え続けていることにはかわりありません! 今月3月こそは、390万円という月間目標額をクリアし、できれば積み上がった赤字部分を少しでも皆さまのお力で削らせていただきたいと存じます! 3月の不足分も含めて、第13期の目標の累積してしまった不足額は1655万4500円に達しています!
3月の1日から10日までの10日間でいただいたご寄付は、45件、61万7400円となっています。これは月間目標額390万円の16%にあたります。ご寄付をお寄せいただいた皆さま、まことにありがとうございます。
3月の月間目標額達成まで、あと84%、328万2600円が必要です! ぜひ、皆さま、今月こそは達成できますよう、どうぞ緊急のご支援をお願いいたします!
IWJの内部留保も底を尽き、キャッシュフローが不足したため、私、岩上安身が、個人的な私財から、500万円かつ2回にわたってIWJにつなぎ融資しました。
私がこれまでにIWJに貸し付けてまだ未返済の残高は約600万円。これにつなぎ融資1000万円と合計すると、IWJへの私の貸し付け残高は約1600万円にのぼります。
私の貯えなどたかがしれていますから、この先も同様の危機が続けば、私個人の貯えが尽きた時、その時点でIWJは倒れてしまいます。
皆さまにおかれましても、コロナ禍での経済的な打撃、そしてこのところの物価上昇に悩まされていることとお察しいたします。
しかし、ご寄付が急減してしまうと、たちまちIWJは活動していけなくなってしまいます。IWJの運営は会員の方々の会費(最近の流行語ではサブスク)とご寄付・カンパ(最近の用語でいえばドネーション)の両輪によって成り立っていますが、それが成り立たなくなってしまいます。
2023年、「新たな戦争前夜」を迎えて、私、岩上安身とIWJは、少しでも正確な情報を皆さまにお届けできるように、その結果として、日本が戦争突入という悲劇に見舞われないように、無謀な戦争を断固阻止するために全力で頑張ってゆきたいと思います。
先月、2月における、最も特筆すべきエポックメイキングな出来事は、ピューリッツァー賞を受賞した経歴をもつ、米国屈指の独立調査報道ジャーナリストであるシーモア・ハーシュ氏が、米国が、ノルウェーと協力し、ドイツとロシアを直接つなぐ天然ガスパイプライン・ノルドストリームを爆破したという驚愕のスクープを出したことでしょう。日本の新聞・テレビなどのメインストリームメディアは、一切このスクープを報じませんでした。
IWJは、全文の仮訳を進め、全4回を号外でお送りしました。
※【IWJ号外】ドイツとロシアを結ぶ天然ガスパイプライン・ノルドストリームを爆破したのは、米国だった! ピューリッツァー賞を受賞した米国の最も著名な独立調査報道ジャーナリスト、シーモア・ハーシュ氏が大スクープ!(その1~4)
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e3%82%b7%e3%83%bc%e3%83%a2%e3%82%a2%e3%83%bb%e3%83%8f%e3%83%bc%e3%82%b7%e3%83%a5
私は、ロシア軍がウクライナに侵攻して1年となる2月24日の岸田総理会見で、ハーシュ氏のスクープについて岸田総理に直接、質問しました。
私が「日本政府は、このノルドストリーム爆破疑惑について、独自に検証や調査を行なっているのでしょうか?」と質問したのに対し、岸田総理は、「米政府は完全なるフィクションであるという評価をしております」「ノルウェー外務省もナンセンスと言っています」「多くの国においてこうした記事に関しては、否定的な評価がされている」とはぐらかし、日本政府・日本国総理としての判断を示しませんでした。
※【IWJ代表:岩上安身質問】ノルドストリーム爆破疑惑について、日本は独自に検証や調査を行なっているのか?岸田内閣総理大臣記者会見ー令和5年2月24日(Movie IWJ)
https://www.youtube.com/watch?v=9uUrTxr_Mss
※はじめに~岩上安身が岸田総理に対して会見で質問!~(日刊IWJガイド、2023年2月25日)
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/51926#idx-1
このウクライナ紛争は、米国主導の戦争です。
ハーシュ氏のスクープが事実であれば、米国は、同盟国のドイツも多額の出資をしたノルドストリーム・パイプラインを爆破し、ドイツとロシアの仲を引き裂き、ウクライナを戦場にして、欧州とロシアの友好的な関係を完全に破壊し、欧州に天然ガスと石油を高値で売りつけて市場を奪い取ったということになります。
IWJでは、独自のIWJ検証レポートで、ノルドストリームの建設の経緯から、完成したもののウクライナ紛争の勃発と制裁によって使用できなくなり、さらに爆破に至るまで、断続的に連載してお伝えしています。この経緯を知ると、ウクライナ紛争以前から、米国がノルドストリームを何としても阻みたいと思っていたという事実が明らかになります。
3月3日・4日には、この日刊IWJガイドで、レポートの第5弾と第6弾をお届けしました。ノルドストリームの建設の経緯で、米国が他国のプロジェクトだというのに、理不尽にもどれだけ不当に介入し、身勝手な制裁を加え続けてきたことか、これまで日本ではまったく報じられなかった事実をお伝えしました。
さらに10日の日刊IWJガイドに「その7」、12日には「その8」、そして13日の日刊IWJガイドには、(その9)を掲載しています。ぜひ、御覧ください。
※IWJ検証レポート!「米国が狙った独露間の天然ガスパイプライン・ノルドストリームの阻止!! その9」~米国の制裁に対してロシアは自前で「ノルドストリーム2」を完工! しかし、遂に稼働することのないままウクライナ紛争が勃発!(日刊IWJガイド、2023年3月13日)
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/51993#idx-5
※IWJ検証レポート!「米国が狙った独露間の天然ガスパイプライン・ノルドストリームの阻止!! その8」~ロシア・ガスプロム社は米国の制裁に対抗し自力で「ノルドストリーム2」を完工! ナワリヌイ氏毒殺未遂事件を契機に、米国はさらなる制裁へ!(日刊IWJガイド、2023年3月12日)
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/51990#idx-5
※IWJ検証レポート!「米国が狙った独露間の天然ガスパイプライン・ノルドストリームの阻止!! その7」~なぜ、米国はロシア産天然ガスを敵視し、「ノルドストリーム2」建設を阻止に動いたのか?(日刊IWJガイド、2023年3月10日)
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/51982#idx-6
※IWJ検証レポート!「米国が狙った独露間の天然ガスパイプライン・ノルドストリームの阻止!! その6」~2019年末、米国は再びノルドストリームに制裁を発動、あと160kmを残すのみとなったノルドストリーム2を建設中止へ追い込む!(日刊IWJガイド、2023年3月9日)
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/51980#idx-4
※IWJ検証レポート!「米国が狙った独露間の天然ガスパイプライン・ノルドストリームの阻止!! その5(続編)」(日刊IWJガイド、2023年3月4日)
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/51958#idx-7
※IWJ検証レポート!「米国が狙った独露間の天然ガスパイプライン・ノルドストリームの阻止!! その5」(日刊IWJガイド、2023年3月3日)
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/51950#idx-6
ハーシュ氏のスクープが事実であれば、米国は、国家テロを起こして、他国を都合よく操作する、邪悪な帝国主義国家である、という疑惑が急浮上したことになります。こんな「帝国」によって、日本はウクライナと同様に、次に米国が仕掛ける対中戦争の「代理戦争」のコマとされるかもしれないことに、日本国民は真剣な疑念と危機感を抱く必要があります。
他方で、10日、号外を2本出しました。号外の1は、かつてハーシュ氏が記者として勤務していたこともあるニューヨーク・タイムズが、ハーシュ氏のスクープを打ち消すような記事を掲載した件についてです。
「米当局者」を情報源とするこの記事は、ノルドストリームの爆発は、親ウクライナ過激派と反プーチンのロシア人による犯行とし、米国と英国は無関係とわざわざ断りを入れています。
ハーシュ氏のスクープを一切報じなかった、西側の大メディアは、このニューヨーク・タイムズの記事にとびついて報道し、あわせて、1ヶ月あまり無視していたハーシュ氏のスクープにも言及して、いかにも「バランス」をとったように見せかけ、あげくハーシュ氏のスクープを中国やロシアが取りあげているのは、「情報戦」だ、などと決めつけています。号外の2で報じたNHK・BSの番組などは、その典型です。この番組自体が、プロパガンダのひとつだともいえます。
こうした「情報戦」が起こるということは、このノルドストリームの爆破がいかに重大な出来事だったのか、ウクライナをたきつけて、同国内のロシア系住民を痛めつけ、ロシアを挑発して誘い出し、戦端の幕を切って落とさせたのは、このノルドストリームを何としても止めたい、という米国の強い国家意志があったからだ、ということを、こうしたノルドストリーム建設の経緯と、米国が、間接的に説明しているように思われます。
岸田文雄総理は、1月早々に昨年末閣議決定した「改定版安保3文書」を携えて訪米、バイデン大統領と会談し、日本の軍拡をバイデン大統領から賞賛されて岸田総理は鼻高々でした。
しかし国会での議論と承認がなされなくても、閣議決定し、米国からの承認があれば軍拡のアクセルを踏んでしまう岸田政権は、日本の主権を米国に丸投げしたも同然です。米国を守るために日本が代わりに犠牲となり、日本は米中の「代理戦争」の戦場とされてしまいます。
上記の24日の岸田総理会見で、私は、「米国は誠実な同盟国なのかどうか、疑いの出ている中、日本の安全保障を米国に丸ごと委ねていていいのか」、「有事の際の自衛隊の指揮権まで米国に渡してしまっていいのか」と問いました。
岸田総理は「自衛隊及び米軍は、各々独自の独立した指揮系統に従って行動をする、これはいうまでもないこと」などと、自衛隊の指揮権は独立して存在しているかのように述べました。
しかし、この総理の発言は、事実と異なります。従来の幕僚長を事実上廃止し、新たに米軍との「統合司令部」を設置する「安保3文書」の改定は、自衛隊を米軍の司令下におく「2軍」にしてしまうものです。
昨年12月15日に私がインタビューした、元外務省国際情報局長・孫崎享氏は、「日本がミサイルみたいなものを持つ。しかし、(ミサイルを撃つ目的地を指示するのは米国で)日本人自身が判断はできないんですよ」と語っています。
孫崎氏「これ(ウクライナ紛争)、日本でも同じことが起こるんですよ。例えば、ロシアの戦車がいますよね。それを『撃て』と。じゃ、その『撃て』という指示がどこから来るのか。
当然ながら、(ロシアの戦車の位置などの情報は)情報衛星で取っているわけです。その情報衛星は誰が運営しているかと言ったら、ウクライナ人が運営してるわけじゃないわけだから、アメリカですよね。
だから、戦争で『どこに撃て』という指示は、ウクライナは引き金を引いてるかもしれないけれども、指示はアメリカから来ているわけですよ。
例えばロシア(領内のロシア空軍基地の)飛行場に(ウクライナ側がドローンで)撃ちましたよね。『このポイントに撃った方がいい』というのをウクライナ人が判断しましたか。してないんですよ。
おそらく、それと同じことは東アジアで起こるんですよ。日本がミサイルみたいなものを持つ。その時に、どこか、目的地に向かって撃つ。しかし、その目的地を日本人自身が判断はできないんですよ」
※「ウクライナと同じで戦場になってガチャガチャになるのは日本だけ」~12.15 岩上安身によるインタビュー第1107回 ゲスト 元外務省国際情報局長 孫崎享氏インタビュー 2022.12.15
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/512936
自衛隊が米軍と司令部を統合してしまい、自身で状況判断するための目と耳(情報衛星他)をもたず、独自に判断する頭(内閣に直結した独立した司令部)をもたない、そんな日本が、安全保障において、米軍から独立した主権をもつ、といくら岸田総理が口先だけで言っても、自衛隊のおかれたリアルな現実を国民に説明していることにはなりません。
2月28日、衆議院本会議は与党の賛成多数で、「安保3文書」の改定を踏まえ、防衛費を大幅増額した2023年度予算案を可決しました。過去最大の114兆3812億円に上る2023年予算案は、参議院が仮に可決せずとも、3月中に自動成立してしまいます。
日本は、このまま米国追従を続け、米国の一極覇権を支えるために、日本自らは世界最悪の財政危機に直面しているというのに、米国の要請に従って、軍拡という重い財政支出を重ねてゆくのはあまりに愚かではないでしょうか!?
そもそも日本が依存している米国は、誠実な、信頼に値する同盟国といえるのでしょうか!? その問いに対する回答を得るためには、ノルドストリームを爆破したのが誰か、ハーシュ氏のスクープは正しいのか、間違っていたのか、知る必要があります。
日本は、米国への依存から脱却をはかり、独立した主権国家として、そもそも「敵」を作らない、多極的な外交姿勢をめざすべきではないでしょうか?
皆さまにはぜひ、マスメディアが真実を伝えない、こうした問題について、IWJが追及を続けてゆくために、どうか、会員登録と緊急のご寄付・カンパによるご支援をどうぞよろしくお願いしたく存じます。
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店番号 022
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口座番号 472535
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岩上安身
■「素晴らしい! 本当にますます冴えてきた感じがあります、IWJのウクライナ報道!」、ご寄付者様からメッセージをいただきました! ここに感謝を込めて紹介させていただきます!
ご寄付者様からメッセージをいただきました。
メッセージひとつひとつに、岩上安身が返信を書かせていただきます! ぜひ嬉しい励ましのメッセージ、あるいは、ご質問やご提案などにもお答えしますので、お寄せください! ただし、会員の方で、ご寄付者様からのメッセージのみとさせていただきます!
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素晴らしい! 本当にますます冴えてきた感じがあります、IWJのウクライナ報道! 何か報道関係の賞をもらうべきではないかと思います。
IWJの不屈の報道、佐藤優さんたちも激賞していましたね。
ウクライナ、皆さんの尽力が実ってきてついに欧州も目覚めだしたようです。欧州各国で武器援助やめろ、アメリカ帰れ、を訴えてすごい抗議活動が始まっているようですね。
※Crazy growth! Germany, France and Britain protest by the millions! America is losing Europe!(Deepin Moments、2023年3月5日)
https://www.youtube.com/watch?v=fkV_CORq_Fg
※‘Europe is Waking Up’: Protests in Europe Call For Peace in Ukraine(BreakThrough News、2023年3月4日)
https://www.youtube.com/watch?v=lsKTSwtsKyQ
※Withdraw from NATO! 30 cities protest at the same time! France erupts against the United States!(Deepin Moments、2023年3月3日)
https://www.youtube.com/watch?v=LgKbQKYAkXI
庶民は同じように感じている! 世界の普通のひとたちは、平和を望んでいます、米国の市民だってそうです。16歳の子どもまで駆り出している・・・ウクライナとロシアのすごい数の人々が日々亡くなっていることを考えると涙が出ます。がんばろう世界の庶民、がんばれIWJ!
(少し仕事があったので、また些少ですがこれから寄付をさせていただきに行ってきます。のりきってください。インボイス制度で殺される前に、わずかにでもできる間は応援したいと思っています。)
(匿名希望)
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(匿名希望 様)
ありがとうございます!
高いご評価をいただき、恐縮いたしますが、でも素直に嬉しいです! ありがとうございます!
米国に隷属している状態から、日本は自立をしなければいけません。特に、中国の仲介でイランとサウジの歴史的和解が成立したのを目の当たりにし、その思いを一層、強くしました。
日本にはエネルギー資源がまったくありません。石油はすべて海上輸送での輸入、その9割は中東からです。原子力であろうと、再生可能エネルギーだろうと、急にすべて石油に取って替わることなどできません。
石油はただの熱エネルギー源ではなく、合成繊維やプラスチックなどの合成樹脂等の石油化学製品のもとになります。
戦時、海上封鎖されて、石油が一滴も入ってこない世界は、想像するだけでも、悪夢です。
唯一、隣国で、石油や天然ガスを産出している国はロシアですが、ロシアは中国と絆を深め、日本はウクライナ紛争をきっかけにして積極的に米欧と並んで対露制裁を仕掛けてきましたから、関係は最悪です。
米国のように、争いを拡大し、分断して統治しようとする覇権国家は、徳のある国とはいえません。やはり、平和を構築しようとすること、平和をもたらすようにすること、そこに力を割くべきです。特に日本は、エネルギーも食料も自給自足できないのですから、世界が平和で、対立をしない、ということが、自国の存立のための絶対的な条件となります。
私は「非武装中立」のような、空想的な護憲論者ではありません。自衛隊は米衛隊ではなく、文字通り、自国を守る組織に改変すべきです。そのためには日米安保と日米地位協定の大幅な改正は避けられませんし、米国の、中国、ロシアへ行う制裁についても、正面から意見すべきです。
日本はG7ではなく、G20を中心とした外交を展開すべきです。
自立した日本の実現、というのは、不可能ではなくなってきた、と思います。そうでなければ生き残れませんから。
IWJは、この国の「空気」に迎合せず、周囲から浮いているようにみえても、マスコミと社会の同調圧力を拒絶しながら、この国のサバイバルを考え続けていきたいと思います。皆が目を覚ますまで、ともに頑張りましょう!
今後とも応援、ご支援をよろしくお願いします!
岩上安身
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◆中継番組表◆
**2023.3.15 Wed.**
あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。
【IWJ・Ch5】18:00~「3.15院内集会 映画『原発をとめた裁判長 そして原発をとめる農家たち』上映後の元福井地裁裁判長 樋口英明氏講演」
視聴URL:https://twitcasting.tv/iwj_ch5
「戦争をさせない1000人委員会」、「立憲フォーラム」主催の講演を中継します。これまでIWJが報じてきた樋口英明氏関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e6%a8%8b%e5%8f%a3%e8%8b%b1%e6%98%8e
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◆中継番組表◆
**2023.3.16 Thu.**
調整中
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■<IWJ取材報告 1>「『イラン・サウジの外交関係正常化合意』の仲介など、中国の存在感の表し方、それによる国際政治力学の変化など」について記者から意見を求められ「動向は注視しているが、コメントは差し控えたい」と林大臣~3.14林芳正 外務大臣 定例会見
2023年3月10日、午後3時50分より、東京都千代田区の外務省にて、林芳正外務大臣の定例会見が開催されました。
冒頭、林大臣より、以下の通り、4つの報告がありました。
(1)「核兵器のない世界」に向けた国際賢人会議第2回会合の日程の決定及びユース非核リーダー基金設立のための国連への資金拠出について
※「核兵器のない世界」に向けた国際賢人会議第2回会合の開催
https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press3_001100.html
※「ユース非核リーダー基金」設立のための国連軍縮部(UNODA)に対する資金拠出
https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press3_001101.html
(2)2022年版開発協力白書の公表について
https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press1_001364.html
(3)トルコ地震(NATOによる支援活動への自衛隊輸送機の派遣)について
https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press6_001452.html
(4)AUKUS首脳共同声明について
続く質疑応答にて、IWJ記者は、「中国の仲介による、サウジアラビアとイランの外交正常化に向けての合意」についての質問を用意して臨みましたが、林大臣のスケジュールのため時間切れとなり、残念ながら、このたびは指名されませんでした。
しかし、朝日新聞記者から、サウジアラビアとイランの外交正常化の仲介を含めた「中国の外交」に関する以下のような質問がありました。
朝日新聞記者「中国の仲介により、イランとサウジアラビアが、外交関係の正常化で合意しました。また、習近平国家主席がロシアを訪問し、プーチン大統領と会談、更にゼレンスキー大統領との会談も計画されているとの報道もあります。
このような中国の働きかけや存在感の表し方、それによる国際政治の力学の変化など、大臣はどのように考えるか御見解をうかがいます」
この質問に対し、林大臣は次のように回答しました。
林大臣「ご指摘のありました、中国と様々な国との関係については、我が国としても、動向を注視しているところでありますが、第三国間のやり取りや、またその関連行動の一つ一つについて、コメントすることは差し控えたいと思います。
その上で、このイランとサウジアラビアが関係正常化に合意したことにつきましては、我が国として、中東地域の平和と安定化に向けた前向きな動きとして、歓迎をするところでございます」。
その他の記者からは、北朝鮮によるミサイル発射、北方四島への墓参、ブラジルの査免停止、そして、日印関係(岸田総理大臣のインド訪問)についての質問がありました。
詳細については、ぜひ全編動画をご視聴ください。
※「『イラン・サウジの外交関係正常化合意』の仲介など、中国の存在感の表し方、それによる国際政治力学の変化など」について記者から意見を求められ「動向は注視しているが、コメントは差し控えたい」と林大臣~3.14林芳正 外務大臣 定例会見
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/514725
■<IWJ取材報告 2>検察の即時抗告を棄却した高裁決定は、捜査機関による証拠捏造の可能性が極めて高いと断定! 検察は特別抗告断念を!!~3.14 今度こそ! 誤った裁判のやり直しを「袴田事件」高裁決定報告集会
「袴田事件」の再審開始決定に対する検察の即時抗告を、東京高裁が棄却した翌日の2023年3月14日、袴田事件弁護団と「袴田巌さんの再審無罪を求める実行委員会」が、東京都千代田区の参議院議員会館で報告集会を開きました。
登壇した袴田巌(87)さんの姉、秀子さん(90)は、「再審開始は本当に嬉しい。48年も刑務所の中にいて苦労して、9年前に刑務所から出てきた巌のことを思えば、私の苦労なんか何でもないんですよ。57年戦ってきて良かったと本当に思っております」と語り、声を詰まらせながら、支援者に感謝の言葉を述べました。
今後は、検察が最高裁に特別抗告するかどうかに注目が集まっています。検察が特別抗告しなければ、2014年の静岡地裁での再審開始決定により、審理が始まります。
検察が特別抗告した場合でも、最高裁が退ける可能性は高いとみられていますが、それだけ再審開始が遅れることになります。
こうした事情を踏まえ、袴田事件弁護団の間光洋弁護士は、高裁決定の内容について、次のように報告しました。
「昨日の決定は、弁護団の差し戻し審での主張をことごとく認めて、検察官の主張を全面的に排斥した、画期的な決定でした。
検察官はもうこの決定の内容を覆すことは、不可能です。もし仮に、特別抗告などしようものなら、もう時間稼ぎ以外の何ものでもありません。何に忖度しているのかわかりませんけど、過去のメンツ、他の捜査機関等について、何を考えるかわかりませんけど、こんなことは絶対に許してはいけないと思っています」
死刑が確定した袴田さんの弁護団による再審請求に対し、静岡地裁は2014年、再審開始と死刑及び拘置の執行停止を決定しました。これに対して静岡地方検察庁が東京高裁に即時抗告し、東京高裁が2018年に再審開始を認めない決定をしました。しかし、最高裁は2020年、審理が不十分だとして東京高裁に審理を差し戻しました。
ここで焦点となったのが、死刑判決の決め手とされた物証、5点の衣類です。判決では、事件発生から1年2ヶ月後に、みそタンクから発見された衣類に残されていた血痕が「赤味がある」状態だったとされています。これに対して弁護団と検察双方が、長期間みそ漬けにされていた血痕の変色について、検証を行いました。
この点について、間弁護士は、次のように語りました。
「決して短くはない、2年の間、検察は多数の専門家から意見を聞き、また、自らみそ漬け実験を行なって、そしてその上で出たのが、今回の決定なんです。もう十分に反証の機会を与え尽くしたあとで、今回の決定はことごとく、検察官の主張を排斥しているんです。完膚なきまでに、検察官の細かい主張をひとつひとつていねいに、潰して、袴田さんが無罪なんだということを明らかにしています。(中略)
高裁決定は、『袴田さんが5点の衣類を1号タンクに隠すことはできない。だとすれば、この5点の衣類を隠したのは、第三者であると。そしてこの第三者は、捜査機関である可能性が極めて高い』と、そこまで言及しています。(中略)
それ以外にも、この5点の衣類以外の証拠は、証拠としての価値がそもそも乏しい、あるいは5点の衣類が捏造証拠だとすれば、証拠としての価値を失うものだという総合評価もした上で、5点の衣類は犯行着衣ではなく、袴田さんは犯人ではないという合理的な疑いがあるんだという結論を導いています」
集会に参加した多くの国会議員や弁護士、支援者らは、検察に特別抗告を断念するよう訴えました。
詳しくは、ぜひ全編動画を御覧ください。
※検察の即時抗告を棄却した高裁決定は、捜査機関による証拠捏造の可能性が極めて高いと断定! 検察は特別抗告断念を!!~3.14 今度こそ! 誤った裁判のやり直しを「袴田事件」高裁決定報告集会
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/514722
それでは、本日も1日、よろしくお願いします。
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IWJ編集部(岩上安身、浜本信貴、尾内達也、前田啓)
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