日刊IWJガイド・非会員版「月末まであと2日です! 4月の月間目標額の達成まで、64万8566円足りません。ウクライナ報道で孤軍奮闘するIWJをご支援ください!」2022.4.29号~No.3515号


┏━━【目次】━━━━
■はじめに~4月は末まであと2日しかありません! 4月の月間目標額の達成までにあと、64万8566円足りません。今期の8か月間の累積の不足金額は、297万8184円です! 4月の未達成分とあわせて362万6750円、4月末までに必要です! ウクライナ報道で孤軍奮闘するIWJをご支援ください!

■ご寄付者様からメッセージをいただきました。「戦争はいつもそうですがある特定の人間、ある特定の集団、ある特定の国の利益を追及することによってもたらされます。それが誰であるのかをIWJはするどく暴いてきたと思います」、感謝を込めて紹介させていただき、岩上安身がお返事を書かせていただきました。

■【中継番組表】

■米ツイッター社、E.マスク氏の買収提案を受け入れ合意!「現代のメディア王」となるマスク氏は、言論の自由とヘイト・フェイクの排除にどう折り合いをつけるのか!?

■ロシアのラブロフ外相が国営テレビのインタビューで「第三次世界大戦」「核戦争」の危機について発言!(第2回)バイデン政権との間で行われてきた戦略兵器削減条約の延長に関する話し合いを、米国側が放棄したと述べ、米国の単独覇権主義と「例外国家」観を批判!!

■<新記事紹介>「ワシントンはウクライナ人が最後の1人となるまでロシアと戦う」!! 米国のレーガン政権で外交アドバイザーを務めた保守の論客・ダグ・バンドゥ氏が強烈にバイデン政権を批判する論文を発表! 論文の副題は「キエフは選択に直面している。国民のために平和を作るか、仮の友人たち(米国とNATO他)のために戦争をするか」。

■<新記事紹介>ベラルーシは12月27日、ロシアの核兵器を国内配備できるよう改憲! プーチン大統領は核戦力準備態勢指示! 近隣NATO諸国のミサイル撤去求め、差し違え覚悟の「本気」!!「ウクライナ危機」は「核戦争危機」次元に!!

■<お詫びと訂正>日刊IWJガイド4月28日号の「ツイッター「IWJ_Sokuho」4月26日・27日」で、サキ報道官の発言の日を26日としましたが、25日の誤りでした。ここにお詫びし、訂正いたします。
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■はじめに~4月は末まであと2日しかありません! 4月の月間目標額の達成までにあと、64万8566円足りません。今期の8か月間の累積の不足金額は、297万8184円です! 4月の未達成分とあわせて362万6750円、4月末までに必要です! ウクライナ報道で孤軍奮闘するIWJをご支援ください!

 おはようございます。IWJ代表の岩上安身です。

 IWJでは、今期第12期の年間の予算を立てる上での見通しとして、代表である私、岩上安身への報酬をゼロにすることを筆頭に、支出をぎりぎりまでにしぼった上で、IWJの運営上、必要なご寄付・カンパの目標額を、4月からは400万円といたしました。

 昨年8月から始まったIWJの今期第12期は、4月で9か月目に入りました。

 今期スタートの8月1日から3月末までの8か月間の累計の不足分は、あと297万8184円となりました。

 また、今月4月は1日から27日までの27日間で、284件、335万1434円、目標額の84%のご寄付・カンパをいただいています。ありがとうございます。しかし、4月末まであと2日間です! 月間目標額に到達するには、64万8566円、まだ足りません!

 8か月間の今期の累積の不足分297万8184円に、4月の未達分64万8566円を足すと、362万6750円が4月末までに必要となります。今期末は7月末までです。あと3か月強です! 今月4月を含めて、期末までの残り3か月と2日間で、不足分がゼロになるように、どうか皆さまのお力で、ご支援ください!

 IWJの会員数は現在3202人です。そのうちサポート会員は1099人です(2022年4月18日現在)。本当に心苦しいお願いではありますが、会員の皆さま全員が1133円ずつカンパしてくださるか、サポート会員の皆さまが全員1人3300円ずつカンパしてくださったならば、なんとかこの赤字は埋められます!

 伏してお願いいたします! どうか皆さまのお力で、この窮状をお助け願います!

 また、この目標額には、3月16日に宮城県・福島県で震度6強を記録した、福島県沖で発生した地震の際に起きた大規模停電の影響による、インタビューや動画配信に必要な設備の故障の修理費用、約70万円も含まれております!

 この故障が応急処置ではなく、完全に修理することができないと、再配信ができません! 現在、対応中ですが、まだ再配信ができるまでに至らず、ご不便をおかけしていて、申し訳ありません。ご理解をたまわれればと思います。

 引き続き、ご支援のほど、よろしくお願いいたします!

※ご寄付・カンパはこちらからお願いします。
https://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

 ロシアによるウクライナへの侵攻とそれに対する世界中からの反発・非難は、米英とNATOによる、ウクライナへの事実上の「参戦」という段階に至っています。

 昨日の日刊ガイドの「速報まとめ」をぜひ、読み直してみてください。ドイツのラムシュタイン空軍基地に世界から40ヵ国の同盟国首脳を集めて米国のオースティン国防長官が硫黄島など第二次大戦の激戦の戦場を次々数え上げながら「ウクライナはよくもちこたえている!」と、第2次大戦と現在のウクライナ危機を直接結びつけ、この40ヵ国の会合を月例会として「ウクライナ防衛協議会グループ」としていく構想を高らかに述べていました。まるで第3次世界大戦のための新たな「連合国」の始まりを宣言したようなものです。

 この会合には、日本の岸防衛相もオンラインで参加していました。この会合については、ベタ記事で各マスコミも小さく触れていましたが、オースティン長官の発言内容やその意味はまったく触れていません。IWJの日刊ガイドを読んでいただければ、その意味がはっきりと理解できます。

※■ツイッター「IWJ_Sokuho」4月26日・27日、プーチン大統領がグテーレス国連事務総長と侵攻後、初会談。マリウポリでウクライナ軍が民間人を「人間の楯」にしていると批判、国連による人道回廊設置を認める!米国は欧州最大の米軍基地で同盟国40カ国と会合、今後定例化で長期化へ対応! 中立非武装で紛争を監視するはずのOSCEが、2014年から8年にわたるドンバス地方でのウクライナ軍による民間人迫害の事実を隠蔽、その上、ウクライナ軍に迫撃砲弾を提供!? ロシアは初めてポーランドとブルガリアへのガス供給停止!(日刊IWJガイド、2022年4月28日号)
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/50682#idx-6

 「同盟国」である日本は、国民の大多数が気づかないうちに、米国が段取りした「世界大戦」を戦う「連合国」のメンバーに加えられているのです。「いつ戦争に巻き込まれるのかわからない」とこれまで書いてきましたが、もはや既成事実として「米国の指揮する戦争」に組み込まれてしまっているのです。日本国民はまず、1人でも多く、この事実に気づかなければなりません。

 米軍のウクライナへの武器支援が功を奏し、予想以上にロシア軍が足踏みをし、逆に勢いづいたウクライナと米国・EU諸国は、「ロシアは全欧州を、これを好機として侵略しようとしている」などと誇張したプロパガンダを展開し、その上で「ロシアを弱体化させる」ために反撃に転じようとしています。

 ウクライナ軍は、ついにロシア領土内で、不正規戦を仕掛け始めました。これは危険な賭けです。彼らは「パルチザン」と称していますが、別の角度から見れば、これは「テロ」と呼ぶこともできます。そして、こうした不正規戦を後押ししているのは、米国・米軍なのです。ロシアへ不正規戦を仕掛けることは、ロシアに対して、ウクライナに対する戦争を続行する理由を与え、最終的にロシアと米国が直接対決する道を開きかねません。

※日刊IWJガイド「戦いはロシア領に飛び火! ロシア側はウクライナがロシア国内への攻撃の試みをやめない限り、ロシア軍は意思決定センターを標的にすると発表」2022.4.16号~No.3502号
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/50613

 米国の真の狙いは、実現できるかどうかは別として、恒久的に米軍が欧州を軍事的に支配し、ロシアを米国に抵抗できないレベルにまで弱体化することにあります。それが米国の単独覇権の維持・強化になると、少なくとも米国の一部、ネオコンらは思っているからです。

 ロシアのウクライナ侵攻は、その単独覇権の維持・強化戦略を推し進めるための口実として、巧妙に利用されました。「テロ」に踏み込んだウクライナが、米国に対してロシアを「テロ支援国家」に認定するよう迫っているのは、ブラック・ジョークとしか、言いようがありません。

 このウクライナ侵攻から始まったロシアへの圧力が、極東に飛び火して、台湾をめぐる米中の対立と連動する可能性もありえます。

 その場合、ウクライナや東欧・西欧がそうであるように、日本が米国にとって都合の良い対中ミサイル前線基地となってしまう危険性があります。日本がウクライナのような運命をたどり、国土を戦場として提供して、米国の戦争の道具と化してしまうようなことは絶対に避けなければいけません!

 また、日本政府が米国の対ロ制裁に「忠実」に従い、アジアの中では最も強い制裁を加えたため、反発したロシアは日本を「非友好国」扱いとし、極東において軍事演習を行って、威嚇しています。

※日刊IWJガイド「制裁措置に対抗、ロシアが日本を『非友好国』に指定! ドル建て債務もルーブルで支払い方針!!」2022.3.9号~No.3464号
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/50370

 日本が台湾有事によって、米国の戦争に巻き込まれた時、中国だけでなく、北朝鮮やロシアをも同時に相手して、日本が戦わなくてはならない可能性すらあるのです。

 米国の支援があっても、そんな戦いを現実に遂行できるのか、その上で、その3ヶ国に勝つことができるのかといえば、誰が考えてもほとんど不可能でしょう。

 勝敗以前に、日本は開戦早々、全土をミサイルで空爆されて、軍事拠点と重要なインフラを破壊されます。日本は現在のウクライナのような状態となり、経済や、国民生活は破綻します。ウクライナの今年のGDPは、現時点で昨年の半分となる予想です。日本も参戦となれば、そうしたレベルにまで落ちるでしょう。それを少々高齢化した日本国民が受け入れ、乗り切れるでしょうか。

 しかも日本は島国なので、ウクライナ国民の多くは陸続きの隣国ポーランド等へ逃れましたが、日本国民の多くは「難民」になることもできません。

 今、いたずらにロシアとの関係を悪化させることは、日本にとって負担やリスクが増えるだけで、何もメリットがありません。

 日本には原発が51基(そのうち稼働中のものは9基、稼働していない原発もプールに燃料がたくわえられている)存在するのです。これらは核自爆装置のようなものです。自国にミサイルが飛んでくる可能性のある戦争を、日本は遂行できるような国ではないのです!

 IWJは、中立の立場を守り、ロシアとウクライナの間でどのような確執が起きてきたのか、8年前、2014年のユーロ・マイダンのクーデターの時点から、ずっと注目して報じてきました。ぜひ、以下の特集を御覧ください。

※【特集】ウクライナ危機 2013年~2015年 ~ユーロ・マイダンクーデターからウクライナによるロシア語話者への迫害・殺戮まで~
https://iwj.co.jp/wj/open/ukraine

 2022年の2月23日、それまで何の前提もなく突然、ロシアのプーチン大統領が狂気にとりつかれて、ウクライナに侵攻し始めたのではありません。

 そこに至るプロセスがあります。独自取材を続けてきたIWJだからこそ、この事態に対してしっかりと客観視する視点をもつことができた、と自負しています。

 ロシア軍によるウクライナへの「侵攻前」のプロセスを伝えず、「ロシア侵攻」のみを大騒ぎして伝える思考停止のイエローペーパーに頼っていては、真実は見えてきません。

 公平に見て、ウクライナと米国のプロパガンダは、ロシアのプロパガンダよりはるかに巧みで、大胆かつ強引であり、ウクライナをロマンチックに見せたり、ロシアを悪魔に仕立て上げたりして、ハリウッド映画のように、多くの人を惹きつけています。

 しかし、その米国とウクライナのプロパガンダを、日本のマスメディアまでが鵜呑みにして垂れ流ししているようでは、ジャーナリストの本来の役割を放棄していると言わざるをえません。

 こんな偏向報道ばかりの状態が続けば、その先には、国の命運を分けるような分岐点で大きな判断ミスを招き、愚かなマスメディアが愚かな世論誘導をしてしまって、国を破綻に導く可能性を否定できません。

 我々IWJは、どんなに石つぶてを投げられようとも、メディアの王道を歩み、客観的で、中立的で、公正な報道をし続けます。

 米国につき従っていきさえすれば、安全で繁栄も約束される、というのは、第二次大戦後の米国が、ゆるぎなく、軍事力も経済力も圧倒的に強大で、余裕があり、そしてまだしもモラルが残っていた時代の話です。現在の米国は、昔日の米国ではありません。

 既存の大手新聞、テレビなどの御用マスメディアに頼っていては、こうした現実は、まったく見えてきません。国民の目を現状からそらせるような情報操作ばかりが行われ続けているからです! IWJは、国民をないがしろにして戦争準備を進める政府と、そのプロパガンダ機械と成り果てたマスメディアに対して、これでいいのか! と声を上げ続けていきます!

 こうしたことがIWJに可能なのは、市民の皆さまに直接、支えられているからです。特定のスポンサーに頼らずとも、活動することができる独立メディアだからです! 何者にも縛られず、権力に忖度せずに、真実をお伝えしてゆくことが、市民の皆さまのお力で可能となっているのです。

 非会員の方はまず、一般会員になっていただき、さらに一般会員の皆さまには、サポート会員になっていただけるよう、ぜひご検討いただきたいと存じます!

 その会費と、ご寄付・カンパによって支えられてはじめて、IWJは、市民の皆さまのために役立つ、真の独立市民メディアとして活動を継続し、その使命を果たすことが可能となります。

 マスメディアが報じない事実と真実を報道し、売国的な権力への批判を続け、主権者である日本国民が声をあげ続けることができるようにすることが、今、絶対に必要なことであり、それが我々IWJの使命であると自負しています。

 本年、2022年は、参院選もあります。主権を外国に売り渡すがごとき、売国的な改憲勢力は、改憲による緊急事態条項の憲法への導入を狙っています。この緊急事態条項は、国民主権と議会制民主主義を根こそぎ奪うものです。その先には、終わりのないファシズムと、国民の声に一切耳を貸さない、問答無用の戦争が待ち受けています。今年は、本当に日本の分水嶺の年となります!

 決して負けられないこの戦いに、私は、IWJのスタッフを率いて全力で立ち向かいたいと腹をくくっています! 皆さまにはぜひ、ご支援いただきたくIWJの存続のために、会員登録と緊急のご寄付・カンパによるご支援をどうぞよろしくお願いしたく存じます。

 下記のURLから会員登録いただけます。ぜひ、会員登録していただいてご購読・ご視聴お願いいたします。
https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

※ご寄付・カンパを取り扱っております金融機関名です。どうぞ、ご支援のほどよろしくお願いします。

みずほ銀行
支店名 広尾支店
店番号 057
預金種目 普通
口座番号 2043789
口座名 株式会社インデイペンデント ウエブ ジヤーナル

城南信用金庫
支店名 新橋支店
店番号 022
預金種目 普通
口座番号 472535
口座名 株式会社インディペンデント.ウェブ.ジャーナル

ゆうちょ銀行
店名 〇〇八(ゼロゼロハチ)
店番 008
預金種目 普通
口座番号 3080612
口座名 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル カンリブ

 IWJホームページからもお振り込みいただけます。

※ご寄付・カンパのお願い
https://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

 どうか、ご支援のほど、よろしくお願い申し上げます!

岩上安身拝

■ご寄付者様からメッセージをいただきました。「戦争はいつもそうですがある特定の人間、ある特定の集団、ある特定の国の利益を追及することによってもたらされます。それが誰であるのかをIWJはするどく暴いてきたと思います」、感謝を込めて紹介させていただき、岩上安身がお返事を書かせていただきました。

 ご寄付者様からメッセージをいただきました。

 メッセージひとつひとつに、岩上安身が返信を書かせていただきます!

 嬉しい励ましのメッセージ、あるいは、ご質問やご提案などにもお答えしますので、ぜひお寄せください! ただし、会員の方で、ご寄付者様からのメッセージのみとさせていただきます!

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 リベラルな人であれ保守的な人であれ、ロシアを一方的に非難する人たちに共通しているのは、1991年のソ連崩壊以降の西側のロシア敵視策、とりわけ2014年の右派セクターによる計画的にしくまれたクーデターと、その直後に事態収拾のために結ばれたミンスク合意について語ることが一切ないということです。何かを語れば、常に昔のエピソードや歴史を引き合いに出す言論人にして然りです。

 そしてもう一つ、「ロシアが要求しているウクライナの非ナチ化もゼレンスキーがユダヤ人だということを見れば分かるように荒唐無稽な作り話だ」というものです。

 これも、ナチスとユダヤ人が手を握りあって同じユダヤ人を迫害し、今のイスラエル建国につながった歴史を意図的に無視しているか、あるいはこのような歴史を知らないことによる思い込みでしかないでしょう。

 「ユダヤ人と反ユダヤの極右が手を組む? 」にわかには信じられない話と思うかもしれませんが、2014年のユーロ・マイダンでの惨劇の際には、右派セクターと行動を共にした「青ヘル隊」と呼ばれる元イスラエル兵(IDF=israel defense force)が、銃を片手にはせ参じていたことが当のイスラエルのメデイアで報じられていることを、IWJのインタビュー第443回で板垣雄三氏が示しています。

 また、オリバーストーン監督のRevealing Ukraine 2019(乗っ取られたウクライナ)や岩上氏も語っているように、ユダヤ人のウクライナオリガルヒが外国に居ながら国の資産を簒奪し、同胞を食い物にしている一方で、親露派の人たちを弾圧するために、そのような一部の特権を手にしたユダヤ人がネオナチ武装集団「アゾフ連隊」の創設にも手を貸していたというのは本当のことでしょう。

 私たち日本人に分かりやすいたとえ話をすれば、政府中枢に喰い込み「若者には貧しくなる権利がある」「日本から正社員という言葉をなくす」と言って、同じ日本人である多くの人々を赤貧の状態にまで追いつめている竹中平蔵と同じ穴の狢だということです。

 彼らにとっては民族や宗教や大義などどうでもよく、ただひたすら自分の利益だけが大事なのであって、そのためには誰とでも手を組み、同族の人の命など毛程にも思っていないのだろうと思います。

 戦争はいつもそうですが、ある特定の人間、ある特定の集団、ある特定の国の利益を追及することによってもたらされます。

 それが誰であるのかをIWJはするどく暴いてきたと思います。

 今後とも頑張って下さい。(M.T.様)

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 M.T.様

 ありがとうございます!

 ウクライナは、10年以上の年月をかけて準備され、ワシントンがロシアと戦うための「道具」にされました。戦い、死ぬのはウクライナ人です。停戦や平和を求める声を今のウクライナであげれば、ロシアのスパイ扱いされ、「超法規的」に殺されかねません。

※■ツイッター「IWJ_Sokuho」4月26日・27日、プーチン大統領がグテーレス国連事務総長と侵攻後、初会談。マリウポリでウクライナ軍が民間人を「人間の楯」にしていると批判、国連による人道回廊設置を認める!米国は欧州最大の米軍基地で同盟国40カ国と会合、今後定例化で長期化へ対応! 中立非武装で紛争を監視するはずのOSCEが、2014年から8年にわたるドンバス地方でのウクライナ軍による民間人迫害の事実を隠蔽、その上、ウクライナ軍に迫撃砲弾を提供!? ロシアは初めてポーランドとブルガリアへのガス供給停止!(日刊IWJガイド、2022年4月28日号)
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/50682#idx-6

 日本もまた、東アジアにおいて、中国・北朝鮮とにらみあい、さらに加えて、日本政府が米国に追随してロシアに制裁を課したために、ロシアから「非友好国」扱いを受けることになり、日露の国境は未確定なままになっています。きわめて不安定な状態です。

 日米安保がある、とはいっても、在日米軍基地や洋上の第7艦隊は中国のミサイルの格好の標的となりますので、米軍は後方へ退避することになります。

 最前線に立たされるのは、高額な米国製の兵器をもたされ、中距離ミサイルを配備した日本列島です。「敵基地」を攻撃しようがしまいが、列島にはミサイルが雨あられと降り注ぐことでしょう。「覇権戦争の道具」にされたウクライナの悲劇は、日本人にとっても他人事ではないのです。

 猛スピードで「第3次世界大戦」へ向かおうとしているが如き、オースティン米国防長官のドイツのラムシュタイン空軍基地における演説を聞いていると、欧州各国も日本と同様に、米帝国の奴隷的従属国なのだ、ということが実感されて、EUというまとまりの自律性は、幻想だったのだと、つくづく思い知らされます。

 それに対し、インドの姿勢が目をひきます。昨日会員の方にお届けした号外第23弾を、御覧いただけましたでしょうか?

※【号外第23弾】「インドのメディアがロシアの石油は秘密裏に欧州に出荷されているとスクープ! ロシアのタンカーでは目的地不明のタグが大活躍! 西側は自分たちにはローカル・スタンダードがあると考えている」
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/50682#idx-6

 米国からにらまれるのを恐れて、表向き、ロシアを非難し、制裁に加わりつつ、その裏ではロシアとの間で闇取引をしてこっそり石油を手に入れている欧州の窮状がインドの調査報道によって暴露されています。それならばそうと、表で公式的に欧州の現状を述べ、制裁には参加できない、と言い張り続けるべきだったと思いますが、それができなかったのでしょう。

 このいかにも苦しい建前と本音の落差。そうして表裏の使い分けをしてでも、資源に恵まれ、軍事的にも優位に立つ米国のご機嫌をとらなければならないのが欧州の現実なのだと思われます。

 西側はインドに向かっては「禁輸を求め」て「説教」し、自分たち欧州はひそかにロシアと闇取引をしているわけです。そうしたダブルスタンダードを使い分ける西側諸国を、インドメディアは「偽善の極みです」と断じます。

 インドは、中国包囲網のクアッドには加わりつつも、ロシアを制裁し敵対する同盟には、いくら欧米日各国首脳が直に説得しようとしても断固として加わりません。インドはあくまでも、「国家主権」を貫き、自国の国益に従って動きます。中国やロシアやインドネシアやブラジルや南アフリカやその他の国々と同じです。

 「国家主権」が、彼らにはあり、それを守ろう、という意識もあるのです。そうした意識が高い国ほど、米国からにらまれるのは、米国がいかに、自らを「例外主義」的な帝国として自認し、世界の他の国々の独立主権を苦々しく思い、いつか必ず服従させてやると思っているという証しです。

 どうやらウクライナ危機は、米国一極集中覇権に支配された世界を望むのか、多様化された世界を望むのか。分水嶺となってきました。

 これからの時代、どちらかの世界を選択しなければならないのでしょう。あるいはそれは、世界的な経済危機のただ中での破局的な戦争という形で、決着がつくのかもしれません。

 戦争という手段を用いることなく、平和的に、主権を回復し、多極化された世界で、自分の居場所を見つけることができるようにすること、それが独立国家日本の国民の目標とならなければならないと思っています。長い道のりになりますが、日本がこれ以上、道の選択を誤り、亡国の憂き目にあうことは避けなければなりません。

 微力ながらIWJは、報道・言論を通じて、力を尽くしていきたいと存じます。

 どうぞ、ご支援をよろしくお願いします。

岩上安身

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◆中継番組表◆

**2022.4.29 Fri.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【IWJ_YouTube Live】17:00~「神宮外苑再開発連続学習会 第2回 ―内容:『先生に聞いてみよう、神宮外苑の樹木と都市計画・基本のキ』」
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/featured

 「神宮外苑を守る有志ネット事務局」主催の学習会を中継します。これまでIWJが報じてきた神宮外苑関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e7%a5%9e%e5%ae%ae%e5%a4%96%e8%8b%91

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◆中継番組表◆

**2022.4.30 Sat.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【IWJ・エリアCh1・兵庫】「参院選に関する内容」
視聴URL: http://twitcasting.tv/iwj_areach1

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◆昨日アップした記事はこちらです◆

ベラルーシは12月27日、ロシアの核兵器を国内配備できるよう改憲! プーチン大統領は核戦力準備態勢指示! 近隣NATO諸国のミサイル撤去求め、差し違え覚悟の「本気」!! 「ウクライナ危機」は「核戦争危機」次元に!!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/505237

【IWJ速報3月3日、4日】『RT』ウクライナとの交渉のためにロシアの代表団が到着。両国間の第2ラウンドの協議は水曜日にベラルーシで継続される予定
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/505206

【IWJ速報3月5日】NATOは4日、ウクライナが求めている飛行禁止区域の設定について、NATOが直接的に介入すれば、欧州全土を巻き込む広範な戦争に発展する恐れがあるとして、現時点では設定しない方針を示した
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/505209

【IWJ速報3月6日】六辻彰二氏はウクライナに集まる外国人部隊は「結果的に、極右による多国籍の大軍団を生みかねない」とし、ウクライナが第二のシリアになる危険性を指摘
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/505214

【IWJ速報4月26日・27日】プーチン大統領が国連事務総長と侵攻後初会談! 米国が同盟国40カ国と会合! OSCEが、情報隠蔽と砲弾提供!? ロシアはポーランドとブルガリアへのガス供給停止!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/505268

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■米ツイッター社、E.マスク氏の買収提案を受け入れ合意!「現代のメディア王」となるマスク氏は、言論の自由とヘイト・フェイクの排除にどう折り合いをつけるのか!?

 米ツイッター社が4月25日、イーロン・マスク氏の買収提案を受け入れることで合意しました。

 26日付けブルームバーグは、買収額を440億ドル(約5兆6400億円)とした上で、「マスク氏の提案をツイッター取締役会は全会一致で承認した。買収は年内に完了する見込み」「事情に詳しい複数の関係者によると、マスク氏が手を引くことを決めたり買収計画が白紙に戻った場合、同氏が違約金支払いの義務を負う取り決めが合意内容に含まれている」と報じています。

 このブルームバーグの記事によると「ツイッター株は買収合意が伝えられると一時取引が停止されたが、取引再開後に上昇し、5.7%高の51.70ドルで終了した」とのことです。

※マスク氏がツイッター買収で合意-440億ドル、非上場化へ(ブルームバーグ、2022年4月26日)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-04-25/RAWSKPDWX2PU01

※ここから先は【会員版】となります。会員へのご登録はこちらからお願いいたします。ぜひ、新規の会員となって、あるいは休会している方は再開して、御覧になってください!

https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

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■ロシアのラブロフ外相が国営テレビのインタビューで「第三次世界大戦」「核戦争」の危機について発言!(第2回)バイデン政権との間で行われてきた戦略兵器削減条約の延長に関する話し合いを、米国側が放棄したと述べ、米国の単独覇権主義と「例外国家」観を批判!!

 ロシア外務省が、現日25日に国営テレビ『チャンネル・ワン』の番組『ビッグゲーム』で放送されたセルゲイ・ラブロフ外相へのインタビューを、テキストにしてホームページに掲載しました。

 このインタビューで、ラブロフ外相は、「第三次世界大戦」「核戦争」の危機について、バイデン政権との間で行われてきた戦略兵器削減条約の延長に関する話し合いを、米国側が放棄したと述べ、米国の単独覇権主義と、米国だけは自分達の「ルール」のもと、何をしても許されるという「例外的な国家」観を批判しています。

 さらに、国連安保理常任理事国5か国からロシアを排除しようとする動きに対し、ロシア側の反論と批判を展開し、ウクライナとの和平交渉の場での、ウクライナ側の不誠実な対応を明らかにしています。

 ラブロフ外相の、こうした主張は、当然ロシア側のプロパガンダと受けとめることができますが、その主張には、歴史的な奥行きと視野の広さがあり、新たな知見も得られます。

 ロシアを「敵方」とみなすならばなおのこと、そのロジックを知らなくてはなりません。

 「彼を知り、己を知れば、百戦危うからず」とは、「孫子・謀攻編」に出てくる有名な格言です。「敵(ロシア・中国他)について知らず、味方(米国・ウクライナ・NATO他)についても知らず、己(日本)についてはもっと知らず」では、戦争をするとかしないとか、勝ち負け以前に、生き残ることすらできません。

 日本のマスメディアが、そろいもそろって情報操作を行っているということは皆さまご存じの通りですが、誰を騙しているかといえば、我々日本国民を騙しているのです。目隠しをされていては、戦うことも逃げることも生き残ることもできません。

 IWJは、「敵」を知り、「味方」と「己」を知るためにも、ロシアの「知将」ともいうべきベテランの外相、ラブロフ氏のインタビューテキストを、独自に仮訳しました。3回に分けてお届けします。

 一昨日(4月27日号)掲載した第1回の日刊ガイドに続き、本日掲載する第2回では、ラブロフ外相が米国やNATOに対して大きな不信感を抱いていることが伝わってきます。

 ラブロフ外相は、NATOがウクライナに武器を提供し「火に油を注ぐ」ことで「紛争を長引かせ、ロシアがますます苦しむように、ウクライナ人に最後の一兵までロシアと戦うことを強要しようとしている」と批判しています。興味深いことですが、これは、レーガン政権の外交アドバイザリーを務めた保守の論客・ダグ・バンドゥ氏の論文「ワシントンはウクライナ人が最後の1人となるまでロシアと戦う」というタイトルと同じ言葉づかいの批判です。

※日刊IWJガイド「ワシントンはウクライナ人が最後の1人となるまでロシアと戦う」 米国の保守の論客・ダグ・バンドゥ氏がバイデン政権を批判する論文を発表」2022.04.25号~No.3511号
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/50668

 西側がウクライナに武器を送り込んでいるのは、紛争以前からです。ラブロフ外相は、ロシア嫌いの米欧が、ドンバス地域での紛争のためにウクライナに武器を送り込み、ウクライナをNATOに加盟させようとしていることが、ロシアにとって直接の脅威であり、「争点」だと指摘しています。

 侵攻前、ロシアは「政治的・軍事的なブロックを拡大することなく、すべての国の安全保障を一括して提供する方法」として、条約案を提案しましたが、米国とNATOはこれを拒否しました。

 ラブロフ外相は、NATO拡大の目的を「米国の指揮下にある領土を搾取」し、「一極集中の世界を強化し、永続させようとすること」だと批判しています。

 そして、自国の利益が脅かされていると判断すると、国際法や国連憲章を考慮することなく、自分達のルールで民間人を爆撃する米国の「例外的な国家」観こそが問題だと指摘しているのです。

 米国の持つ「例外主義」について、岩上安身は今年4月4日、ジャーナリストの大野和基氏へのインタビューの中で説明しています。ぜひ、御覧ください。

※アメリカは、幻想・妄想を自分だけの真実として信じる『ファンタジーランド』!非現実的な陰謀論とヘイトクライムが爆発的に増加するアメリカの現実~岩上安身による 国際ジャーナリスト 大野和基氏インタビュー
https://www.youtube.com/watch?v=QpGEXNa3Ofs

※米国だけは何をしてもいいという例外主義、米国は幻想を自分だけの真実として信じる「ファンタジーランド」~岩上安身によるインタビュー 第1072回 ゲスト国際ジャーナリスト大野和基氏 2022.4.4
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/504322

 また、ラブロフ外相が語っているウクライナ侵攻前の情勢については、理解を深めるために、ぜひ岩上安身による孫崎享氏インタビューもあわせて御覧ください。

※「この国(日本)には考える場所がない」東の「台湾有事」危機と西の「ウクライナ危機」が同時に迫る!~岩上安身によるインタビュー 第1066回 ゲスト 元外務省国際情報局長 孫崎享氏 2022.1.27
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/501593

※「米国の方が現状変更」!「東の『台湾有事』危機と西の『ウクライナ有事』危機が同時に迫る!(続編)」~岩上安身によるインタビュー 第1067回 ゲスト 元外務省国際情報局長 孫崎享氏 2022.1.31
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/501693

※ウクライナ東部独立は悪? 東の「台湾有事」危機と西の「ウクライナ有事」危機が同時に迫る!(第3回)~岩上安身によるインタビュー 第1068回 ゲスト 元外務省国際情報局長 孫崎享氏 2022.2.18
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/502334

※ロシア軍侵攻で世界に衝撃!東の『台湾有事』危機と西の『ウクライナ有事』危機が同時に迫る!(第4回)~岩上安身によるインタビュー 第1069回 ゲスト 元外務省国際情報局長 孫崎享氏 2022.3.3
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/503032

※【第546-548号】岩上安身のIWJ特報! 「この国(日本)には考える場所がない」 東の「台湾有事」危機と西の「ウクライナ危機」が同時に迫る! 岩上安身による元外務省国際情報局長 孫崎享氏インタビュー 2022.4.1
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/503667

※Интервью Министра иностранных дел Российской Федерации С.В.Лаврова программе <Большая игра> на <Первом канале>, Москва, 25 апреля 2022 года(ロシア外務省、2022年4月25日)
https://mid.ru/ru/foreign_policy/news/1810694/

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https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

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■<新記事紹介>「ワシントンはウクライナ人が最後の1人となるまでロシアと戦う」!! 米国のレーガン政権で外交アドバイザーを務めた保守の論客・ダグ・バンドゥ氏が強烈にバイデン政権を批判する論文を発表! 論文の副題は「キエフは選択に直面している。国民のために平和を作るか、仮の友人たち(米国とNATO他)のために戦争をするか」。

 レーガン政権で外交アドバイザリーを務め、現在はケイトー研究所のシニアフェローとして、多数のメディアで執筆活動を行う米国のコラムニスト、ダグ・バンドゥ氏が、隔月刊誌『The American Conservative』のウェブ版に、4月14日「ワシントンはウクライナ人が最後の一人になるまで戦う」という論文を発表しました。

※Washington Will Fight Russia To The Last Ukrainian(The American Conservative、2022年4月14日)
https://www.theamericanconservative.com/articles/washington-will-fight-russia-to-the-last-ukrainian/

 この論文の副題は、「キエフは選択に直面している。国民のために平和を作るか、仮の友人たちのために戦争をするか」となっています。

 この論文は、ダグ・バンドゥ氏による強烈な米国批判です。

 バンドゥ氏は「ロシアのウクライナに対する戦争は激化している。米国と欧州はキエフを支援し続けている。しかし、和平のためではないようだ。むしろ、同盟国は、ゼレンスキー政権が最後のウクライナ人になるまでモスクワと戦う限り、ゼレンスキー政権を支持する用意がある。これは、キエフに対する欧米のアプローチである」と書き起こしています。

 さらに、バンドゥ氏は、ウクライナが西側にとって名高い大義になったと次のように述べるのです。

 「ウクライナは西側諸国にとって名高い大義になった。普段は国際情勢にあまり関心を示さない人たちが、ウクライナ人のために、で一色に染まっている。熱狂的な支持者たちは、中国の文化大革命から自己批判の実践を借りてきて、ロシアのスポーツ選手や歌手、指揮者などに『プーチンを糾弾して告白しろ、さもなくば職を失うぞ』と迫っている」

 バンドゥ氏は、武器供与を行っているNATO諸国について、次のように述べます。

 「同盟国政府はキエフに豊富な武器を提供し、モスクワに耐え難い制裁を課しているが、これらはすべてウクライナを戦争に巻き込んでおくためのものである。米国や欧州は、戦闘に参加するつもりはないと明言している。ウクライナ人が戦えるように武器を渡そう、そうだとも。ウクライナ人が戦えるように支援しよう、いや言い過ぎた」

 こう述べてから、バンドゥ氏は、同盟国はウクライナの人々が必要としている平和を支援しない」と、非常に正論を述べます。

 「最も気がかりなのは、ウクライナの人々が最も必要としている平和を、同盟国が支援しようとしないことである。コラムニストのテッド・スナイダーは『戦争を始めることに次いで非難されるべき行為は、より多くの人々が死に、結果が改善される見込みがほとんどないのに戦争を継続させることだろう』と述べているが、『米国はウクライナの外交的解決を妨害している』という証拠がある」

 そして、バンドゥ氏は、ロシアの撃退がウクライナにとって最良の結果だが、それは不可能だと述べます。

 「明らかに、ロシアをきれいに撃退することが、ウクライナにとって最良の結果である。しかし、それは不可能である。モスクワは東部にかなりの領土を持ち、最終的にはさらなる獲得に力を注ごうとしているように見える。しかも、ロシアはまだ配備しきれていない火力の優位性を持っている。ロシア政府・軍部が自暴自棄になれば、武力行使に歯止めがかからなくなる可能性もある」

 さらに、紛争が長引くことの悲劇を次のように述べます。

 「いずれにせよ、戦争が長引けば長引くほど、死者の数と破壊の規模は大きくなる。ロシア人とウクライナ人の戦いは、近代的な競技場で、戦闘員だけに限定して行われているのではない。モスクワは都市を包囲し、空爆している。ブチャの町が証明しているように、残虐行為が行われている。紛争が長引けば長引くほど、悲劇は悪化していくだろう」

 詳しくは下記の記事を御覧ください!

「ワシントンはウクライナ人が最後の1人となるまでロシアと戦う」!! 米国のレーガン政権で外交アドバイザーを務めた保守の論客・ダグ・バンドゥ氏が強烈にバイデン政権を批判する論文を発表! この戦争の主語は「ワシントン」であり、最後の1人まで戦わされるのは「ウクライナ」! これは「正義」の戦争なのか!?
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/505301

■<新記事紹介>ベラルーシは12月27日、ロシアの核兵器を国内配備できるよう改憲! プーチン大統領は核戦力準備態勢指示! 近隣NATO諸国のミサイル撤去求め、差し違え覚悟の「本気」!!「ウクライナ危機」は「核戦争危機」次元に!!

 2022年2月27日、プーチン大統領が核戦力の準備を指示するとともに、ベラルーシではロシアの核を自国内に配備できるよう、国民投票で改憲を決定しました。「ウクライナ危機」は「核戦争の危機」にレベルを変えようとしています。

 こうした動きを非難する米国や欧州各国の側は、政府もメディアも、ロシアが要求する東欧の中距離ミサイル撤去の件はスルーしていることから、実は核配備の意図があることがうかがわれます。弾頭だけ核弾頭に取り替えれば、いつでも戦術核ミサイルになりうるのです。

 もし、ウクライナ紛争がNATO対ロシアの戦いに、どこかの時点で「転化」した場合は、NATOには米国が含まれており、その米国と日本は日米安保条約を結んでおり、しかも解釈改憲によって、自動的に参戦することになる可能性が高いのです。

 ロシアへの経済制裁に参加し、ロシアから「非友好国」とされた日本は、ロシアの東の端で国境を接しており、核保有国ロシアとNATOとの戦争が現実になれば、日本も参戦させられるはめになる。その可能性は決して小さくはありません。

 プーチン大統領の核戦力準備は、彼が東欧からのミサイル撤去を求めて、差し違え覚悟の本気で立ち向かおうとしていることを示しています。

 詳しくは下記の記事を御覧ください!

※ベラルーシはロシアの核兵器を国内配備できるよう改憲! プーチン大統領は核戦力準備態勢指示! 近隣NATO諸国のミサイル撤去求め、差し違え覚悟の「本気」!! 「ウクライナ危機」は「核戦争危機」次元に!!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/505237

■<お詫びと訂正>日刊IWJガイド4月28日号の「ツイッター「IWJ_Sokuho」4月26日・27日」で、サキ報道官の発言の日を26日としましたが、25日の誤りでした。ここにお詫びし、訂正いたします。

 平素より日刊IWJガイドをお読みいただき、ありがとうございます。会員の方より、オースティン米国防長官の「ロシアの弱体化」を望んでいると発言した日時についてご質問をいただいたことから、サキ報道官の発言の日に誤りがあることがわかりました。大変、申し訳ありませんでした。

 オースティン長官による、米国がロシアの「弱体化」を望んでいるという発言の日も明記していませんでした。ここにお詫びをし、訂正いたします。また、サキ報道官の発言のリンクも追加いたしました。

 オースティン氏の発言については、日時を明記しなかったために、26日にラムシュタイン空軍基地で発言したかのような印象を与えてしまいました。正しくは、オースティン米国防長官は24日、ブリンケン国務長官と共にキエフを訪問してゼレンスキー大統領に会い、翌日25日にポーランドで記者会見を開き、「ロシアが弱体化するところをみたい」と述べています。

【誤】

 オースティン長官は、米国がロシアの「弱体化」を望んでいると発言しました。本音が口をついて出たのだと思われますが、サキ大統領報道官は26日、ウクライナがロシアに破壊されるのを阻止するという米政権の目標に沿った発言だと弁明しています。

※【速報5269】CNN、26日:オースティン米国防長官はキエフを訪問した後、米国がロシアの「弱体化」を望んでいると発言。これについてサキ大統領報道官は26日、ウクライナがロシアに破壊されるのを阻止するという米政権の目標に沿った発言だと説明した。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1519208468850540544

【正】

 オースティン長官は25日、ポーランドで開いた記者会見で米国がロシアの「弱体化」を望んでいると発言しました。本音が口をついて出たのだと思われますが、サキ大統領報道官は25日ワシントンの記者会見で、「米政府はロシアの弱体化を恒久化することを目指しているのか」と記者から質問され、ウクライナがロシアに破壊されるのを阻止するという米政権の目標に沿った発言だと弁明しています。

※【速報5269】CNN、26日:オースティン米国防長官はキエフを訪問した後、米国がロシアの「弱体化」を望んでいると発言。これについてサキ大統領報道官は26日、ウクライナがロシアに破壊されるのを阻止するという米政権の目標に沿った発言だと説明した。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1519208468850540544

※Press Briefing by Press Secretary Jen Psaki, April 25, 2022(The White House、2022年4月25日)
https://www.whitehouse.gov/briefing-room/press-briefings/2022/04/25/press-briefing-by-press-secretary-jen-psaki-april-25-2022/

 オースティン長官の発言に対し、欧米各紙は、米国政府はロシアを弱らせることが目的なのか!ということで、一斉に大きく報じました。『ブルームバーグ』がYouTubeに発言部分を切り出していますので、こちらが確認しやすいかと思います。1分30秒くらいからのシーンが一番わかりやすいかと思います。

 ただし、動画のキャプションは「キエフで発言した」と間違っています。ご注意ください。

※U.S. Defense Sec. Austin: We Want to See Russia Weakened(Bloomberg Markets and Finance、2022年4月25日)
https://www.youtube.com/watch?v=M_pCZeOY94E

 それでは、本日も1日、よろしくお願いします。

※日刊IWJガイドのフルバージョン(会員版)は下記URLより御覧ください。
https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20220429

IWJ編集部(岩上安身、六反田千恵、尾内達也、木原匡康、城石裕幸、中村尚貴)

IWJ 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル
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