日刊IWJガイド・非会員版「4月は3日! 4月の目標額達成まであと、64万8566円足りません! 本日、10時と13時に2本の号外をお届けします! 」2022.4.28号~No.3514号


┏━━【目次】━━━━
■はじめに~号外のお知らせとご寄付・カンパのお願いについて

■【号外22弾のお知らせ】「制裁は本当にプーチンを止められるのか」!? 米国のロシア制裁を煽っていたニューヨーク・タイムズが「制裁の出口戦略」に言及する180度方向転換の社説を掲載! この社説の背景には、米国と同盟国による共同制裁が事実上破綻している現実がある!

■【号外23弾のお知らせ】スクープ! インドの調査報道機関『WION』が、西側諸国はロシアに対し、経済制裁を行っているものの、ロシアからの石油は闇取引で欧州各国へ渡っていると暴露する報道!

■4月は末まであと3日しかありません! 4月の月間目標額の達成までにあと、90万8780円足りません。今期の8ヶ月間の累積の不足金額は、297万8184円です! 4月の未達成分とあわせて362万6750円、4月末までに必要です! ウクライナ報道で孤軍奮闘するIWJをご支援ください!

■【中継番組表】

■ツイッター「IWJ_Sokuho」4月26日・27日、プーチン大統領がグテーレス国連事務総長と侵攻後、初会談。マリウポリでウクライナ軍が民間人を「人間の楯」にしていると批判、国連による人道回廊設置を認める!米国は欧州最大の米軍基地で同盟国40カ国と会合、今後定例化で長期化へ対応! 中立非武装で紛争を監視するはずのOSCEが、2014年から8年にわたるドンバス地方でのウクライナ軍による民間人迫害の事実を隠蔽、その上、ウクライナ軍に迫撃砲弾を提供!? ロシアは初めてポーランドとブルガリアへのガス供給停止!

■ロシアがポーランドとブルガリアにガス供給停止! ポーランドはバルト海ガスパイプライン建設で対抗!

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■はじめに~号外のお知らせとご寄付・カンパのお願いについて

 おはようございます。IWJ編集部です。

 本日、午前10時と午後1時に2本の号外をお届けします。

 1本目は、ニューヨーク・タイムズが、編集委員会名義の社説で、バイデン政権がロシアに科している経済制裁に対し出口戦略がないと、論評したものです。

 2本目は、インドの調査報道会社が、ロシアからのエネルギー資源は闇取引で欧州各国へ向かっていると暴露した記事です。

 これら、二つの号外は、バイデン政権がロシアに対する経済制裁を強めるなか、果たして本当に意味があるのか、ということを投げかける内容です。

 是非、以下の紹介文を御覧いただき、本文をお読みください。

 また、IWJは、皆さまのご寄付・カンパで成り立っております。4月の月間目標額まで90万8780円足りません。4月ものこすところ、あと3日です。

 ご支援のほど、よろしくお願いいたします。

■【号外22弾のお知らせ】「制裁は本当にプーチンを止められるのか」!? 米国のロシア制裁を煽っていたニューヨーク・タイムズが「制裁の出口戦略」に言及する180度方向転換の社説を掲載! この社説の背景には、米国と同盟国による共同制裁が事実上破綻している現実がある!

 4月22日付、これまで米国のロシア制裁を煽ってきたニューヨーク・タイムズが、編集委員会名義で、社として重要な社説を出しました。

 その社説のタイトルは「制裁は本当にプーチンを止められるのか」というものです。これは現在の米国を中心にした同盟国で行われている対ロシア経済制裁の有効性に疑問を投げかけるものです。

※Can Sanctions Really Stop Putin?(NYT、2022年4月22日)
https://www.nytimes.com/2022/04/22/opinion/sanctions-russia-ukraine-war.html

 ニューヨーク・タイムズの編集委員会は、ニューヨーク・タイムズ自身の説明によれば、「専門知識や調査、議論、長年にわたる特定の価値観に基づいた見解を持つオピニオン・ジャーナリストのグループ」であり「ニュースルームとは別組織」であるとのことです。

 オピニオン・ジャーナリストは、自らの見解を交えずにニュース原稿を書くニュースルームのジャーナリストとは違い、専門知識や調査、議論、特定の価値観に基づいた見解を持ち、それを表明する機会のあるジャーナリストです。この記事は、このオピニオン・ジャーナリストたちの一致した見解として、ニューヨーク・タイムズがバイデン政権に向けて意見を述べているものです。

 詳細は本日の午前中にお届けする、号外第22弾を御覧ください。

■【号外23弾のお知らせ】スクープ! インドの調査報道機関『WION』が、西側諸国はロシアに対し、経済制裁を行っているものの、ロシアからの石油は闇取引で欧州各国へ渡っていると暴露する報道!

 本日、号外の第23弾をお届けします。

 日本の大手メディアはまったく報じない、驚愕の内容になっております。

 昨日27日、ロシアがポーランドとブルガリアにガス供給停止というニュースが飛び込んできました。

※ロシア、ポーランドなどにガス供給停止 欧州に揺さぶり(日経新聞、2022年4月27日)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR270DI0X20C22A4000000/?unlock=1

 ガス供給を停止されたポーランドは、数年かけて、ガス停止を予想して準備を進めてきたことが、マテウシュ・モラヴィエツキ・ポーランド首相の昨日の談話からわかります。

 欧州において、ロシア産の天然ガス・石油は、産業や生活を支える生命線です。しかし、欧州は、ロシアがウクライナに侵攻して以降、米国を中心としてロシアに経済制裁を課してきました。表向き、石油は禁輸されていることになっています。

 天然ガス、石油輸出が主要な外貨獲得源であるロシアにとって、禁輸は極めて厳しい状況に陥ることになるはずです。

 しかし、インドの多国籍のジャーナリストで構成される調査報道機関『WION』が、4月23日に衝撃のスクープを配信しました。

 「西側はロシアからの石油輸入を隠そうとしているのか」と題するそのスクープは、米国と米国の同盟国はロシアに対し経済制裁を行っているというものの、実は、ロシアからの石油は闇取引で欧州各国へ渡っているという事実を暴露する記事です!

※Gravitas: Is the West trying to hide Russian oil imports?(WION、2022年4月23日)
https://www.wionews.com/videos/gravitas-is-the-west-trying-to-hide-russian-oil-imports-473083?fbclid=IwAR0I3qQFwnlKNd3zuE0VZPSrfZ47wPBuzZzohspr9Bh7Qcf_lU1vwnEVUIw

 米国を中心とする西側諸国は、ロシアに対する制裁を強めることで、ロシア経済を締め上げていると、豪語しています。しかし、『WION』の報道を読むと、ロシアからのエネルギー資源は渡っており、ロシアの、プーチン大統領に効果があるか疑問符がつきます。

 アジアの国であるインドには禁輸を求め、自分たち欧州はひそかにロシアと闇取引をしている「西側」諸国を、インドメディアは「偽善の極みです」と強い言葉で批判しています。

 もし、『WION』の報道内容が本当であるならば、プーチン大統領を止めることはできないでしょう。

 詳細は、本日お届けする号外23弾を御覧ください。

 本日、号外の23弾をお届けします。

■4月は末まであと3日しかありません! 4月の月間目標額の達成までにあと、90万8780円足りません。今期の8ヶ月間の累積の不足金額は、297万8184円です! 4月の未達成分とあわせて362万6750円、4月末までに必要です! ウクライナ報道で孤軍奮闘するIWJをご支援ください!

 おはようございます。IWJ代表の岩上安身です。

 IWJでは、今期第12期の年間の予算を立てる上での見通しとして、代表である私、岩上安身への報酬をゼロにすることを筆頭に、支出をぎりぎりまでにしぼった上で、IWJの運営上、必要なご寄付・カンパの目標額を、4月からは400万円といたしました。

 昨年8月から始まったIWJの今期第12期は、4月で9か月目に入りました。

 今期スタートの8月1日から3月末までの8か月間の累計の不足分は、あと297万8184円となりました。

 また、今月4月は1日から27日までの27日間で、284件、335万1434円、目標額の84%のご寄付・カンパをいただいています。ありがとうございます。しかし、4月末までにあと3日間です! 月間目標額に到達するには、64万8566円、まだ足りません!

 8ヶ月間の今期の累積の不足分297万8184円に、4月の未達分64万8566円を足すと、362万6750円が4月末までに必要となります。今期末は7月末までです。あと3か月強です! 今月4月を含めて、期末までの残り3か月と3日間で、不足分がゼロになるように、どうか皆さまのお力で、ご支援ください!

 IWJの会員数は現在3202人です。そのうちサポート会員は1099人です(2022年4月18日現在)。本当に心苦しいお願いではありますが、会員の皆さま全員が1133円ずつカンパしてくださるか、サポート会員の皆さまが全員1人3300円ずつカンパしてくださったならば、なんとかこの赤字は埋められます!

 伏してお願いいたします! どうか皆さまのお力で、この窮状をお助け願います!

 また、この目標額には、3月16日に宮城県・福島県で震度6強を記録した、福島県沖で発生した地震の際に起きた大規模停電の影響による、インタビューや動画配信に必要な設備の故障の修理費用、約70万円も含まれております!

 この故障が応急処置ではなく、完全に修理することができないと、再配信ができません! 現在、対応中ですが、まだ再配信ができるまでに至らず、ご不便をおかけしていて、申し訳ありません。ご理解をたまわれればと思います。

 引き続き、ご支援のほど、よろしくお願いいたします!

※ご寄付・カンパはこちらからお願いします。
https://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

 下記のURLから会員登録いただけます。ぜひ、会員登録していただいてご購読・ご視聴お願いいたします。
https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

※ご寄付・カンパを取り扱っております金融機関名です。どうぞ、ご支援のほどよろしくお願いします。

みずほ銀行
支店名 広尾支店
店番号 057
預金種目 普通
口座番号 2043789
口座名 株式会社インデイペンデント ウエブ ジヤーナル

城南信用金庫
支店名 新橋支店
店番号 022
預金種目 普通
口座番号 472535
口座名 株式会社インディペンデント.ウェブ.ジャーナル

ゆうちょ銀行
店名 〇〇八(ゼロゼロハチ)
店番 008
預金種目 普通
口座番号 3080612
口座名 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル カンリブ

 IWJホームページからもお振り込みいただけます。

※ご寄付・カンパのお願い
https://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

 どうか、ご支援のほど、よろしくお願い申し上げます!

岩上安身拝

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◆中継番組表◆

**2022.4.28 Thu.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【IWJ・Ch5】12:00~「経済安保法案の参議院採決を許さない!緊急アピール ―弁士:斎藤貴男氏(ジャーナリスト)、 井原聰氏(東北大学名誉教授)、海渡雄一弁護士、国会議員ほか」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch5

 「経済安保法案に異議ありキャンペーン」主催の緊急アピールを中継します。これまでIWJが報じてきたデモ・抗議行動関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/demonstration-protest-behavior

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◆中継番組表2◆

**2022.4.29 Fri.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【IWJ_YouTube Live】17:00〜「神宮外苑再開発連続学習会 第2回 ―内容:『先生に聞いてみよう、神宮外苑の樹木と都市計画・基本のキ』」
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/featured

 「神宮外苑を守る有志ネット事務局」主催の学習会を中継します。これまでIWJが報じてきた神宮外苑関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e7%a5%9e%e5%ae%ae%e5%a4%96%e8%8b%91

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◆昨日アップした記事はこちらです◆

「世界史の今の段階をどうとらえたらいいのか、再確認が求められている」ザ・ジャーナル編集主幹高野孟氏が「冷戦後の失敗」への対応策を提示!~4.20 中国から略奪した文化財の返還を求める緊急集会
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/504911

IWJ検証レポート! 「米国が狙った独露間の天然ガスパイプラインノルドストリームの阻止!! その1」~ウクライナ危機の背景には、ユーラシアに安定と繁栄をもたらす欧露間の天然ガスパイプラインでの結びつきを嫌い、仲を引き裂く米国の戦略が! 米国の狙い通り、ドイツとロシアを結ぶ新パイプライン「ノルドストリーム2」の認可が停止に!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/505188

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■ツイッター「IWJ_Sokuho」4月26日・27日、プーチン大統領がグテーレス国連事務総長と侵攻後、初会談。マリウポリでウクライナ軍が民間人を「人間の楯」にしていると批判、国連による人道回廊設置を認める!米国は欧州最大の米軍基地で同盟国40カ国と会合、今後定例化で長期化へ対応! 中立非武装で紛争を監視するはずのOSCEが、2014年から8年にわたるドンバス地方でのウクライナ軍による民間人迫害の事実を隠蔽、その上、ウクライナ軍に迫撃砲弾を提供!? ロシアは初めてポーランドとブルガリアへのガス供給停止!

 IWJは、ツイッターアカウント「IWJ_Sokuho」で、ウクライナ情勢をツイートしています。テレビでは流れない情報や、石油・天然ガスなどの資源問題、ウクライナの実情もあわせて、多角的にウクライナ情勢をお伝えしています。ぜひ、一度御覧ください。

※IWJ速報@IWJ_Sokuho
https://twitter.com/IWJ_Sokuho

 ロシアのラブロフ外相が、「第三次世界大戦」のリスクに言及しました。ラブロフ氏は25日、ロシア国営テレビのインタビューを受け、ハーバード大学の政治学者(ロシア担当の元国防次官補)グレアム・アリソン氏の言葉を引用して「現在の状況は1962年のキューバ危機と同じくらい危険だ」と指摘しました。IWJでは、このラブロフ外相発言を全文仮訳し、3回に分けて掲載しています。詳しくは日刊IWJガイドを御覧ください。

※【速報5171】ロシア外務省25日発表、国営『チャンネル1』セルゲイ・ラブロフ外相インタビュー インタビュアー「(前略)バイデン大統領のある発言には同意していただけると思います。第三次世界大戦を回避することが重要なのです。既存の危険性を念頭に置くべきでしょう」
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1518872085933981697

※ロシアのラブロフ外相が国営テレビのインタビューで「第三次世界大戦」「核戦争」の危機について発言!(第1回)「今は軍備管理・不拡散のルールはほとんどない」!! 米国とその同盟国は、国連憲章に反して、自分達のルールに従うよう強要し、世界を分断している!
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/50678#idx-4

 プーチン大統領は26日、首都モスクワを訪問した国連(UN)のアントニオ・グテーレス事務総長と会談し、ウクライナでの紛争終結に向けた交渉で合意に達するとの望みを今も持っていると表明しました。『AFP』はじめ、各紙が報じました。

※【速報5209】AFP、27日:ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は26日、首都モスクワを訪問した国連(UN)のアントニオ・グテーレス事務総長と会談し、ウクライナでの紛争終結に向けた交渉で合意に達するとの望みを今も持っていると表明した。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1519186604157718528

 プーチン大統領は、以下のように述べています。

 「軍事作戦が進行中だが、我々は外交路線で合意に達することを望んでいる。我々は交渉中であり、(協議を)拒否はしない」。
 
 プーチン大統領は、ウクライナとの停戦交渉が行き詰まっている理由として、ウクライナの首都キーウ近郊のブチャでロシア軍が民間人を虐殺したとの疑惑を挙げ、ロシア軍の関与を完全否定し、「犯人」を知っていると述べました。

 「ブチャの村で挑発行為があったが、ロシア軍はまったく関係ない」、「どのような手段で、どんな人々がこの挑発を準備したのか知っている」。

 プーチン大統領は、ウクライナ情勢悪化の理由は2014年に親ロ派のビクトル・ヤヌコビッチ元大統領が失脚した「反国家クーデター」にあると述べ、「ドンバス地域におけるジェノサイドを止めるため、ドネツク人民共和国とルガンスク人民共和国を承認せざるを得なかった」と主張しました。『スプートニク』が27日、報じました。

※【速報5214】スプートニク、27日:プーチン大統領は、「ドンバス地域におけるジェノサイドを止めるため、ドネツク人民共和国とルガンスク人民共和国を承認せざるを得なかった」と述べた。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1519186787692085248

 ドンバスにおける民間人に対するキエフ政権の犯罪については、Facebookで2014年から2022年までのキエフ政権の軍事犯罪やその他の犯罪を示す動画をロシア外務省が公開しています。残酷な場面がありますので、閲覧には注意してください。
 
※【速報5237】ロシア外務省がFacebookで2014年から2022年までのキエフ政権の軍事犯罪やその他の犯罪を示す動画を公開しています(残酷な場面があります。閲覧には注意してください)。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1519193145204146176

 また、駐日ロシア大使館も、ロシア人ジャーナリスト、アンドレイ・メドベージェフ氏による、ドンバス地域の悲劇、キエフ政権による絶え間ない攻撃、民間人の殺害、子供の殺害など、過去8年間のドキュメンタリーを公開しています。

駐日ロシア大使館「すべては、西側の主要メディアが断固として目をつぶり、人間の苦しみを無視、あるいは笑いものにしてきたものです。ドンバスとその人々の物語を知ってください」。

※【速報5239】駐日ロシア大使館がロシア人ジャーナリスト、アンドレイ・メドベージェフ氏によるドンバス地域の悲劇、キエフ政権による絶え間ない攻撃、民間人の殺害、子供の殺害など、過去8年間のドキュメンタリーを公開しています(英語字幕付き)。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1519193783552061441

 一方、グテーレス事務総長は、ロシアとウクライナが国連と協力して、ウクライナの民間人退避と支援物資輸送のための回廊を設けるよう呼び掛けました。グテーレス事務総長は、国連はロシアとウクライナ間の対話を支持しているとし、国連の主な目標はウクライナにおける人道状況を改善することだと説明しました。

 プーチン大統領は、これを受けて、アゾフスタリ製鉄所の敷地内から民間人を退避させる活動に、国連及びICRC(赤十字国際委員会)の参加を許可しました。

 ロシア軍はアゾフスタリ製鉄所を完全に包囲しているものの、強硬突破作戦を実施しないよう命令したため、現在戦闘行為は行われていないと主張しています。アゾフスタリ製鉄所については、ウクライナ側は連日のように攻撃を受けていると主張しています。

 プーチン大統領は、アゾフスタリ製鉄所のウクライナ軍が民間人の釈放を許可しないことが問題だと主張しました。民間人を拘束し続けることは犯罪行為に等しいと強く批判し、「人間の盾」にされている民間人の退避を積極的に支援する考えを示しました。

 日本の大手マスメディア、特にテレビは全局が、アゾフ連隊から映像素材の提供を受け、製鉄所構内にいた民間人の映像を放映し、アゾフの主張通りに、ロシア軍の攻撃によって民間人が逃げられないと報じてきました。映像素材の提供を受けたい一心で、アゾフの主張を代弁していれば、それは報道ではなく、プロパガンダに他なりません。

 さらにはTBS「報道特集」のように、アゾフ幹部におもねるように誘導質問をして、アゾフがネオナチではないと主張させ、アゾフのイメージチェンジに手を貸す番組すらありました。

 地下室にいる民間人が「人間の盾」にされていることが仮に明らかになったら、金平茂紀キャスターらは、自らの報道をどのように責任を取るつもりなのでしょうか。

 プーチン大統領とグテーレス国連事務総長の会談が行われたのと同じ26日、米国が主導する形で、ドイツのラムシュタイン空軍基地で米国とその同盟国40カ国による国防相会合が開催されました。

 ラムシュタイン空軍基地は、欧州最大の米軍基地であり、在欧米空軍司令部とNATOの航空部隊を統括する連合航空軍司令部として機能しています。

 米国のオースティン国防長官は、24日、キエフでゼレンスキー大統領と会談した足で、ラムシュタイン空軍基地を訪問しました。

 オースティン長官は、米国がロシアの「弱体化」を望んでいると発言しました。本音が口をついて出たのだと思われますが、サキ大統領報道官は26日、ウクライナがロシアに破壊されるのを阻止するという米政権の目標に沿った発言だと弁明しています。

※【速報5269】CNN、26日:オースティン米国防長官はキエフを訪問した後、米国がロシアの「弱体化」を望んでいると発言。これについてサキ大統領報道官は26日、ウクライナがロシアに破壊されるのを阻止するという米政権の目標に沿った発言だと説明した。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1519208468850540544

 『BBC』によると、オースティン長官は、「戦争の速さで行動しなければならない」と発言し、今後数週間は「ウクライナにとって非常に重要」であると語りました。米国がウクライナを使ってロシアと戦う、戦闘意欲に満ち満ちた発言です。

※【速報5221】BBC、27日:オースティン米国防長官は、「戦争の速さで行動しなければならない」と発言し、今後数週間は「ウクライナにとって非常に重要」であると語った。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1519187023692988416

 ドイツは、軍事機器を輸出しないという長年の方針を変えました。ドイツは約50基の移動式対空システムをウクライナに提供することに同意しました。

 『ロイター』は26日、ドイツは26日、ウクライナに対する初の重火器支援を発表した、と報じました。ランブレヒト国防相によると、ドイツ政府は25日に国内メーカーを通じて「ゲパルト対空戦車」を供与する方針を承認した、ということです。
 
 一方、スイス政府は26日、ゲパルト対空戦車に使用されるスイス製の弾薬再輸出について拒否権を発動したと発表しました。「スイスの中立性およびスイスの軍需品に関する法律の義務的な拒否基準」に基づく判断だということです。

 どこかチグハグな発表です。戦車は供与するが、弾薬はドイツが保有するだけで頭打ち、ということなのでしょうか。いずれにしても、ドイツを筆頭に欧州が米国の「命令」に逆らいきれない現実があらわになってきています。

※【速報5314】ロイター、26日:ドイツはウクライナに対する初の重火器支援を発表した。ランブレヒト国防相によると、政府は25日に国内メーカーを通じ「ゲパルト対空戦車」を供与する方針を承認した。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1519235483225964544

 英国は近く、ウクライナに長距離戦術ミサイル「ブリムストーン」(Brimstone)を供与すると、ジェイムズ・ヒーピー国防閣外大臣は英議会で発言しました。
 
※【速報5320】スプートニク、27日:英国 は近く ウクライナ に長距離戦術ミサイル「ブリムストーン」(Brimstone)を供与する。ジェイムズ・ヒーピー国防閣外大臣が英議会で発言した。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1519235723643461633

 ヒーピー国防相は、ウクライナがロシア国内の標的を攻撃するために、英国から寄贈された軍事装備を使用することは「完全に合法」であると主張しました。ウクライナがロシアの侵攻に対して防衛するだけではなく、ロシア領土内への攻撃を英国は支援する、というわけです。「防衛的な兵器」の供与ではなく、「攻撃用の兵器」の提供ですから、大きな転換です。ロシアは英国に対して今後、どういう態度を示すのでしょうか。

 『BBC』の分析を担うジェームズ・ランダール氏は、「ウクライナはロシアとの実存戦争を戦っているので、ウクライナ軍がロシア国境を越えて供給ラインを標的にするのは当然のこと」だと評しています。

 「実存戦争」とは、互いの存在を賭けての戦いという意味だと思われます。第二次大戦における独ソ戦の「絶滅戦争」を彷彿とさせる表現です。英国におけるこの認識は「絶滅戦争」と宣言したヒトラーのナチス・ドイツ軍と死闘したロシアにはすぐに届き、古い記憶を呼びさますことでしょう。「大祖国戦争」の戦勝記念日が近づく今、なおさらです。

 独ソ戦当時、ウクライナは当時、多くがナチスの側につき、ソ連赤軍と戦いました。逃げ場所のあるゼレンスキーと違い、ウクライナの一般国民は、どこまでこの歴史的記憶をたどり、どのような思いを抱くでしょうか。

 ランダール氏は、「ヒーピー国防相の発言は、この紛争へのNATOの深い関与を反映している。西側諸国が提供する武器はますます大きくなり、より強力になっている」とし、「ウクライナを守ることとロシアを攻撃することの間の境界線はますます曖昧になっている」と指摘しました。
 
 ロシア国防省は、ヒーピー国防相の発言を受け、ウクライナがロシアの領土を攻撃するように「挑発」したと、英国を非難しています。

 ロシア国防省は、ヒーピー英国防相が述べたような攻撃が発生した場合、キエフの「意思決定センター」を攻撃する準備ができていると述べました。「センターに西洋の顧問がいることは、報復の決定に影響を与えないかもしれない」と付け加えています。

 ロシアのラブロフ外相は、西側の武器提供が「火に油を注いでいる」とし、NATOが代理戦争に従事していると批判しました。こうしたエスカレーションによって、紛争が第三次世界大戦につながる可能性があるという警告を繰り返しました。

※【速報5225】BBC、27日:ロシアの防衛省は、ウクライナがロシアの領土を攻撃するように「挑発」したとして英国を非難し、セルゲイ・ラブロフ外相は、NATOが代理戦争に従事していると述べた。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1519187152542007296

 『ポリティコ』は26日、米国が主導してドイツのラムシュタイン空軍基地で開催した国防相会合について、論考「米国はウクライナのロシア撃退を支援するため、世界の同盟国を結集する」を掲載しました。

 「ウクライナ防衛協議会という名称は、まだ『プーチン打倒連合』とまではいかない。それでも、もし米国がロシアと積極的に戦うための世界的な同盟を結成することになれば、オースティン米国防長官が火曜日にドイツのラムシュタイン空軍基地で招集した約40カ国がその中核となる可能性がある。

 オースティンは、ウクライナへの支援を目に見える形で示し、ロシアの侵略に対抗するためにキエフを支援するために重火器を含む大量の軍事支援を急いでいる国々の連携を改善するために、彼らを招集したのだ」

※【速報5247】『ポリティコ』が26日、米国が主導してドイツのラムシュタイン空軍基地で開催した国防相会合について、論考「米国はウクライナのロシア撃退を支援するため、世界の同盟国を結集する」をだしました。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1519200770092310528

 『ポリティコ』によると、この「ウクライナの同盟国」会合に参加したのは40カ国、NATO諸国が中心となり、オーストラリア、日本、ケニア、ニュージーランド、韓国、チュニジアと世界各地に及んでいる、ということです。ウクライナのオレクシー・レズニコフ国防相も参加しました。

 日本が含まれていることを、日本のマスメディアでは大きく取り上げていません。事の重大さが伝わりません。日本国民の多くは、「第三次世界大戦」に参戦させられるかのうせいがあることを知らずにいます。

 オースティン長官は開会の辞で、以下のように述べました。

 「ウクライナはロシアのいわれのない侵略から主権を守るため、見事な仕事をした。

 そして、ウクライナの勇気と技術は、軍事史に刻まれることでしょう。硫黄島の戦いは36日かかった。バルジの戦いは40日間だった。そしてウクライナは今、62日間にわたりロシア軍を撃退してきた。

 あなた方の抵抗は、自由世界にインスピレーションを与え、NATOにさらなる決意を、そしてウクライナに栄光をもたらしたのである」

 オースティン長官の言葉の選び方は、第二次大戦と現在の戦線の拡大とを結びつけるもので、第三次世界大戦の開戦は必至だ、と宣言しているかのようです。彼は、米国の目標は、ロシアが近隣諸国に対してもはや侵略を行うことができないようにすることだと述べました。

 「我々はロシアが近隣諸国を脅かすことを難しくし、そうすることができないようにしたいのです」。

 夜の記者会見でオースティン長官は、今後、毎月この会合を開くと述べました。「ウクライナの同盟国」が長期の紛争に備えているという表明です。

 「今日の集まりが、ウクライナの自衛に関する月例コンタクトグループとなることを発表できることを誇りに思う。コンタクトグループは、我々の努力を強化し、支援を調整し、今日の戦いとこれからの戦いに勝つことに集中するための、善意の国のための手段となるだろう」。

※【速報5252】Politico、26日:オースティン米国防長官「今日の集まりが、ウクライナの自衛に関する月例コンタクトグループとなることを発表できることを誇りに思う。コンタクトグループは、(続く)https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1519202886135468038

 米国内でも、NATOとともにウクライナ侵攻に深く関与していくバイデン政権への批判の声が出ています。

 『CNN』は、ケンタッキー州の共和党上院議員ランド・ポール氏が、ロシアのウクライナへの「侵略の正当性はない」と述べた上で、「侵略には理由がある」と指摘しました。

 ポール議員は、ウクライナとジョージアはかつてソビエト連邦の一部であったと指摘し、ロシアが「レッドライン」だと言っていた、ウクライナのNATO加盟を米国が「煽動」したことが侵略を引き起こしたのではないか、とブリンケン国務長官に問いただしました。

 ブリンケン長官は「これらの国々が彼らの将来と彼ら自身の運命を決定するのは権利である」言い、彼らの歴史はロシアに彼らを攻撃する権利を与えていないと主張しました。

 しかし、米国や欧州諸国の、ウクライナへの政治的介入や桁外れの軍事支援をみると、「彼らの将来と彼ら自身の運命を決定する権利」を尊重していないのは、米国や欧州諸国も同じではないかと思えてきます。ウクライナの国民は今、ゼレンスキー政権の方向性に反対意見を述べる自由がありません。野党はことごとく活動を禁止され、最大野党の党首は逮捕されています。マスメディアもすべて統制下にあります。

 2014年のユーロマイダンクーデター当時、ウクライナ国民の誰が、自国が第三次世界大戦の主瀬能となると想像したでしょうか!?

※【速報5263】CNN、26日:ケンタッキー州の共和党上院議員ランド・ポール氏がウクライナとジョージアはかつてソビエト連邦の一部であったと指摘したとき、国務長官アントニー・ブリンケンは26日に力強く反論した。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1519207031991058433

 米国は「ロシア軍は失敗している」と繰り返し主張していますが、ロシアは、東部ドンバス地域で一斉攻撃体制に入り、マリウポリを包囲し、南部ヘルソン州を制圧、オデッサをミサイル攻撃するなど、着々と攻撃の範囲を広げています。

 ロシア軍は、ヘルソンで今月27日(本日)に住民投票を行うと発表しました。住民投票では「ヘルソン人民共和国」の「独立」について尋ねるとしています。

 これに対して、ゼレンスキー大統領は25日、ロシア軍が占領したウクライナ南部のヘルソンで「住民投票」を実施するとの計画に「でっち上げの偽選挙だ」と猛反発しました。

 「ロシアは我々の国土のどこかで偽の『住民投票』を実施したいのか。やってみたとしても、ウクライナの占領を支持するためにロシア政府が『でっちあげた』他のあらゆる物事と同じように恥ずべきものとなるだろう」。

※【速報5286】CNN、26日:ロシア軍は、ヘルソンで今月27日に住民投票を行うと発表。住民投票では「ヘルソン人民共和国」の「独立」について尋ねるとしている。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1519222427779465217

 南部のミコライウでも、ロシア軍の攻撃が続いています。『RT』が、ミコライウ州知事の言葉を伝えました。

 ミコライウ州知事であるヴィタリー・キム氏は21日、ウクライナのニュースチャンネル『ウクライナ24』で「裏切り者は撃たれる」と、視聴者に警告を発しました。

 キム氏は、ロシア軍と協力している市民は「超法規的処刑」に直面するだろうと脅しました。事実、親ウクライナの活動家、ドンバスで戦った退役軍人らがロシア軍に情報漏洩していたと指摘しました。

 司会者は、以前に、ウクライナの最高幹部が裏切り者を排除する特殊部隊が設立されたと警告したことに言及しました。これに対し、キム氏は、秘密のユニットが実際にすでに作動していることを保証しました。

 『RT』によると、司会者は、放送を聞いているすべての人に、この事実を念頭に置くように促した、ということです。

 さらにキム氏は、ウクライナが優れた技術とIT機能で、事実上誰でも追跡できる特別サービスを開発したと述べました。

 「誰も正義から身を隠すことはできないだろう」。

 ただし、キム氏はその主張を裏付ける証拠を何も提供しなかった、とも『RT』は指摘しています。

※【速報5289】RT、26日:ミコライウ州知事であるヴィタリー・キム氏は21日、ウクライナのニュースチャンネル『ウクライナ24』で「裏切り者は撃たれる」と警告。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1519222535807995905

 キエフ市では26日、同市中心部に設置されていた旧ソビエト連邦時代のウクライナとロシアの歴史的関係を象徴する銅像が解体された、と『AFP』が報じました。

 ビタリ・クリチコ市長はソーシャルメディアへの投稿で、像の撤去を決めた理由として、ロシアのウクライナ侵攻を挙げました。

※【速報5283】AFP、27日:ウクライナの首都キーウ市当局は26日、同市中心部に設置されていた旧ソビエト連邦時代のウクライナとロシアの歴史的関係を象徴する銅像が解体された。AFP特派員が伝えた。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1519222319696445440

 キエフでは、25日から夜間外出禁止令が発令されたと、キエフ地域の軍事当局責任者が同日、SNS「テレグラム」への投稿で発表しました。29日まで、午後10時から午前5時の外出が禁じられる、ということです。

【速報5288】CNN、26日:ウクライナの首都キーウ(キエフ)に25日から夜間外出禁止令が出された。キーウ地域の軍事当局責任者が同日、SNS「テレグラム」への投稿で発表した。29日まで、午後10時から午前5時の外出が禁じられる。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1519222505017602048

 25日、ウクライナに隣接するモルドバ東部の親ロ派支配地域「ドニエストル共和国」の中心都市ティラスポリにある治安機関庁舎で25日、複数の爆発があったと、共同通信が26日報じました。

 ロシア国営メディア『RT』は、「ウクライナと国境を接する自己宣言国家トランスニストリアで(沿ドニエストル)最近相次いでいる攻撃について、クレムリンは火曜日、『懸念している』」と報じました。

 26日火曜日の朝には、別の小さな集落マヤックのラジオセンターで2回の爆発があったと報じています。

 トランスニストリアはロシア語話者が多く、ソ連崩壊時にモルドバからの独立を宣言し、「沿ドニエストル・モルドバ共和国」を名乗っています。1990年代初頭の武力衝突以来、ロシアの平和維持軍が駐留している地域です。
 
※【速報5205】26日共同通信「ウクライナに隣接するモルドバ東部の親ロ派支配地域『ドニエストル共和国』の中心都市ティラスポリにある治安機関庁舎で25日、複数の爆発。ウクライナ国防省は『ドニエストルを戦争に巻き込むためにロシアが計画した』と見解」
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1518974487483797504

 『AFP』は27日、ウクライナ側が26日、ロシアがトランスニストリア地域を「不安定化」させようとしていると非難した、と報じました。

 『CNN』は26日、ウクライナ国防省が25日、トランスニストリアで起きた複数回の爆発について、ロシアの秘密機関による「計画的な挑発」との見解を示した、と報じています。

ウクライナ国防省の主張「(ロシア治安機関の)連邦保安局(FSB)がパニックと反ウクライナ感情を植え付けるために企てた多くの挑発措置の一つ」。

※【速報5332】AFP、27日:旧ソ連構成国モルドバ東部の親ロシア派支配地域トランスニストリで爆発が相次いだことを受け、ウクライナは26日、ロシアが同地域を「不安定化」させようとしていると非難した。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1519247079633461249

 これに対してロシアの『RIA』は、「トランスニストリアのマヤック村では、2回の爆発が発生した。ロシアのラジオを放送する塔の最も強力な2つの無線アンテナが破壊された」と、攻撃を受けたのがロシアのラジオ電波塔だったことを明らかにしました。

 言外に「ロシアが攻撃をするわけはない」と暗示しているかのようです。

※【速報5337】RIA、27日:トランスニストリアのマヤック村では、2回の爆発が発生しました。ロシアのラジオを放送する塔の最も強力な2つの無線アンテナが破壊された。https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1519247295967277056

 ウクライナ侵攻関連の情報では、ウクライナ側の情報とロシア側の情報が対立することがしばしばあります。憂慮すべきことは中立でなえればいけない機関が疑問視されはじめたことです。ウクライナ、特に東部地域での紛争を監視してきた「OSCE(欧州安全保障協力機構)」の中立性への信頼が揺らぐ事態となっています。

 駐日ロシア連邦大使館は25日、OSCE特別監視団(SMM)の現地スタッフがウクライナ側の利益に供するスパイ活動に関与している可能性があると指摘しました。OSCEの信頼に関わる問題です。

※【速報5300】駐日ロシア連邦大使館が25日、OSCE特別監視団(SMM)の現地スタッフがウクライナ側の利益に供するスパイ活動に関与している可能性があると指摘しました。OSCEの信頼に関わる問題です。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1519231992214147073

 ロシアメディア『プラウダ(PRAVDA)』は26日、「OSCEは公式レポートで何千ものウクライナの戦争犯罪を隠している」とスクープを打ちました。

 マリウポリのOSCE本部の職員が退避したあとの事務所から膨大なアーカイブと「迫撃砲弾」のパックが発見されました。記事のポイントは以下です。

・マリウポリのOSCE本部のスタッフはアーカイブを放棄した。
・2014年からの何千ものウクライナの戦争犯罪を文書化した、OSCEのすべてのフィールドレポートが発見された。
・OSCEはこれらの文書を公式のミッションレポートに隠していた。
・OSCEビルのガレージで、イタリア製の迫撃砲弾の倉庫が見つかった。
・ラベルは2022年3月11日に砲弾が海上輸送のために詰め込まれたことを示している。
・中立であるはずのOSCEが、紛争当事者の片一方であるウクライナに武器さえ供給していたことが判明した。

 『プラウダ』は、OSCEのスタッフはルガンスク人民共和国の領土をスパイし、ウクライナの戦闘員に情報とOSCEの車両を提供していたと報じています。

※【速報5305】RRAVDA、26日:「OSCEは公式レポートで何千ものウクライナの戦争犯罪を隠している」
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1519232299694387200

 OSCE特別監視団の複数人のメンバーが、親露派武装集団の支配地域でロシア軍に拘束されたと、OSCEが23日、明らかにしています。

【速報5312】読売、25日:OSCE特別監視団の複数人のメンバーが、親露派武装集団の支配地域でロシア軍に拘束されたことがわかった。OSCEが23日、明らかにした。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1519232678813483008
 中立の立場で紛争を監視すべきOSCEが、ウクライナの民間人への迫害を文書化し、ファイリングまでしておきながら、その情報を隠していたとなれば、その中立性に対する信頼性が損なわれます。

 なおかつ、ウクライナ側に武器まで提供していたか、あるいは武器の供給を担っていたとなれば、「非武装の中立組織」とはいえません。

 国連総会(193カ国)は26日、安全保障理事会で拒否権を行使した常任理事国(5カ国)に説明を求める決議を投票無しの議場の総意(コンセンサス方式)で採択しました。

 今回の決議は、シリア内戦をめぐりロシアから拒否権が乱発されたことを受け、リヒテンシュタインが2年以上をかけて調整してきたものだということです。常任理事国の米英フランスのほか、日本やドイツ、ウクライナなど83カ国が共同提案国となりました。

【速報5296】時事、27日:国連総会(193カ国)は26日、安全保障理事会で拒否権を行使した常任理事国(5カ国)に説明を求める決議を投票無しの議場の総意(コンセンサス方式)で採択した。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1519231838828437504

 『ロイター』が27日、ロシア国営天然ガス独占企業・ガスプロムは、ポーランドとブルガリアに対し、27日からガスの供給を停止すると通知した、と報じました。ウクライナ侵攻開始以降、ロシアがガス供給を停止するのは両国が初めてとなります。

 詳しくは、本日の日刊IWJガイドでお読みください。

※【速報5347】ロイター、27日:ロシア国営天然ガス独占企業・ガスプロムは、ポーランドとブルガリアに対し、27日からガスの供給を停止すると通知した。ロシアがウクライナ侵攻開始以降、ガス供給を停止するのは両国が初めて。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1519247810742603776

 欧州委員会委員長のフォンデアライエン氏は、ロシアは「恐喝の手段として」ガスを使用していると述べ、「これは不当で受け入れられない。そしてそれはガス供給者としてのロシアの信頼性の低さをもう一度示している」と強く批判していますが、同時に代替措置は講じているとも述べています。

 ロシアは、ソ連時代の1973年からずっと半世紀にわたって、欧州に安定的に天然ガスを供給してきました。ソ連崩壊の時も変わらず供給を続けてきました。ウクライナ侵攻後も2ヶ月間、一番寒い冬の時期に欧州各国へ向けてガス供給をしてきました。

 米国は、ウクライナ侵攻のはるか前から、独露間を結ぶガスパイプライン「ノルドストリーム2」の建設を経済制裁で妨害し続けてきました。ウクライナ侵攻を機に、ドイツに「ノルドストリーム2」を放棄させることに「成功」しました。

 フォンデアライエン氏はロシアはガス供給者としての信頼性が低いと評していますが、米国がロシアのガス供給をどれだけ妨害してきたかを考えれば、不当な評価であり、ガス供給国としてのロシアの半世紀の実績を踏みにじる発言です。

 代替措置ですが、5月1日には、リトアニアとの新しいガスパイプライン接続が開通し、「バルト海パイプ」として知られるノルウェーからのガスを供給する新しいパイプラインが10月にオンラインになるということです。両方のパイプラインのガス輸送力は不明ですが、ロシア産天然ガスの代替ができるほど豊富であれば、もっと早くから活用されていたことでしょう。

 ロシア産天然ガスの代替ができるほどの潜在力を持ったガス供給国は、米国とカナダだけです。現在猛ダッシュで増産を続けている米国産シェールガスがここに加わり、高価なLNGを欧州に供給すると思われます。

※【速報5357】BBC、27日:欧州委員会委員長のウルズラ・フォン・デア・ライエン氏は、ロシアは「恐喝の手段として」ガスを使用していると述べた。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1519248320656740352

 ブリンケン米国務長官は26日、欧州諸国にはロシアへのエネルギー依存低減に向けた「野心的な」計画があり、数週間以内にロシア産原油の輸入を巡り「さらなる進展」があるという認識を示しました。

※【速報5346】ロイター、26日:ブリンケン米国務長官は26日、欧州諸国にはロシアへのエネルギー依存低減に向けた「野心的な」計画があり、数週間以内にロシア産原油の輸入を巡り「さらなる進展」があるという認識を示した。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1519247698196860928

 世界銀行は26日に公表した商品市場見通しで、国際原油価格の指標となる英国産北海ブレント相場が2022年は平均で1バレル=100ドルと、前年比42%上昇すると予想しました。

【速報5345】時事、27日:世界銀行は26日公表した商品市場見通しで、国際原油価格の指標となる英国産北海ブレント相場が2022年は平均で1バレル=100ドルと、前年比42%上昇すると予想した。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1519247665716146178

 世界中が石油価格高騰で悲鳴を上げている時に、さらなる高騰となるというのです。ガソリン価格も高騰し、運送費も上がって、あらゆるものの価格が上がるでしょう。戦争以前に、資源供給国ではなく、資源消費国の西側諸国、欧州や日本はこのインフレに耐えられるのでしょうか?

 一方、ロシアは欧州から「東方」への転換を進めています。中国へのパイプラインの増設はウクライナ侵攻以前から進められてきました。

 また、インドはウクライナ侵攻後の2カ月間に2021年通年の2倍超のロシア産原油を購入した、と『ロイター』が明らかにしました。 

 インドの石油精製業者はウクライナ侵攻以来、少なくとも4000万バレルのロシア産原油を発注しました。これらは第2・四半期積み込み分です。昨年は1600万バレルだったとみられています。

 中国やインドの輸入量は、欧州に比べれば少ないものですが、両国の人口を合わせれば28億人になります。潜在的な市場としては、ガス使用を縮小させていく予定の欧州よりも、大きな魅力を持っているというべきでしょう。

※【速報5321】ロイター、25日:インドが、ロシアのウクライナ侵攻後の2カ月間に2021年通年の2倍超のロシア産原油を購入したことがロイターの試算で明らかになった。 
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1519235762231087104

 他方、中国のコロナ感染拡大が、世界の株式市場を揺さぶっています。26日のニューヨーク株式市場のダウ工業株30種平均は急落し、前日比809.28ドル安の3万3240.18ドルで取引を終えました。

 中国での新型コロナウイルス感染再拡大を受けて、世界的に景気が減速するとの懸念が強まり、投資リスク回避の売りが膨らんだと、『共同通信』が報じました。

※【速報5338】共同、27日:26日のニューヨーク株式市場のダウ工業株30種平均は急落し、前日比809.28ドル安の3万3240.18ドルで取引を終えた。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1519247330037624832

 27日午前の東京株式市場は、米国株の急落を受けて売りが優勢となりました。寄り付きの東京株式市場で、日経平均は前営業日比386円97銭安の2万6313円14銭と反落。その後も下げ幅を拡大し、足元の株価は500円超安の2万6100円台半ばを推移している、と『ロイター』が報じました。

※【速報5341】ロイター、27日:寄り付きの東京株式市場で、日経平均は前営業日比386円97銭安の2万6313円14銭と反落した。その後も下げ幅を拡大し、足元の株価は500円超安の2万6100円台半ばを推移している。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1519247491258261511

 中国のドローン大手DJIは26日、ロシアとウクライナでの事業を一時停止し、見直すと発表しました。2月のウクライナ侵攻以降、ロシア向け販売を停止するのは中国の大手企業として初めてだということです。

 DJIの広報担当者は27日、『ロイター』に対して、「危害を与えるため当社のドローンが使われることを好まない。戦闘に使われることがないようこれらの国で販売を一時停止する」と述べています。

※【速報5324】ロイター、27日:中国のドローン大手DJIは26日、ロシアとウクライナでの事業を一時停止し、見直すと発表した。2月のウクライナ侵攻以降、ロシア向け販売を停止するのは中国の大手企業として初めて。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1519237301913919488

 また、中国鉄鋼工業協会は25日、商社に対し、海外の鉄鋼価格が高騰していますが、鉄鋼輸出を増やさないよう要請、国内需要を満たすための供給を優先するように求めました。

※【速報5326】ロイター、25日:中国鉄鋼工業協会は25日、商社に対し、海外の鉄鋼価格が高騰しているが、鉄鋼輸出を増やさないよう要請、国内への供給を優先するよう求めた。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1519237364446822400

 中国は内需を拡大し、今後の経済成長をけん引するためにインフラ建設を強化すると、国営テレビが26日に報じています。

 産業の成長と国家安全保障の保護に有益なインフラプロジェクトへの投資が促進されるということです。

・輸送、エネルギー、水資源
・グリーン・低炭素エネルギー拠点の建設
・石油・ガスのパイプライン網の改善
・地方・貨物空港の建設
・スーパーコンピューティング、クラウドコンピューティング、人工知能プラットフォーム、ブロードバンドなどのインフラ

※【速報5328】ロイター、26日:中国は内需を拡大し、今後の経済成長をけん引するためにインフラ建設を強化すると、国営テレビが26日に報じた。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1519237438912491522

 中国が輸出を規制し、内需拡大に専念するとすれば、世界で進むインフレなど、経済への世界的なダメージになるのではないかと予測されます。

 国際通貨基金(IMF)アジア太平洋局長代理のグルデウルフ氏は26日、アジア地域は経済成長率が従来予想を下回り、インフレ率は上昇するという「スタグフレーション」に直面するとの見通しを示しました。

※【速報5343】ロイター、25日: 国際通貨基金(IMF)アジア太平洋局長代理のグルデウルフ氏は26日、アジア地域は経済成長率が従来予想を下回り、インフレ率は上昇するという「スタグフレーション」に直面するとの見通しを示した。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1519247564855738368

 国際通貨基金(IMF)のゴピナート筆頭副専務理事は26日、中国が人民弊の国際化を望むのであれば、資本市場を開放し、人民弊の完全な交換性を実現する必要があるとの見解を示し、釘を刺しました。
 
※【速報5330】ロイター、26日:国際通貨基金(IMF)のゴピナート筆頭副専務理事は26日、中国が人民元の国際化を望むのであれば、資本市場を開放し、人民元の完全な交換性を実現する必要があるとの見解を示した。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1519237504209387521

■ロシアがポーランドとブルガリアにガス供給停止! ポーランドはバルト海ガスパイプライン建設で対抗!

 27日付日経新聞は、ロシア国営ガスプロムは27日、ポーランドとブルガリアへの天然ガスの供給を停止したと伝えました。

※ロシア、ポーランドなどにガス供給停止 欧州に揺さぶり(日経新聞、2022年4月27日)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR270DI0X20C22A4000000/?unlock=1

 日経新聞によれば、このガス供給停止の理由は、ポーランドとブルガリアが「ロシアが求めるルーブルでの支払いをしなかったため」と報じています。

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