日刊IWJガイド・非会員版「『すべては反ロシア路線を選択した日本の責任』対露制裁を理由にロシアが平和条約交渉、北方領土ビザなし交流、共同経済活動の中止を発表!」2022.3.23号~No.3478号


┏━━【目次】━━━━
■はじめに~「すべての責任は意図的に反ロシア路線を選択した東京にある」!! ロシアが対露制裁を理由に、平和条約交渉、北方領土ビザなし交流、共同経済活動中止を発表! 岸田政権は「ウクライナ侵略に起因した責任を日本に転嫁、極めて不当」と断固抗議を表明! 北方領土元島民の思いを語り「交渉継続、話し合いで解決を」との維新・鈴木宗男議員の訴えにも「今は行動にあらわすとき」と制裁を主張!

■皆さまへ緊急のお願いです!! 3月のご寄付・カンパは18日までに月間目標額の38%の達成率にとどまっています! 昨年8月1日から始まったIWJの今期第12期7か月間にわたる累積の不足金額は、トータルで470万4268円です! これに今月3月分の目標額未達分の259万4787円が加わり3月末までに729万9055円必要となります。どうか3月も緊急のご支援をよろしくお願いいたします!!

■【中継番組表】

■ツイッター「IWJ_Sokuho」3月22日、バイデン米大統領が、ウクライナに生物・化学兵器があるというロシアの主張を「嘘」とし、ロシアこそ、それらの兵器を使用する口実にしていると発言! ゼレンスキー大統領は停戦交渉の懸案となっていたドンバス地方の領土問題について、「国民投票」が必要と発言! 国民投票だけでなく、そこに住む人々の住民投票も必要ではないか?

■本日23日午後6時、ウクライナのゼレンスキー大統領が国会でオンライン演説! 広島、長崎、福島、北方領土で日本人の共感を求め、日本の政治家、マスコミ、国民は、一方的なプロパガンダに惑わされる!?

■<新記事紹介>ゼレンスキーの「正体」! 彼が人気を得たドラマのテレビ局オーナーは富豪のコロモイスキー氏。氏はユダヤ人でオレンジ革命から「親欧米派」活動、今米国滞在。各国は軍事支援で戦闘長引かせず、停戦交渉の場を!

■ウクライナの親ロシア野党の活動停止処分を英『ガーディアン』が詳報! メドヴェージェフ前大統領(現国家安全保障トップ)が「最も民主的な大統領は西側の民主主義の理想に向かってまた一歩を踏み出した。彼らは必要ない! よくやった! その調子だ」とゼレンスキー大統領を絶賛!?

■現在のウクライナ戦争はその前史であるドンバス戦争を理解しないと、国際法違反のただの「ロシア悪党論」で思考停止する! 2015年からドンバス地方を見つめて来たフランスのドキュメンタリー映画監督でジャーナリストのアンヌ-ロール・ボネル氏による2015年の大変貴重なドキュメンタリー『ドンバス、忘れられた戦争』をご紹介します。さらに、IWJはボネル監督に直撃取材!

■<IWJ取材報告>「ファクトチェックとは検閲のこと」!!~2.19 たんぽぽ舎 ペテン学基礎講座2022「これは『報道』か『プロパガンダ』か? はたまた『ウソ八百』か? -戦時下の新聞と今のぼくら―」―講師:浅野健一氏、アーサー・ビナード氏
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■はじめに~「すべての責任は意図的に反ロシア路線を選択した東京にある」!! ロシアが対露制裁を理由に、平和条約交渉、北方領土ビザなし交流、共同経済活動中止を発表! 岸田政権は「ウクライナ侵略に起因した責任を日本に転嫁、極めて不当」と断固抗議を表明! 北方領土元島民の思いを語り「交渉継続、話し合いで解決を」との維新・鈴木宗男議員の訴えにも「今は行動にあらわすとき」と制裁を主張!

 おはようございます。IWJ編集部です。

 ロシア外務省はモスクワ時間の21日夕方、北方領土問題を含む日本との平和条約締結交渉を中断すると発表しました。

 以下は、ロシア外務省の声明全文です。

 「日本政府の決定に対する措置に関する外務省声明

 ウクライナ情勢に関連して日本がロシアに課した一方的な制限の明らかに非友好的な性格を考慮し、ロシア連邦はこれに対応するいくつかの措置を講じているところである。

 現状では、ロシア連邦は日本との平和条約交渉を継続するつもりはない。なぜなら、明らかに非友好的な立場をとり、わが国の利益を損なおうとする国家と、この二国間関係の基本文書について話し合うことは不可能であるからである。

 ロシアは、1991年の南クリル諸島間のビザなし交流に関する協定および1999年の南クリル諸島の元日本人居住者の元居住地訪問の最大限の促進に関する協定にもとづく日本国民のビザなし渡航を停止することを決定した。

 ロシアは、南クリル諸島における共同経済活動の発展に関する日本との対話から離脱する。

 ロシアは、黒海経済協力機構(BSEC)における日本のパートナー資格の延長を、分野別対話で阻止する。

 二国間協力と日本の利益を損なうすべての責任は、互恵的な協力と隣人関係の発展ではなく、意図的に反ロシア路線を選択した東京にある」

※Foreign Ministry statement on measures in response to the decisions of the Government of Japan(The Ministry of Foreign Affairs of the Russian Federation、2022年3月21日)
https://mid.ru/en/foreign_policy/news/1805541/

※ここから先は【会員版】となります。会員へのご登録はこちらからお願いいたします。ぜひ、新規の会員となって、あるいは休会している方は再開して、御覧になってください!

https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

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■皆さまへ緊急のお願いです!! 3月のご寄付・カンパは18日までに月間目標額の38%の達成率にとどまっています! 昨年8月1日から始まったIWJの今期第12期7か月間にわたる累積の不足金額は、トータルで470万4268円です! これに今月3月分の目標額未達分の259万4787円が加わり3月末までに729万9055円必要となります。どうか3月も緊急のご支援をよろしくお願いいたします!!

 IWJ代表の岩上安身です。

 IWJでは、今期第12期の年間の予算を立てる上での見通しとして、代表である私、岩上安身への報酬をゼロにすることを筆頭に、支出をぎりぎりまでにしぼった上で、IWJの運営上、必要なご寄付・カンパの目標額は月額420万円(年間5040万円)と算出させていただきました。

 昨年8月から始まったIWJの今期第12期は、3月で8か月目に入りました。

 3月1日から18日までのご寄付・カンパは142件、160万5213円です。18日間で月額目標額420万円に対して38%の達成率となっています。

 今期8月1日から2月末までの7ヶ月間の累計の不足分は、470万4268円となっております。

 さらに今月3月の月間目標額のうち未達成分の259万4787円が加わりますと、3月末までに、729万9055円が必要となります。このままですと、不足額が雪ダルマのように膨れ上がっていきます!

 どうか会員の皆さまのお力で、3月もIWJをお支えください!

 IWJの会員数は現在3254人です。そのうちサポート会員は1130人です(2022年2月28日現在)。本当に心苦しいお願いではありますが、会員の皆さま全員が2243円ずつカンパしてくださるか、サポート会員の皆さまが全員1人6459円ずつカンパしてくださったならば、なんとかこの赤字は埋められます!

 伏してお願いいたします! どうか皆さまのお力で、この窮状をお助け願います!

※ご寄付・カンパはこちらからお願いします。
https://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

 コロナ禍は、日本のすべてを直撃しています! IWJも例外ではありません!

 同じように皆さまもそれぞれ、コロナ禍で厳しい状況に直面されていることと拝察いたします。こうした状況で皆さまに、会員登録のお願いとご寄付・カンパを繰り返しお願いすることは、心苦しいことではあります。

 しかし、どうしても声を大にして、お伝えしなければならないことがあります!

 改憲による緊急事態条項の導入と、米国による中国との戦争に日本が巻き込まれる現実的な懸念が、迫っているからです!

 また、ロシアによるウクライナへの侵攻とそれに対する世界中からの反発・非難が、どのような第2幕を迎えるか予断を許しません。

 台湾をめぐる米中の対立と、このウクライナ危機が連動する可能性も、しきりに取り沙汰されています。その場合、ウクライナがそうであるように、日本が米国にとって都合の良いミサイル前線基地となってしまいます。日本がウクライナのような運命をたどり、戦場と化してしまうようなことは絶対に避けなければいけません!

 IWJは、中立の立場を守り、ロシアとウクライナの間でどのような確執が起きてきたのか、2014年のユーロ・マイダンのクーデターの時点から、ずっと注目して報じてきました。

※【特集】ウクライナ危機 2013年~2015年 ~ユーロ・マイダンクーデターからウクライナによるロシア語話者への迫害・殺戮まで~
https://iwj.co.jp/wj/open/ukraine

※【IWJブログ】ウクライナ政変~揺らぐ権力の正当性――西部の首都キエフを支配した反政権派には米国政府とネオナチの影、プーチンに支援を求める東部の親露派住民 2014.3.6
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/128095

※【岩上安身のツイ録】風雲急を告げるウクライナ情勢/NATOへの加盟は冷戦終焉後の最大の地政学的転換点 2014.9.2
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/140809

※【岩上安身のニュースのトリセツ】「ロシア軍による国境侵犯、ウクライナ軍が撃破!」とポロシェンコ大統領の「から騒ぎ」~ウクライナと西側総ぐるみの「8.15虚報!?」とその後の「だんまり」(前編)2014.8.29
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/165271

※【岩上安身のニュースのトリセツ】「ロシア軍による国境侵犯、ウクライナ軍が撃破!」とポロシェンコ大統領の「から騒ぎ」~ウクライナと西側総ぐるみの「8.15虚報!?」とその後の「だんまり」(中編)2014.9.10
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/168218

※【岩上安身のニュースのトリセツ】「ロシア軍による国境侵犯、ウクライナ軍が撃破!」とポロシェンコ大統領の「から騒ぎ」~ウクライナと西側総ぐるみの「8.15虚報!?」とその後の「だんまり」(後編)2014.9.15
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/169107

※【岩上安身のニュースのトリセツ】「世界の戦場」ウクライナ情勢を読み解く マレーシア航空機”撃墜”事件を徹底検証―交錯する各国の主張(IWJウィークリー66号より)2014.10.2
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/172027

 2022年の2月23日、それまで何の前提もなく突然、ロシアのプーチン大統領が狂気にとりつかれて、ウクライナに侵攻し始めたのではありません。そこに至るプロセスがあります。独自取材を続けてきたIWJだからこそ、この事態に対してしっかりと客観視する視点をもつことができた、と自負しています。

 こうした「侵攻前」のプロセスを伝えず、「ロシア侵攻」のみを大騒ぎして伝えるイエローペーパーばかりですが、これは本来のメディアの役割を放棄していると言わざるをえません。我々は、どんなに石つぶてを投げられようとも、メディアの王道をいく仕事をし続けます。

 戦争は発火した時が、最終段階です。その前に、政治的・経済的・社会的な不満がマグマとしてたまっているのであって、戦争が勃発する前にそのマグマの存在を明らかにし、対話と議論によって平和的解決の道を探して、「戦争」という「政治的解決の最終手段」に至る前に、未然に防ぐことが一番重要です。

 こうした現実は、既存の大手新聞、テレビなどの御用マスメディアに頼っていては、まったく見えてきません。意図的に、国民の目を現状からそらせるような情報操作ばかり行われているからです! IWJは、国民をないがしろにして戦争準備を進める政府にこれでいいのか! と声を上げ続けてきています!

 こうしたことがIWJに可能なのは、特定のスポンサーをもたないことで、何者にも縛られず、忖度せずに真実をお伝えしてゆく、独立メディアだからです!

 特定の政党や、特定の政治団体などから、隠れ資金を受け取ったことなど、IWJは1度もありません! 市民の皆さまに直接、真実をお届けすることができるのは、市民の皆さまから直接の、会費、ご寄付・カンパによるお支えがあってこそです!

 非会員の方はまず、一般会員になっていただき、さらに一般会員の皆さまには、サポート会員になっていただけるよう、ぜひご検討いただきたいと存じます!

 その会費と、ご寄付・カンパによって支えられてはじめて、IWJは、市民の皆さまのために役立つ、真の独立市民メディアとしてその活動を継続し、その使命を果たすことが可能となります。

 マスメディアが報じない事実と真実を報道し、売国的な権力への批判を続け、主権者である日本国民が声をあげ続けることができるようにすることが、今、絶対に必要なことであり、それが我々IWJの使命であると自負しています。

 本年、2022年は、本当に日本の分水嶺の年となります!

 決して負けられないこの戦いに、私は、IWJのスタッフを率いて全力で立ち向かいたいと腹をくくっています! 皆さまにはぜひ、ご支援いただきたくIWJの存続のために、会員登録と緊急のご寄付・カンパによるご支援をどうぞよろしくお願いしたく存じます。

 下記のURLから会員登録いただけます。ぜひ、会員登録していただいてご購読・ご視聴お願いいたします。
https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

※ご寄付・カンパを取り扱っております金融機関名です。どうぞ、ご支援のほどよろしくお願いします。

みずほ銀行
支店名 広尾支店
店番号 057
預金種目 普通
口座番号 2043789
口座名 株式会社インデイペンデント ウエブ ジヤーナル

城南信用金庫
支店名 新橋支店
店番号 022
預金種目 普通
口座番号 472535
口座名 株式会社インディペンデント.ウェブ.ジャーナル

ゆうちょ銀行
店名 〇〇八(ゼロゼロハチ)
店番 008
預金種目 普通
口座番号 3080612
口座名 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル カンリブ

 どうか、ご支援のほど、よろしくお願い申し上げます!

岩上安身拝


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◆中継番組表◆

**2022.3.23 Wed.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【IWJ・Ch5】11:30頃~「『飯舘村原発被害者訴訟』損害賠償請求事件 第3回 口頭弁論後の報告集会」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch5

 「飯舘村原発被害者訴訟弁護団」による報告集会を中継します。これまでIWJが報じてきた福島原発事故関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E7%A6%8F%E5%B3%B6%E5%8E%9F%E7%99%BA%E4%BA%8B%E6%95%85

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◆中継番組表◆

**2022.3.24 Thu.**

<調整中>

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◆昨日アップした記事はこちらです◆

【IWJ速報3月20日】ツイッター「IWJ_Sokuho」ウクライナ情勢関連ツイートまとめ! ギアを上げるロシア軍! 実戦初の極超音速ミサイル「キンジャール」でウクライナ軍の地下武器貯蔵施設を破壊!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/503690

【号外第5弾】【特別寄稿】旧ユーゴ解体からウクライナ危機へと続く「現代のファシズム」! ジャーナリスト ジョン・ピルジャー氏の2015年の論文をIWJ会員「松元保昭@札幌」様が翻訳!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/503699

【IWJ速報3月21日】ウクライナ情勢関連ツイートまとめ!バイデン大統領支持率は43%と、ロシア侵攻直前の2月23日と全く同じ! ウクライナ支援に1兆7千億円をつぎ込んでも米国民は全く踊らず!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/503723

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■ツイッター「IWJ_Sokuho」3月22日、バイデン米大統領が、ウクライナに生物・化学兵器があるというロシアの主張を「嘘」とし、ロシアこそ、それらの兵器を使用する口実にしていると発言! ゼレンスキー大統領は停戦交渉の懸案となっていたドンバス地方の領土問題について、「国民投票」が必要と発言! 国民投票だけでなく、そこに住む人々の住民投票も必要ではないか?

 IWJは、ツイッターアカウント「IWJ_Sokuho」で、ウクライナ情勢をツイートしています。テレビでは流れない情報や、石油・天然ガスなどの資源問題、ウクライナの実情もあわせて、多角的にウクライナ情勢をお伝えしています。ぜひ、一度御覧ください。

※IWJ速報@IWJ_Sokuho
https://twitter.com/IWJ_Sokuho

 IWJは22日、ロシアの外務省が日本との平和条約交渉を中断する意向を表明したことを受け、それに対する松野官房長官の発言を連続ツイートしました。

※【速報2271】22日午前松野博一官房長官会見「ロシアによるウクライナ侵略は、力による一方的な現状変更の試みであり、国際秩序の根幹を揺るがす行為であります。明白な国際法違反であり、断じて許容できず、厳しく非難するところであります」
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1506126653453266944

※【速報2272】(続き)松野官房長官「今回の事態は全てロシアによるウクライナ侵略に起因して発生しているものであり、それを日露関係に転嫁しようとする今般のロシア側の対応は、極めて不当であり、断じて受け入れられず強く抗議をいたします」
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1506127049496227840

※【速報2273】(続き)松野官房長官「先ほどこうした日本政府の立場を山田外務審議官からガルージン駐日ロシア大使に対して伝達をしたところであります。日本政府として領土問題を解決して平和条約を締結するとの対露外交の基本方針は不変です」
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1506127359635644417

※【速報2274】(続き)松野官房長官「その上で本件に対する今後の対応について、この時点で申し上げるべき状況にはありません。今般のウクライナ侵略について、我が国としては、国際秩序の根幹を守り抜くため、国際社会と結束をして、引き続きで毅然と行動していく考えであります」
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1506127607959498752

 21日、化学・生物兵器の使用を巡り、米国のバイデン大統領が「ウクライナに生物・化学兵器があるというロシアの主張は嘘」とした上で、「むしろプーチン大統領がこれら生物・化学兵器の使用を検討している明らかな兆候だ」と、根拠を示さずに発言しました。さらにバイデン大統領は、ロシア側がサイバー攻撃を行う可能性もあるとして、米国企業にセキュリティーの強化に取り組むよう求めました。

※【速報2278】バイデン米大統領は「ウクライナに生物・化学兵器が保有しているというロシアの主張は嘘」とした上で「むしろプーチン大統領が生物・化学兵器を使用するための口実にしている」と語りました。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1506173201650679809

 バイデン大統領はしきりに、ロシアが大量破壊兵器での攻撃や、偽旗作戦を行う可能性を示唆していますが、逆にウクライナや米国も同様のことができることを忘れるわけにはいきません。米国がロシアによる大量破壊兵器や、偽旗作戦の「注意喚起」を最大限に行った上で、自分達がそれらの攻撃を行っても、「ロシアがやった」というように濡れ衣を着せることも可能です。米国の戦争の歴史を見れば、「偽旗作戦」の連続の歴史でした。米西戦争、ベトナム戦争、イラク戦争、開戦の正当化の口実は、戦意高揚のために何度も「偽旗作戦」が用いられています。米国側から発信される情報も鵜吞みにせず、注意が必要です。

 また、バイデン大統領は24日から欧州を訪問し、24日にベルギーのブリュッセルでNATOの緊急首脳会合、G7首脳会合、EUの首脳会議に出席するとのことです。また、26日にはポーランドのドゥダ大統領と会談するとのことです。いずれもロシアへのさらなる追加制裁、避難民の人道支援策について話し合う予定です。

※【速報2286】米ホワイトハウスは20日、バイデン大統領が25日から26日にかけてポーランドを訪問することを明らかにしました。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1506201869362024449

 21日、ゼレンスキー大統領は、停戦交渉の懸案の一つであるドネツク州、ルガンスク州の領土問題について「国民投票をする必要がある」とした上で、「国民が妥協案の形式について声を上げ、答えを出すべき」と語りました。

※【速報2279】ゼレンスキー大統領は、ドンバス地方の領土問題について、「国民が妥協案の形式について声を上げ答えを出すべき」とし、国民投票の結果次第ではロシア側に譲歩する可能性を示唆しました。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1506181248003502088

 ロシア側は交渉の中で、クリミア半島、ウクライナ東部のドネツク州とルガンスク州の独立承認を求めており、ゼレンスキー氏の発言は、ロシア側への譲歩をする可能性を示唆したことになります。ゼレンスキー氏の言う「国民投票」で2州の帰属をどちらにするのを決めるというのは「民主的」なようにも聞こえますが、西部のウクライナ語話者と、東部のロシア語話者との間では、当然選択肢が異なるでしょう。単純な多数決で決められる問題ではないと思います。クリミア半島で住民投票が行われたように、ドネツク州、ルガンスク州に住む人々による住民投票も必要ではないでしょうか。

 また、ゼレンスキー大統領は「ロシアのプーチン大統領と会談しなければ、戦争を止めるために何が必要か理解できない」と発言し、あらためてロシア、ウクライナの首脳会談を求めました。しかし、ロシアのペスコフ大統領報道官は21日、「首脳会談実現には、まず宿題を片付ける必要がある」「これまでのところ大きな成果は得られていない」として、両者の会談の可能性について否定的な見解を述べました。

※【速報2280】ロシアのペスコフ大統領報道官は21日、「首脳会談実現には、まず宿題を片付ける必要がある」とし、首脳会談について否定的な発言を行いました。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1506181893490098178

 また、両国の仲介を図っているトルコのメブリュト・チャブシオール外相は、21日の停戦交渉を経て、「妥協を図るのが容易ではないが、(交渉)に弾みがついていることは言っておきたい」と述べた上で、「両国は合意に近づいている」との認識を示しました。

※【速報2291】メブリュト・チャブシオール外相は、「妥協を図るのは容易ではないのは当然だが、弾みがついていることは言っておきたい」と述べ、合意が近づいているとの見解を示しました。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1506231322632941569

 ゼレンスキー大統領は明日23日、日本の国会でオンラインによる生中継の演説を行います。米国、英国、ドイツなど、主要な国でオンライン演説を行ったゼレンスキー氏ですが、日本の国会では何を語るのでしょうか。一部の国会議員の中にはウクライナのプロパガンダになるのではないかという懸念の声を出ています。

※【速報2293】23日午後6時より約10分から15分間、ウクライナのゼレンスキー大統領による生中継のオンライン演説が衆議院第一議員会館で行われます。一部の議員からは「ウクライナのプロパガンダに使われるのではないか」と、懸念の声も上がっています。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1506245722689372164

 『RT』はイタリアのピサ国際空港でのデモの様子の動画をツイッターで投稿しました。その投稿では、ウクライナへ人道支援物資を送る貨物の中に、武器が含まれていたことに地元住民やスタッフが抗議活動を行っていると記されています。

 また、その動画では反戦を訴える市民が「No War」だけでなく「No NATO」「not in my name」といったプラカードを掲げており、ロシアのウクライナ侵攻に抗議するだけでなく、NATOの支援にも抗議する人々の姿が映っていました。これらの事実は、西側主要メディアではほとんど報道されない事実です。

※【速報2289】イタリアのピサ国際空港で、ウクライナへの人道支援の輸送物資の中に武器が発見されたとして、地元住民や職員が抗議デモを行っています。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1506209776048689155

 21日、米国のテスラ社やスペースX社のCEOで実業家のイーロン・マスク氏とチェチェン首長のラムザン・カディロフ首長とのやり取りが注目を浴びています。

 マスク氏は3月14日、自身のツイッターで「私はここにて、ウラジーミル・プーチン氏に決闘を挑む。懸けるのはウクライナだ」と投稿しており、プーチン大統領に一対一の決闘を申し込んでいました。しかし、プーチン大統領からの返答はなく、代わりに返事があったのはチェチェン共和国のカディロフ首長でした。

 カディロフ氏は、自身のテレグラムで「イーロン・マスクよ、プーチン大統領とは戦わない方がよいぞ。西側諸国を恐れさせる存在であるプーチン大統領にとって、弱い相手をたたくことはスポーツマンらしくないからな」「イローナ(女性名詞)から男らしいイーロンになるにはチェチェンでの訓練を薦めよう。イローナ、いやイーロン、別人になって帰国できるぞ」と投稿し、マスク氏を挑発しました。

 それに対し、マスク氏も自身のツイッターで、「お誘いありがとう。けどそのようなトレーニングを受けると有利になりすぎてしまう。もし彼が決闘を恐れているのならば、左手だけで戦うことにしよう」と、カディロフ氏に返答しました。

※【速報2275】チェチェン首長のラムザン・カディロフ氏は、自身のテレグラムで、プーチン大統領に一対一の決闘を挑んでいたテスラのCEOイーロン・マスク氏をけん制しました。
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1506168489622786051

※【速報2276】カディロフ氏「イーロン・マスクよプーチン大統領とは戦わない方がよいぞ。プーチン大統領にとって弱い相手をたたくことはスポーツマンらしくないからな。イローナから男らしいイーロンになるにはチェチェンでの訓練を薦めよう。別人になって帰国できるぞ」
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1506170561940320256

【速報2277】イーロン氏「お誘いありがとう。そのようなトレーニングを受けると強くなりすぎてしまう。もし戦うなら、左手だけで戦おう。イローナより」
https://twitter.com/IWJ_Sokuho/status/1506170739564892168

■本日23日午後6時、ウクライナのゼレンスキー大統領が国会でオンライン演説! 広島、長崎、福島、北方領土で日本人の共感を求め、日本の政治家、マスコミ、国民は、一方的なプロパガンダに惑わされる!?

 本日23日午後6時から、ウクライナのゼレンスキー大統領が日本の国会でオンライン演説を行います。

 22日付け日本経済新聞は、「衆参両院の議院運営委員会は22日の理事会で、ウクライナのゼレンスキー大統領によるオンラインの国会演説を23日午後6時から実施すると決めた。演説は10~15分を見込み、同時通訳する。衆院のウェブサイトで一般公開する予定だ」と報じました。

 記事によると、「衆参両院の本会議場でなく、衆院第1議員会館の会議室」で行われ、「岸田文雄首相や衆参の細田博之、山東昭子両議長らが出席する」とのことです。

※ゼレンスキー氏の国会演説、23日午後6時から(日本経済新聞、2022年3月22日)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA221UW0S2A320C2000000/

 昨日のこの日刊IWJガイドでもお伝えしましたが、ゼレンスキー大統領は3月8日の英国下院での演説を皮切りに、15日にカナダ議会、16日に欧州議会と米連邦議会、17日にドイツ連邦議会、20日にイスラエル国会(クネセト)と、各国で演説を行い、戦闘機やミサイル防衛システムなどの軍事支援やウクライナ上空の飛行禁止区域設定といった、ロシアとの直接の戦争につながる支援を要請しています。

 また、英国議会ではチャーチルの演説やシェークスピアの一説を、米連邦議会では真珠湾や9.11テロを、ドイツ連邦議会では「壁」を、イスラエルのクネセトではホロコーストを、といった、その国の国民感情に情緒的に訴える引用を巧みに織り混ぜて、ロシアがいかに卑劣で残忍で極悪であるか、自分達がいかに理不尽に西側諸国に見捨てられ、何の落ち度もないのに侵略されている被害者であるか、といった一方的な主張を繰り返しています。

※はじめに~各国議会でウクライナへの支援不足を批判しているゼレンスキー大統領が20日イスラエル議会で「なぜ(ミサイル防空システムの)アイアンドームを提供してくれないのか」と訴え! ゼレンスキー大統領はCNNのインタビューに「プーチン大統領との交渉が失敗すれば第3次世界大戦になる」と恫喝!(日刊IWJガイド、2022年3月22日)
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/50456#idx-1

 日本向けの演説では、広島や長崎の原爆、福島原発事故を盛り込んで、チェルノブイリやザポロージェ原発をロシア軍が攻撃しているというストーリーで、ロシアへのさらなる経済的な制裁を求めてくるのでしょうか。あるいはクリミア半島やドンバス地方を北方領土問題と重ね合わせて、ロシアの「領土的野心」を論じるのでしょうか。

 日本では与野党を問わず、ウクライナ側の主張だけを根拠に、ロシアを非難する声が圧倒的です。ウクライナのプロパガンダに利用され、日本の国益がますます損なわれることはないか、注目されます。

また、ウクライナの歴史に詳しいとされる元駐ウクライナ大使の黒川祐次氏は、ウクライナの歴史について毎日新聞の取材に答えています。

 ウクライナ民族主義者のバンデラについて、黒川氏は次のように語っています。

 「バンデラは第二次世界大戦時、スターリン時代のソ連から別れたくて、ナチス・ドイツの力を利用しました。インドの独立運動家チャンドラ・ボースが大戦中、イギリスから独立するため日本の力を借りようとしたのと同じ構図です。

 では、バンデラやチャンドラ・ボースが、ナチズムと同じ思想を持っていたかといえば、そんなことはない。しかし、プーチン氏は、バンデラがナチスと組んだことを宣伝材料として、ありとあらゆることに『ネオナチ』というレッテルを貼ってゼレンスキー政権を攻撃しているのです」

 黒川氏はウクライナ国民の認識についても次のように述べています。

 「そもそもロシアとウクライナでは力の差がありすぎます。ウクライナがロシアに攻めていくなんてことはあり得ないのです。それなのに『俺とおまえは兄弟だ』と言われて一方的に攻め込まれた。『そんな国とどうして一緒にやっていけるのか』というウクライナの人々の怒りと危機感が今回の徹底抗戦につながっていると感じます」

 また、テレビ朝日のスーパーJチャンネルに出演した元駐日ウクライナ大使の角茂樹氏は次のように述べています。

角茂樹氏「プーチン大統領がジェノサイドを行っているという東部には、日本が支援しているということもあって、毎年4回、従って合計20回出張しました。現地に住んでいる住人とも親しくお話をしました。

 その結果、自信をもって言えるのですが、そのようなことは一切起こっておりません。むしろ、その人たちを以下に守るかということが、ウクライナの政権の方針ですから、そんなことはまったく起こっていないということを自信をもって言っておきます」

 黒川氏や角氏の認識は、ウクライナ軍の一部であるネオナチ組織、アゾフ大隊や、ウクライナのロシア系住民が公用語からロシア語を外され、生活のあらゆる面で不利益を被り、差別を受けていたという事実を加味せずに、ウクライナの主張を一方的に押し付けているように思われます。二人の認識は事実にもとづかないものです。

 黒川氏らのような、元駐ウクライナ大使という政府の役職を担っていた人物が、このような偏向を当たり前のように発言しているということは、極めて問題ではないでしょうか。

 明日、ゼレンスキー大統領は、日本の国会で何を語るのでしょうか。

■<新記事紹介>ゼレンスキーの「正体」! 彼が人気を得たドラマのテレビ局オーナーは富豪のコロモイスキー氏。氏はユダヤ人でオレンジ革命から「親欧米派」活動、今米国滞在。各国は軍事支援で戦闘長引かせず、停戦交渉の場を!

 ウクライナのゼレンスキー大統領は、国民総動員令を発し、外国人義勇兵を募り、ロシア軍への徹底攻勢を呼びかけて、全世界の注目を集めています。このゼレンスキー氏とは一体何者なのでしょうか?

 ゼレンスキー大統領は、皮肉なことに、ロシア語話者が多いウクライナ東部出身のユダヤ人で、自身もロシア語話者でした。

 また、ゼレンスキー氏の番組のテレビ局オーナーであるコロモイスキー氏は、ソ連崩壊後に公有財産を私物化した新興財閥(オリガルヒ)のユダヤ人で、1000万ドルをかけて創設した私兵部隊のドニプロ大隊を持ち、親ロシア派に対抗する他の民兵隊、有名になったアゾフ大隊などにも資金提供しているとされる。

 彼ら民兵は極右の反ユダヤ・反ロシア勢力だが、そのスポンサーであるコロモイスキー氏が、かつて虐殺の対象だったユダヤ人の子孫である事は、大きな皮肉である。そしてそのコロモイスキー氏が、片手でネオナチの私兵を操り、もう一方の手でウクライナの大統領の座に、ユダヤ人のゼレンスキー氏をすえたのも、驚くべきことである。さらに、現在米国在住のコロモイスキー氏の姿は、米政権に深く食い込む「ウクライナ・ロビー」と重なる。

 米国やドイツ等は、ウクライナへの巨額の軍事支援や武器供与を決定しましたが、その中には、市街戦やゲリラ戦で使われる対戦車ミサイルや対空ミサイルが含まれています。米国等が供与する武器によって、ウクライナ各地でゲリラ戦が展開され、アフガニスタンのように一層泥沼化してしまうのでしょうか?

 詳しくは下記の記事を御覧ください!

※ゼレンスキーの「正体」! 彼が人気を得たドラマのテレビ局オーナーは富豪のコロモイスキー氏。氏はユダヤ人でオレンジ革命から「親欧米派」活動、今米国滞在。各国は軍事支援で戦闘長引かせず、停戦交渉の場を!
(記事のURLは、本日23日午後にツイッター等で告知いたします)

■ウクライナの親ロシア野党の活動停止処分を英『ガーディアン』が詳報! メドヴェージェフ前大統領(現国家安全保障トップ)が「最も民主的な大統領は西側の民主主義の理想に向かってまた一歩を踏み出した。彼らは必要ない! よくやった! その調子だ」とゼレンスキー大統領を絶賛!?

 3月21日のこの日刊IWJガイドで、ウクライナのゼレンスキー大統領が20日、政府に批判的な野党の活動停止を発表したとお伝えしましたが、これに対して岩上安身によるインタビューでおなじみのエコノミスト・田代秀敏氏より、「イギリスの高級紙 The Guadian も報じています」とお知らせいただきました。

※はじめに~ウクライナのゼレンスキー大統領が11の野党の活動停止を発表! 政府に批判的、親ロシア的勢力をすべて排除し異論を封殺!? 期間は戦争が終わるまで!(日刊IWJガイド、2022年3月21日)
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/50447#idx-1

 20日付けガーディアンは「ウクライナ、ロシアと関係のある11政党を停職にゼレンスキー氏は、ビクトル・メドベチュク氏の野党『生活のためのプラットフォーム』などの政党は『分裂や結託を目的としている』と指摘する」と題し、以下のように報じています。

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■現在のウクライナ戦争はその前史であるドンバス戦争を理解しないと、国際法違反のただの「ロシア悪党論」で思考停止する! 2015年からドンバス地方を見つめて来たフランスのドキュメンタリー映画監督でジャーナリストのアンヌ-ロール・ボネル氏による2015年の大変貴重なドキュメンタリー『ドンバス、忘れられた戦争』をご紹介します。さらに、IWJはボネル監督に直撃取材!

 現在の日本におけるウクライナ戦争を語る言説は、そのほとんどが、ウクライナに侵攻したロシアが国際法違反であり、戦争の原因はすべてロシアにあるというものです。

 日本政府も、新聞・テレビのニュースも、ワイドショーのコメンテーターも、市民の反戦運動さえも、そういう見方をしています。

 なかには、ロシアは「キエフ政権によるドンバス地方(ルガンスク・ドネツク)のロシア系住民弾圧を口実に侵攻した」という、ロシア悪党論から演繹したひどい偏見や現実の歪曲も散見されます。

 もちろん、一国が他国に軍事侵攻することは、理由がなんであれ、許されることではありません。それは、旧日本軍の大陸侵略を見れば一目瞭然です。

 しかし、そこで、思考停止してしまうと、ロシアが悪いのだから、もっと制裁を科せ、もっとウクライナに武器を供与せよ、ゼレンスキー大統領だけに国会演説を、ということになり、戦争の本質的な原因を置き去りにしたまま、戦争当事者の片一方に肩入れし、戦争を煽る空気を社会に醸成していきます。それでは戦争の終結には至りません。

 歴史は複雑性を備えています。単純な「勧善懲悪」史観に陥ると、見えないことが多くなり、善悪の自分の見方に合わない現実の方を、今度は逆に、歪曲・矮小化することにもなりかねません。今、日本のメディアや世界のメディアが陥りつつあるのは、この現実の歪曲・矮小化です。

 制裁と武器供与によって作られる「FAKE PEACE」ではなく、「TRUE PEACE」を作り出すには、ウクライナ戦争の原因に関する冷静な検証が必要です。

 フランスのドキュメンタリー映画監督で、ジャーナリストのアンヌ-ロール・ボネル氏は、2015年にドンバス戦争に取材したドキュメンタリー映画『ドンバス、忘れられた戦争』を制作しています。

 ウクライナ戦争の前史にあたるこのドンバス戦争こそ、ウクライナ戦争の原因の一つを構成しています。

 アンヌ-ロール・ボネル監督は、パリ第1パンテオン・ソルボンヌ大学のコミュニケーション・メディア学の修士課程修了、フランス映画自由学校(CLCF)で芸術学修士取得、パリ・ソルボンヌ大学でメディア社会学博士号を取得したドキュメンタリー監督であり、ジャーナリストです。

 まず、ボネル監督のこの53分のドキュメンタリー映画を御覧いただいて、ドンバス戦争の現実の一端に触れてみてください。

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■<IWJ取材報告>「ファクトチェックとは検閲のこと」!!~2.19 たんぽぽ舎 ペテン学基礎講座2022「これは『報道』か『プロパガンダ』か? はたまた『ウソ八百』か? -戦時下の新聞と今のぼくら―」―講師:浅野健一氏、アーサー・ビナード氏

 2月19日午後1時30分より、東京都千代田区のたんぽぽ舎にて、たんぽぽ舎講座会議の主催、人権と報道・連絡会、創出版、同志社大学社会学部浅野ゼミOB・OG会の協賛により、「戦時下の新聞と今のぼくら-アーサー・ビナード&浅野健一による『ペテン学』レッスン!」が開催されました。

 この講座は、元共同通信社記者であり、同志社大学社会学部で教鞭もとるアカデミックジャーナリスト・浅野健一氏が選ぶ講師による「人権とメディア」連続講座の再開第1回目です。

 この日は、詩人のアーサー・ビナード氏をゲストに迎え、浅野氏の著作『天皇の記者たち-大新聞のアジア侵略』(スリーエーネットワーク、1997年)をもとに、第二次世界大戦当時のマスメディアの侵略戦争に対する責任と、現在のメディアの状況、特に「報道」と「プロパガンダ」は何が違うのかについて、両氏が講演・討論するものでした。

 まず、浅野氏が「戦時下の大本営発表報道より悪い現在のマスメディア報道」と題した報告を行いました。

 浅野氏は2020年4月、下咽頭がんのため声を失いましたが、今回はパソコンで打った文字をプロジェクターで投影し、スライドとAIによる音声読み上げ機能を駆使した「無声ジャーナリスト」「生涯一記者」として、新たな出発となる記念すべき講演となりました。

 浅野氏は日本のメディアの現状について、次のように指摘しました。

 「北京の冬のオリンピックをめぐり、日本のメディアは、中国には、表現の自由、報道の自由がない、と批判しています。たしかに、国境なき記者団の『世界報道自由度ランキング』では、中国は最下位に近い177番目です。

 しかし、日本も67位です。これは、G7、主要7カ国の中では最下位にあたります。ほかの国の人権やメディアの問題をいうのと同時に、自分の住む国の状況も忘れないことです。

 日本では、憲法で一切の表現の自由が保障されていて、法律では、世界でトップ級の自由度があります。ところが、人民の知る権利を代行する新聞・テレビなどのマスメディアは、ジャーナリズムとして十分には機能していません」。

 浅野氏は、その背景を以下のように説明しました。

※ここから先は【中略】とさせていただきます。御覧になりたい場合は、ぜひ、新規の会員となって、あるいは休会している方は再開して御覧ください! 会員へのご登録はこちらからお願いいたします。

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 浅野氏、ビナード氏の講演、および参加者との質疑応答の詳細は、ぜひ全編動画を御覧ください。

※「ファクトチェックとは検閲のこと」!!~2.19 たんぽぽ舎 ペテン学基礎講座2022「これは『報道』か『プロパガンダ』か?はたまた『ウソ八百』か?-戦時下の新聞と今のぼくら―」―講師:浅野健一氏、アーサー・ビナード氏
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/502462

 それでは、本日も1日、よろしくお願いします。

※日刊IWJガイドのフルバージョン(会員版)は下記URLより御覧ください。
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IWJ編集部(岩上安身、尾内達也、浜本信貴、城石裕幸、富樫航、渡会裕、中村尚貴)

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