日刊IWJガイド「コロナ再来に欧米日市場が乱高下! 人民元相場はドルに対して急上昇! 急速に進化する「中国の現実」と加速する米中逆転のシナリオ!? 岩上安身による中国通エコノミスト田代秀敏氏インタビュー」2020.11.17号~No.2987号


┏━━【目次】━━━━━━━━━━━━━
■はじめに~<インタビュー報告>コロナ再来に欧米日市場が乱高下! 人民元相場はドルに対して急上昇! 急速に進化する「中国の現実」と加速する米中逆転のシナリオ!? 岩上安身による中国通エコノミスト田代秀敏氏インタビュー
■【中継番組表】
■IWJは今年8月1日から始まった第11期の第1四半期、最初の3ヶ月を経過し、IWJの運営に必要なご寄付・カンパの目標額1350万円に対して785万円以上の不足となっています! 過去に例のないほどの経済的なピンチです! このままではこれまでのような活動を続けることが困難になります! どうか、皆様からの緊急のご支援をお願いいたします!
■住民投票なき「都構想」!? 維新の会が「広域行政の一元化条例案」と「総合区設置案」の条例案を来年2月の議会に提出の方針!! 岩上安身がインタビューした小原隆治早稲田大学教授は「制度フェチな困ったひとたち」とあきれ返ったツイートを投稿!
■<本日の再配信>「種子法の廃止とは何だったのかということを問わざるを得ません」! 本日午後8時から「緊急院内集会! 種苗法についての勉強会」を再配信します!
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■はじめに~<インタビュー報告>コロナ再来に欧米日市場が乱高下! 人民元相場はドルに対して急上昇! 急速に進化する「中国の現実」と加速する米中逆転のシナリオ!?岩上安身による中国通エコノミスト田代秀敏氏インタビュー

 おはようございます。IWJ編集部です。

 昨日、11月16日、岩上安身による、シグマ・キャピタルのチーフエコノミスト田代秀敏氏のインタビューを配信しました。田代氏は中国の現在の経済や社会について精通している数少ない日本のエコノミストです。

 中国に関するネガティブな「噂話」に興じるばかりで、中国経済の成長と科学技術力の発展について真実を伝えない日本メディアのために、ほとんどの日本人が知らない中国の現在について、米中覇権争い、米国経済やコロナ禍、中国市場に集う世界的企業、中国を中心とするRCEPなど田代氏に詳しくお話をうかがいました。

 バイデン氏が、11月8日に事実上の勝利宣言をし、11月9日にファイザーが新型コロナウイルスのワクチンの治験結果、90%以上の有効性を確認したと発表。新型コロナウイルスの第3波の渦中にあって落ち込んでいたNYダウが爆騰しました。

 しかし、その背景でファイザーのCEOが何をしていたのか、田代さんが驚愕の事実!! を明らかにしてくれました。こちらは会員限定配信となりますので、ぜひ会員登録をしてご覧ください。

 このように乱高下する株式市場について田代氏は、「バイデンが勝ったから株価が上がったのではなく、おそらくトランプが勝っていても米国市場は急騰しただろう」といいます。

 田代氏「現在の株価市場は、景気の指標とも実体経済ともまったく関係ない。日本では中央銀行が株を買うという世界でも稀なことをやって株価を安定させているが、株式市場はいつも爆騰する理由と暴落する理由を欲しがっている。株価の変動の幅が大きければ大きいほど利益が出るんです。

株価の値動きをボラティリティと言いますが、ボラティリティが大きければその材料は何でもいいんです。大統領選などは格好の材料」。

 米国では、新型コロナウイルスの感染拡大による死者が25万人を超えました。田代氏は、「この死者数は第1次世界大戦、ベトナム戦争、朝鮮戦争の米国の死者の合計よりも多いんです」と指摘。大変な事態なのに、バイデン氏が圧勝することができなかったことについて、以下のように述べています。

 田代氏「アメリカは、二大政党制で墓穴を掘った。民主党、共和党分断が宗教戦争のようになっていて、このままいけば、殲滅戦になるかもしれない。

南北戦争の死者は北軍65万、南軍48万、あの当時のテクノロジーで100万人が亡くなったというのは、とんでもないことなんです。

今のアメリカは、第2次南北戦争という人もいますが、南北戦争の入り口で、今のテクノロジーなら何百万人という死者が出ます」。

 田代氏によれば、感染症はあるレベルを超えると指数関数的に増えるが、今の米国はもはやその状況に突入している、といいます。米国の病院ではすでに増えすぎた患者に対して誰の酸素吸入器を外すかというトリアージが始まっており、病院の周りに遺体を収容するための大型冷凍運搬車が何台も止まっているといいます。

 田代氏「今の政権は危険なまでに無能です。世界最高の医療水準と医者もいて、この状態なんです。(感染者数第2位の)インドは住宅の半分にトイレがなく、人口も約13億8500万人ですが、そのインドよりも米国の感染者が多いというひどい状況です」。

 岩上「とんでもないことがアメリカで起きていますね。これ、中国に助けを求めたほうがいいんじゃないですか?」

 田代氏「それはいいですね。イタリアは、武漢から引き上げた中国の部隊が行って感染対策に当たりました。だから(最初は感染爆発で騒がれたけれども)今はドイツ並みに収まっている。英国のボリス・ジョンソン首相は再感染の恐れがあって隔離中でしょう。この大事な時期にEUとの交渉の現場にも出てこられないわけです。イギリス政府には交渉能力がもうないんです」。

 田代氏はABCニュースが11月16日に放送したニュースに言及し、米国テキサス州エルパソ郡では遺体の運搬に刑務所の受刑者が従事しているという現実を紹介しました。

 日本のデジタル化の遅れも深刻です。2020年にもなって「今さらデジタル庁ですか?」と田代氏は問います。携帯電話がデジタル化したのは1990年の第2世代からだそうです。

 田代氏「9回の裏になって、今からリリーフピッチャーが肩を作っているというような。テレビで見ていると、菅総理も安倍さんもいまだにガラケーですよね。

日本の携帯電話料金が高いのは、まさに安倍さんや菅さんのせい。第3世代のガラケーをいまだに使っている人たちを抱えているからです。NTTにすればものすごい負担なんです。

蒸気機関車走らせながら、その横で新幹線を走らせているようなもので。そういう人がデジタル庁を作るとか、意味がよくわかりません」。
 
 インタビューはその後、日本の学術会議問題、米国の19世紀を引きずる二大政党制と選挙人制度、そして先住民族を征服して建国した歴史、その歴史からくる米国社会の歪み、あたかも米国がヘーゲルの言うところの「世界精神」の使命を帯びているかのような、神がかったバイデン演説の危険性、独裁政権ができるときは「豚が肉屋を大好きになる」件など、豊富な話題について次々と明確なビジョンを語っていただきました。

 そのなかでも白眉は、米中デカップリング論にまで発展しているトランプ大統領の中国叩きの意味、中国市場に賭けるしかない米国をはじめとする世界の企業の思惑と動き、世界中から資金が流れ込み活況を呈している中国市場の現在、国際輸入博覧会や双十一などにみる中国経済の勢いです。

 公開部分だけでも十分に知的刺激にあふれた内容になっていますが、ファイザーCEOの驚愕の行動、中国市場と経済の勢い、中国市場に活路を見い出すしかない企業の実態など、会員限定部分のお話はさらに深く詳細な内容になっています。ぜひ、この機会に会員となってご覧ください。

※インタビューURL(公開部分・約20分より本編)
https://youtu.be/ClBEm2EUOMk

 これまで岩上安身が行ってきた田代氏のインタビューは以下にあります。ここに掲載していないインタビューも沢山ありますので、ぜひIWJのサイトで検索してみてください。

※新型コロナウイルスによる歴史的大暴落の影響と震源地・中国の現状~岩上安身によるインタビュー 第989回 ゲスト エコノミスト田代秀敏氏(前編) 2020.3.25
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/470749

※新型コロナウイルスによる歴史的大暴落の影響と震源地・中国の現状 ~ 岩上安身によるインタビュー 第989回 ゲスト エコノミスト田代秀敏氏(後編) 2020.3.26
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/470925

※ 【第420号-426号】岩上安身のIWJ特報!スクープ! 日銀が発表した英語論文の謎 アベノミクス・黒田バズーカによる副作用の責任を逃れようと裏で金融緩和の出口を模索!? 岩上安身によるエコノミスト田代秀敏氏インタビュー2018.7.1(後編) 2019.6.30
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/450686

※【第427-435号】岩上安身のIWJ特報!スクープ!日銀が発表した英語論文の謎 アベノミクス・黒田バズーカによる副作用の責任を逃れようと裏で金融緩和の出口模索!? 岩上安身によるエコノミスト田代秀敏氏インタビュー 2018.7.1(後編) 2019.9.1
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/455022

※「スマホ開発での対中包囲網が築かれつつある」という日本の大マスコミの報道は信用できるのか!? グーグルがファーウェイのスマホに対するソフトウェア・アップデートを6月4日から行うことが明らかに!本件に関し中国通エコノミストの田代秀敏氏にIWJが取材! 2019.6.14
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/450572

※財政危機に直面した米国は苦し紛れに対中追加関税!? 対米追従のリスクとは!? ~5.31 岩上安身によるインタビュー 第942回 ゲスト 中国通エコノミスト・田代秀敏氏 2019.5.31
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/449729
 
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◆中継番組表◆

**2020.11.17 Tue.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【IWJ・Ch6】9:30メド~「梶山弘志 経済産業大臣 定例会見」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch6

 梶山弘志 経済産業大臣 定例会見を中継します。これまでIWJが報じてきた経済産業大臣記者会見関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e7%b5%8c%e6%b8%88%e7%94%a3%e6%a5%ad%e5%a4%a7%e8%87%a3%e8%a8%98%e8%80%85%e4%bc%9a%e8%a6%8b
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【IWJ・Ch5】10:00~「種苗法廃案を求める国会前集会・座り込み行動」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch5

 「国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会(全国食健連)」、「農民運動全国連合会(農民連)」共催による種苗法改正案の廃案を目指す行動を中継します。これまでIWJが報じてきた種苗法関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e7%a8%ae%e8%8b%97%e6%b3%95
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【タイムリー再配信 796・IWJ_YouTube Live】20:00~「緊急院内集会!種苗法についての勉強会」
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/featured

 2019年10月に収録した、「日本の種子(たね)を守る会」主催の院内集会を再配信します。これまでIWJが報じてきた食の安全関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e9%a3%9f%e3%81%ae%e5%ae%89%e5%85%a8

[記事URL] https://iwj.co.jp/wj/open/archives/459095

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◆中継番組表◆

**2020.11.18 Wed.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【IWJ・Ch3】14:30~「原子力規制委員会 更田豊志委員長 定例会見」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch3

 原子力規制委員会 更田豊志委員長による記者会見を中継します。これまでIWJが報じてきた原子力規制委員会関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e5%8e%9f%e5%ad%90%e5%8a%9b%e8%a6%8f%e5%88%b6%e5%a7%94%e5%93%a1%e4%bc%9a
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【IWJ・Ch3】17:00~「第39回原子力規制委員会臨時会議 ―内容:原子力規制委員会と日本原燃株式会社経営層による意見交換」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch3

 「第39回原子力規制委員会臨時会議」を中継します。これまでIWJが報じてきた核燃料サイクル関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e6%a0%b8%e7%87%83%e6%96%99%e3%82%b5%e3%82%a4%e3%82%af%e3%83%ab
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【タイムリー再配信 797・IWJ_Youtube Live】20:00~「種子法廃止の次は自家採種も禁止!? 長年にわたる農家の蓄積と知見をグローバル企業にただ同然で譲り渡すのか!~岩上安身が「日本の種子を守る会」元農水大臣・山田正彦氏にインタビュー!」
視聴URL(冒頭以降は会員限定): https://iwj.co.jp/wj/open/archives/420867

 2018年7月に収録した、岩上安身による山田正彦氏インタビューを再配信します。これまでIWJが報じてきた山田正彦氏関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e5%b1%b1%e7%94%b0%e6%ad%a3%e5%bd%a6

[記事URL] https://iwj.co.jp/wj/open/archives/426327
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【録画配信・IWJ_YouTube Live】21:00~「1人1票裁判(2019参)の最高裁大法廷判決言渡し後旗出し・記者会見」
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/featured

 同日収録予定の、「一人一票実現国民会議」による記者会見ほかを録画配信します。これまでIWJが報じてきた一票の格差関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/disparity-of-a-vote

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◆昨日アップした記事はこちらです◆

政府がコロナウイルス第二波を認めていない中、第三波に突入!? 立憲民主党・奥野総一郎衆議院議員「この状況下で具体的な政策が何も見えない」!!~11.12第20回「感染実態解明 野党合同ヒアリング」
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/484761

一体なぜ!? 大島産業が6億で落札したが、最終契約額は13億だった!! ~11.12第2回「高速道路耐震偽装問題 野党合同ヒアリング」―国土交通省、NEXCO中日本よりヒアリング
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/484706

11月12日に死去したノーベル賞物理学者小柴昌俊氏が2003年に小泉純一郎総理に宛てた嘆願書全文を公開! 物理学者の良識で反対した国際核融合実験施設誘致!「トリチウムはわずか1ミリグラムで致死量となる猛毒」!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/484848

◆昨日テキストアップした記事はこちらです◆

IWJ質問「福島第一原発廃炉目標を100年に延ばし、汚染水放出防げないか?」に大臣「議論は終結しているが、確実とは私自身言いきれない」!?~10.27梶山弘志経済産業大臣定例会見
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/483396

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■IWJは今年8月1日から始まった第11期の第1四半期、最初の3ヶ月を経過し、IWJの運営に必要なご寄付・カンパの目標額1350万円に対して785万円以上の不足となっています! 過去に例のないほどの経済的なピンチです! このままではこれまでのような活動を続けることが困難になります! どうか、皆様からの緊急のご支援をお願いいたします!

 いつもIWJをご支援・応援していただき、ありがとうございます。岩上安身とスタッフ一同、心より感謝申し上げます。

 IWJは今年8月1日に、第11期をスタートしました。IWJは現在、活動費の半分を会員の皆様からの会費で、もう半分を皆様からのご寄付・カンパによって活動しています。今期は、前期、前々期に引き続き、事業規模を縮小して、必要最低限の予算を組んでいます。この予算では、皆様からのご寄付・カンパは、月額450万円あれば、収支のバランスが取れる見通しでした。

 しかしながら、8月のご寄付・カンパは167万4160円にとどまりました。月間目標額の450万に到達するには遠く及ばず、282万5840円も不足しました。

 翌月の9月のご寄付・カンパは、187万2500円でした。9月も月間目標額450万円に到達せず、262万7500円不足となりました。

 10月のご寄付・カンパは210万1969円でした。やはり、月間目標額450万円に届かず、239万8031円も不足してしまいました。

 今期第11期は、第1四半期にあたる、8月、9月、10月の3ヶ月の合計目標額1350万円に対し、ご寄付・カンパの総額は564万8629円です。この3ヶ月で不足となった金額は、785万1371円になります。

 IWJは現在、過去に例のないほど経済的なピンチに直面しています。

 IWJ代表である岩上安身は、IWJの緊縮財政にあわせ、前期、前々期から3期連続で、今期も役員報酬を50%カットし続けています。その上で、現在の財政ピンチに対処するため、今月個人の貯金から400万円をIWJに貸し付けました。岩上安身はこれまでにもIWJに貯金を貸し付けており、その貸付残高は593万円になります。

 岩上安身は富裕層でも資産家でもなく、IWJの財政危機を丸ごと救えるような私財があるわけではありません。

 加えて岩上安身は、11月7日に家の近くの路上で、左足を路面の窪みにとられて転倒。左足を骨折してしまいました。また、先日ご報告したように、総合病院での睡眠時無呼吸症候群の精密検査の結果、睡眠時にかなりの回数と長い時間、無呼吸状態になり、血中酸素飽和濃度が極端に低くなっていることがわかりました。

 これに対処するため、岩上安身は現在、CPAPという鼻から空気を送り込む装置を装着しての治療を開始しています。これほど睡眠が取れていないのでは、体調が悪いのは当然なのですが、そこに加えての転倒、骨折。弱り目に祟り目です。この体調の報告は、岩上安身が近々行う予定です。

 岩上安身自身は、「必ず、骨折も睡眠時無呼吸症候群も治して、また、バリバリと仕事をしますので、それまで、IWJをお支えください」と、決意を表明しています。

 ですが、財務がこのような状況では、IWJはこれまでのような活発な活動を継続することはできそうにありません。

 それでも、私たちは何としてもこれまでと同様、ジャーナリズム本来の志をまっとうした活動を継続し、できれば新たなネット環境にも適応する新しい技術にも挑戦し、独立市民メディアとしての使命を果たしていきたいと強く願っています。

 また、先日からお知らせしていますように、IWJでは現在、生き残りをかけて、全配信チャンネルをYouTubeへ移行する計画を進めています。そのためには、LiveUという機器の導入が必要となります。連日お伝えしてきた内容を以下の記事にまとめました。お時間のあるときにどうぞお目通しください。

※IWJの財政が本当にピンチです! 10月末は岩上安身個人から400万円を借り入れてしのぐことに! 他方、激変する情報環境の中で、生き残りをかけて新機材を導入、全チャンネルでYouTube Liveによる生中継を行えるように改革を断行します! IWJへのご支援を、ぜひ、よろしくお願いいたします! 2020.10.29
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/483507

 IWJは政治的に権力におもねらず、大資本にも組み伏せられない、独立した自由な市民のためのインターネット報道メディアとして、時代の変化にあわせて柔軟な改革を進め、敏感に果断に対応していくことで生き延びていきたいと考えています。どうか、IWJの生き残りをかけた取り組みにご理解をいただき、ご支援をよろしくお願いいたします!

 コロナ禍の状況下で、誰もが経済的に苦しい状況であると思います。そんなただ中で皆様にご寄付・カンパのお願いを続けることは非常に心苦しいことではありますが、特定のスポンサーに頼らない独立市民メディアであるIWJが、活動を継続していくためには、市民の皆様の会費とご寄付・カンパによるご支援が欠かせません!

 ぜひ、会員登録と、ご寄付・カンパによる緊急のご支援を、よろしくお願いいたします!

※会員へのご登録はこちらからお願いいたします。
https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

 また、ご友人や知人にIWJの活動をお知らせいただき、ご支援の輪を広げていただけるようお願いいたします! ぜひ、みなさまのお力で、口コミやSNS等でIWJへご支援を呼びかけていただければと思います。11月13日時点で会員登録いただいている会員様の総数は、4344名です。この数を皆様とともに、ぜひ伸ばしていきたいと考えております!

 下記URLに、ご寄付・カンパくださった皆様のお名前を記して感謝の意を捧げております。ぜひ御覧いただければと存じます。

※いつもIWJをご支援いただき、ありがとうございます。取材・報道活動にお力添えいただきましたみなさまへ心より御礼を申し上げ、お名前を掲載させていただきます<ご寄付・カンパのお礼とご報告>
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/category/information/donation

※ご寄付・カンパのご支援はこちらからよろしくお願いいたします! 1000円からクレジットカードの使用も可能です。ぜひご検討ください。
https://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

■住民投票なき「都構想」!? 維新の会が「広域行政の一元化条例案」と「総合区設置案」の条例案を来年2月の議会に提出の方針!! 岩上安身がインタビューした小原隆治早稲田大学教授は「制度フェチな困ったひとたち」とあきれ返ったツイートを投稿!

 11月1日に、大阪市を廃止して4つの特別区に再編することの賛否を問う2度目の住民投票「大阪市廃止・特別区設置住民投票」の投開票が行われ、反対票が賛成票を上回り、否決されたことは日刊IWJガイドでお伝えした通りです。

※大阪市廃止住民投票は1万7000票差で否決! 維新代表松井一郎大阪市長は「政治家のけじめ」と言いながら引退するのは2年半後!? 「二重行政解消」のために2度の住民投票に100億円以上もかけた維新の責任は!?(日刊IWJガイド、2020年11月3日)
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/47733#idx-3

 住民投票の結果が出たことで終結を見たかと思われたこの「大阪都構想」ですが、ここへ来て驚くべき進展がありました。

 大阪維新の会代表の松井一郎大阪市長が、大阪市を残したまま、行政区の権限を強化する「総合区設置案」の導入を目指す条例案を2021年2月の議会に提出する意向を11日の記者会見で表明したのです。

 また、大阪維新の会は、市の広域行政を府に一元化する「広域行政の一元化条例案」も同じく2月議会に提出する方針です。

※大阪市長が「8総合区案」を提案へ 都構想否決受け 設置時期は明言せず(毎日新聞、2020年11月11日)
https://mainichi.jp/articles/20201111/k00/00m/040/315000c

 総合区は、2016年施行の改正地方自治法で政令指定都市に導入することが可能となった仕組みです。市議会の議決があれば設置ができます。

※地方自治法(e-Gov)
https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=322AC0000000067#1984

 この「総合区」議案の提出については松井市長が7日に自身のツイッターで、「【総合区って何?】私もプロジェクトで杉田議員と共に練り上げた中身。議案はつくれないので吉村市長全面バックアップで成案化したので日の目を見るのはありがたい。住民自治の強化と都市内分権を進めましょう!」という公明党の辻よしたか議員のツイートを引用するかたちで明らかにしました。

※辻よしたか議員のツイッター(2020年11月7日)
https://twitter.com/ytsuji2001/status/1324975752786243584?s=20

 「辻さん、本気なんですね。了解しました。公明党が正案化した総合区案で都市内分権進めましょう」

※松井氏のツイッター(2020年11月7日)
https://twitter.com/gogoichiro/status/1324977693218070528?s=20

 「やりましょう!
吉村前市長ともお約束していたことですから、少子高齢化、教育行政、子供の貧困など地域の諸問題を解決するには、都市内分権と地域の声を行政にリアルタイムに反映するシステムが必要です。皆さん賛同していただけると思います」

※辻よしたか議員のツイッター(2020年11月7日)
https://twitter.com/ytsuji2001/status/1324978549552422912?s=20

 「了解しました。議案提案いたします」

※松井氏のツイッター(2020年11月7日)
https://twitter.com/gogoichiro/status/1324979515190210560?s=20

 また、その前日の6日には、維新代表代行で大阪府知事の吉村洋文氏が府市の広域行政の一元化し、「二重行政の解消」を目指す条例案を提出することを定例記者会見で発表していました。

※「大阪府市の広域行政一元化」 知事ら条例案提出へ 都構想否決受け「対案」(毎日新聞、2020年11月6日)
https://mainichi.jp/articles/20201106/k00/00m/040/279000c

 この動きに対し、岩上安身が10月16日インタビューした地方自治が専門の小原隆治(こはら・たかはる)早稲田大学教授が、以下のようにツイッターで反論を述べています。

 「憲法で保障された大阪市の自治権損なう府条例つくったって違憲違法無効だよ。バカも休み休み言え。だから二重行政解消に必要なのは話し合いなんだって。半可通に限ってすぐ改憲だ都構想だ条例制定だと、制度改革でなんとかできると妄想する。制度フェチな困ったひとたち」

※小原教授のツイッター(2020年11月7日)
https://twitter.com/koharatakaharu/status/1324898243659014145?s=20
 
 岩上安身による小原教授のインタビューは以下のリンクより御覧いただけます。この機会にぜひご視聴ください。

※日本学術会議任命拒否問題 憲法15条の悪用による独裁への道!デマで日本学術会議を叩く菅政権でこの先日本はどこまで堕ちるのか!? 岩上安身によるインタビュー 第1014回 ゲスト 早稲田大学政治経済学術院教授小原隆治氏 
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/482850
 
 米大統領選ではトランプ大統領がなかなか敗北を認めず、今後の動向が注目されていますが、日本でも住民投票により示された民意を制度の隙をついて無視するような愚行がまかり通ってしまう危険性があります。IWJでは引き続きこの問題を注視していきます。

 IWJがこれまで報じた「大阪都構想」に関する問題についてはぜひ以下の記事をご一読ください。

※「大阪都構想」と称する「大阪市解体構想」! 住民投票を否決されたら投票は無効!? 「大阪市廃止で財政負担増」と報じた毎日新聞のスクープを「大誤報」と決めつける橋下徹氏の暴論を松井一郎維新代表は否定するも、一層深まる市財政局長への圧力疑惑!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/483759

※大阪市廃止住民投票は1万7000票差で否決!維新代表松井一郎大阪市長は「政治家のけじめ」と言いながら引退するのは2年半後!? 「二重行政解消」のために2度の住民投票に100億円以上もかけた維新の責任は!?
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/483853

※「大阪都構想」住民投票再度否決の翌日に橋下徹氏がテレビ番組で「生まれた子供に一票を与えて親が行使するべき」と負け惜しみのトンデモ発言!弁護士の米山隆一氏が橋下氏に対して徹底批判!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/483918

※維新の「デマ」と在阪メディアの「偏向報道」、そして維新支持者の「恫喝」に負けずに声を上げ続け、見事に「都構想否決」を勝ち取った大阪市民! 市民運動を続けたKakoponさんに、直接取材!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/483965

■<本日の再配信>「種子法の廃止とは何だったのかということを問わざるを得ません」!本日午後8時から「緊急院内集会!種苗法についての勉強会」を再配信します!

 
 先の通常国会から持ち越しとなった種苗法改正案の審議が11月12日に始まりました。

 種苗法とは、1978年に農林水産省により制定された、農作物や園芸植物の新品種開発者(「育成者権者」といいます)を保護するための法律です。植物に関する特許制ともいうべき法律なのですが、自家増殖、すなわち登録品種について収穫物の一部を次期作の種苗として使うことは、これまでは農家に認められてきました。

 この自家増殖を、従来の「原則自由」から「原則禁止」に変え、育成者権者の許諾なしには使えないようにするというのが、今回の改正案の主な目的です。審議入りに際して、野上浩太郎農水相は、「わが国の農林水産業の発展を図るためには登録品種の海外流出を防止できるようにすることが重要だ」と述べました。農水省は自家増殖を禁止する理由について、ブランド力のある国内の登録品種を勝手に海外に持ち出されるのを防ぐためだと説明しています。

※種苗法の一部を改正する法律案について(農林水産省)
https://www.maff.go.jp/j/shokusan/shubyoho.html

 農水省は、自家増殖に許可が必要となるのは登録品種だけであり、一般品種や在来品種は今まで通り自由に自家増殖できると説明しています。しかし、自家増殖原則禁止の対象品目は、続々と追加されています。

 そんな種苗法改正案が審議入りした12日、こうした一連の政策に反対する活動を続けている「日本の種子(たね)を守る会」や農民運動全国連合会などが国会前で抗議行動を行い、元農林水産大臣の山田正彦氏らがスピーチしました。

※議論、検討を欠く拙速な「種苗法改正案」を止める、廃案にする! 政府、農水省の唱える新品種保護の欺瞞、農家に対する無理解に抗議! 寒風のもと集った有志の真摯な訴え!~11.12 #種苗法改正案 反対抗議行動 国会前アクション 2020.11.12
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/484662

 この「日本の種子(たね)を守る会」が主催し、2019年1015日に開催された「緊急院内集会!種苗法についての勉強会」を再配信します。

 本勉強会では最初に、同会アドバイザーである印鑰智哉(いんやく・ともや)氏が種苗法をめぐるこれまでの状況について説明をしました。

 印鑰氏はアジア太平洋資料センター(PARC)、ブラジル社会経済分析研究所(IBASE)、Greenpeace、オルター・トレード・ジャパン政策室室長を経て、現在はフリーの立場で世界の食と農の問題を追っています。 

 印鑰氏は、種子法廃止から見た現状について説明しました。

 「種子法が2017年に廃止されてしまいました。その時に、種は公的事業から民間企業へ移すように言われました。しかし、実際に民間企業はどのくらい種を作っているのでしょうか。調べてみました。

 住友化学は、5年間で当初55倍にすると言っていました。3年間しか見ていないんですが、たった6倍にしかなっていません。大手3社のシェアはたった0.3%にしかなっていない。残りは都道府県が作っているのです。これを見ると、種子法の廃止とは何だったのかということを問わざるを得ません」 
 
 この勉強会には、農林水産省食料産業局知的財産課の担当者も出席し、農水省側の種苗法に関する見解を説明しました。
 
 これを受けて、「日本の種子を守る会」の前会長でもある山田正彦氏や、勉強会に出席した国会議員が農水省の担当者に質問をしました。

 山田氏は農水省が主張する国内の登録品種の海外流出を防止するという論点について、国内法である種苗法によって実現することができるのかという疑問を投げかけました。
 
 詳しくは、本日午後8時からの再配信を御覧ください!
 
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【タイムリー再配信 796・IWJ_YouTube Live】20:00~
「緊急院内集会!種苗法についての勉強会
視聴URL(フルオープン): https://www.youtube.com/user/IWJMovie/featured

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 それでは、本日も1日よろしくお願いします。

IWJ編集部(岩上安身、杉浦まりあ、六反田千恵、中村尚貴)

IWJ 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル
岩上安身サポーターズクラブ事務局
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