日刊IWJガイド「『オールジャパン 平和と共生』記者会見に来たのはなんとIWJ一社だけ!他のメディアは何してる!? 集会は超豪華な顔ぶれと市民の熱気で超満員!/『保育園』ブログを『便所の落書き』と罵った杉並区議に『政治とカネ』の問題が浮上!/子宮頸がんワクチン副反応被害について、記憶障害に関する新たな研究結果が明らかに!」2016.3.19日号~No.1283号~


■■■ 日刊IWJガイド「『オールジャパン 平和と共生』記者会見に来たのはなんとIWJ一社だけ!他のメディアは何してる!? 集会は超豪華な顔ぶれと市民の熱気で超満員!/『保育園』ブログを『便所の落書き』と罵った杉並区議に『政治とカネ』の問題が浮上!/子宮頸がんワクチン副反応被害について、記憶障害に関する新たな研究結果が明らかに!」2016.3.19日号~No.1283号~ ■■■
(2016.3.19 8時00分)

 おはようございます。IWJで主にテキスト関連の業務を担当している平山と申します。

 本日もたくさんお伝えしなければいけないニュースがあるのですが、ひとつ、何よりもまずお伝えしなければならないことがあります。早速、山本愛穂記者に報告してもらいます!

■鳩山由紀夫元総理も出席した「オールジャパン 平和と共生」記者会見、取材したのはなんとIWJ一社のみ! しかし集会は多くの市民が集まり大盛況!

 おはようございます。IWJの山本愛穗です。

 昨日、夕方の6時半から、「オールジャパン平和と共生~安倍政治を許さない!参院選総決起集会」が開かれ、IWJが中継しました。第1部では、野党共闘の党首クラスが集まり、小沢一郎氏が出席。第2部では、鳩山由紀夫元内閣総理大臣や孫崎享氏や落合恵子さん、山田正彦元農水大臣ら豪華メンバーが具体的な政治テーマについてスピーチ。岩上さんもスピーカーの一人として登壇しました。

 それに先立ち、午後3時から記者会見が開かれ、IWJの青木浩文記者が中継しましたが、会見場へ取材に訪れたメディアは、なんとIWJだけでした(絶句・・・)。

※オールジャパン平和と共生「安倍政治を許さない!参院選総決起集会」に関する記者会見
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/292506

 夕方からの集会が始まる前、この報告を受けた岩上さんは「史上初、独占単独会見!? 冷淡なのは記者クラブメディアだけではない。独立メディア、フリーも、市民メディアも含め、冷淡すぎる」と呆れた様子で、「IWJがいなかったら、報じるメディアはゼロ、という危機が今後、ますます増えていくだろう。今もそうなっているけど、もっとひどくなるだろう」と危機感を募らせていました。

 他方、集会の会場となった文京シビックホールの大ホールは大入りの超満員でした。記者会見の寒々しさと集会につめかけた市民の熱気のこのあまりの落差には、言葉を失います。

 この集会自体は素晴らしい内容でした。動画を御覧いただければ分かりますが、顔ぶれの豪華さといい、内容の充実ぶりといい、文句のつけようがないのですが、メディアでは一切取り上げられない、ただひとりIWJだけをのぞいて、というのが、現在の政治とメディアの状況をすべて表現しているように思います。

 登壇した岩上さんは、たくさんの市民の方々から声をかけられ、「IWJがなくなったら困る。頑張って」と言われたそうです。一方、体調を気づかう方も何人もいらしたそうですが、岩上さんは「一番はIWJが財政危機を乗り越えられるか否か。無理をせざるをえない。自分の体調は二の次」と、日頃、本当に思い、実践していることをそのまま皆さんにお伝えしたそうです。どのくらいの方々に、岩上さんの覚悟が伝わったでしょうか。

 既存大手メディアとは異なり、IWJは今後も、自主独立の精神を保ち、大企業からのスポンサー支援を受けず、市民の皆さまが本当に必要とするニュースを伝えていきたいと思っています。しかし、このままの財政危機が続けば、人員を削減し、取材先を減らし、規模を縮小する他ありません。どうかこの機会に、緊急のご支援やカンパへのご協力をどうかご検討いただければと思います。

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https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

※ご寄付・カンパもよろしくお願いいたします!
http://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

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 山本記者、ありがとうございました! 市民の熱気と既存メディアとの間に、これほどの乖離が生じたことが、今まであったでしょうか。IWJはこれからも、市民とともに歩むメディアでありつづけたいと思います。

 さて、一昨日の夜、IWJの事務所にて、事務スタッフが、以下のようなお電話を頂戴しました。

 「火炎瓶テツさんをもっとIWJで取り上げて欲しい。さっきも、『TPP絶対反対!遺伝子組み換え種子(GMO)使用承認反対行動2!農水省前アクション』に行ってきたが、IWJのスタッフの姿がなく寂しかった。IWJにはぜひ、もっと動きを追って欲しい」

 電話を受けたスタッフによると、かなり切迫した口調だったそうです。この日、抗議行動が行われることはわかっていましたが、どうしてもスタッフの人手が割けず、見送りになってしまいました。もちろん、火炎瓶テツさんのアクションをお伝えできなかったことは、残念なことだと我々も思っています。

 IWJではこれまで、火炎瓶テツさんが参加する抗議行動を、多数中継してきました。2013年12月30日には、岩上さんが火炎瓶テツさんへの単独インタビューを行っています。

※火炎瓶テツさんが参加した抗議行動の一覧
http://bit.ly/1Z7ZjSF

※2013/12/30 原発、TPP、秘密保護法をつなぐ「命のワン・イシュー」~岩上安身による火炎瓶テツ氏インタビュー
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/118522

 IWJには、「これを中継してほしい」というリクエストが日々たくさん届いています。記者がひとつの中継に行けば、他の集会のチラシを何枚かいただきます。昨日、「オールジャパン 平和と共生」という集会に出て登壇した岩上さんは、参加者の方々からいただいたイベントのチラシを十数枚も持って帰ってきました。以前よりも、こうしたリクエストがずっと増えています。他のメディアが報じないことがどんどん増えていっているので、その分、愚直に報じ続けるIWJを切実に必要とする声が高まっているのをひしひしと肌で感じます。

 IWJとしても「これは中継しなければ」というデモや抗議行動や集会、シンポジウムなどがたくさんあります。しかし、取材・中継をするためには、機材や人件費などのコストがその分だけかかるのが現実です。リクエストのすべてにおこたえするのは難しいのが現状です。

 連日、この「日刊IWJガイド」でお伝えしていますが、IWJは現在、深刻な財政危機に陥っています。岩上さんによると、IWJの財政状況がこのまま続けば、今期は最悪の場合、3,000万円もの赤字を計上する可能性があるということです。

 ありがたいことに、IWJの危機を知って、新たに会員になってくださる方も増えました。ご寄付・カンパも寄せられつつあります。希望の光が見えてきた気がして、本当にありがたいことですが、まだ危機を切り抜けられた、とご報告できるような状態ではありません。

 やはり、配信規模を縮小し、支出を大きく削るしか手がないのか、と思います。そうなりますと、冒頭のようなリクエストにおこたえできなくなることが増える・・・。それは、設立以来、ずっと市民運動と伴走してきた私たちにとっても、とてもつらい、さびしい決断となります。

 昨日も、朝、岩上さんがツイッターで神保町での街宣に作家の中沢けいさんが立つ、と書いているのを見て、中継に行く、とリプライしました。実際、約束した通り、中継はできたのですが、緊縮財政が続けば、そうした臨機応変な中継は難しくなります。

※【岩上安身のツイ録】IWJの財政が悪化!このままでは7月末には3千万円の大赤字の見通し!皆様、ご寄付・カンパでの緊急のご支援をお願いします!IWJのピンチをお助けください!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/290545

 「市民のための、市民に支えられるインターネット報道メディア」として、IWJは、市民によるデモや抗議行動を可能な限り可視化したいと思っています。限られた人員のなかで、岩上さん以下スタッフは、毎日悩みながら、どの現場を中継するか決めています。

 デモや抗議行動や市民による集会などの中継は、IWJが力を入れてきた柱のひとつです。記者会見の中継は、今ではいくつかのインターネットメディアが行うようになりましたが、野外でのデモの中継をこれほど多く行っているメディアは、IWJだけではないでしょうか。

 2012年7月の大飯原発再稼働に反対する首相官邸前抗議や、2015年9月のSEALDsによる安保法制反対デモなどは、非常に多くの皆さんに中継をご覧いただきました。IWJはこれからも、原発、TPP、安保法制など、様々なイシューに関して、デモや抗議行動の中継を通じ、国民の「怒り」の声を可視化し続けていきたいと、本当は思っています。

 財政状況の厳しさから、中継・配信規模を継続してゆくことはこのままでは難しいかもしれません。ですが、リーダーである岩上さんは、困難に突き当たっていますが、決して信念を曲げず、真実を伝え続けるために、IWJの機能をできるだけ保ちながら、存続させることができるよう努力を続けています。

 先日も、IWJの全ての記事に目を通し、リライトを行う編集長としての激務の合間をぬって、経営者の仕事に時間をとられていました。助っ人として駆けつけてくださった税理士資格を持つ方(この方もIWJのサポート会員さんです)と、スタッフとともに、現在、わかる限りの数字をつきあわせて、数時間にわたりみっちりミーティングを行っていたのです。ジャーナリストと経営者を兼ねるというのは、本当にハードな仕事であろうと思います。

 これからもIWJが存続することができるよう、ぜひ、ご支援いただければと思います。どうぞ、よろしくお願いいたします!

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※ご寄付・カンパもどうぞお願いいたします!
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※カンパのお振込先は、以下の口座になります。
【城南信用金庫(1344)】新橋支店(022)普通472535
【ゆうちょ銀行(9900)】〇〇八(008)普通3080612
【みずほ銀行(0001)】広尾支店(057)普通2043789
【楽天銀行(0036)】第一営業支店(251)普通7068848
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 IWJからの呼びかけに対し、以下のようなお声を頂戴しています。以下、紹介させていただきます。

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・岩上様はじめ皆様のご活躍に心から感謝しております。健康管理には十分ご留意されますように。アベ総理からお食事誘われても頑として断って下さいね。

・メルマガで毎朝元気を頂戴しています。頑張ってください。

・カナリヤの役割を しかし鷹の強さで継続されるよう。がんばってください

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 どうもありがとうございます! こうしたご支援の声があってこそ、私たちスタッフは日々、現場に立つことができます。どうぞ今後とも、IWJをご支援いただきますよう、お願い申し上げます。

 さて本日の「日刊IWJガイド」は、話題の「保育園落ちた死ね!!!」ブログを「便所の落書き」と口汚く罵った田中裕太郎・杉並区議に浮上した金銭スキャンダルから、記憶障害に関する新たな研究結果が報告された子宮頸がんワクチン副反応被害問題まで、盛りだくさんの内容でお届けします!

┏━━【目次】━━━━━━━━━━━━
┠■鳩山由紀夫元総理も出席した「オールジャパン 平和と共生」記者会見、取材したのはなんとIWJ一社のみ! しかし集会は多くの市民が集まり大盛況!
┠■【中継番組表】
┠■今日のニュースフラッシュ~安田純平氏拘束事件の続報、スティグリッツ教授の「TPPは悪い貿易協定」発言、他(平山茂樹)
┠■「保育園落ちた日本死ね」は「便所の落書き」!?無神経発言で炎上中の杉並区議に、なんと保育園新設をめぐる「政治とカネ」疑惑が浮上!?(佐々木隼也)
┠■子宮頸がんワクチン接種後の記憶障害は、日本人に多い特定の遺伝子型が原因か!? 信州大・池田修一教授らの研究班が解明急ぐ(太田美智子)
┠■3月26日と27日、神戸学院大学・上脇博之氏に2日連続インタビュー! 上脇氏が刑事告発した8議員の正体とは~第1回・島尻安伊子参議院議員(自民党・沖縄選挙区)(ぎぎまき)
┠■3月も目白押し、岩上さんによるインタビュー予定のお知らせ!(山本愛穂)
┠■IWJの貴重な財源となっております、IWJ書店のご利用も合わせてお待ちしております(山本愛穗)
┠■IWJオリジナルグッズを期間限定で半額セール実施中!(山本愛穗)
┠■わとはぷ~What happened today?(平山茂樹)
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◆中継番組表◆

**2016.3.19 Sat.**

【Ch5】8:30~「安保法制と安倍政権の暴走を許さない演劇人・舞台表現者の会主催・3.19サイレントスタンディング」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=5
※「安保法制と安倍政権の暴走を許さない演劇人・舞台表現者の会」主催のサイレントスタンディングを中継します。

【Ch4】13:00~「戦争法廃止・安倍政権の暴走許さない 3.19総がかり日比谷大集会」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=4
※「総がかり行動実行委員会」主催の集会とデモを中継します。

【IWJ_KYOTO1】13:30~「現代世界(欧州・中東)を《文学》から考える」
視聴URL: http://www.ustream.tv/channel/iwj-kyoto1
※京都大学で行われるシンポジウムを中継します。登壇者は京都大教授の岡真理氏ほか。会場の電波状況により、録画に変更する可能性が有ります。

【IWJ_OKAYAMA1】13:30~「9.19忘れない!安保法廃止!を求める街頭宣伝&市民大行動」
視聴URL: http://www.ustream.tv/channel/iwj-okayama1
※「ストップ戦争法!総がかり岡山実行委員会」主催の街頭宣伝と市民大行動の模様を中継します。

【IWJ_KYOTO3】14:00~「3.19ヒューマンチェーン・大久保」
視聴URL: http://www.ustream.tv/channel/iwj-kyoto3
※戦争法廃止、自衛隊海外派兵反対を訴えるヒューマンチェーンの模様を中継します。

【Ch6】14:00~「シンポジウム 軍学共同を考える」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=6
※「九条科学者の会」・「明治大学教職員組合」・「安保法に反対するオール明治の会」共催のシンポジウムを中継します。

【IWJ_KYOTO2】15:00~「SEALDs奥田愛基トークセッションin京都『民主主義は止まらない 国会の内と外で』」
視聴URL: http://www.ustream.tv/channel/iwj-kyoto2
※「安保関連法に反対するママの会@京都」主催のトークセッションを中継します。

【IWJ_OKAYAMA1】15:00~「安保法はイケン!全国一斉 安保法廃止を求めるパレード」
視聴URL: http://www.ustream.tv/channel/iwj-okayama1
※「岡山弁護士会」主催のリレートークとパレードの模様を中継します。

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◆中継番組表◆

**2016.3.20 Sun.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【Ch未定】12:30~「MIDDLEs主催 渋谷駅ハチ公前街宣」
※「MIDDLEs」が主催する街宣の模様を中継します。フラッシュモブのほか、各政党や市民団体によるスピーチを予定。

【Ch未定】13:30~「参議院選挙で市民が勝つために-市民意見広告運動集会-」
※「市民の意見30の会・東京」と「週刊金曜日」共催による集会を中継します。講演は、中野晃一氏(上智大学教授・「立憲デモクラシーの会」)、パネル討論会では、高遠菜穂子氏(イラク支援ボランティア)、武井由起子氏(弁護士・「明日の自由を守る若手弁護士の会」)、元山仁士郎氏(「SEALDs RYUKYU」)北村 肇氏(ジャーナリスト・「週刊金曜日」発行人)らが登壇します。

【IWJ_ISHIKAWA1】13:30~「ピースウォーク金沢2016!」
視聴URL: http://www.ustream.tv/channel/iwj-ishikawa1
※ピースウォーク金沢実行委員が呼びかけるイベントの模様を中継します。SEALDs本間信和さん、植田千晶さんらも参加予定。

【IWJ_SHIGA1】14:00~「小林節さん大いに語る」
視聴URL: http://www.ustream.tv/channel/iwj-shiga1
※小林節 慶應義塾大学名誉教授を招いて開催される講演会を中継します。主催は「小林節氏講演会」実行委員会。

【Ch未定】15:00~「AEQUITAS新宿大街宣」
※AEQUITAS(エキタス)主催による街宣を中継します。登壇者は、民主党・石橋みちひろ議員、共産党・小池晃議員、社民党・福島瑞穂議員、東京大学教授・本田由紀氏、日本大学教授・水野和夫氏、もやい理事長・大西連氏ら。

【IWJ_OSAKA1】18:00~「山城ヒロジさん講演部分―沖縄連帯!『戦争法廃止を求める2000万人署名』を成功させるつどい」
視聴URL: http://www.ustream.tv/channel/iwj-osaka1
※「2016ZENKO実行委員会」が主催するつどいの、山城ヒロジさん(沖縄平和運動センター議長)講演部分を中継します。

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■今日のニュースフラッシュ~安田純平氏拘束事件の続報、スティグリッツ教授の「TPPは悪い貿易協定」発言、他

 昨日も世間では様々なニュースが飛び交いました。以下、フラッシュ形式でお伝えしたいと思います。

1.安田純平氏の拘束事件、政府は身代金要求に応じない構え~過去の安倍総理の発言と矛盾するのでは?

 昨日、この「日刊IWJガイド」とIWJのホームページに掲載した記事でお伝えした、ジャーナリスト・安田純平氏のシリアにおける拘束事件についての続報です。安倍総理は昨日の参議院予算委員会で、「邦人の安全を確保するため、関係国と緊密に連携しながら、様々な情報網を駆使して、全力で対応していく」と述べ、引き続き政府として情報収集にあたっていると語りました。

 3月18日付けの朝日新聞は、「官邸幹部」の話として、「身代金の要求に乗ることはない」という証言を紹介しています。しかし、昨年の2015年2月、人質となった後藤健二さん、湯川遥菜さんの2人がIS(イスラム国)によって殺害された際、安倍総理は「日本人にはこれから先、指一本触れさせない決意と覚悟でしっかりと事に当たる」と語っていました。

 安保法制の審議入りの時には「日本人には指一本触れさせない」と勇ましさをアピールし、集団的自衛権の必要性や憲法9条の改正の必要性を匂わせておきながら、安保法制が成立した現時点では知らん顔。安倍総理は「日本人に指一本触れさせない」と啖呵を切りましたが、まぎれもなく日本人が拘束され、人質にされているというのに、対外的には「身代金は支払わない」と冷酷な対応を見せている安倍総理。その発言は、あまりに矛盾に満ちています。IWJではこの事件について、今後、日本政府の対応を追及するなど、取材を続けていきます。

 それでも、安田さんがISにとらわれたのではなく、ヌスラ戦線にとらわれたことは、希望をもてるのではないかという声もあります。ヌスラ戦線はISのようにめったやたらと人質を処刑し、憎悪を煽り立てるようなことはせず、身代金を要求してくることがほとんどだからと、東京外語大教授で、シリア問題の専門家の青山弘之氏は一筋の希望を語ります。ぜひ、以下の原佑介記者の記事を御覧になってください!

※安田純平氏がヌスラ戦線に囚われていることが明らかに!外務省邦人テロ対策室に直撃取材!~東京外大・青山弘之教授は、ISとヌスラ戦線の違いに言及、生存への希望も!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/292467

※拘束の安田さん救出の道筋は 政府、身代金に応じぬ考え(朝日新聞、2016年3月18日【URL】http://bit.ly/1RqgWXN

※首相「日本人に指一本触れさせない」 人質事件巡り(日本経済新聞、2015年2月3日【URL】http://s.nikkei.com/1pR2mT7

2.既存大手メディアが報じないスティグリッツ教授の「TPPは悪い貿易協定」発言

 昨日の「日刊IWJガイド」で佐々木隼也記者がレポートしましたが、3月16日、ノーベル経済学賞受賞者で米コロンビア大学教授のジョセフ・スティグリッツ氏が首相官邸で開催された「国際金融経済分析会合」に出席し、2017年4月の消費税率10%への引き上げの「延期」を安倍総理に提言しました。

 既存大手メディアもこのスティグリッツ氏の提言を取り上げましたが、報じられていないことがあります。実はスティグリッツ氏はこの会合の席上、「TPPは悪い貿易協定だというコンセンサスが広がりつつあり、米国議会で批准されないだろう」と、TPPに対して否定的な見解を述べていたのです。しかし、スティグリッツ氏のこの発言は、日本農業新聞を除き、どこも報じていません。「TPP隠し」をしようとする、明白な偏向報道です。

※TPPは悪い協定 米議会で批准されぬ ノーベル経済学賞・スティグリッツ教授(日本農業新聞、2016年3月17日【URL】http://bit.ly/1UFLNVE

 今から51年前、マサチューセッツ工科大学の学生だったスティグリッツ氏は、日本人の経済学者として、世界的に名の知れた故・宇沢弘文氏のセミナーに参加したことがあるそうです。市場原理主義を強く批判し、「市場」の外部にある社会的共通資本の重要性を説く宇沢氏は、2014年9月18日に亡くなる直前まで、TPPへの反対を強く主張していました。

 この宇沢氏の「反TPP」の「魂」が、スティグリッツ氏へも引き継がれているのかもしれません。IWJは、宇沢氏が代表世話人を務めた「TPPを考える国民会議」記者会見や、「TPPを慎重に考える会 勉強会」の模様を中継していますので、ぜひ、下記URLからアーカイブ動画をご覧ください。

※2011/02/24 TPPを考える国民会議 記者会見
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/815

※2011/03/08 TPPを慎重に考える会 勉強会
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/8396

3.Twitterに「#保育園落ちたの自業自得だ」というハッシュタグが登場~ツイートしたのは安倍総理の親戚で「高校生未来会議」を組織するあの人

 ブログ「保育園落ちた死ね!!!」が国会で取り上げられたことがきっかけとなり、国会前でスタンディング抗議が行われるなど、盛んに議論が行われている待機児童問題。しかし、3月10日、こうした議論の盛り上がりに水を差すようなツイートが投稿されました。

 投稿されたのは「#保育園落ちたの自業自得だ」というハッシュタグがつけられたツイート。もちろん「#保育園落ちたの私だ」という、共感のハッシュタグに対して、嫌味をきかせたパロディに他なりません。投稿した主を知って驚きました。安倍総理の親戚で、政権に近い立場から若者を「組織化」しているとされる「高校生未来会議」を運営する「一般社団法人リ・ビジョン」設立者の斉木陽平氏です。

※斉木陽平(@YoheiSaeki)氏のツイート(2016年3月10日付)
https://twitter.com/YoheiSaiki/status/707890570824327168?lang=ja

 「保育園に落ちる」ことが「自業自得」だとは、いったい何を言いたいのか。どれだけ人を傷つけているのか、わかっているのでしょうか。待機児童問題の深刻さを理解していない、あまりにも無神経で人間的な温かみを欠いた発言ではないでしょうか。IWJは、国会前で行われたママさんたちのスタンディング抗議の模様を中継しましたが、まもなく、この問題の火付け役となった民主党・山尾志桜里議員が安倍総理に迫った3回にわたる国会質疑の模様をすべてフルテキスト化してご紹介しますので、ご注目ください!

4.「女性は子どもを2人以上産むこと」と発言した中学校長、校門に「旭日旗」を掲げていた!?

 全校集会で「女性にとって最も大切なことは子どもを2人以上産むことだ」などと発言し、批判が集まっていた大阪市の中学校の校長に関して、新たな事実が明らかになりました。なんとこの校長、校門に「旭日旗」を掲げていたというのです。

※大阪市立中校長 校門に旭日旗掲揚 「2人産め」発言の校長(毎日新聞、2016年3月8日【URL】http://bit.ly/1TTadvP

 旭日旗は現在、陸上自衛隊と海上自衛隊で使用されていますが、旧日本軍が使用していたということもあり、これを教育の場に持ち込むなどということがあってはなりません。現在、この旭日旗は大阪市の教育委員会の指導により、撤去されているといいます。

 問題なのは、旭日旗の掲揚以上に、この校長が生徒に対して行った演説の内容です。校長は、卒業式の式辞で「大陸では殺すこと、盗むこと、うそをつくこと、裏切ること、あらゆる悪徳が生存のために必要だった。正直な人は生存競争に負け滅びてしまった」など、旧日本軍による中国への侵略と、戦時国際法を踏みにじって行われた中国人に対する殺戮行為を、「生存競争」一般にすりかえて肯定する発言を行っていたのです。

 教育者として不適格なのは言うに及ばず、一人の日本人として、言語道断の発言です。この校長は、記者会見を開き、一連の自身の発言や行動について説明する責任があるのでないでしょうか。

5.自民党から立候補予定と報じられた乙武洋匡氏に、日本を元気にする会から立候補するとの「誓約書」が!

 SPEEDの今井絵理子氏に続き、有名人候補者として自民党からの立候補が予定されていると見られる乙武洋匡氏に関して、疑惑が浮上しました。3月17日発売の「週刊新潮」によると、「平成28年夏の第24回参議院議員通常選挙において、東京都選挙区又は比例区のいずれかより、日本を元気にする会の公認候補として出馬することをここに誓います」と記された乙武氏の誓約書が存在する、というのです。

 この報道を受け、日本を元気にする会代表の松田公太議員がブログを更新。誓約書の存在について「事実です」としたうえで、「私は今も乙武さんが元気会から出馬してくれることを望んでいます」と記しています。

※「週刊新潮の『乙武クン』記事について」(松田公太公式ブログ、2016年3月17日【URL】http://amba.to/1R3AjbS

 この「誓約書」に関して、法的な拘束力はないものと考えられますが、信義上の問題は残るでしょう。乙武氏が自民党から正式に出馬することになれば、日本を元気にする会との間の信義則に反するとともに、なぜ考えが変わったのか、なぜ自民党を選んだのか、説明が求められます。IWJではこの点を乙武氏に求めていきたいと思います。

 以上、本日のニュースフラッシュでした。次は佐々木隼也記者に、話題の「保育園落ちた日本死ね!!!」ブログを「便所の落書き」などと中傷した杉並区の田中裕太郎区議に関して、レポートしてもらいます!

■「保育園落ちた日本死ね」は「便所の落書き」!?無神経発言で炎上中の杉並区議に、なんと保育園新設をめぐる「政治とカネ」疑惑が浮上!?

 おはようございます!IWJで記者をしている佐々木隼也と申します。

 ただの「炎上」を狙った「売名」か、それとも本心からそう思っているのか。今、日本中で大論争と問題提起を巻き起こしている「保育園落ちた日本死ね!!!」と題したブログに、一人の区議会議員がブログで「便所の落書きだ」などとあまりに無神経な揶揄を書き込んだのです。

 ブログの書き手は、東京都杉並区の田中裕太郎区議。田中氏は2016年3月13日付の「震災犠牲者に恥じない日本を」と題するブログ記事で、以下のように書きました。

 「東日本大震災で犠牲となられた方々は、今、どういう思いでこの国を見ておられるか、考えました。私達は、彼らに恥ずかしくない生き方を出来ているかどうか。巷では、インターネット上に『日本死ね』などと書き込む不心得者や、そんな便所の落書きをおだてる愚かなマスコミ、便所の落書きにいちいち振り回される愚かな政治家があとをたちません。

 事情はどうあれ、『死ね』というほど日本が嫌なら、日本に住まなければ良いのです。たった5年前の震災で2万人近くの方が無念のうちに命を落とされたにもかかわらず、よくも『日本死ね』などという暴言を思いつくものです。右往左往する票乞食たちもみっともない。無視すればいいだけの話ではありませんか。

 だいたい、イクメン議員をもてはやした連中と、『日本死ね』を持ち上げている連中は、面子がほぼ同じです。このことがすべてを物語っています」

※【当該ブログ記事のURL】
http://blog.tanakayutaro.net/article/174466193.html

 共働きをしないと家計を維持できない経済状況に苦しみ、にも関わらず保育園に受からずに途方に暮れる、全国の多くの親の切実な訴えを「便所の落書き」呼ばわりする田中区議の感性には、驚かされます。さらに問題なのは、「『死ね』というほど日本が嫌なら、日本に住まなければ良いのです」などと、ネトウヨが在日外国人に対して向けるのと同様の「ヘイトスピーチ」論理を繰り出しているところです。

 窮状を訴える人々に対して、「日本から出ていけ」と心ない言葉を投げつける人間が、区議会議員という公職に就いている。公人であり、税金から報酬を受け取っている立場の人間ですよ? これは一有権者として見過ごすわけにはいきません。

 よほど子育てや待機児童の問題に理解のない議員なのではないか・・・。

 ・・・と思いきや、なんとこの田中区議の家業、「幼稚園・保育園の経営」で、区議もその社会福祉法人の理事を務めているのです!しかもここに、なんと「政治とカネ」の「疑惑」が浮上しているのです。

 この社会福祉法人の保育園新設に杉並区は補助金約1億6420万円を支払ったのですが、そのうち4700万円が、田中区議の祖母が理事長を務める学校法人に「土地賃借料」として渡っていたのです。つまり、「親族経営の法人同士で土地を貸し借りすることで、補助金を身内に取り込んでいる」のではないか、という疑惑です。

 この疑惑を暴いたのは、ジャーナリストの三宅勝久さんが本業の「片手間」で主宰する「スギナミジャーナル」です。

※田中ゆうたろう杉並区議と親族経営保育園と助成金/関連公文書公開(スギナミジャーナル)
http://miyakekatuhisa.sakura.ne.jp/wp2/2016/03/18/553/

 IWJはさっそく、このスギナミジャーナル主宰の三宅さんに取材。この疑惑の詳細をうかがいました。三宅さんは、「法に抵触するかどうかは、まだ公開された文書に黒塗りの部分があったりで、現時点で断定できるものではないが…」としつつも、「田中区議の議員としての決定的な道義的責任」について言及。さらに、田中区議の過去の問題発言や、杉並区議会にまだまだいる問題・不祥事議員についても、詳しく話してくれました。

 詳細は、後ほど記事としてアップ予定ですので、この続きはぜひ、そちらの記事をご覧下さい!

 ご参考までに、これまでIWJが追い続けている待機児童・子育て・貧困・マタハラ問題の動画記事を以下にご案内いたします。血税から報酬を受け取っている区議会議員が、暴言をブログに書き綴り、その上さらに自分の身内は幼稚園・保育園事業で億を超える多額の公的補助を得ているという問題について真面目に考える上で、大前提となる一般の子育て世代の窮状に思いを馳せていただきたいと思います。

※【最新アップ!】民主・岡田代表、蓮舫、山尾議員らが出席「待機児童緊急対策本部」第一回~母親6人からヒアリング「月24万円の保育園に通わせるはめに」!?
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/292183

※2016/03/04 #保育園落ちたの私だ ハッシュタグに続々と集まる怒りはついに国会前で生の声に!!0歳児も「落とされたのオレだ!」とデモに参加
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/290389

※2015/11/25 企業側は産休を「取らせたくない」?なぜ非正規で働く女性たちは産休すら取得できないのか!?~「マタハラNet」が記者会見で法の改正を要望!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/276248

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 佐々木記者、ありがとうございました! 次は太田美智子記者に、子宮頸がんワクチン接種後の記憶障害に関して、レポートしてもらいます!

■子宮頸がんワクチン接種後の記憶障害は、日本人に多い特定の遺伝子型が原因か!? 信州大・池田修一教授らの研究班が解明急ぐ

 おはようございます。IWJテキスト班の太田美智子です。

 子宮頸がんのきっかけとなるヒトパピローマウイルス(HPV)感染予防のため、HPVワクチンを接種した少女の中に、全身の激しい痛みやけいれん、記憶障害、学習障害など、さまざまな重い症状があらわれ、苦しんでいる人たちがいます。

 その原因が、日本や中国、韓国など東アジアの人種に多くみられる白血球の遺伝子型に関連している可能性があることが、3月16日、信州大学医学部の池田修一教授らの研究班により明らかにされました。

 池田教授らの研究によると、ワクチン接種後、記憶障害などの脳機能障害を発症した人は、HLA-DPB1*05:01という白血球の遺伝子型が日本人の平均よりも高率に存在するとのこと。また、インフルエンザやB型肝炎などのワクチンを接種したマウスに比べて、HPVワクチンを接種したマウスでは、記憶の貯蔵庫である海馬に多くの抗体が沈着していることも分かりました。

 白血球も抗体も免疫に関与しています。したがって、この特定の遺伝子型の白血球を持つ人がHPVワクチンを打つと、免疫反応が増強されて、記憶障害などの重い症状が引き起こされている可能性があると考えられます。

 今後、池田教授らはさらにこれらの症状があらわれる原因やメカニズムを明らかにするため、さらに研究を続けていくとのことです。

 「全国子宮頸癌被害者連絡会」が2013年3月25日、被害の訴えと定期接種化の阻止を求めて初めて記者会見を開いてから、まもなく3年がたちます。今年6月には、厚労省が積極的勧奨を止めてからも3年になります。

※2013/04/08 「なぜこんなワクチンを接種させるのか」接種中止を求める訴え~全国子宮頸がんワクチン被害者連絡会による記者会見
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/73089

 しかし、ワクチンを推進したい世界保健機関(WHO)の委員会は昨年12月、この日本の状況に対して、「若い女性をHPV関連がんの脅威にさらしている」と非難しました。WHOは、グラクソ・スミスクライン社やMSD(メルク)社などのワクチンメーカーやビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団など、ワクチンを推進する団体から多額の寄付を受けています。

 さらに、民間シンクタンクと言いながら、米国の外交政策を担い、「アーミテージレポート」などを通して日本への指令を出し続ける米戦略国際問題研究所(CSIS)も、2014年と2015年の2度にわたってHPVワクチン接種の積極的勧奨再開を求めた報告書を作成しています。

※【岩上安身のニュースのトリセツ】集団的自衛権という「暴挙」と危険な子宮頸がんワクチンの接種継続という「異常」とに共通する「米国CSISからの圧力」~ワクチン推進のためには「メデイア監視」が必要?
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/162537

 HPVワクチンの公費助成や定期接種化を進め、拙速に再開させようとする推進派からは、ワクチン被害の訴えには「科学的根拠がない」と言われ、症状はワクチンの成分によるものではなく、「心因性」と言われ続けています。池田教授らの研究班の研究は、まだ途上ですが、こうした現状に一石を投じるものとなりそうです。

 今後の成果に期待しつつ、取材を続けていきます。詳しい取材ができましたら、原稿としてもアップしていきますので、どうぞご注目ください。

 また、この問題については多くの動画と記事をアップしています。サポート会員の方でしたら、すべてご覧になれますので、ぜひ会員登録してIWJの活動をお支えください!

※2015/11/25 「どうか治療法を開発してください」――子宮頸がんワクチン被害者らがグラクソ・スミスクライン、MSD本社前で救済を訴えるも、警備員が門前払い
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/276246

※2015/12/01 「過去のことは変えられない。でも未来のことを考えて」子宮頸がんワクチン被害者らが塩崎厚労大臣と面談 ?一方で推進派医師主導で「安全性を評価する」!? 厚労省研究班が始動!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/277014

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 太田記者、ありがとうございました!次はぎぎまき記者に、3月26日(土)と27日(日)の2日にわたり行われる、岩上さんによる神戸学院大学教授・上脇博之氏インタビューの告知をしてもらいます!

■3月26日と27日、神戸学院大学・上脇博之氏に2日連続インタビュー! 上脇氏が刑事告発した8議員の正体とは~第1回・島尻安伊子参議院議員(自民党・沖縄選挙区)

おはようございます。IWJで記者をしています、ぎぎまきです!

 夏の強行「採決」から6ヶ月以上が過ぎ、来週3月29日には施行日を迎えてしまう、安全保障関連法。29日の夕方からは、久しぶりにSEALDsの呼びかけで国会正門前で抗議行動が行われる予定です。

 参議院選挙まで残り4ヶ月弱。選挙に向けて野党が共闘し、候補者の一本化が次々と決まる中で、「安保法に賛成した議員を落選させよう!」という注目の動きがあるのをご存知でしょうか。

 IWJではおなじみの神戸学院大学・上脇博之教授が阪口徳雄弁護士とともに呼びかけている、「安保法制賛成議員の落選運動を支援する弁護士・研究者の会」(略:落選運動支援の会)という組織があります。「憲法違反の法律に賛成したというだけで国会議員失格だ!」という思いで、安保法に賛成し、次期参院選で改選を迎える議員を落選させる活動を続けています。

 どうやって落選させるのか!?

 「落選運動支援の会」は、対象となった議員の収支報告書を一元管理し、収支報告書の調査過程で不透明な収入や支出があれば、その情報をホームページに公開。違法だと思われる議員を次々と刑事告発しています。現在、落選議員の対象となり、刑事告発が済んでいるのは自民党の8議員です。

 その8議員について、来週3月26日と27日の2日間、上脇博之教授に岩上さんがインタビュー予定! これまでも、一回のインタビューでは話が終わらず、日をおいて、続編のインタビューを行うことは珍しくありませんが、「連続」インタビューではなく、「連日」インタビューという企画は史上初です! 発案したのはインタビュアーである岩上さん自身。

 「刑事告発されている一人ひとりのストーリーが、本来ならインタビュー一本分に相当する。それなのに8人分、あるいはそれ以上の人数分について話を聞くのを一回でやろうとしたら、何時間かかるかわからない。それならば、いっそ『連日』で、と考えた」と狙いを語っていました。

 当日は録画のため配信は後日になる予定ですが、2日間続けてロングインタビューを行う中で、この8人をめぐる疑惑についてたっぷりとお聞きします!

 そして今日から8日間、本ガイドでは「落選運動支援の会」に告発された議員一人ひとりをリレー紹介!こんな不名誉なリレーのトップバッターを飾るのは、多くの方が「あぁ!」とピンとくるだろう、沖縄選出の参議院議員、島尻安伊子・内閣府特命担当大臣(沖縄・北方担当大臣兼科学技術政策担当大臣兼宇宙政策担当大臣)です。この人が落選運動の対象の「第1号」です!

 島尻議員は2010年の参院選で「命がけで米軍・普天間基地の県外移設に取り組む!」と訴え、支持を集めたにも関わらず、当選後にはその公約を破棄し、辺野古新基地建設賛成に180度転じた人物。その裏切り行為に、県民からは「島“売”あいこ」と揶揄されているほどです。

 「ウソつかない。TPP断固反対。ブレない。」というポスターでTPP反対を打ち出し、政権奪還後は思いっきりTPPを推進してきたブレまくりの自民党に所属する議員ですから「さもありなん」なのですが、公約違反だけでその議員を落選させるのは難しく、上脇氏らが目をつけたのが、各議員の「政治資金収支報告書」でした。

 対象議員のお金の動きを政治資金規正法や公職選挙法に照らしあわせ、疑いがあれば刑事告発するという手段を取り、2015年11月24日、「落選運動支援の会」は島尻議員を第一号として、政治資金規制法と公職選挙法違反で那覇地検に刑事告発したのです。

 告発内容の詳細は昨年12月、IWJがまとめたこちらの記事をお読みいただきたいのですが、650万円と400万円の合わせて1050万円の借入金不記載を指摘し、上脇教授らはこの1050万円が「裏金になった疑いがある」と分析しています。

※2015/12/04 普天間「県外移設」の公約破棄だけではない!裏金作り?カレンダー配布?偏向ラジオ放送!?沖縄担当相の島尻安伊子参議院議員に浮かび上がった疑惑の数々!ついに刑事告発される!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/277484

 他にも、2012年末から約3年間の間に、自身の顔写真と、「参議院議員 島尻あい子」「自由民主党沖縄県参議院選挙区第二支部」と明記した「カレンダー」を無料配布していたのは、公職選挙法違反にあたるとし疑惑も浮上しているほか、「放送法違反」も指摘されており、このあたりをたっぷり、上脇教授にはお話しいただきたいと思います!

 島尻議員は7月の参院選で、こちらもIWJでおなじみの伊波洋一・元宜野湾市長と一騎打ち。上脇氏らによる刑事告発が参院選に今後どう影響するのか要注目です! 明日の本ガイドで紹介するのは、落選対象議員「第2号」の熊本選挙区の松村祥史議員です。どうぞ、ご注目ください!

※【IWJ特別寄稿】島尻大臣研究:島尻安伊子・沖縄担当大臣は自民党の“伝統的得意技”沖縄バラマキ振興策の旗振り役(ジャーナリスト・横田一)
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/277816

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 ぎぎ記者、ありがとうございました! 次は山本愛穗記者に、岩上さんのこれからのインタビュー予定と、IWJのオリジナルグッズに関する耳より情報を告知してもらいます!

■3月も目白押し、岩上さんによるインタビュー予定のお知らせ!

 おはようございます。事務班兼テキスト班の山本愛穂です。

 春眠暁を覚えず、という孟浩然(もう こうねん)の漢詩が、この時期になると浮かびます。気温が上昇し、春らしい陽気が眠気を誘うかと思えば、急に寒さが戻るなど、まだまだ天候が不安定な日々が続いています。会員の皆さまは、いかがお過ごしでしょうか。

 それでは、3月も目白押しの岩上さんによるインタビューの予定をお伝えします。

・3月21日(月)15時~ 孫崎享氏インタビュー

 元外務省国際情報局長の孫崎享氏に岩上さんがインタビューします。孫崎氏には、IWJ恒例の年末イベント『饗宴』にもご登壇いただき、『日米開戦の正体』などのご著書がIWJ書店でも大好評をいただきました。

 今回のインタビューでは、3月16日に発売したばかりの新刊『小説 外務省II-陰謀渦巻く中東』の内容を中心に岩上さんがお話をうかがいます。

・3月23日(水)13時~ 鳥越俊太郎氏インタビュー

 岩上さんは、鳥越さんとは面識があるそうですが、ジャーナリスト・鳥越俊太郎氏へ、正面切ってインタビューするのは岩上さんも初めてだそうです。鳥越俊太郎氏は、日本きっての報道人として知られ、先月2月29日には、今月末でNEWS23を降板する岸井成格氏や田原総一朗氏とともに、高市早苗総務相による電波停止発言や、萎縮する報道現場に対し、率先して声をあげたひとりです。

 記者会見終了後、IWJ高橋記者の取材に応じていただき、「IWJは、いつも読んでいる」と話し、岩上さんによるインタビューをご快諾いただきました。どうぞご期待ください!

※2016/02/29 「これは政治権力とメディアの戦争だ!」 田原総一朗氏、鳥越俊太郎氏、金平茂紀氏、岸井成格氏、青木理氏、大谷昭宏氏らテレビ関係者が高市総務相「停波」発言に怒りの抗議会見!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/289637

・3月25日(金)13時~ 井戸謙一氏インタビュー

 高浜原発3・4号機の運転差し止めを命じた大津地裁の仮処分決定に関して、弁護団長の井戸謙一弁護士に岩上さんがインタビューします。

 井戸弁護士には、昨年4月19日、大津地裁が高浜原発3・4号機の運転差し止めを決定した際にも、直後に岩上さんがインタビューをしています。今回のインタビューの予習として、ぜひ、前回の動画アーカイブをご覧ください。

※2015/04/19 「死せる魂」だった司法から微かに見えた「希望」志賀原発を止めた元裁判官・井戸謙一弁護士に、高浜原発差し止め決定から司法の戦争責任まで岩上安身が聞く
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/243041

・3月26日(土)・27日(日)14時~ 上脇博之氏インタビュー

 IWJではおなじみの神戸学院大学教授・上脇博之氏への岩上さんによる史上初の試み、「連日」インタビューです! 上脇氏が行う、「政治とカネ」問題をめぐる多数の議員への落選運動について具体的におうかがいするとともに、内閣官房機密費の問題についても迫ります。

 上脇先生、「政治とカネ」で問題を抱えた議員があまりに多いことで、「アタマがパンパンです(笑)」と、(笑)をつけながら、IWJのオフィスにメールをくださっています!2日間におよぶインタビューをどうかご期待ください!

・4月4日(月)15時~ 内田樹氏インタビュー

 思想家で神戸女学院大学名誉教授の内田樹氏に岩上さんがインタビューします。「安全保障関連法案に反対する学者の会」呼びかけ人として、安保法制に反対する運動を牽引し、『日本の反知性主義』『日本戦後史論』『日本辺境論』など多数の著書がある内田氏に、岩上さんがじっくりとお話をうかがいます。

■IWJの貴重な財源となっております、IWJ書店のご利用も合わせてお待ちしております

 IWJの物販担当、川島安乃スタッフが日々手作業で発送作業にいそしむ「IWJ書店」では、話題の新刊のサイン本やDVD、オリジナルTシャツを多数取り揃えております。こちらのご購入をぜひ、ご検討ください。

 岩上さんと梓澤和幸弁護士、澤藤統一郎弁護士が、自民党改憲草案を文字通り一文ずつ噛みくだきながら、いかに、そしてなぜこの草案が危険なのかについて、とことんディスカッションした『前夜~日本国憲法と自民党改憲案を読み解く』。こちらの『増補改訂版』では、緊急事態条項の危険性についても取り上げています。

※【増補改訂版・岩上安身サイン入り】『前夜 日本国憲法と自民党改憲案を読み解く』
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=171

※【増補改訂版】『前夜 日本国憲法と自民党改憲案を読み解く』
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=169

 また、岩上さんと植草一秀氏、木村朗氏、川内博史氏による共著『米国が隠す日本の真実~戦後日本の知られざる暗部を明かす』もオススメです。本書では岩上さん書きおろしの「安保関連法案の背後に潜む米国のオフショア・バランシング戦略」も掲載しています。

※【岩上安身単独サイン入】『米国が隠す日本の真実~戦後日本の知られざる暗部を明かす』
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=159

※『米国が隠す日本の真実~戦後日本の知られざる暗部を明かす』
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=158

 あわせて、「『王様は裸だ』と君は指摘する(できる)だろうか?―ネットメディア・市民ジャーナリズムの可能性、あるいは耐えがたい認知的不協和について」を収録した『「今を伝える」ということ』もおすすめです。既存大手メディアが沈黙する今、ネットメディアや市民にできることは何なのか――。特に3.11以降、この国における市民運動や報道のあり方に、自問自答をした経験のある方は特に必読の内容です。

※【岩上安身単独サイン入り!】『「今を伝える」ということ』
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=194

※『「今を伝える」ということ』
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=193

 さらに、3.11から5年が経過した今だからこそ読みたい、『百人百話』第1集、第2集と、DVD『饗宴VI~「国民」非常事態宣言!露わになった「ナチスの手口」/国家緊急権を阻止せよ!』なども好評発売中です!ぜひお買い求めください!

※DVD【岩上安身サイン入り】『饗宴VI~「国民」非常事態宣言! 露わになった「ナチスの手口」/国家緊急権を阻止せよ!』
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=187

※DVD『饗宴VI~「国民」非常事態宣言! 露わになった「ナチスの手口」/国家緊急権を阻止せよ!』
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=188

■IWJオリジナルグッズを期間限定で半額セール実施中!

 現在、IWJではオリジナルTシャツの半額セールを行っております。この機会に、ぜひお買い求めください!

※【半額!】IWJオリジナルTシャツ 一覧
https://iwj.co.jp/ec/products/list.php?category_id=30

 また、「ドキュメント築地市場移転」をはじめ、話題のDVDも半額で発売中です。興味はあったけれど、お値段が高くて手が出なかった…という方も、今なら大変お手頃な価格でご購入いただけます。こちらもあわせて、よろしくお願いいたします。

※【半額!】DVD「ドキュメント築地市場移転」
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=24

※【半額!】DVD「クロストークカフェ Vol.3 植草一秀×岩上安身『日本の再生と独立』のために」
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=83

※【半額!】DVD「クロストークカフェ Vol.6 武田邦彦 × 岩上安身」
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=85

■わとはぷ~What happened today?

 今日は3月19日です。2008年のこの日、アメリカのSF作家・アーサー・C・クラークがこの世を去りました。90歳でした。

 アーサー・C・クラークの代表作といえば、なんといっても『2001年宇宙の旅』です。映画監督のスタンリー・キューブリックとコンビを組んで制作された映画版『2001年宇宙の旅』(1968年4月公開)は、「モノリス」と呼ばれる黒い石版が、人類に進化する以前の猿の前に現れるという謎めいたシーンから始まります。

 その後、シーンは木星探査の途上にある宇宙船「ディスカバリー号」に移り、人工知能HAL(ハル)9000型コンピュータが、乗組員の殺害を計画、実行する様子が描かれます。

 唯一生き残った船長は、HALの思考部を停止させ、単独で探査を実行。その後、木星の衛星軌道上で巨大な「モノリス」と遭遇した彼は、「スターゲイト」を通過し、人類を超越した存在「スターチャイルド」へと進化を遂げるのでした・・・。

 このようにストーリーのあらすじを書くと「なんのこっちゃ」という感じですが、実際の映画でも非常に抽象的なシーンが多く、初めて見た人は戸惑うこと間違いなしです。私は高校生の時にビデオをレンタルしてこの作品を見ましたが、ストーリーはまったく意味不明だったものの、「スターウォーズ」とはまったく異なる宇宙空間のクールな描写にとても驚きました。
 この『2001年宇宙の旅』は、後世の作品に絶大な影響を与えています。2014年には、『ダークナイト』『インセプション』などの作品があるアメリカを代表する映画監督・クリストファー・ノーランが、惑星間航行を行う宇宙飛行士を描いたSF映画『インター・ステラー』を発表しました。私は映画館でこの作品を見ましたが、宇宙空間を移動する宇宙船の描写は、『2001年宇宙の旅』から強い影響を受けたものだったように思います。

 宇宙といえば、今年2月12日、米国の研究チームが「重力波」の観測に成功した、と発表しました。「重力波」とは、100年前にアインシュタインが存在を予言していた波動で、時間や空間がわずかに伸び縮みする「時空のひずみ」がさざ波のように伝わる現象を指します。この「重力波」により、光や電波ではわからない宇宙の姿を探る新たな天文観測にも道が開け、「宇宙の果て」が分かるきっかけになるかもしれない、とのことです。

 科学の進歩により、かつてはSFによってしか描けなかった世界が、現実のものになりつつあるようです。一方、政治の世界では、安倍政権のもとでの「歴史修正主義」の台頭など、時計の針が猛烈な勢いで逆戻りしている始末です。時を遡るというテーマもSFの古典的なテーマのひとつ。安倍政権のメチャクチャな復古主義ぶりは、現実離れしていてまさに「SF的」ですらあります。

 また、夏の参院選後、改憲勢力が3分の2を占めて安倍政権が「緊急事態条項」を創設すれば、国民の基本的人権が停止され、地方自治も、国会の機能も停止、国民は政府に従わなければならないという「悪夢」が到来します。私も含めてほとんどの人が具体的にはイメージを描けないほど突拍子もない話ですが、SFの話ではなく、紛れもなく近い将来に起こる可能性がある「現実」です。

 このような「現実」を到来させないために、IWJはどんどん沈黙してゆくメディア界の中で、どれほど孤立しようとも、浮きまくろうとも、政治の動向の真実をこれからも一切引き続き注視し、市民に必要とされる情報を、岩上さんのモットー通り、愚直一徹に報じ続けていきますので、どうぞご注目ください!

 それでは、本日もよろしくお願いいたします。

IWJ 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル
岩上安身サポーターズクラブ事務局
公式サイト 【 http://iwj.co.jp/

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