日刊IWJガイド 2015.1.25日号 ~No.865号~


■■■ 日刊IWJガイド 2015.1.25日号 ~No.865号~ ■■■
(2015.1.25 8時00分)

おはようございます。
IWJの動画関連の業務を請け負っております。古田と申します。

本日未明、首相官邸で関係閣僚会議が開かれました。
イスラム国に拘束されたジャーナリストの後藤健二さんの画像がYouTube上で公開されたためです。後藤さんは、同じく拘束されていた湯川遥菜さんが殺害されたとみられる場面が写った写真を持っていました。

これを受けて、安倍総理は会見で、「ご家族のご心痛は察するに余りあり言葉もない。このようなテロ行為は言語道断であり、許し難い暴挙だ。強い憤りを覚えます。断固として非難します。改めて後藤健二さんに危害を加えないよう、直ちに解放するよう強く要求します」と述べました。

この画像には音声がついており、後藤さんを名乗る男性の声で、持っている写真の中で横たわって(殺害されて)いるのが湯川さんであること、また、後藤さんの解放の条件に、サジダ・リシャウィという、2005年にヨルダンのアンマンで自爆テロを未遂で拘束された女性の釈放を要求していること、などを告げています。

同時に、「私は2人の子どもに会いたい。安倍首相に同じことをさせないで欲しい。安倍首相に私も殺させないで欲しい」と訴えています。

公開されたこの新たな画像に関して、確定的な事実ではありませんので、現段階では何とも言えませんが、政府の対応を見るにこの画像にはある程度の信憑性があるということのようです。

安倍総理は、政府としてもテロに屈することなく、今後も邦人の解放に向けて、政府をあげて取り組んでいく、と人質の解放に取り組んでいく考えを強調していました。

とはいえ、あってはならない、痛ましい出来事がおこってしまったようです。自分にできる事は少なく、無力を思い知らされますが、今後の政府の対策に期待し、後藤さんの解放をただただ祈るばかりです。

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本日は、岩上さんが関西入りし、ジャーナリストの志葉玲氏へのインタビューに臨みます。

ご存じの方も多いと思いますが、志葉氏は、ジャーナリストとして、精力的にイラクやパレスチナを取材されている他、「イラク戦争の検証を求めるネットワーク」の事務局長も務め、中東事情に精通した人物で、今回の事件に関してもtwitter( https://twitter.com/reishiva )などで情報発信を続けていらっしゃいます。

こちらは14時からIWJチャンネル1( http://www.ustream.tv/channel/iwakamiyasumi )で配信されますので、お時間のある方はぜひご視聴下さい。

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現在、IWJでも集中的にこの問題の取材を続けています。
特に岩上さん自身がこの問題に関して、有識者への連続インタビューを行っています。
下記が、記事アップされている、ここ数日の取材成果の一部です。

※2015/01/22 「今は、政府の交渉を全面的にバックアップすべき時」 イスラム国邦人殺害予告事件について、岩上安身が元在シリア大使・国枝昌樹氏に聞く
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/226684

※2015/01/21 2人の邦人の命を救うため、イスラム国を挑発した張本人、安倍首相が「辞任」することを提案~岩上安身による元内閣官房副長官補・柳澤協二氏緊急インタビュー
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/226466

※2015/01/21 「安倍政権の外交についていくなら、覚悟が必要だ」――邦人人質事件は「やがてきた道」か!? 放送大学教授・高橋和夫氏が岩上安身のインタビューでイスラム国の真の狙いに迫る
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/226662

※2015/01/23 殺害予告の期限が迫る中、人質・後藤健二さんの母親がイスラム国に必死の訴え「皆さんのお力で健二を救ってください」
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/226916 2週間前に赤ちゃんが誕生していた後藤さん、母親の想いは届くか――

※2015/01/22 「72時間は、時間が短すぎる。私自身、イスラム国に行く用意もある」――イスラム法学者・中田考氏、世界のメディアを前にアラビア語でイスラム国へメッセージを発信
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/226687

※2015/01/22 「イスラム国へ行く準備はできている。対案の提案はいくつもできる」 イスラム国を知るジャーナリスト・常岡浩介氏が具体的解決策を提示
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/226691 「警察の捜査が湯川さんの危機的状況を引き起こした」

上記の記事でも注目を集めている、イスラム法学者の中田考氏ですが、IWJでは岩上さんが以前、単独インタビューを行っています。

2014/08/18 【シリア邦人拘束事件3】安否危惧される日本人男性 クライアントは一刻も早く説明責任をはたすべき 岩上安身が中田考氏に緊急インタビュー
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/162634

2014/10/09 「イスラム国」行きを志願した北大生の素顔に迫る――「研究者として渡ってほしかった」岩上安身によるイスラム法学者・中田考氏緊急インタビュー
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/180659

これらの記事はどちらも諸事情のため、サポート会員のみ、ご覧になれるようになっています。
複雑な中東情勢を理解するためにはどちらも必見のインタビューです。

是非会員となってご視聴下さい→
http://iwj.co.jp/join/

(後半へ続く…)

◆中継番組表◆

本日のIWJの中継番組表を送ります。
あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もありますのでご了承ください。

**2015.1.25 Sun.**

【IWJ_KYOTO1】11:30~「新春 原発いらないコドモデモ!」
視聴URL: http://www.ustream.tv/channel/iwj-kyoto1
※京都の三条大橋を出発する反原発「コドモデモ」

【IWJ_HYOGO1】13:30~「すべての人に尊厳と人権を!ヘイトクライムをなくそう!神戸集会」
視聴URL: http://www.ustream.tv/channel/iwj-hyogo1
※「対話で平和を!日朝関係を考える神戸ネットワーク」が主催の集会。「ヘイトクライムをなくすために」と題して、明戸隆浩氏(関東学院大講師)の講演が、「ヘイトクライムと裁判でたたかう」というタイトルで李信恵氏が問題提起と討議を行なう

【IWJ_KYOTO1】14:00~「沖縄連帯『1.25 沖縄の民意を無視するな!辺野古に基地はつくらせへんで!in京都』」
視聴URL: http://www.ustream.tv/channel/iwj-kyoto1
※三条大橋西詰め河川敷で行なわれる、辺野古新基地建設反対を訴える抗議行動。14:45からは、円山公園までのデモが予定されている

【Ch1】14:00~「岩上安身によるジャーナリスト・志葉玲氏インタビュー」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=1
※本日未明、拘束されていた湯川遥菜さんが殺害されたとみられる写真を手に持っていたジャーナリスト・後藤健二さんの映像がYouTube上で公開されました。このイスラム国による邦人人質事件について、岩上安身が、ジャーナリスト・志葉玲氏へインタビューします

~IWJが収録した志葉玲氏の関連記事はこちらからご覧になれます~
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E5%BF%97%E8%91%89%E7%8E%B2

【Ch4】14:00~「1.25 国会包囲ヒューマンチェーン 沖縄の民意を無視するな!辺野古に基地はつくらせない!」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=4
※通常国会開会前日の今日、ヒューマンチェーンで国会を包囲し、辺野古新基地建設に反対をアピールする抗議行動が行なわれる。IWJはレポート付きで、その模様をお送りします

~関連記事はこちら~
・2015/01/21 「沖縄だけでは止められない、力を貸して欲しい」――『海猿』の暴力が続く辺野古海上からの報告~新基地建設に反対する海上行動のリーダー、仲宗根和成さん(35)に聞く(ぎぎまき記者)http://iwj.co.jp/wj/open/archives/226742
・2015/01/16 「辺野古基地建設への反対運動は、人間を取り戻すための闘い」――県民の総意『辺野古新基地建設NO!』を踏みにじるな! 防衛省前緊急抗議行動 http://iwj.co.jp/wj/open/archives/225309

【会員限定配信】19:00~「誰からも罰せられることのない者がいる、不均衡な世界~岩上安身によるモントリオール大学教授・ヤコブ・M・ラブキン氏インタビュー」
視聴URL: http://iwj.co.jp/wj/member/limited
記事URL: http://iwj.co.jp/wj/open/archives/156099
※2014年7月23日に行われた、「岩上安身によるモントリオール大学教授・ヤコブ・M・ラブキン氏インタビュー」を会員限定配信いたします。ラブキン氏は、「免責性」「不均衡」という二つのキーワードを使用し、現在の世界で何が起きているのかを論じました

会員ログインはこちら
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~~会員限定配信の視聴方法(※視聴ページが変更になりました)~~

1,会員限定視聴ページ( http://iwj.co.jp/wj/member/limited )へアクセス
2,ログインIDとパスワードを入力
3,ページに表示されているパスワードを、視聴画面に入力

以上の手順で、ご視聴いただけます。ぜひ、ご覧ください。

(…前半の続き)

また、昨日は、『戦争の読み方~グローバル・テロと帝国の時代に』などの著作があり、中東情勢を中心とした安全保障問題に詳しい、桜美林大学教授の加藤朗氏へのインタビュー、さらに、「饗宴V」にもご登壇いただいた、東京大学名誉教授の板垣雄三氏に、岩上さんがインタビューを行いました。

加藤氏は、現在の世界では、支配の正統性がどこにあるのか、ということに対する争いが問題であるとし、米国がグローバルな支配を行うことへの正統性は、誰が与えているのか、力が、その正統性の源泉なのか。こうしたイデオロギーに対するのがイスラムではないか、とこうした問題が起きた世界史的な意味についての見解を示されました。

2015/1/24 衝突する米国発のグローバリゼーションとイスラム世界「近代国民国家」から「グローバル・リヴァイアサン」へ~岩上安身による桜美林大学教授・加藤朗氏インタビュー(動画)
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/227242

IWJではおなじみとなりつつある板垣先生は、専門である中東情勢の話題をベースに、今回の事件で、イスラムの人々にとって、日本国旗とイスラエル国旗の間で日本の首相が会見するという映像は相当なインパクトがあったと思うと述べられました。日本はイスラム世界から好感情を持たれていましたが、それが劇的に変わった、とまで言及されています。

こちらは準備ができ次第記事がアップされますので、もう少々お待ちください。

ここで、以下の岩上さんの文章をお読み下さい。

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3.11から4年が経った今、「原発と被曝」を取り巻く状況はどうなったのか。

アベノミクスや消費税増税、そして日本の富を外資に売り渡すTPPなど、これら「グローバル経済」の正体は一体何なのか。

在特会の排外デモに代表される現代の「ヘイト問題」の根底に流れる歴史的背景とは何か。

「軍事的植民地化」に抵抗する沖縄と、「対米従属」を深める安倍政権の「集団的自衛権の行使容認」、その先にある「憲法改正」の真の狙いはどこにあるのか。

そして、米国の軍事下請け化する日本が向かうその先には、何が待ち受けているのか。パレスチナ、ウクライナ、「イスラム国」が台頭する中東情勢など、世界では今何が起こっているのか。

安倍総理が「この道しかない」として国民を引きこむその「道」の先に、何が待ち受けているのか。「この道」以外の「道」は本当に見つけられないのか。

IWJにゆかりのある16人の輝ける気骨ある知性に、これらの多様な、しかし密接に繋がり合うテーマについて、政府が流す嘘を暴き、既存メディアが伝えない真実を論じて、もうひとつの「道」を探りあてたいと思います。
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これは、一ヶ月前に開催した「饗宴」の岩上さんによる挨拶文の一部分の抜粋です。

安倍政権が「この道しかない」とした「道」の先には、イスラエルの六芒星の国旗と日章旗が掲げられた間に立って、イスラエルとの軍事的パートナーシップを強調しながら、イスラム国に対して「テロには屈しない」と言いいつつ、立ち往生している、こんな局面が待ち受けていたことになります。

「饗宴V」で示された懸念や問題意識は、みるみる現実と化していきつつあります。
これら、本来はそれぞれが密に関連しあっている話題を、重厚かつ多彩なゲストが複合的に徹底討論しました「饗宴V」のDVDが発売となりました。
今こそ、一人でも多くの方にご覧になっていただき、お考えいただきたいと思います。

「饗宴V」DVD購入はこちらから→
http://iwj.co.jp/feature/symposion5/archives/434

前述の饗宴Vでも大きなテーマの一つとして取り上げている、沖縄・辺野古でも米軍普天間飛行場の移設工事を強行しようとする業者と反対する住民・市民団体のせめぎ合いが続いています。

こちらは大手メディアもあまり報道していませんが、IWJでは現地中継市民の方々が粘り強く、中継・取材を続けていらっしゃいます。

辺野古関連の記事はコチラ→
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E8%BE%BA%E9%87%8E%E5%8F%A4

IWJのような小さな独立メディアが、こうした地方の取材を続けられるのも、
各地の中継市民のみなさんと、応援して下さるサポーターのみなさんのおかげです。
引き続き、ご支援のほど何卒よろしくお願いいたします。

IWJ 寄付・カンパのお願い→
http://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

こういった沖縄など地方からの動画も、わたしたち動画関連の人間がバックヤードで、毎日整理・保管していく作業を行っています。まだまだ、きちんとしたフローになっているとは言いがたいのですが、こういった地方の中継市民の方々が撮られた動画なども貴重なアーカイブとしていつでもご覧になれるよう整備中です。

IWJには様々なカテゴリーの膨大な過去のアーカイブ動画、記事が揃っています。

たとえば、昨日、下記のような報道もありました。

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STAP細胞を開発したとする論文で研究不正が認定され、先月に理化学研究所を依願退職した小保方晴子氏(31)が、窃盗容疑で刑事告発されることになった。告発するのは昨年3月まで理研にいたOBの石川智久氏(60)だ。不正問題で小保方氏は、近く出る理研の懲戒処分でも“おとがめなし”とされタレント転身への可能性も取りざたされている。だが、警察が告発を受理、捜査がスタートすればそれどころではなくなる。
 23日発売の写真誌・フライデーの取材に答えた石川氏は、昨年3月まで理研横浜研究所の創薬・医療技術基盤研究プログラムのテーマリーダーを務めていた人物。「小保方氏がES細胞を若山照彦教授の研究室から盗んだ証拠をそろえた」として、兵庫県警に近く、窃盗容疑で刑事告発する考えを明かした。(東スポWeb http://www.tokyo-sports.co.jp/nonsec/social/359470/
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世間を騒がせたSTAP細胞の問題に関してもIWJは取材を行っています。

【特集】STAP細胞問題 ~溝深まる理研と小保方晴子氏
http://iwj.co.jp/wj/open/stap

このように、IWJでは出来る限り、幅広いカテゴリーの取材テーマを追っています。
講演会や集会、記者会見、シンポジウムなど、こういった取材や中継をして欲しい、
などありましたら、できる限り、対応していくとのことですので、是非ご連絡してみてください。
中継依頼の連絡先はこちらまで→ office@iwj.co.jp

しかし開催日の直前、時には前日や当日にご連絡をいただくこともしばしばあり、そうなりますと、緊急出動しようとしても、人ぐりがつかなかったり、中継許可がとれないこともあります。ぜひ、時間に余裕を持って、事前にお知らせ下さい。

最後になりますが、「饗宴V」では、赤字を計上することとなりました。イベントの中身としては、大成功だったと自負していますが、収支は失敗です。本来であればIWJのような小さな独立メディアにあれだけの規模のイベントを行う余力はないのかもしれません。背伸びしすぎたのかもしれませんが、しかし、この途方もなく危機的な転換期の時代に生きる人々へ、どうしてもメッセージを送りたい、という岩上さんはじめスタッフの必死の思いのあらわれでもあります。ぜひ、DVDをご覧いただき、その意気やよし、と思ってくださる方がいらっしゃったら、ご寄付・カンパをお願いしたいと思います。

また、増税の煽りを食って、消費が冷え込み、IWJの会員数も減少しています。
会員数5000人も切り、今では4500人台の会員数となっています。
IWJには自分のような業務委託の人間や、社員の方々、アルバイトの方々も含め、独立メディアとしては、多数の人間が仕事に従事しています。会員数の減少には様々な原因があると思います。しかし、この規模だからこそ出来てきた取材量とその成果です。一スタッフとしても、IWJという希少な独立メディアが存続していけるよう、出来る限り力を尽くしたいと思いますので、引き続きのご支援をなにとぞよろしくお願いいたします。

IWJ 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル
岩上安身サポーターズクラブ事務局
公式サイト 【 http://iwj.co.jp/

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