加計問題で法律家らが立ち上がった!「この不正義を座して見ていられない!」獣医学部新設の違法性を訴える質問状を安倍総理らに提出!――加計学園問題追及法律家ネットワーク記者会見 2017.8.7

記事公開日:2017.8.7取材地: テキスト動画
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(取材・文:谷口直哉)

※8月14日テキストを追加しました。

 「この不正義を法律家として座して見ているわけにはいかない」――!

加計学園をめぐる様々な疑惑について、一向に誠実な説明を行わない安倍政権に対して、ついに法律家たちが立ち上がった。

 2017年8月7日、東京・霞が関の弁護士会館で、弁護士や大学教授など100名で作る「加計学園問題追及法律家ネットワーク」による記者会見が行われた。加計学園・獣医学部の新設認定について「違法性がある」として、この日、安倍総理らに「質問状」を、林芳正文部科学大臣らに「要望書」をそれぞれ送付したことを報告した。

 同会の共同代表を務める梓澤和幸弁護士は、「(安倍政権の)不正義を座して見ているわけにはいかない」と、今回の行動を起こした動機を明らかにした。

 国家戦略特区における獣医学部新設には、2015年6月に閣議決定された、通称「石破4条件」と呼ばれる条件が設けられている。弁護士グループは、これまで公表された議事録や資料を見ても、「(加計学園・獣医学部が)石破4条件を満たすかどうか検証された形跡がない」と指摘し、この獣医学部新設の認定が内閣法第6条(※)に違反する可能性があるとして、安倍総理らに質問状を送った。

※内閣法第6条:「内閣総理大臣は、閣議にかけて決定した方針に基いて、行政各部を指揮監督する」

 また、文科省の諮問機関「大学設置・学校法人審議会」(設置審)が8月中にも、獣医学部新設の認可申請に対して判断を下すと見られていたことから、林文科相らには、認可審査において厳正に検討するよう「要望書」を郵送した。

▲「加計学園問題追及法律家ネットワーク」共同代表の中川重徳弁護士(左)と梓澤和幸弁護士(右)

記事目次

■ハイライト

  • 出席者 加計学園問題追及法律家ネットワーク
  • 日時 2017年8月7日(月) 16:00~
  • 場所 弁護士会館(東京都千代田区)
  • 問合せ 東京都千代田区法律事務所(梓澤、熊澤)

52年間もできなかった獣医学部が、なぜ安倍政権ならできるのか?

 日本では1966年の北里大学以来、52年間、新しい獣医学部は作られてこなかった。なぜ、獣医学部は新設されなかったのか?

 そもそも、全国16の大学で、毎年約1000人が獣医師免許を取得し、獣医師総数は不足してこなかった。また、高度な教育を行う獣医学部の新設には、研究施設や専門スタッフに莫大な初期投資が必要で、資金面や人材面でかなり困難な事業だという側面もあった。コンビニを出店するような簡単な話ではないのだ。さらに、文科省は獣医学教育の高い質を保証するため、2003年3月に「大学等認可の基準」という告示を出し、獣医学部などの新設を規制してきた。

 しかし、第2次安倍内閣になって状況はガラリと変化した。

 安倍内閣の成長戦略の目玉として掲げられた「国家戦略特区制度」では、内閣総理大臣から認定を受ければ特例措置を受けることができ、規制に縛られることなく自由に獣医学部を作ることが可能になった。

 「加計学園」はこの「国家戦略特区制度」を利用して、2017年1月20日に、愛媛県・今治市の国家戦略特区に獣医学部を新設する事業者としての認定を受けた。問題は、「加計学園」の理事長・加計孝太郎氏が安倍総理の「腹心の友」であることと、事業者の選定が「加計学園ありき」で進められたとしか考えられない証拠が次々出てきていることだ。

▲愛媛県今治市の加計学園・獣医学部建設予定地(2017年3月26日撮影)

国家戦略特区での事業者認定だけではない! 加計学園が越えなければならないもう一つのハードル「石破4条件」

 しかし、特区認定を受けただけでは、獣医学部を作ることはできない。獣医学部を新設するためには、特別な要件をクリアする必要があるのだ。その特別な要件とは、いわゆる「石破4条件(※)」である。

 「石破4条件」とは、2015年6月に安倍内閣によって閣議決定された「『日本再興戦略』改訂2015」に盛り込まれた、獣医学部を新設するにあたって要求される次の4つの条件の通称だ。

(※)石破4条件
(1)現在の提案主体による既存の獣医師養成ではない構想が具体化し
(2)ライフサイエンスなどの獣医師が新たに対応すべき分野における具体的な需要が明らかになり
(3)既存の大学・学部では対応が困難な場合には
(4)近年の獣医師の需要の動向も考慮しつつ、全国的見地から本年度内に検討を行う

安倍総理への質問状①:どうして石破4条件を満たしているといえるのか?

 弁護士グループは安倍総理への質問状の冒頭で、加計学園・獣医学部の特区認定において、この石破4条件を「いかなる資料に基づき、いかなる事実を認定し、各要件の充足性を認定したのか」と質問している。つまり、「加計学園・獣医学部が石破4条件を満たしていると、どうして認められたのか?」と安倍総理に問うているのだ。

 また、弁護士グループは、これまで公表された様々な議事録や資料を見ても、「石破4条件を満たすかどうか検証された形跡がない」とも指摘している。

 「国家戦略特区諮問会議において正式に決定された特区認定が、いかなる資料やデータに基づいて決定されたのか?」

 この疑問こそが、この加計学園問題の核心部分である。

(…会員ページにつづく)

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